・プロットを書かない
・駄文
・そもそも構成が下手
・変態糞にわか
・気が向かないと書かないetc...
(改善する予定は)ないです。
――事件は、七時五十八分武偵高第三男子寮発のバスで起きた。
その日、俺が起きた時、理子はいなかった。
あいつは色々なことにいい加減な奴だが、何故か変なところでぴっちりしている。例えば、下着とか、寝起きの早さとかな。
だから、いつものことと思えば、そうではあるのだが。
……何だろうか、何かが起きる予感がする。
そう思いつつ、俺は学校へ行くために、身支度を始めた。
†
学校へは、いつもの時間に着いた。
俺も理子ほどではないが早起きだからな。そもそも、真面目な人間の少ない武偵高で、俺達みたいなのは少数派なんだ。
だから、教室だって、今見渡しているように空いてるし、朝の喧騒は好むところじゃないから、丁度良くもある。
席について、本を読み始めた瞬間。
プルルル、と、携帯の着信音。
メールなら武偵高の周知メールだが、生憎これは電話だ。
俺は電話には着信相手がわかるように、電話帳に登録している相手には全て違う歌付き着信音を設定しているため、これは登録していない相手からの電話だ。
「もしもし」
『英介ね』
ああ、アリアか。
前にコールされた時のを登録し忘れていたな。
「あー、ゴホン、おかけの電話は、現在、電波の届かない――」
『ふざけてる場合じゃないわよ。とにかく、もうすぐ車輌科からヘリが出るから、それに乗りなさい』
「……了解」
これは、どうも急を要するらしい。
アリアのことをよく知っているわけではないし、一回しか組んだこともないが、それでも、彼女が状況説明を怠るような人間には見えない。
つまり、余程切羽詰っているらしいということ。
そして、俺は、そういう事件を起こしそうな人物の心当たりが、一つだけある。
教室に常備されているベルトを全身に締めて、さらに防弾ヘルメットを被り、急いで車輌科へ向かう。
そして、その傍ら、携帯電話で彼女へ、連絡を着ける。
『――はいはーい、りっこりんでーっす!』
「理子! お前、何した」
『えー? スケさん、もう気づいてるのー? あ、アリアか』
「何をした」
『そ、れ、は――くふふ、アリアから訊いてね! じゃ、ばいばいきーん!』
「あっ! てめ……、クソが」
切られてしまった。
これで、誰がやったかは確定だな。
問題なのは、何をやったか。
俺はいくつかの可能性を考えながら、車輌科から今にも飛び立とうとしているヘリに乗り込んだ。
「次元、これ使え」
「おう」
パイロットの差し出したインカムを着けると、澄んだ声が聞こえてきた。
『次元さん、聞こえますか』
「この声、中空知か」
中空知美咲。通信科二年。
アナウンサーのような明瞭な声の通信手だ。
『はい。作戦概要を伝えます。以降、私をCP、あなたをブラボー、本作戦の担当人員を統合して分隊と呼称します。本作戦は、今朝、八時に発生したバスジャックへの対処――乗員の救出と、バスの安全確保を目標とします。――はい、制限時間です』
どうやら、俺の他にも誰かと通信しているらしい。
一人
しかし、確かに急場で傍受されている可能性も否定できないが、符丁をつける必要はあるのか。
……まあ、雰囲気って大事だからな。なんちゃって分隊。いいんじゃないか?
「CP、分隊の人数、バスの状況、犯人の要求は」
『四人です。強襲科が二人、狙撃科が一人、探偵科が一人。現在バスは青海南橋の辺りで、車内で犯人の声明が流れているとのこと。それによれば、爆弾が仕掛けられています。犯人の目的は不明』
ああ、やはり、理子の仕業だ。それもとびきり質が悪い。
彼女の目的は、キンジとアリアの結束を強めることだから、俺は――
できるだけ、被害を少なくしよう。
「了解。情報は逐次入れてくれ。
程なくしてヘリは、武偵高女子寮の屋上についた。
そこでは、C装備のキンジとアリア。さらに、ドラグノフを小脇に抱えたレキがスタンバイしていた。
三人は手際よくヘリに乗り込み、それぞれフックアップして座席に座る。
扉は開けっ放しにしているため、ローターの轟音で声はかき消されるため、インカムを使用して会話する。
『警視庁と東京武偵局は?』
キンジの問に、アリアが答える。
『動いてるけど、準備が必要ね。十分はかかるわ』
「なるほど、公職より情報が早いってのは、存外にお前も有能らしいな」
『あんた、あたしを何だと思ってたの?』
「強襲科Sランクの小学生」
『風穴が欲しいようね……!』
「おお怖い。それで、これからどうするんだ。落下傘か」
『そうよ、元・水兵さん。セーラー服を貸してあげましょうか』
何だ、俺がもと軍属なのを知っていたのか。
いや、調べたな。そういう奴なのだろう。
「残念だが、俺は式典にも出たことはないから、BDUと作業服以外は着てないんだ。そう言うなら、ロスコ社のでいいから揃えてくれ」
『官給品を使えばいいじゃない。……ていうか、あんた装備は?』
「誰かさんに急に呼び出されたもんでな。これだけ教室から持ってきた」
俺はそう言いながら、ヘルメットをコツコツと叩く。
『弾はあるかしら? まあ、全員弾種が違うから、今更なんだけど』
「俺の銃――これだ。S&WのM19。当然、弾は.357。ポケットに一ロード分だけ持ってる」
『そう、なら、あんた今回はチャーリーのオブザーバーね。狙撃経験も当然あるでしょ?』
チャーリー、レキのことだな。
「ああ、あるが、個人的な意見としては前衛がいい。特殊環境下での活動経験もあるからな」
理子が何をしでかすにせよ、一般生徒へのダメージは少ないほうがいい。
俺は、それを極力抑えたいのだが……
『――目標を視認』
レキの声に、思わず俺達は外を見る。
しかし、悪天候もあってか、どこにバスがいるのか、全くわからない。
「うん、どこだ?」
『今、ホテル日航の前を右折しました』
「だそうだ、CP、追跡と記録を」
『CP、了解。まもなく目標です。アルファ、デルタは降下準備を始めてください』
降下役のアルファとデルタ、つまり、キンジとアリアは、二人で何やら『武偵殺し』がどうのと話しているが、さて、理子はどうするのか。
『とにかく、狙撃手に観測手は絶対よ。車内はあたしたちに任せなさい』
「わかった、わかったよ。つーわけだ、チャーリー、頼むぜ」
『問題ありません』
「目標は俺が指示するか、それとも独断でやるか?」
『指示とタイミングをください。風向き等はこちらで処理します』
……アリアはああ言ってはいたが、やはり、レキにオブザーバーは必要無い。
彼女自身で狙撃手に必要な全てのことができるからだ。
まあ、仲間のために保険をかけるその姿勢は、大事にすべきだけどな。
そして、ヘリは瞬く間にバスの上方へ接近し、キンジとアリアはほぼ自由落下くらいの速度でバスに降下した。
キンジの野郎が、足を滑らせて転落しかかっている。
あいつは、ヒステリアモードという状態にならなければ、実力を発揮できないからな。
キンジは車内で、アリアは車外で、爆弾を探しているようだ。
ラペリングのようにバスの後方へ移動したアリアは、そのまま底部を覗き込んでいる。
あまりに頭が低い姿勢のため、ピンクブロンドのツインテールが地面に軽く擦っているのがわかる。
『CP、爆弾らしいのを発見したわ』
『こちらCP。どのような種類か、わかりますか』
『爆薬は、恐らくC4! 容積は三千五百立方くらい!』
理子の奴、一体どれだけしかければ気が済むのか。
これならIEDで離散的に仕掛けたほうがよかったんじゃないか?
『今、解体してみるから――あっ!!』
すると、車体が一瞬揺れる。
どうやら、俺達が見えない方向から、理子が車を走らせていたらしい。
それが、追突したのだろう。
しかも、その車――ルノー・スポールスパイダー――の座席には、人が乗っていない。代わりに、UZIがちょこんと乗っていた。
そして、キンジがアリアの様子を確認しようと外に出て来た時――
「UZIを弾けッ!!」
『了解』
パァンッ!!
射撃許可なんぞ一切無し。ただ、レキの無造作に放った7.62×54R弾は、まさに一筋の閃光の如く、見事にUZIの機構を破壊した。
危なかった。今の一瞬、UZIの照準は正確にキンジを捉えていたのが、双眼鏡でも見えたから。咄嗟にレキに合図をしたが、この速射性、化物か。
しかし、ルノーはそうしている間にも他の座席からまだUZIを突き出してくる。
そして、今度は車内に向かって発砲し始めた。
『伏せろッ!』
車内に戻ったキンジの声で、その場の全員が伏せて頭を押さえるが、若干名防弾制服に被弾したらしい。
「デルタ、被害報告」
『ってて、こちら、デルタ。被害状況――運転手が被弾している! 武藤、運転代われ!』
どうやら、その場に武藤もいるらしい。
あいつなら、大丈夫だろう。伊達に車輌科でAランクを取ってはいない。
「チャーリー、目標、敵車両後輪。撃ち始めてからでは変に弾が反れてかえって危険だ。随行している隙を狙う」
『了解』
「よし、ステンバーイ、ステンバーイ……」
俺はネイビーでも洒落程度にやった言葉で、宥めるようにレキに言う。
そして、ルノーがバスから少し離れて後ろに付き、また射撃を開始せんとするまさにその時――
「撃て」
パァンッ!
ドラグノフの口から、マズルフラッシュが吐き出される。
一秒も経たない内に、ルノーの後輪は弾け飛び、そのままガードレールに激突して動きを止めた。
「ハッハー! ビューティフォーだぜ、チャーリー。ルノーの鼻っ面、豚みてぇにしちまいやがった!」
正直、俺が喜んでいいことでもないのだが。
だって、俺と理子の作戦用の資源は共用なんだ。
『バス後方、さらに三台接近してきます』
俺がそちらに目を離している間に、ヘルメットをしていないキンジがバスの上に上がってきた。
アリアも、さっきの衝撃でヘルメットを落としたらしい。
バスは既に、レインボーブリッジまで差し掛かっている。
これは、まずい状況だ。
「二人共なにしてやがる! とっとと車内に戻れ! レキ!」
思わず本名を口にした俺に構わず、レキはルノーに正確無比な射撃を浴びせる。
ただ、今回は俺のタイミング指示が甘かった。
ルノーは既に射撃体勢に入っており、車内を狙っていたはずの弾丸は、ルノーの軌道変更により上向きに反れて、その流れ弾はキンジの方向へ。
「避けろ!!」
俺の声は、キンジには遅すぎた。
弾丸は、キンジの額直撃コースで飛んでいき、そして――
『キンジ!!』
アリアの声が聞こえ、そして、次の瞬間、双眼鏡越しに倒れていたのは、キンジじゃない。
アリアの額から、鮮血が飛ぶ。額だ、それも、ど真ん中。
キンジは、アリアを抱えて呆然としている。
「デルタ! しっかりしろ、アルファの様子は!」
『え、あ……、と、頭部に銃創二――おい、アリア、聞こえるか! アリア! お前はどこの誰で何年何月何日何時何分何秒生まれで身長はいくつだ!? どうせ小学生並なんだろ!! アリア!!』
見当識を確認している。
しかし、アリアは全く反応しない。脳に衝撃が加わったせいだろう。
『ああ、クソ。CP、意識レベルGCS3だ。銃創は深くないから、脳震盪とか――』
キンジがあまり足りていない医療知識で説明する。
『こちらCP。了解、衛生科に依頼を回します』
「さて、聞いていたな、チャーリー。俺達で爆弾を処理する。できるだろ」
『……』
レキは、無言のままこくりと頷いた。
「狙うのは、車体底部と爆弾との接合部。金属パーツだ。ヘリを寄せろ!」
ヘリは、バスと並走するように飛行し、そのまま、レキと爆弾を真っ直ぐに結ばせる。
「射撃タイミングは任せる」
『了解。――私は、一発の銃弾……』
レキは、呪文のようにその言葉を続ける。
これは、レキが特に精密さを要求される際に発する、自己暗示のようなもの。
テニスプレイヤーがサーブする前にボールをポンポンと跳ねさせたり、軍人が出撃前に神に祈ったりするようなものだ。
『銃弾は人の心を持たない。故に、何も考えない――』
レキは、再度ドラグノフのストックを肩に押し当て、チークパッドに頬を当て射撃体勢を整える。
『――ただ、目的に向かって飛ぶだけ』
すぅーっ、と、レキが息を吸い込んで、手元を安定させる。
そして――
パパパンッ!!
マズルフラッシュが三度。
そして、双眼鏡には、車体から何かが分離する爆弾が見えた。
さらに、レキは弾を放つ。
ラシアン弾は、上手く爆弾の炸薬部を避けて、止め付け部分を二三弾いてから――
バアァァン!!!!
爆弾を空中で炸裂させた。
「――CP、CP、こちらブラボー。状況終了」
『こちらCP。了解。負傷者の収容準備は完了しています』
「
ヘリは、武偵高に向かう。
最近、EXVSMBをよくやっているんです。いやね、くぎゅ使いなんですけど。
作者はクソ雑魚ナメクジと呼ばれているくらい弱くて、シャッフルの時に迷惑をかけないように必死なんです。まあ、改善してきてはいるのですが。
やっぱり、何事も経験ですね。小説とか長く書いてると何かそれっぽくなってくるような気もしますし(錯覚)
作者もあの頃(中二)は若かった……