遊戯王GX イレギュラー・シンクロン   作:埜中 歌音

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《スターライト・ロード)はアニメ効果でいきます。


髑髏の王は骸の山にて栄華を謳う

『す、す、す………………《スターダスト・ドラゴン》だああああ!!!』

『スターダスト!なぜスターダストがここに!!自力で脱出を!?』

『エクシーズの次はシンクロだと!?』

『『調律師(ハーモナイザー)』東雲遊奈のシンクロモンスターじゃない!!』

『な、なんでこのタイミングで出てくんだよ! 今は空城さんのターンだぞ!?』

『何!? チューナーが存在しないならシンクロは不可能ではないのか!!?』

『さ……《裁き》が逆に裁かれた……!?こんなことって…………』

 

 

やいのやいのと騒ぎ立てているのは観戦者たちだ。それもそのはず、十代のフィールドには《E・HERO(エレメンタルヒーロー) Core(コア)》と《H-C(ヒロイック・チャンピオン)エクスカリバー》に加え、《スターダスト・ドラゴン》までもが並んでいる。融合、シンクロ、エクシーズという3つの召喚方法を、ほぼ1ターンでやってのけたのだ。

あまりにも予想外のタイミングで登場した《スターダスト・ドラゴン》。ギャラリーの興奮は、さらに加速する。

 

「………そろそろ、タネ明かしをしてもらえるかな?」

 

ちらり、と観戦席を一瞥(いちべつ)した成功が、困り眉で小首をかしげた。

 

「『シンクロ召喚』の噂は聞いてるけど……チューナーとチューナー以外のモンスターのレベルを足し合わせる召喚法、でも君のフィールドにいるのは《スターダスト・ドラゴン》よりレベルの高い《Core》と、そもそもレベルを持たないはずの《エクスカリバー》……それに今は僕のターンだし、そもそもそのカードの使い手は君じゃないはずだ。いったいなぜ、《スターダスト・ドラゴン》が出てきたんだい?」

 

「俺は《裁きの龍(ジャッジメント・ドラグーン)》の効果に対してこのカードを発動していたのさ」

 

十代が見せたのは、1枚の(トラップ)カードだった。

 

「《スターライト・ロード》は、相手が自分フィールドのカードを2枚以上破壊する効果が発動したときに発動できる。その効果の発動を無効にして、その後にエクストラデッキから《スターダスト・ドラゴン》をシンクロ召喚扱いで特殊召喚できるんだ。ついでに《非常食》をチェーン発動して《悪夢の蜃気楼》と《スターライト・ロード》を墓地に送ってライフを2000、回復したぜ」

 

十代&翔LP3000→5000

 

自分フィールドに屹立する《スターダスト・ドラゴン》と《H-C(ヒロイック・チャンピオン)エクスカリバー》を頼もしげに見ながら、十代は微笑んだ。

 

「今日まで毎日、仲間たちとデッキ組んで、戦って、また調整し直して、戦って……俺一人だけの力じゃない。翔や、遊奈に遊海。みんなが一緒にいてくれるから、俺は戦える」

 

どこからか、「俺もいるぞ!」という声が聞こえた気もするが、それはスルー。

 

「さあ、どうするんだ成功! アンタのターンだぜ!」

 

「言われなくても、わかってるさ」

 

《裁きの龍》の召喚までで、成功が消費した手札は《ライトロードの神域》と《光の援軍》の2枚のみ。彼は未だに6枚の手札を握っている。

だが、成功と玲のフィールドに、伏せカードはなくなった。

 

「しかし困ったなあ…………《裁きの龍(ジャッジメント・ドラグーン)》を潰されるとけっこう痛いんだよね、このデッキ……効果は強力だけど、モンスターの火力がイマイチ高いのがいなくて……よしっ、僕は《ライトロード・ビースト ウォルフ》をリリースして《ライトロード・ドラゴン グラゴニス》をアドバンス召喚!」

 

裁きの龍(ジャッジメント・ドラグーン)》ほどではないにしろ、巨大。

《グラゴニス》はフィールドに降り立つと、その金のたてがみを靡かせた。

 

「《グラゴニス》の攻撃力は墓地の《ライトロード》モンスターの種類の数だけアップするよ。《ライラ》、《ウォルフ》、《ライコウ》、《ケルビム》《グラゴニス》、《メイデン》の6種類、1800アップの、3800だ!」

 

「普通に《裁きの龍(ジャッジメント・ドラグーン)》超えてるよ!」

 

数十秒前の発言と真逆の行動に、翔が頭を抱える。成功は「あはは、火力出たね」と微笑んでから表情を厳しくした。

 

「バトルフェイズだ! 《ライトロード・ドラゴン グラゴニス》で《スターダスト・ドラゴン》を攻撃!」

 

「ぐっ……悪い、《スターダスト》……」

 

《グラゴニス》が放つ光が《スターダスト・ドラゴン》を焼き払う。十代は超過分のダメージを受け、地面に膝をついた。

 

十代&翔LP5000→3700

 

「メインフェイズ、2。なかなか厳しい状況だよ、これは……うーん、カードを2枚伏せて、ターン終了かな。《グラゴニス》の効果でデッキの上からカードを3枚墓地に送るよ……おっと、《ライトロード・パラディン ジェイン》が墓地に落ちたから墓地の《ライトロード》の種類が増えて、《ライトロード・ドラゴン グラゴニス》の攻撃力がさらに300アップするね」

 

「相手のエンドフェイズに《エクスカリバー》の効果は消え、攻撃力は2000に戻るぜ」

 

《エクスカリバー》の剣を包む光が消える。

ライフポイントこそ負けているものの、場と手札の枚数は十代、翔組が勝っている。

土壇場は乗り越えた。次は、翔のターンだ。

 

 

十代&翔 LP3700 手札4:5

H-C エクスカリバー Atk2000(ORU0)

E・HERO Core Atk2700

セットカード2

 

成功&(あきら) LP4250 手札3:3

ライトロード・ドラゴン グラゴニス Atk4100

セットカード2

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「…………《裁き》を(かわ)すなんてね……東雲、アンタも余計なことを……大体何なのよ、あの《スターライト・ロード》とかいうパワーカード!アンタのデッキにも入ってるわけ!?」

 

「い、いいじゃないですか別に! 俺はよかれと思って!」

 

「遊海、アンタもそうよ! まさか《ホープ》まで貸したんじゃないでしょうね!」

 

「さすがにそれはないよ、ツァンちゃん。《No.(ナンバーズ)》はけっこうおてんばなカードだからねー……でも《ブレード・ハート》と《ガガガガンマン》も貸したし、《ビュート》とか《カステル》とか《フレシア》とか《ダークリベリオン》とかも入ってるよーって、遊奈どしたの?」

 

「うへえ鬼畜……害悪……嫌なカード名ばっかりだ……」

 

「平気で《トリシューラ》使う遊奈には言われたくないと思うなー……あと、大地から聞いたよ? 《ブリューナク》や《ゴヨウ・ガーディアン》をデッキに入れようか迷ってるって」

 

「…………………………………………………………」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「僕のターン、ドロー!」

 

相手フィールドには高攻撃力を誇るモンスター。現時点の翔の手札では、、攻撃力で《グラゴニス》を超えるモンスターを召喚することはできない。

また、相手の墓地に存在する《スキル・プリズナー》も要注意だ。対象をとるモンスター効果では、《グラゴニス》を処理することはできない。

だが、翔の手には《グラゴニス》を突破する手が整っていた。

決着はつけられなくなるが、まずは《グラゴニス》を処理しなければならない。

 

「《エクスカリバー》と《Core》を守備表示に変更して…………(トラップ)カード発動、《チェーン・マテリアル》!」

 

表を見せた罠カードに、成功と玲は眉をひそめた。

 

「《チェーン・マテリアル》……? また、珍しいカードを使うね……」

 

呟く成功の声は、かなり低いものだった。

知名度は低いが、とあるカードと組み合わせることでゲームエンド級のパワーを発揮する《チェーン・マテリアル》。今回はその使用法とは少し違う使いかたになるのだが、成功はその危険性を察知したらしい。

 

「《チェーン・マテリアル》は、このターンの間だけ融合素材をデッキ、手札、墓地、から除外して融合召喚を行えるようにするカード! 続いて手札から融合魔法、《ビークロイド・コネクション・ゾーン》を発動! この効果でデッキから《トラックロイド》、《エクスプレスロイド》、《ドリルロイド》、《ステルスロイド》を除外して、《スーパービークロイド-ステルス・ユニオン》を融合召喚!」

 

4体の《ロイド》が合体し、天を衝くような鉄の巨人が降り立つ。

ガッキュイィィィィィィン!!とポーズを決めた巨大ロボは、胸部装甲を開いてアームを伸ばした。

 

「《ステルス・ユニオン》は1ターンに1度、フィールドに存在する機械族以外のモンスターを装備カード扱いでこのカードに装備できる! 《ライトロード・ドラゴン グラゴニス》を装備しろ! 換装、《スーパービークロイド-ドラグーン・ユニオン》!!」

 

「墓地の《スキル・プリズナー》を除外して効果をーーーー」

 

「《ビークロイド・コネクション・ゾーン》によって融合召喚されたモンスターの効果は無効にならない!!」

 

「なんだって!!?」

 

成功の言葉を遮った翔。その命令を受けて、巨大なロボは胸部に《グラゴニス》を吸い込んだ。

胸部の形状が大きく変わり、龍の顔をかたどった胸部装甲が出現する。その装甲を誇るかのように、《ステルス・ユニオン》改め《ドラグーン・ユニオン》は胸を張った。

 

「……しかし、《チェーン・マテリアル》発動ターンはバトルフェイズを行えず、《ステルス・ユニオン》はそもそも守備表示。さらに《チェーン・マテリアル》の効果を適用して融合召喚したモンスターはターン終了時に破壊される。脅威は少ない。以上」

 

「それはどうかな、ッス!」

 

玲の言葉にすら、翔は否定の返答を投じる。

 

「たしかにこのターン、僕はバトルフェイズを行えないッス。だけど、《ビークロイド・コネクション・ゾーン》で融合召喚したモンスターは、カードの効果で破壊されない! モンスターを1体、カードを1枚伏せてターン終了!」

 

両腕をクロスさせ、十代と翔を守る姿勢の《ドラグーン・ユニオン》は未だ健在。

防壁となるモンスターは伏せモンスターを含め4体。防御は固まったといっても問題はないだろう。

ターンは回り、3度目の玲のターンが訪れる。

 

十代&翔 LP3700 手札4:3

H-C エクスカリバー Def2000(ORU0)

E・HERO Core Def2200

スーパービークロイド-ステルス・ユニオン Def3000

セットモンスター1

セットカード2

ライトロード・ドラゴン グラゴニス(装備カード扱い)

 

成功&玲LP4250 手札3:3

セットカード2

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「《チェーン・マテリアル》と《ビークロイド・コネクション・ゾーン》……私も遊奈に言われて、Wiki見るまで知らなかったなあ。ヘンなコンボばっかり知ってるよね、遊奈って」

 

「遊海くん、君は知らないんだ……遊奈が《チェーン・マテリアル》と《フュージョン・ゲート》なんて悪魔のデッキを使っていることを……」

 

「ああ、《エアロシャーク1キル》のことか。ヒドいことしたとは思ってるさ」

 

「《チェーン・マテリアル》と《フュージョン・ゲート》?」

 

「笹嶋さん、《フュージョン・ゲート》ってターンに何回でも融合できるじゃん。そこに《チェーン・マテリアル》を絡めて……」

 

「…………もしかして、デッキの中の素材が尽きるまで融合!? しかも、《チェーン・マテリアル》が適用されれば融合素材カードは除外されるから…………《エアロシャーク》ってそういうことなんだね……」

 

「《ジャックポッド7》といい《ベルゼメタルループ》といい……まったく遊奈、君は狂ってる……」

 

「仕方ないだろ、無限ループと特殊勝利が好きなんだ」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「私のターン、ドロー」

 

透き通った声と流麗な指遣いは、不利な状況でも曇ることはなく、

玲は手札をちらりと見て、カードを1枚手に取った。

 

「スタンバイフェイズから、メインフェイズまで。魔法カード、《貪欲な壺》を発動。選択するのは、《クリバンデッド》、《ライトロード・ビースト ウォルフ》が2体、《ライトロード・ドラゴン・グラゴニス》、《ライトロード・パラディン・ジェイン》の計5体。この5枚のカードを持ち主のデッキに戻してシャッフルし、カードを2枚ドローする。以上」

 

ここに来て、デッキの補充。それもそのはず、《ライトロード》は急速にデッキを消耗するため、本来は長期戦には向かないのだ。玲がデッキに戻したカード5枚のカードは全て成功のカード。玲は自分のデッキを圧縮し、加えて成功のデッキまで回復させていた。

手札をしばらく見ていた玲は、成功のほうに向き直って尋ねた。

 

()()()()、この伏せカード、貸して」

 

「ああ、いいよ。好きに使ってくれ」

 

「ありがとう。(トラップ)カード、《リビングデッドの呼び声》を発動。墓地の《ワイトキング》を特殊召喚」

 

玲の傍に7つ積まれていた骸骨が1つ減り、地面を突き破って《ワイトキング》が現れる。

 

「魔法カード、《死者蘇生》。墓地の《ワイトキング》を特殊召喚」

 

骸骨がさらに1つ減り、《ワイトキング》が2体並んだ。

 

「そして、手札から《ワイトキング》を通常召喚」

 

玲のフィールドに並ぶ、3体の《ワイトキング》。その攻撃力は、5000。

 

「まだ、終わらない。手札の《ワイトメア》の効果を発動。除外されている《ワイト》を墓地に戻す」

 

積まれた骸骨が、2つ増えた。

 

「さらに《ワイトメア》の効果を発動。除外されている《ワイト夫人》を特殊召喚する」

 

さらにもう1つ、増える骸骨。

骸骨の合計は8個、つまり、

 

「攻撃力8000のモンスターが、3体……………」

 

あまりにも大きなパワーに、翔が思わず声を上げた。

 

「バトルフェイズ、《ワイトキング》1体目で《ステルス・ユニオン》を攻撃。続いて《ワイトキング》2体目で《E・HERO Core》を攻撃」

 

莫大な力を持つ2体の骸骨が、《ステルス・ユニオン》と《Core》を握り潰した。

 

「く…………《Core》の効果発動! このカードが破壊された時、墓地からレベル8以下の《E・HERO》融合モンスターを召喚条件を無視して特殊召喚する! 《E・HERO プラズマヴァイスマン》をーーー」

 

「3体目の《ワイトキング》で《プラズマヴァイスマン》を攻撃」

 

十代の声は、《ワイトキング》の雄叫びにかき消された。

防御虚しく、十代たちを守る防壁は脆くも崩れ去ってゆく。

 

「以上。……メンフェイズ2、カードを1枚セットして、ターンエンド。以上」

 

有利だった盤面は、一瞬で覆る。

次は十代の、4ターン目だ。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

十代&翔 LP3700 手札4:3

H-C エクスカリバー Def2000(ORU0)

セットモンスター1

セットカード2

 

成功&玲LP4250 手札0:3

ワイトキング Atk8000

ワイトキング Atk8000

ワイトキング Atk8000

ワイト夫人 Def2200

セットカード2

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「……あそこから、ひっくり返るものなのね……玲、本気出しちゃって…………さて、赤いの2つはどう出るのかしら……?」

 

「お姉様、いい加減どっちを応援するかはっきりしたら?」

 

「ボクはどっちも応援してないっての! しつこいわよ、雪乃!」

 

「さあ、どうかしら………ふふ、十代ってボウヤ、まだ諦めてないみたいね」

 

「まだ諦めるような局面じゃないわよ。手札が5枚もあるんだし」

 

「…………やっぱり…………………」

 

「き……っ、キモい顔すんな、気持ち悪い!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「俺の…………………ターン!!!」

 

4巡目の十代のターン。彼は勢いよくカードを引き抜くと、その動きのままデュエルディスクにカードを差し込んだ。

 

「魔法カード、《ホープオブフィフス》! 墓地の《Core》、《エアーマン》、《ブレイズマン》、《シャドー・ミスト》、《プラズマヴァイスマン》をデッキに戻して2枚ドロー!」

 

元の手札4枚と、新たに加わった2枚に目をやって、その目を輝かせた。

 

「来た来た来たぁーっ!! 魔法カード、《ミラクル・フュージョン》! 墓地の《E・HEROエッジマン》と《E・HEROワイルドマン》を除外して、《E・HEROワイルドジャギーマン》を融合召喚!」

 

褐色の巨体が、金色のアーマーを揺らす。

 

「まだまだ行くぜ! もういっちょう、《融合》発動!手札の《E・HEROバーストレディ》と《E・HERO フェザーマン》を、融合!! 《E・HEROフレイムウィングマン》を融合召喚! こっちは守備表示だぜ!」

 

《ワイルドジャギーマン》の隣に、龍の腕と緑の翼をもつヒーローが登場、その腕を振るった。

 

「さらに、《ワイルドジャギーマン》に《レインボー・ヴェール》を装備!」

 

「…………………………!」

 

《ワイルドジャギーマン》の右腕が、虹色の光を帯びる。

戦闘を行う場合に、相手の効果を無効にするカード。そのカード名を聞いた玲の口が少し歪んだ。

 

「《レインボー・ヴェール》を装備したモンスターと戦闘を行う相手モンスターの効果は無効になる! 《ワイトキング》は効果で攻撃力が上がってるんだ、無効にしちまえば怖くねえぜ! さらに、《ワイルドジャギーマン》は相手フィールドの全てのモンスターに攻撃できる! バトルフェイズ、《ワイルドジャギーマン》で右端の《ワイトキング》に攻撃!」

 

虹色の残像を生じ、《ワイルドジャギーマン》の姿が掻き消えた。

 

「……《レインボー・ヴェール》で効果が無効になって、攻撃力が0になった《ワイトキング》3体を攻撃すれば合計ダメージは7800、これでゲームエンドにするつもりだったんだろうけど、そうはいかないよ! 罠発動、《レインボー・ライフ》! 手札を1枚コストに、このターン僕らに発生するダメージを全て回復に変える!」

 

成功&玲LP4250→6850

 

虹色の拳が、《ワイトキング》を粉々に打ち砕く。しかし成功のリバースカードにより、ダメージは阻まれてしまった。

さらに、

 

「《ワイトキング》は戦闘で破壊された時、墓地の《ワイト》1体を除外することで墓地から特殊召喚できる。《ワイト》を除外し、《ワイトキング》を特殊召喚。以上」

 

攻撃力は下がったものの、3体の《ワイトキング》は依然と存在し続けている。その攻撃力は、7000。

 

「くっ、ダメージくらい通ると思ったんだけどな………仕方ない、メインフェイズ2にカードを1枚セットして、ターンを終了するぜ」

 

全ての手札を使った全力の戦略も、罠の前に一歩及ばず。

不利な状況を打開することはできず、成功のターンが訪れる。

 

 

十代&翔 LP3700 手札0:3

H-C エクスカリバー Def2000(ORU0)

E・HEROワイルドジャギーマン Atk2600

E・HEROフレイムウィングマン Def1200

セットモンスター1

セットカード3

 

成功&玲LP4250 手札0:3

ワイトキング Atk7000

ワイトキング Atk7000

ワイトキング Atk7000

ワイト夫人 Def2200

セットカード1

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「……………………………!?」

 

「どうした? 遊奈」

 

「三沢…………いや、なんでもない。気のせいだ。………と、いいんだけど……」

 

「………………遊奈、気のせいじゃないっぽい」

 

「ゆ、遊海くんまで……2人とも、一体どうしたっていうんだ?」

 

「………………『感じた』、か」

 

「丸藤、先輩?」

 

「ついに、動くのか。成功の、真の『切り札』が…………」

 

「真の…………『切り札』……?」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

遊奈と遊海が、謎の威圧感に圧されている頃。

 

「僕の、ターン」

 

十代と、さらには翔もまた、そのプレッシャーを感じていた。

2人とは比べ物にならない、『()()』を直接相手取るプレッシャーを。

 

「ドロー」

 

切掛は、成功のドローカード。

今までのカードとは、明らかに一線を画するほどの存在感をもつカード。《裁きの龍》にすら感じなかったような、まるで心臓を握りつぶされるような重圧は、目の前に刃を突きつけられる感覚にも似ていた。

 

『……………クリクリー……………』

 

「お、おい、ハネクリボー……どうした?」

 

ハネクリボーはその重圧に完全に負け、十代の後ろに隠れてしまった。

一体、どれほどの力なのか。

 

成功は「スタンバイ、メイン」と宣言すると、

 

 

 

 

墓地から2枚のカードを抜き取った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「僕は、墓地の《終末の騎士》と《ライトロード・ハンター ライコウ》ーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーー光属性モンスターと闇属性モンスターを、1体ずつ除外する」




お久しぶりです、埜中です。
今回は少し短めですが、3週間くらいで更新できてよかった……私としても、早く書き進めてセブンスターズを書きたいのですが、筆の遅さというものは中々、厄介なものですね……
さて、制裁デュエルもそろそろ佳境ですかね……おそらく、次の更新で制裁デュエルはケリがつくと思います。《ライトロード》、デッキって、残り枚数にかなり気を遣いますね………リアルだとこれにエクシーズの《ミネルバ》だとかほかにも色々デッキを削るカードが出てきて、下手をすると自爆するんじゃ……とか思いながら書いてました。実際、暗黒界で相手のドローを加速しすぎて、友人のライトロードのデッキが切れたこともありますしww
次回は遊奈くんのデュエルも考えているのですが、ジャンドではなくネタデッキを使います。やはり《放送禁止》は最強でござるな!

では、最後になりましたが、こんな駄文を読んでくださった皆様に感謝しつつ、筆を置きたいと思います。皆様にささやかな幸せがありますように。

2015年11月某日 埜中 歌音

質問、アドバイス、デュエルミス等あれば是非是非コメントへお願いします。キャラやデッキのリクエストも受け付けております。
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