そこのお前ぇ!本当のハズレスキルってもんを見せてやるZE☆ 作:運カス探索者
おつづき
※描写に矛盾があったので変更
次の日、私は探索者ギルドにある探索者用パソコンで
「…うそ、何これ…」
ナガレさんのスキル【不幸体質】は自分自身に不幸が降りかかるメリットが全くないスキルで、小さな不幸が常に自分に降りかかるモノですが、嫌がって回避や相殺を続けると次に降りかかる不幸の規模が増え、最悪個人では手の付けられない規模の不幸が襲いかかって来る事になる…というものでした。
「…しかも起きてる規模の不幸まで載ってる…」
探索者ギルドって暇なんでしょうか?…あ、これご本人からの申告って書いてありました。…あれ?よく考えたらプライバシー保護ってないんですか??
「大半は野生動物、街の猫、野犬に襲われたり、カツアゲやヤンキーに絡まれたりと…あれ、東京ってこんなに治安悪かったっけ…???」
ダンジョン内では武器や防具の破損、破壊や致命傷を受ける事が多かったみたいですね。
「って…普通致命傷受けたら死んでますよね…」
私は救助に来てくれて、大喰らいを倒して来たあの時を思い出します。肩は抉られ、脇腹にはあの大喰らいの爪や歯の破片が刺さっていたり、噛みちぎられた部分がありました。
あんな怪我をしていたら痛みで意識なんて保つ事出来ませんし、15階から一階まで降りてくるなんてもっと無理です…
「脱出後に生存報告はしたし…ナガレさん炎上してないといいけどなぁ…それに…あんな大怪我してたのに、直ぐに傷が癒えてたし…」
私は鮮明に思い出して身震いしました。同時にあんな姿になるまで私を逃す為に戦ってくれた事に、申し訳ないと思ってしまいます。
「…もう、無理な事は辞めよう!それに、ここまで上がれても、私はまだ弱かったのが分かったし……それに、魔法だけじゃダメだって、ナガレさんも教えてくれましたし…」
鋼鉄の摩天楼が揺れるほどの戦闘は、私にはまだ出来ません。
「…それに、あんなに頑張って助けてくれた人を、罵ったり、玩具にしていい、なんて風潮。許せません…!」
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熱湯をかけようとする(未遂)、叩くなどの暴行、暴言、目に余ります…!
しかもこの行為を、実質的に探索者ギルドは黙認してます。許せません
「どうにかして、助けてくれたナガレさんに何か恩返し出来ないでしょうか…」
私はパソコンの前で暫く考えました。
「はっ!そうです、私の【幸運体質】ならナガレさんの【不幸体質】を相殺か、無効化するのでは…??」
そもそも、【不幸体質】なのに、記録で全探索者の中で唯一の救助率100%なのはちょっと異常ですし、私の時もすぐ近くで助けに来てくれましたし…
「そうと決まれば、探索者ギルドに提案しに行きましょう!」
私はそのまま探索者ギルドを纏めるギルド長に直談判しに行きました。
数時間の意見交換の末、二週間限定、受ける損害は自己責任…という扱いで、例外的にナガレさんとパーティを組む事が許可されました。
「…序でにナガレさんの御自宅も知れましたけど…本当にプライバシーってないんでしょうか…??」
後の事は本人同士で詰める様にと言われた以上、行く必要はありますけど…
「よし、お礼のお菓子を買って早速ナガレさんの御自宅に…!」
そして、ナガレさんの自宅に行った私は、その杜撰すぎる住まいに驚き、そして玄関を開けたナガレさんのあのとても嫌そうな顔と、嫌々ながら御自宅に上がらせて貰った時に知った内装の悲惨さを目撃して…
その余りの酷さに思わず泣いてしまい
「まぁ、不幸体質だからな。お礼に来てくれただけ嬉しいよ、しかも手土産まで用意して来てくれる人なんて…片手で数えられるくらいしか居なかったからな」
そう言って笑うナガレさんがとても可哀想に見えました。