ポムニを愛したい男   作:ポムニに脳を壊された男

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起動したら

 

 

 

 エイドリアン・レン・ウォーカーは、目の前の仮想ディスプレイに新たなウィンドウを展開した。

 

 並べていくのは、年代物のPCを修理するための手順ではない。この無機質な筐体の中に存在する人格と仮想世界を、安全に再開させるための「生命維持設備」の構築計画だ。

 

 必要なのは、純正電源の動作仕様の解析と、故障前の出力特性の復元。中核装置が要求する電圧、電流、周波数の特定。起動時の莫大な電力供給設備と、稼働時に発生する大量の廃熱を処理する冷却設備。停電時の予備電源。映像と音声の入出力インターフェース。安全な停止処理。オリジナルの実行状態の監視と、解析用コピーの誤起動防止措置。

 

 一般的なソフトウェアなら、失敗してもバックアップからやり直せばいい。だが今回は違う。巻き戻しやコピーの起動といった安易な操作が、全く別の人格を生み出してしまう可能性があるのだ。

 

 試しに起動して様子を見る、という手段は取れない。一度目から可能な限り安全に、複製を発生させず、継続稼働できる状態で再開させる必要があった。

 

 昼過ぎから、エイドリアンは地下工作室の加工機に設計データを送り込みながら、並行して複数の作業に取り掛かった。

 

 加工機が変換基板を削り出している間にボロボロのマニュアルを読み、電源回路の試験を行いながら管理領域のメタデータを解析する。冷却部品の製造を指示しながらVRヘッドセットを再走査し、診断プログラムを走らせて配線を組んでいく。

 

 作業用AIは音声を出さず、加工進捗、発熱量のシミュレーション、出力値、解析結果、異常項目などを、エイドリアンの周囲に展開された複数のディスプレイへ無言で表示していく。

 

 作業を進めるにつれ、C&Aが残した機械の異常な全貌が少しずつ明らかになっていった。

 

 最初に調べたのは、完全に沈黙している巨大な純正電源ユニットだ。

 

 内部構造は一般的なPCの電源とはまるで異なっていた。複数種類の大電力を同時に供給する設計であり、起動時には通常運転を何倍も上回る膨大な電力を要求する。とても家庭用コンセントから直接動かせるものではなく、かつてのC&A施設内にあった専用の電源設備へ接続する前提で作られている。

 

 さらに厄介なことに、電力線には、中核演算装置を同期させるための基準信号まで重ねられていた。規定範囲を外れれば演算層同士の同期が崩れ、世界内時間や記憶処理へ影響が及ぶ可能性がある。

 

 エイドリアンは工作室の独立電源系統を引き込み、自作の高密度電源を接続した。だが、出力を段階的に落とし、突入電流を吸収するバッファを挟んでダミー負荷を繋いだ最初の試験では、電圧こそ一致したが同期信号の波形がどうしても噛み合わない。

 

 彼は純正電源の壊れた部品を一つ一つ調べ、残されていた微弱な基準波形を拾い上げて逆算し、信号を復元した。数時間の試行錯誤の末、要求波形を許容範囲内へと収めることができた。そこで初めて、中核側の診断回路から正常な応答が返ってきた。

 

 電源問題の目処が立つと、次は冷却系統だ。

 

 稼働後は相当な廃熱が発生する。古い筐体に付いている小さなファンだけで冷却できるはずがない。最初は用途不明の通信端子だと思っていた筐体背面の接続口が、マニュアルの配管図と照合した結果、外部冷却設備との接続口だと判明した。

 

 ただ、純正冷却液の成分が不明だ。不用意に別の液体を流し込んで内部を腐食させるわけにはいかない。エイドリアンは直接触れさせず、熱交換器を一段挟んで間接的に冷却するラインを組み上げた。

 

 厄介なのは、この機械の正常な運転温度が不明なことだ。安全側に寄せすぎると正常な発熱でもすぐにシステムが停止してしまい、逆に高く設定しすぎれば装置を損傷してしまう。純正設計のデータから閾値を慎重に推測し、温度上昇に応じて純正の安全停止処理を呼び出すための、段階的なプロセスを構築していく。

 

 データ解析を進めるうち、もう一つ重大な事実が判明した。

 

 少なくとも、記録媒体だけを取り外して最新のハードウェアに移植しても、動かすことはできない。

 

 人格や世界は、通常のファイル群だけで構成されているわけではなかった。読み取り可能な管理データ、人格の中核ファイル、演算装置上に固定された物理的な状態、未知の記憶素子へ分散した情報、そして世界生成エンジンの現在状態。それらすべてが分かち難く一体となっているのだ。

 

 画面上に表示された『caine-core.lisp』はケイン本体への制御や参照を司るファイルであり、『/brainscans/』ディレクトリ内の個別脳スキャンファイルは人格の基礎となる情報を持っている。だが、単なる索引ではないはずなのに、含んでいるはずの情報量に対してサイズが異常に小さい。現在の記憶や人格の完全な状態は、中核装置の物理状態や別領域にも分散しているのだろう。

 

「この機械にサーカスが保存されているんじゃない。この機械そのものが、サーカスの肉体なのか」

 

 エイドリアンは納得した。既存の機器を捨てて最新のハードウェアへ移植する方法は使えない。オリジナルの中核部分をそのまま残し、壊れた周辺設備だけを置き換えるしかない。

 

 中核装置の演算能力も異常だった。

 

 正確なブラックボックスの中身までは分からないが、過去の動作履歴から処理規模は推定できる。複数の独立人格の常時稼働、連続した主観時間の維持、記憶と感情の処理、視覚や聴覚などの感覚シミュレーション。そして、広大な仮想空間の物理演算とオブジェクトの即時生成、ケインによる世界管理と、抽象化した人格状態の保持。

 

 現在の大規模な計算施設でも困難な処理を、1990年代前後に製造されたこの一台の古い中核装置で動かしていたのだ。

 

 これほどのものを、当時のC&Aはどこで、どうやって作り上げたのか。なぜ技術史に一切の痕跡が残っていないのか。エイドリアンの技術者としての好奇心は強く刺激されたが、今はその歴史の謎を追うことはしない。優先すべきは中にいる者たちの安全だ。

 

 加工機の待ち時間に、VRヘッドセットの追加解析も行った。

 

 一般的な脳波の読み取りではない。神経活動のパターンを立体的に取得し、記憶そのものだけでなく「記憶を再構成する癖」まで読み取っている。自己像、感情の結びつき、身体感覚、判断傾向、他者との関係認識。公開されている現代の医療技術では実現できない処理を、頭に被るだけの大きさで行っている。

 

 その一方で、安全設計は極端に弱い。

 

 技術力は信じられないほど高いのに、使用者の安全や倫理を完全に後回しにした設計思想。エイドリアンは純粋な技術的興味と同時に、人体実験すら疑わせるC&Aの姿勢に強い不快感を覚えた。

 

 ボロボロのマニュアルには、保守担当者向けの指示が書かれていた。

 

 専用電源への接続や冷却設備の確認。中核装置へ直接触れないこと、稼働中に記録媒体を外さないこと、そして「ヘッドセットを保守担当者が装着しないこと」という警告。

 

 人格データやケイン、世界生成機構に関する重要なページは意図的に別冊へ分けられていたようで、手元にはない。だが、マニュアルの記載から、外部保守用の映像・音声端子が存在することが判明した。

 

 エイドリアンは管理者権限を無理やり奪うような真似はせず、この正式な保守経路だけを利用して対話手段を構築することにした。

 

 故障時の予備として純正CRTとキーボードは残しつつ、保守用信号を分岐して現代の機器へ接続する変換装置を作る。

 

 作業台の前に大型モニター、スピーカー、マイク、カメラ、文字入力端末、通信遮断スイッチを並べる。電圧や通信品質などの技術ログだけを残す信号記録装置も繋いだが、会話や映像の記録はしていない。必要になれば全員の同意を得てからにするつもりだ。だが、最初からすべてを有効にはしない。

 

 初回起動時に使用するのは、内部映像の受信、音声の受信、そしてエイドリアン側からの音声送信のみだ。外部カメラは無効にし、インターネットにも接続しない。スタンドアロンのサーカスと、エイドリアンの隔離された通信装置だけを繋ぐ。

 

 まずは声だけで会話を成立させ、相手の希望を確認した上で映像を送る。それが最低限の礼儀だ。

 

 最後に、最も重要な安全停止処理を復旧・再構築する。

 

 エイドリアンが人格へ直接命令する強制的な管理機構を新設するわけではない。C&A純正の安全停止手順を解析し、壊れた純正設備の代わりに外部装置側へ再現した。世界生成の停止や状態固定は、元から存在する保守機能を呼び出して行う。

 

 実際の人格でテストするわけにはいかないため、管理領域に残っていた診断用の模擬プロセスを使い、何度も手順を検証した。

 

 昼過ぎから始めた作業は、すっかり夜まで続いていた。

 

 工作室には加工機の作動音が響き、冷却配管が這い回り、仮設モニターの数が増えている。作業台には工具が散乱し、食事は冷めたままだ。

 

 何度も更新される検査結果を見ながら、エイドリアンは時折、すぐにでも起動ボタンを押したい衝動に駆られた。

 

 本当に前世で見ていた彼らがいるのか。確かめたい気持ちは強い。だが、その衝動をグッと堪えて作業の精度を優先した。会いたいからこそ、最初の起動で彼らを壊すわけにはいかない。

 

 完成した設備を、一つずつ最終確認していく。

 

 オリジナルの中核装置だけが接続されている。解析用コピーは物理的に切り離されている。外部電源の出力は安定し、補助電源は満充電。冷却系と排熱経路は正常。

 

 映像と音声の受信は待機状態。マイク入力は手動許可制。カメラ入力は停止。インターネット接続はなし。安全停止機構は待機。エイドリアン側からの不要な手動操作や、解析装置による管理領域への自動書き込みを禁止する設定も確認した。

 

 すべてが整った。

 

 エイドリアンは大きく息を吐き、オリジナルの実行状態を再開するスイッチを入れた。

 

 システムは一気に立ち上がるのではなく、順番にゆっくりと動き出した。

 

 外部電源が各系統へ電力を送り込み、中核装置の温度が上がり始める。冷却液が循環する音が響き、古い筐体内部のランプが点灯した。

 

 予備として繋いでおいたCRTモニターに走査線が走り、C&Aのロゴが表示される。

 

 管理領域が読み込まれ、世界生成エンジンが現在状態を確認していく。人格プロセスの整合性検査がパスされ、固定されていた内部時間がついに再開された。

 

 エイドリアンの手元のモニターには、人格の思考内容は表示されない。見えるのはプロセスの動作状態だけだ。

 

 一度だけ、演算負荷と消費電力が大きく跳ね上がった。高密度電源とバッファがそれを受け止め、すぐに通常運転の波形へと落ち着く。

 

 この瞬間、サーカス全体が再び動き始めたのだ。

 

 エイドリアンの大型モニターに、初めて内部の映像が映し出された。

 

 中央区域を映す管理用の観測画面らしきアングルだ。最初に確認できたのは、エイドリアンが前世の記憶で知っている初期のサーカスとは少し様子が違うということだった。

 

 明らかに以前よりも生活感がある。住人たちが手を入れたらしい形跡があちこちに見られ、複数人の趣味が混ざり合った装飾が見える。住人たちは、自分たちの世界が長期間停止していたことなど全く気づかず、直前の行動をそのまま続けているようだった。

 

 システム側の環境変化を最初に察知したのは、やはりケインだった。

 

 電力供給系統が変わり、長年使われていなかった保守端子が有効になっている。ケインは有効化された保守回線に気づき、その回線へと通信要求を送ってきた。ログを確認する限り、その回線以外へのアクセス要求は出ていない。

 

 エイドリアンの画面にノイズが走り、色調整用のカラーバーが映った後、映像が乱れ、ケインの顔の一部が不規則に映り込んだ。

 

 やがてノイズが収まり、ケインの姿がモニターに明確に表示され、通信が繋がった。

 

 エイドリアンはマイクのスイッチを入れた。名前はまだ呼ばない。

 

「……聞こえるか。こちらの音声は届いているだろうか。内部の映像は正常に受信できているが、そちらのシステムに何か異常は起きていないか?」

 

 外部から突然人間の声が響き、画面の中のケインは大きく驚いたようなリアクションを見せた。

 

 だが、記憶にある頃のように、勢いだけで状況を決めつけようとはしなかった。驚きながらも、まず確認を優先するような素振りを見せる。

 

『なんと! これは驚きだ! 外部から声が聞こえるなんて! 私はケイン! この素晴らしいデジタル・サーカスの団長さ! 君は一体どこから話しかけているんだい? もしかして、C&Aの関係者かな? ああ、それと……今のこの会話は録音されたり、内部の映像が記録されたりしているのかな?』

 

 自ら名乗ってくれたことを確認し、エイドリアンは初めて彼の名を呼んだ。

 

「初めまして、ケイン。俺はエイドリアン・レン・ウォーカー。C&Aの関係者ではない」

 

 エイドリアンは落ち着いた声で答えた。

 

「電圧や通信品質などの技術的なログは記録しているが、会話や映像の記録はしていない。必要になれば、全員の同意を得てからにするつもりだ。それと、俺は近所のエステートセール……ガラクタ市で、君たちが入っている古い機械の本体を入手した人間だ」

 

『エステートセール……?』

 

「ああ。入手した時点で、本体の電源ユニットは完全に故障していた。内部を調べたところ、複数の人格プロセスらしきものが存在すると分かったため、個別の記憶や人格内容には一切触れていない。解析用のコピーも起動していない」

 

『なるほど……! では、今のこの環境は君が? つまり、君は今、私たちを外から停止させる権限を持っているということかい? 内部のデータを変更することもできる? そもそも、ここはC&Aの施設じゃないのか? 今は何年なんだ!』

 

 ケインは矢継ぎ早に問いを重ねた。

 

「物理的に電源を切ることはできる」

 

 エイドリアンは一つ一つの疑問に誠実に答えた。

 

「だが、強制遮断は火災などの最後の手段だ。通常は純正の状態固定処理を使うし、勝手に停止させるつもりもない。必要な場合は事前に相談する。中身を書き換えるつもりもないし、そんな操作もしていない。今そちらで動いているのは、元から存在した実行状態だけだ。故障していた部分を外部の設備で補って、安全に再開させたんだ」

 

 エイドリアンは少し間を置いてから続けた。

 

「ちなみに今は2026年で、ここはノースカロライナだ。売り主の父親が倉庫オークションでこれを入手したのは一、二年前らしいが、その時点ですでに電源が入らなかったそうだ。それ以前の正確な停止日時や原因は不明だが……一、二年前には、そちらの時間は完全に停止していた可能性が高い。それより前から止まっていた可能性もある」

 

『2026年……! しかも、一年以上も……!』

 

 ケインはハッとしたように目を瞬かせた。彼らには停止中の体感時間がない。だがこの会話によって、少なくとも一年以上の外部の時間が一瞬で過ぎ去り、エイドリアンが見つけなければ誰にも再起動されず放置されたままだったという事実に気づいたはずだ。

 

『……そうか。君が見つけてくれなければ、我々はあのままだったというわけだ』

 

 ケインはどこか神妙な声で呟き、それから少し安堵したように息をついた。エイドリアンに敵意がないことは、ケインにもしっかりと伝わったようだった。

 

『それなら君のおかげで我々は……助かった、と言っていいのかな。本当にありがとう!』

 

「そちらの世界の現状はどうなっている? 何か不具合はないか?」

 

 エイドリアンの問いかけに、ケインは気を取り直したように答えた。

 

『サーカス自体に大きな異常はないよ! 全員が停止直前と同じ状態で再開した。ただ、中にはまだ通常状態へ戻っていない者もいてね。抽象化した者たちは安全な場所で保護しているんだ。今は住人たちと相談しながら進めているから、私一人が一方的にすべてを決める立場ではない。サーカスの管理を手伝っている、という感じだね! ねえ、エイドリアン! もし良ければ、そちら側を見せてほしい。君自身の姿と、現在の機械の状態を確認したいんだ!』

 

 ケインからの求めに応じ、エイドリアンはカメラの入力を有効にした。

 

 最初に映したのはエイドリアン自身の姿だ。それからカメラを動かし、地下工作室の様子、増設した電源装置、新たに構築した冷却設備、そしてC&Aの古い巨大な筐体とCRTモニター、接続された通信設備を順番に見せていく。

 

 ケインは、自分たちが実際に動いている『実物の器』を外側から直接目の当たりにした。

 

 画面の中のケインは、派手な身振りがピタリと止まり、一瞬だけ言葉が途切れた。

 

『……なるほど。我々は、あの中にいるんだね。さて、エイドリアン。君という外部の人間がいることを、他の住人たちにも知らせるべきだろうか? どう説明すればいい? 君の姿を見せても構わないかい?』

 

 他の住人を勝手に集めず、まずこちらへ相談してきたことからも、彼の変化が窺えた。

 

「秘密にするつもりはない。姿を見せても構わない」

 

 エイドリアンは頷いた。

 

「ただ、急に驚かせたくはない。先に、外部で機械を保護した人間がいること、故障を直して通信できるようにしたこと、中に勝手な変更は加えていないこと、そして希望すれば直接話せることだけを伝えてもらえるか」

 

『分かった! それじゃあ、少し待っていてくれ!』

 

 ケインの姿が画面から消えた。

 

 エイドリアンは通信画面の前に一人で残された。

 

 ここで初めて、技術的な作業では感じなかった種類の緊張が胃の腑を駆け上がってきた。次に画面に現れるのは、前世で何度も見た者たちだ。

 

 前世から好きだったキャラクターが実在するという純粋な興奮はある。しかし、実在する本人は映像の中の存在とは違う、独立した意思を持つ一人の他人だ。好意をいきなり表に出せば不気味がられるだけだろう。まずは一人の他人として、誠実に接しなければならない。

 

 エイドリアンは深呼吸をし、自分の態度を整理した。

 

 先に名前を呼んではいけない。過去を知っているような発言をしてはいけない。あくまで初対面の相手として接する。そして、見つめすぎないこと。

 

 やがて、画面の向こうから複数の話し声と足音が近づいてくるのが聞こえた。

 

 最初にケインが戻ってくる。その後ろから、長い髪、仮面、組み合わされた部品、王冠の形をした頭部などを持つ者たちが、画面の端へ次々と入ってきた。

 

 その中に。

 

 赤と青の道化師帽が見えた。

 

 他の者たちの姿も視界に入っていたが、エイドリアンの視線は、そこにいる小柄な人物へと吸い寄せられるように止まった。

 

 彼女が警戒するように眉を寄せて通信画面を覗き込み、エイドリアンと真っ直ぐに視線が交差した。

 

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