転生したら妖怪だった件   作:鋼色

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2と名付けと古典妖怪

《クァーハッハッ!なるほどな、貴様ら転生者か!単なる転移者や転生者は聞いたことがあるが、異世界からの転生者など聞いたことがない!なんとも稀有な存在だ!》

《私は転生者かとどうか怪しいけどね。記憶がないんだもん》

 

スライムさんは記憶があるみたいだけど、私の場合はない。あるのは妖怪ウォッチ?に出てくる妖怪たちの記憶と能力だけ。

 

大して不自由は感じていないけど、少し寂しい気持ちはある。

 

《そういえばヴェルドラさん。どうして閉じ込められてるんですか?》

 

やっぱスライムさんメンタル鋼だよ!!私だったら絶対そんなにズケスケ言えないよ……。

 

《ふむ、それはだな……》

 

ヴェルドラさんが語るのは300年ほど前の話。暴れ回っていた頃、勇者クロノアと呼ばれる仮面の勇者が挑みに来た。

 

剣に無駄と言える筋合いのものはなく、[絶対切断(アブソリュートエンド)]で硬い防御を切り裂き、[無限牢獄]でヴェルドラさんの攻撃は一切通用しない。

 

追い詰められた末、無限牢獄で封印されたのだとか。

 

ひえぇ。ヴェルドラさんを封印するなんて凄い実力を持った人がこの世界にはいるんだ……。

 

もし遭遇したとしても逃げれないよね…。

 

《あの、いや……じゃあ!俺と友達にならないか!》

《なっ!貴様と我が友達だと!》

《嫌なら良いんだ!俺たちはここで別れる!》

《嫌とは言ってないであろう!!し、仕方ないから友達になってやろうではないか》

 

あっという間にヴェルドラさんと友達になったスライムさんに驚きはしない。

 

いやごめん凄い嘘ついた。心臓がおかしくなるかと思うほど驚いた。

 

《ふむ……ならば貴様ら……いや、お前たちに名をやろう。だから、お前たちも我のファミリーネームを考えるのだ!!》

《ファミリーネームか…》

 

ファミリーネーム、と言われてもあまり良いのが浮かんでこない。

 

うーん……暴風だからと言ってこれは安直かもしれないけど、やっぱりこれかな。

 

《ヴェルドラ!お前のファミリーネームは!》

《ヴェルドラさん……いや、ドラちゃん!アナタのファミリーは!》

《テンペスト!!》

 

考えることは、私もスライムさんも同じ。ドラちゃんにはテンペストがとても似合ってる。

 

《フハハハハ!テンペストか!我に色濃く馴染む!よかろう、お前たちにも名をくれてやろう!スライムはリムル=テンペスト!妖怪の小娘はカミア=テンペスト!》

 

名が刻まれる。初めての感覚なのに、どこか懐かしいような。不可思議な感覚が宿る。

 

誰よりも麗しい空の覇者。そう、私は守護之聖鳥(カルラ)。全てを守って、敵を打ち砕く聖なる妖怪。

 

〈報告。守護之聖鳥(カルラ)の妖怪存在値の上昇を確認。固有能力(スキル)[万能之翼]を獲得しました〉

 

〈妖怪存在値が弍へと上昇したことにより、守護之聖鳥(カルラ)の分類:古典妖怪の認識を確認。古典妖怪の因子を超結界に混ぜることで特別能力(エクストラスキル)[古典之結界]を獲得しました〉

 

魔素の急上昇を感じる。魔物を倒して取り込んだ時とは違う、存在そのものが格上げされたような感覚。

 

《大丈夫か?》

《大丈夫だよ。スライムさん……いや、リムル。私はずっと、大丈夫》

 

***

 

ドラちゃんを無限牢獄から脱出するためにリムルが捕食した。

 

特殊能力(ユニークスキル)にある捕食者(クラウモノ)で胃袋に収納してから大賢者(エイチアルモノ)で分析しているみたい。

 

万能執事(ワタシノシツジ)にも解析を手伝わせてはいるけど、ドラちゃん解放の道までは遠そう。

 

あぁ、そうだ。ぷにぷにスライムのリムルなんだけど、色々あって人型になっているんだよね。

 

妖怪存在値が弍へと上がったことで種族魂(シュゾクコン)の抽出ができるようになったの。

 

フシギ族の魂を抽出できたからリムルに捕食させてみたら何とビックリ!人型に変化しちゃった。

 

私も抽出したフシギ魂を潰してみたら(利用してみたら)[聖天流妖魔杖術]っていう技術(アーツ)が生えてきた。

 

多分だけど、フシギ魂の特徴を見る限り希望となる代物を獲得するってことなのかな?

 

リムルは人型に憧れている。私は杖での戦闘をもっと高めたいと思っていた。

 

とても戦略性の高い魂だけど、一回で限界が来ちゃうから与えるタイミングは考えないとだね。

 

とは言っても、そこまで感情コントロールは出来ないんだけど。

 

「カミア!手加減して!」

「リムルが鍛えてくれって言ったんじゃん!」

「そうだけどさ!」

 

そうして人化しているリムルとよく行なっているのは鍛錬!

 

スキルや魔法を扱わない単純戦闘。リムルはスキルに頼りすぎる節があるから丁度いいかなって思ったんだけど……。

 

「そこ」

「……っ!」

 

妖怪から抽出した魂を埋め込まれたからか、リムルは今妖怪に近しい魔物となっている。

 

粘性生物(スライム)から妖魔粘性生物(デモンスタースライム)になったからある程度身体能力は向上しているはずだし、私も鬼時間(テラータイム)による身体能力も切っている。

 

身体スペック的にはトントンでもない。私の方が少しだけパワーは少ない。

 

守護之聖鳥(カルラ)事態物理型じゃなくて妖術型だしね。

 

それでもリムルは私に吹き飛ばされている。パワー的には劣っているけど、吹き飛ばす程度なら劣っていてもわけない。

 

「リムルはさ、色々考えすぎなんだよ。戦闘中に考えごとしてたら死ぬよ?」

「手厳しいな…」

「ひどっ!!私は妥当な評価を下してるだけだよ〜。……これが実戦なら殺されてるよ?甘く見積もって32回は殺してる」

 

鍛錬をして気づいたことだけど、リムルは楽観的な節がある。最悪となってもそれほどまで悪くならないと思っている。思ってしまっている。

 

だから、定期的にこうして脅さないといけない。リムルの実力じゃ楽観的に生きてはいけないよって。

 

むむぅ!鍵を刺すのは楽じゃないよ!!

 

「リムルの特殊能力(ユニークスキル)は強いよ。でも、最強じゃない」

 

他者を喰らい、スキルをコピーする捕食者(クラウモノ)

 

圧倒的な分析能力で相手の弱点を見抜く大賢者(エイチアルモノ)

 

どれも強力で、絶対的な力ではない。それこそ、鬼時間(テラータイム)の鬼パワーを用いているとは言え、技量が未だ完熟していない私に負けているんだから。

 

これがあれば何とか出来ると思うのは、まだ早い。

 

この洞窟に眠る圧倒的な強者を打ち倒してからじゃないと、ダメなの。

 

「……カミア、教えてくれ。お前は一体なにに警戒してるんだ?」

「この洞窟には、ドラちゃんの影響を誰よりも強く受けた魔物がいるの。リムルが丁寧に食するのだとしたら、アレはこの洞窟内でもっとも悪食。出会う魔物を無理やり統合させる。多分、私との相性は最悪」

 

魔力感知で存在を知った際、わざとアソコには行かなかった。

 

でも、この洞窟を出るためには倒さなければいけない。

 

「名付けるとしたら[暴風之混沌霊(カオスヴェルート)]。物理攻撃は一切効かないゴースト種だよ」




獲得妖怪
みちび鬼
えこひい鬼
みまわり鬼
ネガティブーン
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