俺の個性はサイキョー   作:鈴木颯手

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確認したらランキング39位にランクインしてました。ありがとうございます。この作品をどうぞこれからもよろしくお願いします。


第五話

 マスゴミの一件があった翌日の午後。ヒーロー基礎学の時間がやってきた。

 

「今日のヒーロー基礎学だが俺とオールマイト、それともう一人の三人体制で()()()()()()()

 

 相澤先生はそう言うが何かしらの特例なのか? そう思っていたらテープの……瀬呂が質問した結果レスキュー訓練をするらしい。人助けは面倒だからあまりしたくはないがヒーローになるなら避けられない試練として受け入れるしかないか。

 そんなわけでレスキュー訓練をする施設に向かう為にバスに乗って移動する事になった。その際に飯田君が早速委員長らしさを発揮していたが空振りに終わっている。空振りに終わったとはいえリーダーシップを発揮しているのは良い事だと思うぞ。

 

「緑谷ちゃんの個性ってオールマイトに似てるわよね」

「そっ!? そそそそそそそうかなななな!!!???」

「おいおい梅雨ちゃん。オールマイトは体がぶっ壊れたりしないぞ」

 

 バスに乗っていると蛙ちゃんが何やら変な事を言っていた。緑谷の個性がオールマイトに似てるねぇ。切島の言う通りありえないでしょ。

 

「ま、オールマイトに似てるって言われるのは嬉しい事なんじゃないか?」

「そ、そんな。僕は……」

「使うたびに体壊れるようじゃ劣化版が良い所だけどな」

「劣化版……」

 

 緑谷がしょげちゃったよ。余計な事を言ったか?

 

「しっかし増強型の個性は出来る事が多くて羨ましいぜ。俺の“硬化”は対人じゃ強いけどいかんせん地味なんだよなぁ」

「そんなことないよ! とても強い個性だと思うよ!」

 

 切島はあまり自分の個性が好きでは無いみたいだな。ま、派手さはないから仕方ないかもしれないが緑谷が必死にフォローしている。俺としても切島は中々強いと思うが俺が言っちゃ嫌味にしか聞こえないな。

 

「派手っていうなら業火だろ。やっぱ炎熱系だし派手だよなぁ」

「流石はエンデヴァーの息子だな」

「その分コントロールには気を付けないといけないがな。何も考えずに使うと周りを巻き込んだり自分にもダメージ行くからな」

「あ、それ分かる。俺の個性も帯電で味方にもダメージ行っちゃうからな」

 

 ま、うちの長男はその辺怠って自爆したけどな。思えばバカな兄だったな。火力を伸ばす事ばかりに注視して焼け死ぬんだから。……思えばあの時からだったな。家が取返しの付かない程壊れたのは。そう考えれば勝手に死んだ癖に余計な手間を残していった長男は究極のバカだったんだろうなぁ。

 

「お前ら、もうすぐ着くぞ。いい加減にしておけ」

 

 そんな風に考えていたら目的地に着いたようだ。

 

「皆さん。待っていましたよ」

 

 目的地には既についていたらしい13号先生がいた。災害救助で目覚ましい活躍をしているレスキューヒーローだったな。あの個性でよくやるなと思った記憶がある。

 そして13号先生の案内の元中に入れば圧巻の光景が広がっていた。切島が言ったがまさにUSJといった感じの施設だ。

 

「名付けて、ウソの災害や事故ルーム(USJ)!!」

 

 あ、本当にUSJなんですね。怒られません? 大丈夫ですか? あ、大丈夫なんですね。

 

「では皆さん。授業を始める前にお小言を一つ、二つ、三つ……」

 

 増える増える。増えちゃダメでしょ。

 

「知っている人もいると思いますが僕の個性は“ブラックホール”。あらゆる物を飲み込み、塵にしてしまいます」

「それで災害救助では瓦礫を吸い込んだりして活躍しているんですよね!」

 

 緑谷が補足するように言う。良く知ってるな。オタクか?

 

「その通りです。ですが、同時に人を簡単に殺してしまえる個性です」

「……!」

「皆さんの中にもそういった個性を持つ人がいるでしょう。今の社会は、個性の使用を資格制にする事で成り立ってるように見えます。ですが、一歩間違えれば人を殺してしまえる個性を個人で持っている事を忘れないでください。相澤先輩のテストで自分の個性が持つ可能性を知り、オールマイトの対人戦闘訓練でそれを人に向ける危うさを体験したと思います。

この授業では心機一転、人命救助の為に自分の個性をどう活用していくかを学んでいきましょう。君たちの個性は人を傷つけるためにあるのではない。助けるためにあるのだと心得て帰ってくださいね。

以上、ご清聴ありがとうございました」

 

 ……良いね。良い先生じゃん。クラスメイト達もそう思ったのか拍手喝采している。これは少しは面白い授業になってくれそうな予感がするよ。

 

「よし、それじゃまずは……」

 

 そう、思っていたんだけどなぁ。電気が一瞬走り、消灯したかと思うと中央にある噴水に突如として靄が出現した。そして、そこから大量の人々が出てきたんだ。

 

「誰だあれ?」

「また入試の時のようなもうすでに始まっているってやつか?」

「……いや、あれは」

「一塊になって動くな! あれは……ヴィランだ!」

 

 ヴィラン! という事かは襲撃か? 雄英高校に? オールマイトも在籍するヒーロー育成校の中でもトップ校に?

 

「バカだな」

 

 なめられたものだな。焦凍が何か言っているが耳に入らない。俺にとってはこっちの方が楽しみがいがあるってもんだ。

 

「13号、避難開始。急いでドームの外に出て応援を呼んで来い。センサーが反応しない以上応援を直接呼ぶのが合理的だ」

「分かりました」

「飯田。引率しろ。それと上鳴、お前も個性で通信を試せ」

 

 相澤先生がてきぱきと指示を出す。そこに一切の無駄はない。出来る事を出来るやつに指示を出す。流石はプロヒーローだな。だけど流石に一人で相手するのは厳しいと思いますが……。

 

「待ってください! 相澤先生一人で戦うつもりですか!? いくら何でも無茶です! 相澤先生の個性じゃあれだけの人数を……!」

「一芸だけじゃ、ヒーローは務まらん」

 

 緑谷が引き留めるも相澤先生は突っ込んでいったがそこから始まったのは一方的なワンサイドゲームだ。相澤先生が個性を消して回って次々とヴィラン達を倒していく。分かっていたと言え個性を消すだけじゃなくて身体能力も高いな。それもあれは格上のヴィラン相手に戦い慣れている動きだ。経験も段違いってわけか。

 

「緑谷君! 業火君! 何をしているんだ! 早く避難するぞ!」

「う、うん!」

「すまん」

 

 呑気に考察したら他の皆は出口に向かって走っていた。出遅れたか。そして合流しようと走り出したら突如として目の前に靄が現れた。噴水の所にいたはずなのに一瞬で現れたという事は転移系の個性という訳か。

 

「初めまして。ヒーローの卵たち。我々はヴィラン連合。故あって雄英高校を襲撃させていただきました」

 

 靄はそう名乗ったがヴィラン連合なんてチープな名前、聞いたことがないぞ。出来たばかりの即席連合か?

 

「ここにはオールマイトが来ていると伺ったのですが……、いらっしゃらないようですね」

 

 ……? こちらの動きを知っている? カリキュラムがバレているというのか?

 

「まぁ、良いでしょう。それとは別に私の役目は……」

 

 そこまで言った時だった。我慢できなかったのか爆豪勝己と切島が動いた。爆破によって一瞬視界が真っ黒になるが逸ったな……!

 

「危ない危ない。卵とは言えヒーロー。この程度はしてきてもおかしくはありませんでしたね!」

「! 皆、にげ……!」

「私の役目は生徒達を散らし、なぶり殺す事!」

「くっ!」

 

 そう言うと同時に靄が一瞬で広がり、俺の身体は包まれたが、次の瞬間には全く別の場所に来ていた。

 

「これは……!」

 

 場所は……火災現場? 炎のマークがあったドームの中か。

 

「お、来たぜ……!」

「一人かよ。つまらねぇな」

 

 周囲を見回していたらヴィラン達がわらわらと出てくる。……成程、転移でクラスメイト達を散り散りにして転移先に控えていたヴィランで袋叩きにするってわけか。そんな風にやる以上少なくとも一人一人の力は大した事は無さそうだな。噴水の所にいた数人以外でヤバそうな奴はいなかった。

 

「……はぁ、チンピラ相手じゃつまらないな」

「あ? なに言ってやがる」

「この人数差で勝つつもりか?」

「バカな奴だぜ!」

 

 

 

「ほんと、バカの相手は嫌になるよ」

 

 

 

 少し本気で叩き潰すか。

 




因みに本来いるはずの尾白君は佐藤の代わりに入り口に居ます。つまり火災ゾーンにはオリ主一人という訳です。
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