レッドウィンターの商人 作:あいう
大富豪って、みなさんやったことあります?
流れで入れてしまったんですが……まぁわかるっしょ
犯罪者である彼女は泣きべそをかきながら、嫌だ嫌だと抵抗していた。彼女がもう少し華奢で、あと34cm小さいロリ体型だったら……危なかった。
「もういいじゃん!投資するって約束したじゃん!」
「…………まぁ目標金額は達成したし……いいわ。解放してあげる……ただし!」
「……ただし?」
「アリスちゃんに今後、構ってあげなさい……」
「…………セミナーがこれでいいのか?……いやダメであろう」
\\\///
ロリコンであることを隠そうともしなかったユウカの音声記録を残し、いずれ世間に流出させることを決めた。それはそれとして約束を無下にする訳にはいかないので、帰り道、ふらっとゲーム開発部に立ち寄った。
モモイとミドリといったか。そいつらがスヤスヤと毛布に身をくるみながら寝ていた。アリスはというと、1人でできるゲームをやっていた。集中しているのか、私が入室したことに気がついていないようだ。あと1人はどこに行ったのだろう。まぁ恐らく購買かどこかだろう。
ノベルゲームをやりながら、感嘆の声を出しているアリスの肩を叩いた。そしてきゃ、と可愛い声を出したアリスちゃんと少しばかりの雑談をした。
「それで、なんのゲームをやっていたんだい?」
「これです!」
そういいながら、見せてもらったゲームは初めてみるものだった。
「うーん、テイルズ・サガ・クロニクル……か。知らないゲームだ。」
物語・物語・物語だから、多分ノベルゲーだろう。嗜む程度にはやるが、本当に初めて聞くな。多分、物語要素が強い。だから、私のようなゲーム弱者にもできるはずだ。
「これは……面白いのか?」
「はい!私が初めてやったゲームです、そのドストさんにも……ハマって欲しいなって……」少し控えめなその態度に心が奪われそうだ。ユウカの気持ちにも同意できる……が、私は違う。
「…今日はまだ時間がある、やらせてもらってもいいかな?」
「……はい!」キラキラとした目でこちらを見てくる。
よし、早速起動を……
\\\///
く、クソゲーだ。なんですかこれは、初見殺しにも程がある。
〜〜〜
「アリス……これは決定が〇なんだな!」
「はい、普通のゲームならそうです!」
「よし、……」
操作キャラは見るも無惨な肉塊となり、死に伏した。
〜〜~
知っていた、何度も何度も試行錯誤に試行錯誤を重ねた……それなのに……1章から先に……進めないっ!
ビビっと通知音が鳴る
宵の中、何時間経たか確認する。わからないが、時間をただただ浪費した。あれから……昼食後に開始したから……5時間か。目もしょぼしょぼしていて、元気がなかった。
「アリス……もう遅い時間だから……帰らせてもらうよ」
「え……帰っちゃうんですか……そうですよね、ドストさんにも予定があって……」
「………………………………いや、ここに泊まらせてもらうよ。考えてみたら、夜遅くに出歩く方が危険だからね。」
部屋の中にあったエナジードリンクに手を伸ばし、浴びるように飲んだ。礼節さを失ったように見えただろう、周りから見れば。しかし、これも仕方の無いことなんだ、と言い訳を頭の中で反芻する。
いや、考えてみればここに礼節を知っているものはいない。モモイという1年は……あれ、アリスしかいない……
熱中していたからか、彼女達が退室したことも気がつかなかったようだ。ならば、好きにやっても問題は無いだろう。ポケットに隠し持っていたスキットルを口元に持っていく。
アリスはなんですかそれは、と聞いてきたのでジュースだと答えた。すると、アリスは飲みたいとゴネてくる。
「ダメです、子供にはまだ……早い」
「なんでですか!」
くっ、だが子供にこれは……成長の妨げになる可能性が……
「だめだ、だめだ!」
「……ぐぬぬ、……あ、そうです、ゲームで決めましょう!」
頭と肘がくっついてしまうぐらいに悩んでいた彼女は、決闘で決めるという案に辿り着いたようだ。
「さぁ、それならいいでしょう!」
いや、だめだ。私に勝機がない。
「それはダメだ……アリス。私が勝っても何もないじゃないか……そうだろう?」
「……だったら、私が負けたら……私を……私を……私にハグ……してもいいですよ」
「え……し、仕方ないな」
別にハグしたかったわけではない。ただその覚悟に敬意を払っただけだ。だか、負ける訳にはいかない。何故なら、中身はスピ〇タスだからだ。絶対に子供に飲ませられない。
\\\///
早速ゲームをしようという話になったが、何をするべきだろう。さりげなくトランプを手にする。
正直、ゲームはボドゲとトランプぐらいの口八丁でなんとかなるゲームしかやってこなかった。
「さて、アリス……トランプで駆け引きができるゲームといえば……大富豪な訳だが……あと1人か2人足りないな……他に何かあったか……?」
「いえ、それに関しては大丈夫です!」そう言うとアリスはロッカーを軽々持ち上げ、部屋の真ん中に持ってきた。え、怖。
何事も無かったようにアリスは、ここにもう1人がいるので、大丈夫です、と言った。ならいいか……
「じゃあやるか……」
適当に手札を配り、いい感じの手札になった。
ジョーカーに八切ができる8、あとは最弱の3が4枚と、平均の7が3枚、最強の2が2枚に、A、5,6並んで2枚、Jが2のQが2、計18枚。
勝ったな。
私が親になったので、もう勝負をつけに行こう。ジョカーを出したあと、八切をし、Qを2、Jを2というように強いカードを出しまくった。Qからユズは気がついていたのか少し驚いた顔を思い浮かべていた。
強いカードをあらかた出したあと、『革命』をする。
「これで私の勝ちだ!」と高らかに宣言する。
残りは5,6。あと2枚になり、勝ちを確信していた時だった。
アリスは出せなかったのか、悔しそうに唇を噛み締めていた。そして、ユズの番になり、とっとと終わってくれないかなと思っていた時。ユズも出せなかったので、私は5を出して残り1枚。
アリスは今回も出せなかったのか、涙を浮かばせていた。ここで問題が起こった。ユズは4を持っていたのだ。これより強いカードはアリスしか持っていないはず……いや何かおかしい。アリスは確率的に4を持っているはずなんだ。なのに、なぜ今!出さなかった。
そして、ユズの番に戻った時、Kの『革命』返しをされる。
あ、負けた。
負けが決まった瞬間、革命返しをされた瞬間、アリスの攻撃的な笑顔が見えた瞬間。私は窓を突き破って逃げた。
昨日は寝落ちしました。
ちなみに、大富豪の話は脚色してますが私の話です。
談合するとかずるやん!
これは何年も前だし、大富豪のルールとか曖昧ですが、悔しかったので覚えています