俺の個性はサイキョー   作:鈴木颯手

7 / 7
ラブコメは難しい。


第七話

「いやぁ、大変だったね」

「ほんとだねぇ」

 

 俺と透は雄英高校付近のカフェでくつろいでいた。今日はヴィランの襲撃もあって大変な一日だったから休みたいが透に誘われてカフェで寛ぐ事にしたのだ。まさか入学して数日でこんなに色々なイベントが発生するなんて思わなかった。呪われているんじゃないかってさえ感じる程だ。

 ……この超常社会においてそう言う個性の奴とかいそうだから冗談を気軽に言う事も出来ない。それで事実になっても困るしな。

 

「結局レスキュー訓練どころじゃなかったし。私、少しだけ期待してたのに~」

「透の場合、レスキュー訓練ではあまり活躍が難しいと思うけどな」

 

 どう考えても隠密や潜入任務向きな個性だからな。そう考えるとヒーローというよりも工作員向きか? 透にそんなことはさせられないから無意味な考察だとは思うがな。

 

「レスキュー訓練は後日改めてやるらしい。緑谷の怪我が治り次第っていう話だし数日以内だろうな」

「数日以内ねぇ。……そう言えば業火君って襲撃時は何処にいたの?」

「俺か? 俺は火災ゾーンだ。運よくヴィランは誰もいなかったからさっさと出て相澤先生の元に向かったけどな。透は?」

「災害ゾーン。焦凍君と一緒に飛ばされたんだ。危うく凍りそうになったけどね」

「あらら。そりゃ災難だね」

 

 焦凍の個性だと仕方なく、っていうよりは透の個性のせいだな。透明化だし、コスチュームはぜ、全裸だしな……。コスチュームが全裸って改めて考えるとどうなってんだ?

 

「……なぁ、透は恥ずかしくないのか?」

「? 何が?」

「いや、だってコスチュームってアレ全裸だろ? いくら見えないからって恥ずかしくはないのか?」

「うーん。そんな事考えたことないかな~。どうせ透明化で見えないからね!」

 

 聞けば両親共々透明化一家らしいがそのせいで全裸でも恥ずかしくないと思うようになったのか? その辺きちんと教育しないと駄目でしょうに……。

 

「出来るかは分からないけどコスチュームの開発会社に頼んでみたらどうだ? 確か毛髪とかから繊維を作って個性の効果を受けないコスチュームとかあるらしいし」

「へ~、そうなんだ~。業火君がそこまで言うなら考えてみようかな」

「その方が良いと思うよ。冬とか寒いだろうし」

「確かに。対人戦闘訓練も寒かったしね」

 

 これで透を全裸じゃなくする事は出来そうだ。後はコスチュームの開発企業に任せるしかないな。……無理だったら会社ごと燃やしてやろうかな?

 

 

 

 

 

 ……最近、私には気になる人がいる。それは恋愛的な気になる、という訳ではないと思うけど雄英高校に通うようになって初めて出来た異性のお友達。

 轟業火君って言って双子のイケメン兄弟のお兄さんの方で凄い細マッチョな人。焦凍君がさわやかイケメンなら業火君は漢らしいイケメンって感じの人。なんだかんだでよく一緒にご飯を食べたり話したりしている。今日何てカフェで一緒に寛いだりしたよ。

 ……うん、恋愛的に気になってなんていないって嘘。本当は凄く気になっている。最初はイケメンだからだったけど最近だとちょっと違うと思う。業火君は凄く優しくしてくれる。多分クラスの女子の中で一番私に対して優しいと思う。だって業火君未だにクラスメイト半分くらいしか覚えてないんだもん。女子だと八百万さんくらいだと思う。他で名前を呼んでいる所を見たことがないもん。

 マスコミが正門に殺到していた時なんて手を握って一緒に入ってくれたし、マスコミが敷地内に侵入した時も抱きよせて不安にならないように傍にいてくれたし……。対人戦闘訓練だとさむがってた私の為にコートを残してくれた。……その、すごくいい匂いがしてドキドキしっぱなしだった。

 でも、そのせいなのかな。よく見るようになって業火君は何かを隠しているんじゃないかって思うようになったのは。普段の業火君、素とは思えないなんか作りこまれたというか猫を被っているというか演技しているような雰囲気をなんとなくだけど感じるんだよねぇ。

 それに焦凍君の事を気にかけているように見えて時々すごく冷めた視線を向けている事があるからただただ弟思い、ってわけでもなさそう。焦凍君も凄い目つきで業火君を睨んでいる事があるしきっと私じゃ想像もつかない何かがあったんだと思う。

 そして、それを業火君が話してくれる事はないんだろうなぁって気もしてる。確証はないけどきっと私がどれだけ踏み込んでも業火君から離れていく気がする。今以上に近づくと業火君はむしろ離れていく。

 こんなに人を好きになった経験何て私にはないしどうすればいいのかも分からないけど業火君がそれでいいなら私はこのままこの距離でも良いかなって……。難しいかもしれないけど、いつの日か……。

 




次回からは雄英体育祭に入ります。そこでオリ主の本性なり性格の一端でも出せればなぁと考えていたり……
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

氷叢家の種馬(ガチ)(作者:のりしー)(原作:僕のヒーローアカデミア)

氷叢零至(ひむられいじ)▼落ち目の氷叢一族に産まれてしまった鬼子。▼現役No.2ヒーローであるエンデヴァーの炎系個性に対抗しうる程の才を持ち産まれ……故にその個性は『コキュートス』と名付けられた。周囲の希望の願いと共に。▼ ▼しかし……▼幼き頃は神童で、育てば秀才……成人後はただのクズ。▼『あの』雄英高校に華麗なる推薦合格ゴールをブチかました後、この男は才を…


総合評価:628/評価:7.56/連載:5話/更新日時:2026年06月22日(月) 21:50 小説情報

爆豪勝己の再教育(作者:てるみや)(原作:僕のヒーローアカデミア)

世界が、灰になった。▼デクの目の前で俺は死んだ。──はずだった。▼次に目を覚ましたら、雄英の入試当日。十五歳の朝。▼いつもと変わらない母さんの声がして、まだ誰も死んでいない世界。▼ 頭の中にだけ、最悪の未来が全部入ったまま。▼ それでも今度こそ全員で勝って、全員助ける。▼ そう決めた爆豪勝己の二度目の話。▼ 念のためクロスオーバー表記。初投稿で拙いですが、よ…


総合評価:1637/評価:8.75/連載:12話/更新日時:2026年06月23日(火) 22:27 小説情報

アンタッチャブル(作者:アポロ魔王)(原作:ONE PIECE)

ロブ・ルッチ成り代わりモノ。▼


総合評価:1584/評価:7.18/連載:7話/更新日時:2026年04月12日(日) 12:49 小説情報

転生ナルト物語(作者:ドロイデン)(原作:NARUTO)

 社会に絶望し、自殺した男が転生したのは、まさかのうずまきナルトだった。男はナルトとして、理不尽な迫害をしてくる木の葉で、今日も惰性のように生きていく。▼ 作者の原作知識が片寄っているので、暖かい目で読んでくれると幸いです


総合評価:2293/評価:8.53/連載:8話/更新日時:2026年06月24日(水) 04:34 小説情報

憑依転生者伏黒くんは最強になりたい(作者:つーふー)(原作:呪術廻戦)

十種影法術。俺は呪術廻戦を読んでて思ったんだ。この術式を上手く使えば、五条悟や両面宿儺に勝てるんじゃないかって。宿儺の言うように、伏黒恵は宝の持ち腐れなんじゃないかって。▼だから伏黒恵になった俺は目指そうと思うんだ。最強ってやつを。▼タイトル通り憑依転生者伏黒くんが最強を目指す話です。▼主人公は性格悪い予定なので注意が必要です。


総合評価:3289/評価:7.09/連載:7話/更新日時:2026年02月22日(日) 02:52 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>