地上に出て見た光景は、今起きてる事に呆れなのか驚きなのか分からない顔をした少女が巻物を守っているところだった。
「多重影分身の術!!」
すぐに分身を使って奇襲すると、彼女もすぐにそれに合わせるように分身を体術で吹き飛ばしていく。
「いの、ヒナタ、キバ、チョウジ!!」
「分かってる!!」
分身で足止めしているうちに、四人に巻物を回収して貰おうとするが、
「させないっすよ!!」
どこから取り出したか金属製の三枚刃ブーメランを投げて防がれる。
さらに設置していたであろう起爆札を爆発させて無理矢理に距離を作る。
「ち、流石に奇襲して現物回収して即撤退って考えは甘かったか」
キバのその言葉に合わせるように全員がほぼ同じ場所に固まる。
「いや~凄いっすね。まさかあんな地下から奇襲してくるなんて思ってもみなかったっす。あれじゃ、あっしの鱗粉は効果発揮しないっすよ」
少女は感心するようにそう言いながら戻ってきたブーメランを回収し、おどけるような楽しそうな笑顔を向けてくる。
「一応自己紹介っす。あっしの名前はフウ、一応、これから貴方達の同期の下忍として一緒に活動させて貰う事になるんで、以後よろしくお願いします」
「そりゃどうもご丁寧に」
わざと皮肉げに返しながらクナイを構える。
(気を付けろナルト、七尾は尾獣の中でも幻術を得意としてる。ワシでも奴の幻術をまともに食らえば無事ではすまん)
(なるほど、てことは鱗粉を吸わないで行動しなきゃってことか)
かなり厳しい事を言ってくれるが、どうやらフウの方も何やらこちらの方を見ている。大方、チャクラで人柱力であることがバレたか?
「しっかしそっちの黄色い髪の子、面白い戦いかたをするっすね」
「……なにがだ?」
「空手、合気、総格、プロレス、古武術、ムエタイ、ボクシング、果てにはシステマやジークンドーなんていうマイナー格闘技を影分身でやるなんてね」
その言葉に俺は殴られたような衝撃を覚えた。なぜなら俺が影分身で使ったそれは、殆んどが
「まさか、こんなところで
「てめぇ、まさか」
「だから、
そう言ってどこから取り出したか鞭のようなもので俺の事を引っ張ると、彼女は高速で印を結び、次の瞬間俺と他の面々を巨大な岩石の壁で分断した。
「土遁・金剛壁の術っす。文字通り金剛石レベルで硬い岩壁を呼び出す術っす。これで邪魔は入らなくなったっすよ」
「てめぇ、いったいどういうつもりだ」
「うーん、そうっすね、強いて言うなら、少し
そう言って彼女は印を結ぶと眼を閉じ、開いたその眼は黒と赤眼に染まっていた。
「尾獣変化・屍鬼羽赫の術」
次の瞬間、その背中にはまるで禍々しい目玉のようなものがついた羽のようなものが浮かび上がり、その手には先ほどの鞭が両手に、それもまるで長剣のような形に変貌していた。
その姿を、いや、その姿に似ている存在を俺は知っていた。だが、それが存在することはこの世界ではあり得ないということも知っていた。
なぜならそれは、
「
「改めて自己紹介するっす。
その言葉と共にその両腕の剣が、鞭のようにしなやかに飛んできて、クナイで弾いたそれは鉄のような感触で驚愕した。
「どんな技術だよ!!」
慌てて走りながら彼女の攻撃を回避していく。
「ほらほらどうしたっすか?そっちも尾獣化すれば良いじゃないっすか!!せっかくのバトルを楽しみましょうよ、ご同類!!」
「ふざけんな!!」
逃げ回りながらどうするべきか考える。確かに自分という転生・憑依した存在がいる以上、他にも誰かしらそんな存在が居ても不思議じゃないとは思ってはいたが、まさかこんなところで遭遇するなんて思ってもいなかった。
(どうするナルト、まさかこのままやられっぱなしって訳がないだろうな?)
(けど、こんなところで尾獣化なんてしたら戦いの余波で壁が壊れるかもしれねぇ、そしたらいの達にも被害が出るだろ)
それにこれはあくまでも試験、こうしてるうちにいの達が巻物を回収して撤退してくれれば、あとは俺が時間を稼げば
「言っとくっすけど、壁の向こうのお仲間にはあっしの鱗粉で幻術をかけさせて貰ったっす。同士討ちみたいなことはさせないっすけど、巻物を回収、ってのは不可能っすよ」
「用意周到かこのやろう!!」
改めて影分身を出すが、まるでぼろキレを相手するように彼女はその両手の鞭のような剣で一瞬で消し去る。
「うーん、ここまでやっても本気にならないっすか。ならしょうがないか」
そう言うと彼女はその両手に黒い玉のようなものを二つ……間違いなく尾獣玉であろうそれを形成してやがった。
「お仲間がいる方向に打てば、少しは本気になってくれるっすかね」
「てめぇ……!!」
慌ててそれを阻もうと向かうが、それよりも彼女が二つの尾獣玉を放つ方が早かった。
放たれた尾獣玉はその岩石にぶつかる……寸前に大きく弾き飛ばされて空中で爆発した。
「へぇ、やっぱりできたっすね、尾獣化」
「……ほんとはよ、こんなところで使うつもりなんて更々なかったんだよ」
ホントだ。別に手抜きをするつもりではないが、あくまでも仲間と対等な条件で競い合いたいと思っていた。同じ下忍として切磋琢磨して、それで一人の忍として認められたいと思っていた。
「そっちがその気なら、こっちだって手加減なんてできねぇぞこのやろう……」
黄金に輝くチャクラを身に纏い、九喇痲のチャクラによって高まるチャクラを拳に乗せながら臨戦態勢に入る。
「上等っすよ」
そして九尾と七尾の人柱力による、最初の戦いが幕を開けた。
ナルト班のメンバーは
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原作通り
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オリジナル