そこのお前ぇ!本当のハズレスキルってもんを見せてやるZE☆ 作:運カス探索者
コンビニに寄る前に、ダンジョンの近くに備えられた探索者用のシャワールームとドラム式洗濯機で身体と服に付いた血と汗を流す。
流石に汚れが付いたままではダメだ
コンビニでおにぎりとお茶、序でに夜ご飯用に弁当や安いカップ麺を適当にカゴに入れてると
「よーっす!どうもぉ!今日の動画は、ウワサの
偶にこうやって迷惑系の配信者が絡んで来ようとする。命知らずなんだろうか?
流石に至近距離で接触はして来ないものの、探索者用のダンジョンカメラ*1で配信している。
探索者による配信活動も、探索者を増やす為の活動だ。
日本では最近になって配信活動が増え始めたが、海外では探索活動よりも配信活動が主流になって来ている。
しかし、少数とはいえ視聴率の為に過激な活動をする探索者もちらほらとだが増えている。
そして、そんな奴らの格好の的になるのがオレだ。
度胸試しだか何だか知らないが、#
勿論オレ個人への撮影許可なんてされてる訳も無く、コンビニや暇潰し(と大事な依頼前に不幸を起こしておく為)によく行くゲームセンターでよく遭遇する。
何なら友人から
オレが来る時間帯は露骨に店から人が減るが、その時間帯を過ぎれば一斉に客が来る為、ギリギリ営業妨害にはなっていない。
「つー訳でぇ、今から
配信している探索者は知っている。E級探索者の『
授かったスキルは【魔法剣士】、探索者としての腕はそこそこ、ゴブリンとコボルトの小規模な集団戦をそこそこ深めの負傷で乗り切る程度の探索者だ。
何故名前とスキルを知ってるかは簡単で、探索者の情報を閲覧出来るサイト(公式)がある為だ。
調べられるのはスキルと名前のみ、他の個人情報は掲載されていない。
探索者は素行や強さでランク分けされており
G級、F級、E級、D級、C級、B級、A級の七段階に分けられている。
下のGとFは素人に毛が生えた様な強さで、基本的な探索者はE〜C級までが一般的でBからは基本的にはパーティ単位での強さになる。
単独でBやAに到達する冒険者も稀に居るが、それも一握りだ。
探索者カメラに何やらアピールしているのを尻目に、レジに向かう
いつもこの時間帯だと誰もシフトに入らないのでレジ担当をしているコンビニ店長に、頭を下げる。
「すいません、騒がしくしてしまって」
「あー…いいよいいよ、ああいうのが若気の至りってやつさ。もし気になるようなら警備会社を呼ぼうか?」
ここのコンビニ店長は、オレの【不幸体質】を恐れない、数少ない人物だ。
「いえ、何か不幸を起こしそうなのでやめときます」
「そうかいそうかい…じゃ、1250円ね」
「丁度っす」
トレイの上にキッチリ1250円を置く、手で触れるのも防ぐ為だ。
「はい、丁度だね」
店長は慣れた手つきでトレイのお金が揃っているかを目視で確認してレジに入れると、レシートをトレイの上に置く
それを掴んでポケットに捩じ込みながら、オレはコンビニを出て行く。
「あ、ちょっと待ってくださいよぉ!チャレンジ出来ないじゃないっすかぁ!」
急いで追いかけて来たスグルは、ゆっくりと閉まっていくコンビニの自動ドアに衝突する。
「ふべぇっ!?クソ!不幸野郎が!!この俺に不幸を撒きやがったな!!!」
完全に自業自得だと思うが、頭に血が昇っているのか、スグルは立ち止まって振り返ったオレの胸ぐらを掴む。
因みにだが、探索者間での暴力行為はマイナス査定対象だ。最悪ランク降格もあり得る。
「その振り上げた拳をどうするんだ。探索者同士の暴力沙汰はランクに響くぞ」
「グッ…ぬぅ…クソッ!」
胸ぐらを掴むのをやめ突き飛ばす様に振り解く
「あー、良い機会だから言っとくけどな、オレの【不幸体質】は触れるとかで不幸が移る訳じゃないし、ちょっかいかけた所で何も起きないぞ。
そう言えば、睨み付けるスグルを背に帰路に着いた。
帰宅後にネットニュースを見れば
などと言うタイトルでネットニュースに上がっていた。印象操作酷くね??
「メディアは切り抜きと話題性で飯食ってるしなぁ…」
コンビニ弁当を食べながら、オレはそんな事を呟いた。