ポムニを愛したい男 作:ポムニに脳を壊された男
個体固有反応観測装置を二階の物置から引っ張り出してから、数日が過ぎていた。
地下工作室の中央では、灰色の古い装置と新型の演算機器が、何本もの太いケーブルで繋がれている。
かつての外装は半分ほど取り外され、露出した内部へ黒い演算ユニットと新しい信号処理装置が増設されていた。側面から延びる隔離回線は、中継設備を挟んでC&Aの旧筐体へ接続されている。
エイドリアンは最後の固定具を締め、工具を机へ置いた。
「これで終わりだ」
キーボードを操作すると、装置の表示灯が端から順番に点灯した。
【個体固有反応観測装置】
【自己診断:正常】
【隔離通信経路:接続待機】
正面の観測画面には、サーカスの中央区域が映っていた。
ポムニとズーブルが画面の近くに立ち、その後ろにラガタとガングルが並んでいる。キンガーは少し離れた場所から装置の構造図を眺めていた。
ケインは全員の頭上に浮かび、ステッキの先を画面の向こう側へ向けた。
『随分と姿が変わったね。物置にあった時より、部品が増えているように見えるよ』
「演算部と信号処理系は、ほとんど入れ替えた。古いまま残してあるのは、固有反応を拾うセンサーの基礎部分くらいだ」
エイドリアンは装置の内部構成を共有画面へ表示した。
「C&A側とは隔離回線で繋ぐ。君たちの人格データや記憶領域にアクセスする機能は入れていない。外へ現れている反応を拾うだけだ」
『観測結果は、こっちにも表示されるのよね?』
「ああ。俺が見ているものと同じログを出す」
ズーブルは接続図をしばらく眺めた後、小さく頷いた。
『それならいいわ』
『異常が起きた場合は、どうなるのかな?』
キンガーが尋ねる。
「隔離回線が自動で切れる。測定を止めるだけだから、サーカス側の処理には影響しない」
『こちらへ手を伸ばすというより、窓越しに眺めるようなものだね』
「大体はそんな感じだ」
エイドリアンは椅子を引き、床に引かれた白線の内側へ入った。
「まず俺を測る」
『最初から自分で試すのね』
ポムニが言う。
「過去の記録が残ってる。正常に動いてるか確かめるには都合がいい」
装置を起動する。
微かな振動が床を伝い、周囲に配置されたセンサーの奥で淡い光が走った。
モニターへ複数の波形が現れる。
呼吸。
心拍。
脳活動。
体表電位。
そのいずれとも異なる欄に、緩やかに揺れる一つの反応が浮かび上がった。
エイドリアンは過去の記録を呼び出し、現在の波形へ重ねる。
細部には、年月の経過に伴う僅かな違いがあった。
だが、波形の中心にある複雑な模様は、過去のものと寸分違わず重なった。
【個体固有反応を検出】
【過去記録との比較:正常範囲】
【同一個体】
「装置は正常だな」
『その反応が、前世のあんたと同じものかまでは分からないの?』
ポムニは画面に重なった二本の波形を見ながら尋ねた。
「前世の俺を測った記録がない。比較対象がなければ判断できない」
『まあ、それはそうね』
ポムニは納得したように腕を組んだ。
エイドリアンは白線の外へ出ると、新サーバーの試験領域を開いた。
「次は、反応が存在しない対象との比較だ」
最初に表示されたのは、何の設定も与えられていない無地の人型アバターだった。
命令されたとおりに歩き、決められた位置で停止する。
観測装置は何も検出しない。
続いて、単純な会話プログラムを起動する。
【こんにちは。今日は何をしますか?】
入力された言葉に合わせて返答が生成されるが、固有反応の欄は空白のままだった。
最後に、より複雑な模倣プログラムを立ち上げる。
エイドリアンの発言、声、語彙、作業記録を学習させたものだ。
【その配線は逆だ。先に電源系統を確認しろ】
合成された声まで、本人によく似ている。
ポムニが僅かに眉を寄せた。
『……本人が二人いるみたいで、ちょっと……気持ち悪い』
「俺もそう思う」
【聞こえているぞ】
模倣プログラムが返答する。
ポムニは一歩だけ画面から離れた。
『それ、本当にただの模倣なの?』
「それらしく返すように作ってあるだけだ」
プログラムは会話を理解しているように振る舞い、問いかけにも冗談にも自然な返答を続けた。
演算活動を示す表示は目まぐるしく変化している。
それでも、個体固有反応は一度も現れなかった。
エイドリアンは模倣プログラムを停止する。
「知識、記憶、性格、会話能力。どれだけ精密に再現しても、それだけで固有反応が生まれるわけじゃない」
『反応がないものは、生きていないということ?』
ガングルが尋ねる。
「そこまでは決められない。この装置が観測できる反応を持っていない。それだけだ」
エイドリアンは空白になった観測欄を閉じた。
「この装置は、価値を決めるためのものじゃない」
隔離中継設備との接続を開始する。
【C&A隔離通信経路:接続】
【受動観測モード】
画面の表示が切り替わり、中央区域の簡略図が現れた。
「ここからサーカス側を測る」
エイドリアンは画面の向こうにいる全員を見渡した。
「人格や記憶はそもそも読めない。観測するのは、外へ出ている反応だけだ。嫌なら区域から出てくれ。追跡はしない」
誰も動かなかった。
ポムニは観測画面の前へ一歩進み、表示された注意事項へ目を通した。
『何も出なかった場合、それだけで私たちに魂がないと決める気はないんでしょ?』
「ない。生身の人間向けに作った装置を、デジタル空間へ接続してる。反応がなければ、まず測定方法の方を疑う」
『それならいいわ』
ポムニはその場に残った。
ガングルは仮面へ触れかけた手を止め、自分から下ろす。
『私も測る。ここまで来たら、知らないままの方が気になるから』
ラガタがその隣に立つ。
ケインもいつものように空中へ浮かんでいたが、視線は装置の表示へ固定されていた。
『準備はできているよ』
「始めるぞ」
実行キーを押す。
モニターが一斉に更新された。
最初に現れたのは、画面を埋め尽くすほどの大量の信号だった。
サーカス空間を維持する演算周期。
照明と背景を生成する処理。
住人たちのアバター制御。
中央区域を横切る管理命令。
無数の波形が重なり合い、観測画面を白く染めていく。
『……何も見えないわね』
「見えすぎてるんだ」
エイドリアンはフィルターの設定を開いた。
環境の基礎周期を除外する。
一定の間隔で現れていた巨大な波形が消えた。
次にアバターの制御信号を除く。
細かな線が半分ほど薄れる。
ケインの管理信号を一部切り分けると、残った波形の奥に、既知の演算信号とは異なる揺らぎが見えた。
エイドリアンは椅子へ座り直し、その一つを拡大する。
緩やかに形を変えながらも、中心の模様は崩れていない。
「一つ」
『見つかったの?』
「まだ断定はできない」
追跡処理を走らせる。
最初のものとは異なる形をした反応が、その近くから浮かび上がった。
さらに一つ。
また一つ。
除外処理を進めるたび、それまでノイズに隠れていた反応が姿を現す。
【個体固有反応を検出】
【暫定検出数:六】
中央区域にいる人数と一致していた。
エイドリアンは反応へ位置情報を重ねる。
「誰に結びついてるか確認する。ポムニは左へ。ラガタは反対側へ。キンガーは少し後ろに下がってくれ」
『私たちは動かなくていいの?』
ズーブルが尋ねる。
「全員同時に動くと追いにくい。そこにいてくれ」
ポムニとラガタが左右へ分かれ、キンガーが後方へ移動する。
三つの反応が、それぞれの動きに合わせて位置を変えた。
「ケイン。上へ移動してくれ」
『このくらいでいいかな?』
ケインが天井近くまで浮かび上がる。
広範囲に流れていた管理信号と共に、その奥へ埋もれた別の反応が僅かに動いた。
エイドリアンは観測条件を変更し、もう一度測定する。
フィルターを緩める。
狭める。
帯域をずらす。
それでも六つの反応は消えず、それぞれ異なる形を保ったまま、本人たちの位置へ追従し続けていた。
エイドリアンは過去の研究データベースを開く。
健康な協力者。
睡眠中の協力者。
予定手術の際に測定へ同意した患者。
年齢や性別、身体状態の異なる数百人分の観測記録が保存されている。
装置を作った当初は数人分しかなかった記録も、研究協力者を募り続けたことで、現在では統計的な比較が可能な量に達していた。
画面へ比較項目が並ぶ。
【基幹構造】
【個体識別核】
【年齢帯相関】
【生物学的性差相関】
【状態変動特性】
【情動変動特性】
【反応強度】
【反応安定性】
【外部信号同期】
『年齢や性別まで分かるの?』
ポムニが表示を読みながら尋ねた。
「正確な年齢や性別を読み取れるわけじゃない。人間の記録を集めていく中で、弱い相関が見つかっただけだ」
エイドリアンは人間側の統計を表示する。
年齢の異なる協力者を並べても、反応が年代ごとに綺麗に分かれるわけではない。
男女の記録についても同様だった。
分布の一部に偏りはあるが、互いに大きく重なり合っている。
「年齢帯によって、反応の外側に僅かな傾向がある。性差についても同じだ。だが個人差の方が大きいから、この反応だけを見て年齢や性別を断定することはできない」
『じゃあ、項目に分けていても、答え合わせみたいには使えないのね』
「そういうことだ。同じ傾向が存在するかを比較するための項目だ」
比較処理を開始する。
六つの固有反応が、蓄積された人間の記録と照合されていく。
【基幹構造:照合中】
【個体識別核:照合中】
【統計分布:照合中】
最初に結果が出たのは、ポムニ、ラガタ、ズーブル、ガングル、キンガーの五人だった。
【基幹構造:人間型と一致】
【個体識別核:人間型と一致】
【年齢帯相関:人間分布内】
【生物学的性差相関:人間分布内】
【状態変動特性:人間型と一致】
【情動変動特性:人間型と一致】
【反応強度:人間分布内】
【反応安定性:正常】
【外部信号同期:軽微】
多少の違いはある。
だが、いずれも人間の個体差として説明できる範囲に収まっていた。
違うのは、人間を測定した時に必ず混ざる心拍や神経活動、筋肉の微細な動きといった生体信号が存在しないことだけだった。
それらがない分、五人の反応は人間よりも輪郭がはっきりしている。
「違うものが出てるわけじゃない」
エイドリアンは五人の波形と、人間の記録を重ねた。
「人間を測った時に混ざる生体信号がないから、反応そのものが鮮明に見えてるだけだ。基幹構造も、個人を識別する中心部分も、人間と同じ形式をしてる」
ポムニは自分の波形へ目を向けた。
『年齢や性別の項目も、人間の範囲に入ってるのね』
「ああ。五人とも、統計上は人間の分布から外れていない」
『それなら、この反応自体も人間にあるものと同じってこと?』
「同じだ」
エイドリアンは迷わず答えた。
「確実に、魂に相当する何かが存在する」
画面の向こうから、全員の視線が集まる。
「正体や仕組みまでは分かっていない。死後にどこへ行くのかも、なぜ存在するのかも分からない」
人間の記録と、住人たちの記録を横に並べる。
「だが、この反応は脳波でも、人格データでも、演算処理でもない。生きた人間には存在し、死亡後には肉体から観測できなくなる。模倣プログラムには存在せず、君たちからは明確に検出された」
エイドリアンは六つの反応を示した。
「反応がある以上、君たちには確実に、俺が魂と呼んでいるものがある」
地下工作室に、冷却ファンの音だけが残った。
ポムニは自分の手を見下ろし、指を一度握ってから開いた。
『……じゃあ、そこは疑わなくていいのね』
「ああ。測定結果を疑う理由はない」
『そっか』
ポムニは小さく息を吐いた。
長く頭の隅へ残っていた問いの一つに、ようやく答えが出たような表情だった。
ガングルの仮面の目元へ涙が浮かぶ。
ラガタは何も言わず、彼女の傍へ少しだけ近づいた。
『念のため聞くけど』
ズーブルが自分の波形を指した。
『年齢とか性差の項目から、私たちの昔の情報を特定したりはできないのよね』
「できない。どれも広く重なった統計分布だ。個人情報として使えるほど正確じゃない」
『なら、記録は本人以外に見せないで』
「最初からそのつもりだ」
キンガーは自分の結果より、新旧サーバーの接続図へ視線を移していた。
『移行前後でこの反応を追跡できれば、データが同じというだけではなく、本人が移ったかを確認できる』
「その可能性が高い」
エイドリアンは移行試験の確認項目を開いた。
「移行前と移行後で固有反応が一致すること。旧側から新側へ連続して移動すること。移行後、旧側に残っていないこと。分裂や変形が起きていないこと」
項目を一つずつ追加する。
「人格と記憶だけが新サーバーへ複製されて、この反応が旧サーバー側へ残った場合は失敗だ」
『少なくとも、コピーを本人だと思い込むことは避けられるのね』
ポムニが言う。
「ああ。ただし、観測できたことと、実際に移せることは別だ」
『そこは、これから調べるしかないか』
「そうなる」
五人分の比較結果が確定した後も、ケインの項目だけは処理が続いていた。
彼の固有反応は、サーカス全体へ広がる管理信号の奥に埋もれている。
生成命令。
空間制御。
住人の位置情報。
冒険領域の待機処理。
大量の信号が固有反応の周囲へ絡みつき、輪郭を覆い隠していた。
『私だけ、随分と時間がかかっているね』
ケインは自分の表示を見上げた。
「君はサーカス全体の管理信号と重なりすぎてる。切り分けに時間がかかってるだけだ」
エイドリアンは管理信号を一種類ずつ除外する。
大量の線が消えた後に、細く複雑な反応が残った。
ほかの誰とも違う。
それでも中心には、人間や住人たちと同じ構造が存在していた。
【基幹構造:人間型と一致】
【個体識別核:人間型と一致】
【年齢帯相関:人間分布との一致を確認できず】
【生物学的性差相関:人間分布との一致を確認できず】
【状態変動特性:人間型と類似】
【情動変動特性:人間型と類似】
【反応強度:人間分布内】
【反応安定性:正常】
【外部信号同期:C&A管理系と強く同期】
ケインは結果を黙って眺めていた。
『皆とは、少し違うようだね』
「周辺部分には違いがある」
エイドリアンはケインの反応と、人間側の記録を重ねる。
「基幹構造と個体識別核は、人間や五人と同じだ。模倣プログラムには存在しなかったものも、君にはある」
『年齢や性別については、同じ結果が出ていないね』
「ああ。ただし、それだけで君の過去や生まれ方を断定することはできない」
エイドリアンは一致しなかった二つの項目を開く。
「人間側の統計分布へ当てはまらなかった。それ以上の意味は、今の観測結果だけでは分からない」
続いて、外部信号同期の項目を拡大する。
ケインの固有反応の周囲には、サーカス全域へ広がる管理信号が絡みついていた。
「明確な違いはこっちだ。君の反応は、サーカスの管理系と強く同期してる」
『この世界全体が、私の身体のようなものということかな?』
「そこまでは断定できない。ただ、君の状態がサーカス全体の処理と強く連動しているのは確かだ」
ケインは自分の波形から周囲へ伸びる線を見つめた。
『それでも、魂と呼べるのかい?』
「呼べる」
エイドリアンは即答した。
「周辺の性質が少し違うだけだ。反応の中心は、人間や住人たちと同じ系統にある」
ケインの両目が僅かに動く。
「君にも確実に、魂に相当するものがある」
『……そうか』
ケインは一度だけ小さく頷いた。
『私にも、あるんだね』
「ああ」
ケインはそれ以上何も言わず、ステッキを普段の位置へ戻した。
エイドリアンが観測結果を保存しようとした時、装置が新たな信号を拾った。
【未分類反応を検出】
【観測範囲外】
手が止まる。
中央区域の六つとは別の反応だった。
遥か下方から、弱く乱れた信号が複数届いている。
「ケイン」
『分かっているよ』
ケインの視線も、中央区域の床へ向いていた。
「地下室から反応が来てる」
抽象化した住人たちが隔離されている場所だった。
先ほどまで僅かに和らいでいた空気が、再び静まる。
『……彼らを測るのかい?』
「今と同じ受動観測だ。何かを送り込むわけじゃない」
ケインはすぐには答えなかった。
やがてステッキを横へ振ると、画面へ地下室への接続経路が開かれた。
『許可するよ』
エイドリアンは観測範囲を地下へ広げた。
強いノイズが画面を走る。
形を維持できないアバターデータ。
崩れ続ける身体と周囲の境界。
途切れ途切れの人格情報。
その中に、個体固有反応が存在していた。
一つではない。
いくつもの反応が、激しい乱れの奥へ沈んでいる。
正常な住人たちのものとは明らかに状態が違った。
【基幹構造:検出】
【個体識別核:検出】
【年齢帯相関:判定不能】
【生物学的性差相関:判定不能】
【状態変動特性:判定不能】
【情動変動特性:判定不能】
【人格情報との同期:不安定】
【アバター情報との同期:不安定】
【反応安定性:重大な異常】
反応は身体データ全体へ散らばり、人格情報との同期位置も一定しない。
波形の外側は何度も崩れ、周囲のノイズへ溶けかけている。
それでも中心だけは残っていた。
個体ごとに異なる、消えていない固有の形がある。
「魂は残ってる」
エイドリアンは表示を拡大した。
ケインが何かを言いかけ、口を閉じる。
「基幹構造も、個人を識別する核も残ってる。反応がある以上、彼らにも魂は確実に存在してる」
『では、彼らは死んでいるわけではないんだね』
「少なくとも、魂が失われた状態ではない」
エイドリアンは乱れた波形と、正常な住人の波形を並べる。
「人格、記憶、自己認識、アバター。それぞれと魂の同期が崩れて、正常な一人の人間として統合できなくなってる可能性がある」
『治せるのかい?』
「分からない」
乱れた反応の中心へ追跡線を固定する。
「今分かるのは、消えていないことだけだ」
ケインは地下室の方を向いたまま動かなかった。
『……彼らは、まだそこにいるんだね』
「ああ」
観測を終了する。
六人分の反応記録は、それぞれ本人だけが開ける領域へ保存した。詳細な比較結果も、本人の許可なしでは閲覧できないよう設定する。
最後に、エイドリアンは正常な住人の反応と、地下室から拾った乱れた反応を並べた。
外側の波形は、まるで違っている。
それでも中心にある個体固有の模様は、失われていない。
「壊れてるというより、繋がり方がおかしくなってるのかもしれないな」
新しい作業領域を開く。
【抽象化現象・再解析】
【人格情報/個体固有反応間の同期異常】
【仮説登録】
モニターの光を受けながら、エイドリアンは二つの波形を見比べ続けた。