レッドウィンターの商人   作:あいう

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大火

 

ナグサと同じ布団に引きずり込まれてから、何時間経過しただろう。暑苦しく、篭もった熱気から逃れようとしても足と胸の部分をガッチリとホールドされているので、無駄だった。

ナグサは寝ているように見えて起きている。呼吸のリズムが不規則だからだ。だから、逃げようとすると寝返りを装って邪魔してくる。もう、マジで邪魔。そんなに離れたくないなら、ベビーキャリアを用意してやろうかと思った。

 

 

更に1時間は経過した。そろそろ離れて欲しかった。私も眠くなってきたが、眠れない。それはナグサが完全に寝てしまったから。寝相が悪い私が共に寝てしまうと、ナグサを押し潰してしまうのではないかと思ったからだ。

そろりそろりと抜け出した。部屋を出る時まで音を立てないように慎重になりながら、脱出した。もう大丈夫だろうと思い、屋敷を歩いている最中、レンゲがお茶を飲んでいる姿を目撃した。

 

肩に手を回して、頬がくっついてしまいそうな程に密着した。うわっと声を出される。理由もなしにベタベタとしている訳では無い。ナグサ以外の温もりを感じたかった。どこか感じている違和感を、紛らわせたかった。レンゲとの会話も途切れたので、竜の尻尾にあるギザギザに指を入れて遊んでいた。本気で何をしているのかと聞かれたので暇だと答える。

「暇なら、ナグサ先輩と話してきなよ。私はもう眠いんだ。」

「……あいつとぉ?……早くアヤメ委員長、帰ってきてくれ。私にはもう手が負えない。」

「押し付けたいだけだろ………そういえばさ、なんで百鬼夜行に来たんだっけ?」前半部分をボソッと行ったあと、聞いてくる。

「そういえば言ってなかったか。……私は怪談の捕まえ方を知りたいんだ。」

「はぁ?」

「例えば……キミとか」

私はそう言って虚無を指さした。自信はなかったが、確かにそこには"ナニカ"がいる。

 

 

 

\\\///

 

 

毎分の監視に疲れ、少しボロが出てしまった。気取られたと思った時には、銃をこちらに向けられていた。2人のうち…レンゲの方は困惑した様子を見せながらも臨戦態勢をとろうとしていた。対して、ドストの方は無遠慮に銃声を轟かせた。私がここで姿をくらませれば、あいつが変人扱いされるだけ。

だが、私が逃げてもいいのか?

昔の呪縛から逃れられていないことに気がついてしまった。ナグサの顔が思い浮かんだ。後ろを着いてくるだけの犬を、思い浮かべてしまった。

苛ついてきた。

ここであいつに痛い目を見せないと気が済まない。しかし、周りにはレンゲなどの百花繚乱メンバーがいる。姿を現さないで、ドストだけ分断する方法が無いものかとを思惟する。

 

 

時間をかけて良案を見つけ出そうとしていると、いつの間にか私は倒れ伏していた。次元が違うはずなのに、弾頭が私の横に落ちていた、私と同格なのではと思わせるのには充分だった。傲慢だが、百鬼夜行で……キヴォトスでも上位の強さであるとの自負があった。

 

 

 

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なんか攻撃通った。何故だろうと思案する。そこで思い出す。黄昏の怪談から逃げ出す時、シュロの手帳に書き込んだ内容だ。あそこに何とか書いたか。

確か、『ドストには怪談が無効化される。代償に……』

そう書いたはずだ。そしてそのページも持っている。そこに書かれた内容が真実になると気がついた時、私はその文が書き込まれたページを破り取ったからだ。

 

ただ不安なのが、圧倒的な能力を得るために代償が必要だと思った私は、何を血迷ったか、そのメリットと釣り合わないほどのデメリットを書いた。

『代償にこれまでの悪事が露呈し、混沌が発生する』……と。だが、まだ私にはそのデメリットの効果が現れていない。それがどうしようもなく、怖かった。

 

ニコチンを摂取しながら、ハッピーな思考に切り替える。

 

やばくなったら、破ればいっか。

 

あの恐怖はなんだったのだろう。すぐに消え去った。

 

 

\\\///

 

 

私は怪談に対してはムテキなので、ちょくちょく出てくる虫けら共を霧散させるような生活を1ヶ月送っていた。ある日、私はいつも通り、ナグサと同じ布団から抜け出した。ご飯を食べ、堕落していると、シャーレから緊急招集がかかった。目を背けた、穴があったらそこで眠りたい。そう思っていると、トンッと肩を叩かれた。キキョウだ、これは困惑しながらも怒り狂っている。

 

 

 

逃げ出したかったが、強制的にシャーレへと連れ出される。そこで聞かされた。私が暗殺されるかもしれないということを。

「ドスト……早速本題に入るね、キキョウは少し席を外してくれ」その言葉に大人しく従ったキキョウは、不安そうだった。

「で、なんだ。思い当たる節は……ある」

「……君の悪事がバレかかっている。それがバレた場合、経済にダメージが出てしまうほどに君には影響力がある。だから、それを私が食い止めているのが現状なんだけど……私はこの情報の出処を探った。しかし、出てきたのは存在しない地域からのアクセス……どうしたらいいかな。止めても止めても、その情報は水のように流れ込んでくる」

「……………」

 

私はあの紙を破いた。私の最強神話が……

 

 

 





書いてる間に思ったことがありますが、指摘されるかな……
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