俺の個性はサイキョー   作:鈴木颯手

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ヒーロー名考案から職場体験にかけてになります


第十八話

 雄英体育祭の振替休日も終わり、今日から再び普通の授業に戻る。とはいえあれだけのイベントの後だ。登校中に何度も声をかけられた。将来人気が出た時の為にサインをくださいなんて明け透けな事を言われたりもしたが別に苦ではない為に全て応じてきた。おかげで少し来るのが遅れてしまった。

 

「あ! おはよう業火君!」

「透もおはよう」

「ねぇねぇ業火君! 私すっごく声掛けられたよ! やっぱ体育祭のおかげだね!」

「そりゃよかった」

 

 透には少し悪い事をしてしまったが本人は大して気にしていないみたいで良かったよ。もし気に病むようなら俺は罪悪感で死んでしまったかもしれない。

 

「俺も何度も声をかけられて大変だったよ」

「そりゃ準優勝なら規模も違うだろうしな」

「将来人気出た時の為に高値で売りたいのでサインをくださいっていう奴もいたなぁ」

「明け透け……」

 

 透と話していると切島が合流してきた。そのうち瀬呂君や芦戸さんなんかも加わってワイワイと話すようになった。瀬呂君は小学生にドンマイコールされたとしょげているがほんとにドンマイとしか言いようがないな。

 そんな風に暫く話していたら相澤先生が入って来た。相澤先生が入ってくると同時に全員が席に着くが仕方ないだろう。相澤先生個性を使って睨んでくるのが物凄く怖い。眼力がやばいのなんの。おかげで今じゃ誰もがぴしっとしている。

 

 そうして始まった授業だが今日はヒーロー名を決めるらしい。雄英体育祭を通じてプロからのドラフト指名があるらしい。そして、それを元に職場体験に行く事になるという。職場体験である以上そこはヒーローの事務所だ。そのためのヒーローネームという訳か。

 因みに、指名件数は俺が1位だった。数は4050で焦凍も大体同じくらい。3位に爆豪が付いた。ちなみに透にも指名が30件程来ていた。それしか来ていないとかプロヒーローの目は節穴かよ。俺に来た指名全部蹴ってやるか。

 

「そう言うわけで早速ヒーロー名を決めていくわよ!!」

 

 ヒーローネームはミッドナイト先生が受け持つらしい。相澤先生曰くそう言うのは苦手なんだとか。

 ふむ、俺はどうするか……。大体決まってはいるが他のクラスメイトはどんなものにするのか……。

 

 と思っていたのだが最初の青山が短文を出してそれが通り、芦戸さんがエイリアンの如き名前にしたために大喜利みたいな空気になったが蛙の女生徒がフロッピーと可愛らしい名前を言ってくれたおかげで空気が和んだ。

 その後も切島がレッドライオットというヒーローネームを言って完全に空気は変わった。

 

「ヒアヒーロー、イヤホン=ジャック」

「触手ヒーロー、テンタコル」

「テーピンヒーロー、セロファン」

「武闘ヒーロー、テイルマン」

「ピンキー!!!」

「スタンガンヒーロー! チャージズマ」

 

 続々と名前が決まっていった。透もインビジブルガールとそのまんまながら言いヒーロー名を考えていた。最高だね。

 さて、そろそろ俺も行くか。

 

「んじゃ俺。アグニ」

「アグニ……。インド神話の神様の名前ね」

「そうですね。炎の神様という事と違反者を焼き払うという神話、ヒーローにはもってこいだと思いましたので」

「構わないけど神様の名前を付ける以上それ相応の活躍や立ち振る舞いを求められるわよ?」

「ええ、理解しています」

 

 調べた範囲だと外国だと神様の名前をヒーロー名にするのは禁止の所もあったりするが日本はそういった事は無いのは分かっている。ただその分普通のヒーローよりも高い実績や活動、立ち振る舞いをしないと批判が来るらしいが問題は無いだろう。

 

「なら問題ないわ。頑張りなさい」

「ありがとうございます」

 

 その後は爆豪勝己が子供みたいなヒーロー名をしたり緑谷がデクという別称をヒーロー名にしたり、飯田君が少し挙動が可笑しい感じだったが無事にヒーロー名は決定する事になった。これで職場体験の準備は整い、場所を選ぶだけとなった。

 とはいえこの数の中から選ぶとなるとかなり大変だ。普通ならばな。だけど確認してみれば案の定父さんの事務所であるエンデヴァーヒーロー事務所の名前が記載されていた。前までの父さんならば職場体験で俺を呼ぶなんて事はしなかっただろうし前の話しあいが原因だろうな。

 なので俺は他の指名してくれた事務所には悪いが確認しないでエンデヴァー事務所に応募する事を決めた。恐らく焦凍も同じだろう。焦凍も何かしら心変わりをしたみたいで炎を使うようになったしそう言う意味でも父さんの事務所は都合がいいだろう。

 

「透は何処にするか決めたのか?」

「うーん。まだかなぁ。指名くれた事務所、どれも知らないからこれから調べて考えるつもり」

「そっか……。俺は父さんから指名来たからそこに行くつもりだよ」

「エンデヴァー事務所? 良いなぁ。私もトップヒーローからの指名欲しかったなぁ」

 

 透のリストを見てみれば成程、トップヒーローからの指名は来ていないな。一番上で50位内の奴か……。ヒーローも見る目無いな。俺よりも透に指名すればいいのに。

 とはいえ覚えている限りだと透明化と相性が良さそうな事務所がちらほら確認できるから透に指名した奴らはきちんと透を見て指名してくれたという事だろう。ちょっと安堵出来る。

 

 そんな風に話しながら俺はさっさと相澤先生に希望体験先の紙を提出した。第二希望以降は書いていないが別に問題は無いだろう。父さんが俺と焦凍以外に指名を出しているとも思えないしな。

 ところで、ずっと飯田君の挙動が可笑しいが一体何かあったのだろうか?

 

 

 

 

 

「全員コスチューム持ったな? 本来なら公共の場で着用禁止の身だ。落としたりするなよ」

「はーい!」

「伸ばすな。“ハイ”だ芦戸」

「……はい」

 

 職場体験当日。今日から一週間それぞれの事務所でお世話になる事になる。相澤先生が駅まで来てくれたがここからは個別行動になる。そして職場体験という事でコスチュームが入った鞄も持ってきている。

 

「くれぐれも体験先のヒーローに迷惑をかけないように。じゃぁ行け」

「「「「「はい!」」」」」

 

 さてと、俺は父さんの事務所だから焦凍と一緒に向かう事になるのか。相も変わらず俺を親の仇かの如く睨んでくるのは変わらないからここで仲が縮まればいいんだけどなぁ。

 

「よし! 行こうぜ焦凍!」

「……」

 

 透にお互い頑張ろうと声をかけてから焦凍に近寄るも無視されてしまった。全く……、兄を無視するなんて酷い弟だよ。雄英体育祭で吹っ切れたみたいだし俺にも心を開いても良いと思うんだけどなぁ。

 そんなわけで何度か声をかけてみたが結局焦凍が会話に乗ってくれる事は無かった。おかげで気まずい雰囲気が続いてしまう。焦凍、お前雰囲気すら氷結出来る個性を持っていたのか。でもそんなの顰蹙買うだけだからやめた方が良いぜ。焦凍が良いなら別に良いけどな。俺は困らないし。

 

「よく来たな焦凍、……業火」

「ああ」

「一週間よろしく、父さん」

 

 エンデヴァーヒーロー事務所に到着した俺たちは父さんの部屋に通された。うーん。やっぱ父さんと焦凍が出会うとめちゃくちゃ雰囲気が悪くなる。いい加減大人になればいいのに。

 

「焦凍。やっと覇道を進む気になったか」

「……あんたが作った道を進む気はねぇ。俺は俺の道を進む」

 

 うわ、中二病? 吹き出しそうになるから真顔で言うのやめてくれよ。

 

「……まぁいい。二人とも。準備をしろ。暫く出張する」

「出張? 何処にだ?」

「ヒーローというものを見せてやる」

 

 どうやら父さんは今話題のヒーロー殺しを捕らえるために保須市に行くらしい。確かヒーローだけを狙うヴィランだったか。……そう言えば飯田君の兄も殺されたんだっけか? それであんな挙動不審だったのか。納得できたわ。

 てかいきなり保須市に行くのかよ。バーニンさんとかに挨拶したかったのに今日はいないから明日にでもと考えていたけどこりゃ無理そうだな。

 

「行くぞ! 保須市に行く! 連絡をしろ!」

「は、はい!」

 

 事務員にそう声をかけた父さんの後をついていく。というか今から向かうと夜になるのでは? 夕方だし眠いんだけどなぁ。

 ヒーロー活動という事でコスチュームを着るが焦凍……。お前デザインを変えたんだな。あんな氷だけでやっていくみたいな笑っちゃうコスチュームだったのに両方使えるようなコスチュームになっていた。ちなみに俺は特に変更点はない。今のままで十分だからな。

 それにしてもヒーロー殺しか。何を考えてそんな面倒な事をしているのか知らないけど思想犯っぽいしさっさと潰した方が良いだろうね。これまでの殺したヒーローを見る限り雑魚狙いの三下だろうけど。

 




この時点でオリ主君はステインの思想とか何も知りません。雑魚ヒーロー狩りの三下だと思っています。
ヒーロー名に神様の名前を付けるのはどうかと思いましたが日本なら許されるか? と思ったので付けました。海外だと許されなさそうだけど。
因みにチャッピーに主人公のイラストを描いてもらいました。あくまで参考程度に思ってください
制服ver

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コスver

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