レッドウィンターの商人 作:あいう
サブタイからわかると思いますが、百鬼夜行です
誰ソ彼
エデン条約も締結した。そして、私のやることが消失した。だが、やることがなくなったといっても探そうとすれば幾らでもある。例えばだ。札束をポケットに入れ、盗み出したやつを私刑するとか。キヴォトスではOKなのだ。やらないけど。
エアコンの効いた部屋でゴロゴロとくだらないことを考えていると、モモトークに連絡が入っていたことに気がつく。あっ……
『久しぶりです、ドスト。脱獄成功したと聞きましたが元気でしょうか。長ったらしく書くのもあれなので、本題に入りますね。……私と手を組むという話は何処にいってしまったのですか?』
あっ……あ、あ、!
脱獄の手引きをしてもらった教授との話をすっっっかり忘れていた。やばい、絶対殺される……!
よし、夜逃げしよう。そうしないと、絶対やばい。着替えをスーツケースに仕舞いこんだ。鍵を玄関から取りに行こうとすると、誰かにドンとぶつかった。
「おっと、何処に行くんですか?」
あっ、あっ、あっ、あっ
「私達の仲じゃないですか……ねぇ……?」
「や、やだなぁ……そんなそんな、今から行こうと思ってたんですよ……」
「ほぅ、集合場所も決めずに……何処へ?」
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私は正座をして、俯いて反省している振りをしていた。しかし、どうしてもこいつの身長低いなと思ってしまう。
「いや、……まじすいません」
「いえいえ、別に怒っている訳ではありません。ただ……約束の遵守が遂行されていないのが、気になってしまって……」
めっちゃ怒ってるぅー
「違うんですって!まじ色々あったんですよ!」
「えぇ存じてます。百鬼夜行に飛ばされたあと、アビドスに趣き、その後エデン条約に首を突っ込んだことも……」
「……ごめんて……いやマジで……ごめんて」
「いえ、怒っては無いですよ……貴方がエデン条約の立役者であり、死傷者を1名出してしまいましたが、それでも賞賛されるべきことをしました。」
「そうそう、その子の面倒みなきゃいけないから……ちょっと無理かな〜」
「……そうですか、では貴方が隠し通したかった"アレ"を……世間に公表してあげますよ……」
「冗談だ。あの子も最近元気になったし、全然大丈夫だ………よ、よし、いこう。今すぐいこう!」
「ふふ、外に車を用意してあります。行きましょうか……」
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最悪だ。豪華な待合室の椅子に座っていると金髪の少女が膝の上に乗ってくる。別に悪いとは思ってないが、やばいとは思っている。こいつは7囚人脱獄にも手を貸したらしく、普通にクレイジーな女児なのだ。
「教授……それで何がお望みだい?あなたなら、財産を吸い尽くされた私と違って結構持っているでしょ?資金援助はできませんよ……」
「違いますよ、私があなたに求めているのは人脈です。貴方は慈善事業という名のパフォーマンスをかなり行っていたので、市民からの人気も高く、各学園の上層部とのパイプがあります。」
「……それで?」
「私が今欲しているのは、……ペロロジラです」
「……え、なんて?」
「はぁー……2度も言わせないでください。ペロロという名のマスコットです」
気になったので検索をかけると、ラリってる鳥が出てきた。
「このヤク中……?」
「これですね。気になった……というよりはコレクションとしての価値があるので、それを手に入れれば承認欲求が静まり返ると思うのです。」
「それがなに?……こんな二軍のマスコットなんて、あなたの財力なら幾らでも入手出来るでしょうに……」
「いえ……それが」
何やら、ペロロジラというのは怪談の類いらしい。連邦生徒会長を捕まえてこいと言われたようなものだ。
面倒だ、実に面倒だ。これなら、雷帝の遺産を見つけ出せとかの方が楽しそうで良かった。
はぁ……
面倒だ、逃げよう
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くだらない話に付き合わされたせいで、2時間無駄にした。トリニティの病院にいるスバルにそんな話をする。
「……友達の権力者がオタクでそのグッズ回収を命じられた?」
何、馬鹿なことやっているんだろうと言った目で見られる。
「ほんとだよ……はぁ……だる。しかもさ、回収を命じられたやつもグッズじゃなくて、怪談の類いだしさ……もぉぉお」
「……ふ、ざまぁないですね。私を嵌めたバツですよ。」
不敵な笑みを浮かべながら、そう言われた。
「……悪かったね。……でもどうしようかな〜、怪談だろ?」
「……怪談なら百鬼夜行に行けば?……アリウスでもいいけど」
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ナギサにプライベートジェット機を出してもらい、最短でついたが、もう黄昏の時間帯だった。ナギサは「こんな時間に、私を扱き使う?……ふざけないでください」と怒っていた。
プライベートジェットがトリニティに戻っていくのを眺めながら、海辺を歩いていると、色素が抜け落ちたかの様に白き肌の少女が見えたので、手を振った。
しかし、その少女は一向に振り返ろうとしない。ナグサの癖に生意気だと思い、1歩ずつ歩みを進めていると、寒気がした。どこか違う世界を歩いているかのようだった。
手を伸ばせば届く距離まで、近づいた。
「ナグサ……ここは危険だ、帰るぞ」
こいつは何をやっているんだ、そう思い、腕を握った。その手は死んでいる。
「だれだ……お前は」
そういうと、今まで動く気配がしなかった首が急に180°回転した。その顔は顔ではなかった。子供がクレヨンをグルグルと書き殴った結果の様に酷い様相を呈してて、私が腕を掴んでいたはずなのに、いつの間にか腕を掴み返されている。
このまま怪談に殺されるのかと思うと、嫌な汗をダラダラとかく。右腕が黒く染まっていくのを実感する。逃げろと、頭が警鐘を鳴らす、逃げろ、逃げろ、逃げろ、逃げろ、逃げろ
しかし、逃げられない。スライムのようにベタベタとし、掴まれている力が圧倒的だったからだ。
嫌だ、死にたくない。
そう考えながら、死を、運命を……悟った。
誰ソ彼
を書きたかったんですけど、会話の流れで変だったので断念……