【404小隊】グリフィン所属の小隊の一つであり、AR小隊と並ぶほどのエリート部隊。ではあるのだが此処最近の動向を見るとエルモ号直属の精鋭部隊という認識のほうが正しいのかもしれないというのがグリフィンの認識だったりするとか。
更に言えばカリーナ直下の部隊とも。まぁその辺の事情は此処で置いておくことにし何故彼女たちの紹介をしたかと言えば、その404小隊は今絶賛……
「だからバイクをただ直してくれればいいから、変な改造したら蹴るわよ、本気で」
「え~、でも搭載してるミサイルとかの最新鋭あるんですよ? これなら火力は倍以上に上がって戦略に幅が増えると思うんですけど」
「重量と重心が変わるのが問題だって言ってるのよ!!!」
「安心してください、今バイクに積んでるミサイルと重量も重心も変わってないですよ!」
「なんで!?」
416ことクルカイのキャラを捨てたツッコミが工房に響き、残りの404小隊の面々が笑う、いや、一人だけ同じ攻防戦をしてる人物がそこに居た。
「待って待って、人の義手に何するつもりなのかな~?」
「改造」
「素直なら良いってわけじゃないからね?」
両手に握られた工具の数々に冷や汗をかきながら自身の義手を守るように握るUMP45ことリヴァの姿もそこに。ここにその手の装備や乗り物を持ってるものに対して味方が恐ろしく少ない。
特に404小隊の装備ともなれば是非ともと言う連中の集まりであるので出来れば寄りたくないしお世話になりたくないというのが本音だったりもする、まぁ今日に限れば問題ないだろう。
「はいはい、そこの二人。私のお客様に手を出さないで頂戴」
「えぇ~」
「会計」
「ごめんなさい」
はぁとため息を吐き出すオルフェルーネ、彼女たち404小隊がエーアデントに来たのは作戦終わりで機器や素体のメンテナンスでエーアデントが偶々近くだったから。
本来であれば拠点まで戻ってからのつもりだったのだがクルカイのバイクが故障、元々戦闘で被弾してたのでまさかと思ったが急にエンジンが停止したのでこれにはクルカイもどうしようもないとなり今に至る。
はっきり言えばクルカイとリヴァは此処には、主にエーアデント工房には近寄りたくなかったが本音。理由は言うまでもないだろうし冒頭のやり取りが全てであり、此処に来るたびに何かしらの改造を施そうと職人とメカニックが集まるのだ。
「ロケットパンチ、試作段階だけど実地試験は終わってる。人形でも耐えられる反動で抑えられて威力は生骸の体を貫ける、ただそれでも反動は強めで戻ってくるまで自分が動けないのが欠点」
「要らない」
「むぅ、ならドリルミサイルでも良い。膝関節辺りに仕込む超小型ロケット、貫通特化でこれも正規軍の戦車すら貫ける、ただしコストがバカ高い」
「要らないわねぇ」
頼むから普通に修理と点検だけで済ませてくれない? オルフェルーネに釘を差されたというのに一切退く様子がないステアー、他の隊員たちは何をしてるのか、と言うか妹ことレナはどうしたと周囲を見れば
「おひさー、ベクターさん」
「お久しぶり、404小隊。どうやら大変だったみたいね、ヘリも用意してるから修理が終わったら送るわよ」
「助かるよ~」
まるで人を助けるつもり無いなこれと察するのに時間は必要なかった。因みにミシュティは既に寝てて、アンドリスとビヨーカ、レイニーもベクターさん達と会話をしててレナと同じ。
どうやら任務も終わってるからと全員はオフ状態らしい、ヘルプを呼びかければ来てはくれるだろうが力になってくれるかと言えば微妙なラインとしか言えない。
それよりも強くなるなら良いんじゃないとかレナとレイニーは言いかねない、だとすれば今は世間話でもしててもらった方がまだ良いかもしれないとすら思える。
「オルフェルーネさん、404小隊は少数精鋭で強敵とも戦うことは多いし対多数の遭遇戦だってよくあります。なら武装の強化は決して無意味なロマン改造じゃないのは間違いないんですよ!」
「そうね、その言い分は認めるわ。私だって彼女たちは上客だし何か合ってほしいとは思ってないわ、でも貴方達のはやりすぎなの、分かる?」
「バイクを変に改造したら本気で殺すから、冗談じゃないから」
「変!? そ、そんな、ミサイルをクラスター化するか武装を増やすからエンジン周りを強化して足回りの弱体化を避けようって話をしただけじゃないですか!」
「それが変な改造なのよ」
クルカイからしてみれば今でも十分だと言うのになんでそこまでの改造が必要なのかという。確かに遭遇戦やら強敵戦やらで苦戦することは少なくないしオルフェルーネもその部分は認めている。
だがコスト面が404小隊としては無視できない。こちとら贅沢に予算を使える部隊じゃないんやぞと、カリーナの後ろ盾があるとは言え流石にエルモ号クラスの予算は動かしにくい。
「コスト、コストですか……だとすれば実弾じゃなくて光学方面はどうですか?」
「嫌だから要らないから、普通に修理してくれるだけでいいから」
「せめてエンジン周りだけでも」
「何なのあんた達!?」
「ごめんなさい、この娘の言い分は聞かなくていいわ」
こんなチャンス次何時来るか分からないから意地でも改造したい工房組、だがオルフェルーネの壁とイグラの無言の圧を突破できず、リヴァとクルカイの守りも硬いがゆえにどうにも出来ない。
かと言って諦めたくない雰囲気にこのままだと404小隊と拗れても面倒なのでと流石に止めておくかとベクターさんが動き出す。
「88式、ステアー、それと親方達、今回は引き下がってくれないかしら? 404小隊のことはそもそも彼女たちの独断で決めれるわけじゃないし」
「むむむ、副官がそう言うなら仕方ありませんか……」
「残念、悪い話じゃないと思ったんだけど」
悪い話じゃないから困ってた話である。リヴァにしてもクルカイにしても彼らの言い分は認めてないわけではなく、出来るならやってもらった方が助からないというわけではない。
それもこれも小隊の懐事情が悪いという話である。忘れがちだがエーアデントの部隊があれこれと好きに兵器が使えるのは潤沢な資産があるからなのである、なので次の機会と言うか何時か困ったら頼むということで話は済むことに。
「その機会が〝くるかい〟? ふふっ」
「……は?」
思い付いちゃったから仕方がないのよ、ベクターさんの弁明にクルカイは大丈夫なのかこの人形と思ったとかなんとか。
困ったことに本当にネタが浮かばない不具合。