というか、作者は書くときにメモ帳を使っているんですけど、文字コードの関係で出てこないとか、保存に支障が出る文字があるって、久しぶりに体感しました。因みにIMEはBaiduです。これに設定して『がさいゆの』って打って変換してみてください。すると……
あ、一応書いておきますけど、IME導入に関しての不都合とかの責任は取りかねますので、ご注意ください。
追記:後書きマジでふざけすぎました。反省はしてます。後悔はしてません。
俺の専属調達係。
名を、ツァオツァオという。中国人だ。
中国マフィアの幹部の一人で、『万能の武人』の肩書きを持つ一方、物資の調達も抜群に得意だ。
中国人だから粗悪なものを売りつけるんじゃないかとか言う奴もいるが、商人に人種・民族は関係ないらしく、奴の商品は常に一定以上の品質で安心できる。
俺は、とりあえずの武器の調達のために、ツァオツァオに自室で電話をかける。
『
「Hallo,this is――」
『エイ、スケ……?』
「ああ、そうだよ、ツァオツァオ。ちったぁ、日本語の練習もしてみな」
『えー、あー、本日は、どのような、えー……』
「……オーケー、要件だけ伝えるぞ。銃を一挺手配して欲しい。それに合わせた弾もな。種類は任せる」
『
「いや、ない」
『明日、配達よろし?』
「やけに早いな。――ああ、最近、フルトンシステムの応用で物資を投下できるようになったっていう、あれか。いいぞ。投下地点は、この建物の屋上で頼むよ。時間は、いつでもいい」
『是。またのオンリヨウを――』
「『ご』利用を」
『……再見』
「ああ」
いつも思うが、日本語が下手な奴だ。イ・ウーの公用語は日本語とドイツ語だっていうのに。
それにしても、オンリヨウ……
†
次の日、第三男子寮の屋上。
今日は休日だ。一日中ここで時間を潰すというのも、いいかもしれない。
休日だからといって、無闇矢鱈と出かけようとする奴は、余裕がないのさ。実際は、一日中ゴロゴロしているのが、一番贅沢な過ごし方に思えるね。
かくして俺は、屋上にシートを敷いて、その上に横になる。
顔の上に帽子を被せて、腕を頭の後ろにして、昼寝を開始した。
†
……どれくらい眠っていただろうか、太陽は真上から少しだけ傾いていた。
目が覚めた時、帽子は俺の口元にかかっていた。
おっと、少し涎がついちまった。洗濯しとかなくちゃな。
それにしても、長閑だ。
こういうのは、停滞の象徴だと言う人間もいるが、そうだろうか。防弾服を着込んで犯人を追うだけが、人生じゃないしな。
そうだ、隠居先は、南米でコーヒー農園とかどうだろう。
きっと、毎日がゆったりと過ぎていくんだろう。そこに理子もいて、ああ、でも、彼女は退屈が嫌いな人間だから、彼女は――
「……チッ」
俺は、理子のことを嫌に思い出してしまって、徐に横に向く。
すると――
「!?」
目の前に、何かがある!
慌てて起き上がって確認してみると、それは、緩衝素材で作られた、箱だった。
アタッシュケースのような見た目のそれは、本当にさっきの俺の目の前にあって、少し鼻が掠れたほどだ。
一体、何事かと思って、その箱を開けてみると、中には、銃が一挺と、弾が三ダース。
これは――いや、考えるまでもない。ツァオツァオが投下したものだろう。
あの野郎、あと十センチもずれてたら、俺の鼻が折れていたところだ。骨折中にまた骨折とか、洒落にしてもできすぎじゃないか。
俺は、あとで苦情を入れようと心に決めてから、中身の確認に移る。
リボルバータイプの銃は、知ってか知らずか、S&WのM686。
M19と同じ.357マグナム弾を使用し、耐久性も上がっている。
特徴は、S&Wがこの銃に新採用したLフレームのおかげで、携行性も高くなっている点だろう。
また、装填数は六発なのに対し、M686+の強化ステンレスを使用しているあたり、カスタムガンであることが伺える。
構えてみれば、重心は完璧。リアサイトにも手を加えているようだ。
そして、トリガープルが異常に重い。
ここだけ見れば、本当に欠陥品と呼ばれてしまいそうなくらいに。
壊れているのかと疑って、シリンダーを回したり、その無駄に重いトリガーを引いてみたりもするが、いや、動作は完璧だ。気持ち悪いくらいに。
ホルスターに挿して、折れていない左手で抜こうとするが――
「……」
流石に、重く感じる。
恒常的に早撃ちをしている俺にとっては、200gや300gの重さの違いは大きい。
しかも、いつもは右腕なのに、今回は左腕なのだから、違和感倍増。初めて女性の体に触れた時くらいの違和感だ。
そういえば、次元も言っていたな。銃は女、って。
慣れない彼女に、俺の感覚が追いついていない。
折れた右腕、慣れない銃、ボス不在。
……最悪な状況がいくつも重なっている。
この上、魔剣まで来襲するとなればもう、勘弁してくれとも言いたくなる。
どちらにせよ、銃を慣らしておく必要があるな。
今日は一日中呑気に過ごす予定だったが、この銃は本当に慣らさないと、逆に自分が危なくなりそうなので、俺は、強襲科の訓練場に行くことにした。
†
そういえば、前にも休日に強襲科に来ることがあったが、こんな日まで訓練しているってのは、ご苦労なことだと思うね。
まあ、死ぬか死なないかでいったら、死なない方がいいに決まっている。
そう言う俺も、訓練不足で死ぬとか御免だから、こうやって訓練しにくるわけなんだが。
いつも使っている、射撃レーンの、一番隅の方。
俺は銃の扱いばかり上手いから、他の生徒から敬遠されて、このレーンだけ指定席みたいになっている。
……いいんだけどな。どうも、釈然としない。
自分の力を見せつけて、そういうことをしてもらっているみたいで。
でも、折角空いているのだから、使わない理由は無いんだよな。
ホルスターからM686を引き抜いて、六発全て装填する。
いつもながらに、この.357マグナム弾は威力十分だ。
9mm弾とほぼ同じ弾丸径でありながら、初活力でもかなり違う。
その分、確かな制動力が求められる。
基本的に一発で相手を吹き飛ばせるマグナム弾は、他の小口径弾等のように散播くというよりも、狙って当てるというスタンスがある。リボルバーの場合、上限6発だしな。
良くも悪くも、兵器は扱う人間の能力に左右されるというのは、変わらない話なんだなあと、つくづく思うね。
動いていない標的に目掛けて、一発。
強い反動と、砲のような音が響く。
だが、M19よりも安定している。射撃精度もそうだが、何より、リコイルショックやマズルジャンプが目に見えて少ない。
これは、重さ故だな。
俺は、そのままの感覚で先程開けた弾痕に、もう五発の全ての弾を通過させる。
はは、流石、俺。初見で全弾ワンホールショットとか、俺か次元か、ヒステリアモードのキンジにしかできねぇよ。……多分。
格好つけてM686をクルクルと回してからホルスターに収めると、後ろからパチパチと、拍手する音が聞こえてくる。
……見られてたのか、恥ずかしいな。
「流石ですね! 先輩」
「……何だ、ライカか。休日に強襲科に来るとか、寂しい女だな」
「い、いきなり酷くないですか!?」
「あのちっこいのはどうした。最近お前にべったりだったろ」
「麒麟は、今日は合宿で……」
「フられたか」
「そ、そんなんじゃ――」
ライカの顔が、みるみる赤くなっていく。
こいつ、まさか――
「な、なあ、ライカ。もしかして、お前、島麒麟のこと――」
「す、好きなわけないじゃないですか!」
やっぱりかッ……!
つまり、アレだ。この火野ライカは、理子と同じ類の性癖の持ち主。いや、もしくは、もっと偏っているのかもしれないが。
悪いとは言わないが、いや、しかし……
「あ、あたしは、その、先輩が――」
ま、まずい。
これ以上、続けさせるべきじゃない!
俺の本能が、そう囁くのだ。
「お、おい、落ち着けライカ。俺は別に、あいつが好きかどうかとか、そういうことを聞いたわけじゃないだろ」
「え!? あっ、はい、そうでした。す、すいません」
「よし、いい子だ。それで、何の用なんだ?」
「別に、用事はないんですけど。ただ、通りかかったら、マグナムの音が聞こえたんです」
「マグナムくらい、ダチの武藤だって持ってる。何で、俺だと思ったんだ?」
「だって、マグナムをオートマチックみたいな速度で発射する音なんて、先輩くらいじゃないと出せません。マグナムオートなら別かもしれないけど。あと、衝撃音ですね」
「?」
「ターゲットを貫通する時の音が、発射音に対して一度だけだったから、ワンホールショットだなって。それで、先輩だってわかったんです」
「へぇ、お前、耳いいんだな」
「へへ、身体測定とか、かなりいいスコアだったんですよ」
「あの、足音聞くのか。俺もパーフェクトだったぞ」
「そりゃ、先輩に敵うわけないじゃないですか。――あ、そうだ、前に装備科で見かけて、今借りてるんですけど」
「何を?」
「MK16です。凄くないですか! 今トライアルから米軍レンジャー部隊に600挺限定で配備されてたんですけど、一つだけ海兵隊経由で装備科が引っ張ってきたらしくて……」
「MK16? SOCOMピストルの親戚か何かか」
「アサルトライフルですよ。正確には、FNハースタルのSCARっていう、5.56mm小銃で、次期主力になるかもって、強襲科で今、ちょっとした噂なんです」
「……? SCARだろ、だったら、7.62mmじゃないのか。それにMK16じゃなくてMK17だったはずだぞ。トライアルの時に遠目で見たんだ。間違いない」
俺達の部隊には、SCARより先にHK416が配備されて、その直後に部隊が解散したから、結局SCARには触れたことがない。
「ちょっと寮まで戻って、持ってきましょうか?」
「ああ、見てみたいよ」
俺は、ライカに少し無理を言って、彼女の借りているSCARを持ってきてもらった。
それにしても、FNの米軍トライアル抜けたばかりの品を、こんなところで広げていいのだろうか。
昔から装備の管理が雑なところがあったが、はてさて、米軍は今どうなっているのやら。
「はい、どうぞ」
「ありがとよ」
俺は、ライカからSCARなるものを受け取る。
うお、本当にCAL 5.56MMって書いてるじゃねぇか。
ブラックのフレームに包まれた銃は、フレーム上部はフルにレイルが付いている。サイドとアンダーにもレイルゴテゴテ……、ついでに、アイアンサイトは着脱式。
うん、SCARだ。これぞSACRってSCARだ。
というか、これ、FNCを元に設計されたって聞いたが、どこがどう継承されているんだろう。M4シリーズと言われた方が、余程信憑性に富んでいる。
「M4のハンドガードを適当に変えたら、同じようなのができそうだな」
「あはは、そうですよね。でも、M4よりも使い心地良かったですよ」
「へぇ……」
俺は、ライカの言葉を聞きながら、マガジンに弾を十発ほど込めて、それを構える。
先程のターゲットに照準を合わせて、引き金を引くと、パンッ! という短い音と共に、まるで影の見えない5.56mm弾が飛翔した。
弾は、俺の狙った通りに、穴に吸い込まれてゆき、またもワンホールショット成功。
さらに、指切りで三発ずつを、全てワンホールショットする。
「わっ! すげぇ……!」
すげぇって、お前、中学生かよ。
「これくらいは当たり前にできるようになれ。今からでも、練習するか?」
「はい!」
俺は、ライカにライフルの扱いを復習させるため、もう少し大きめの、レーンのない射撃場へと連れてきた。
ライカは、複数の目標相手に、一発ずつ、丁寧に弾をあてる。
悪くないが、照準速度が遅い。
しかし、性格の割に真面目な撃ち方をする奴だ。
「ライカ、正確だが、もう少し早く。――というか、そうじゃない」
「えっ?」
「貸してみな」
俺は、ライカからSCARを取り上げ、ライカに新しいマガジンを挿してもらい、複数的が固まった右端に照準する。
「いいか、敵が複数の場合、お前のような撃ち方をしていると、一人倒す間に、こちらも一人減る。こういう場合はな――」
俺は、的を左になぞりながら、弾を疎らに撃っていく。
「こういう風に、線をなぞるようにして動きながら、射線が通った時にだけ引き金を引くんだ」
「……でも、それって何だか、やりにくくないですか?」
「慣れだよ。慣れ。そら、練習練習!」
「へーい」
俺は、ライカにSCARを手渡し、俺自身も銃を構える。
ライカがSCARを先程言われたように動かしながら撃っている横で、俺もマグナムを撃つ。
途中でライカに弾を上に放り投げて、それを全てシリンダーに装填する曲芸リロードを見せてやった。
そうして、俺が3ロード分、ライカが5ロード分撃ったあたりで、俺達は強襲科を後にした。
†
「あ、そうだ、先輩」
人気のない帰り道、途中まで一緒に帰っていたライカが口を開く。
「何だよ」
「飯奢ってくださいよ。先輩ですし」
最近は、ライカも俺に慣れて、こういう軽口を言ってくるようになった。いい傾向なのか、注意したほうがいいのか、正直後輩の育成経験のない俺にはさっぱりだ。
ライカは、日が落ちてきた帰り道を、俺の前で後ろ歩きしている。
しかし、武偵高の女子はやはり色気より食い気なんだな。
「ああ? そういうのはな、もう少し腕が立つようになってから言ってくれ。……お前がAランクにでもなったら、好きなもん食わしてやるよ」
「ちぇ。強襲科Aランク以上って、女子がなるには難しいんですよ? 戦闘技術以外にも、必要なものはあるし」
「神崎・H・アリア」
「あれは例外中の例外! アリア先輩は、基本何でもできるし……、それに比べて、あたしはなぁ~」
「おいおい、端っから決めつけてんじゃない。それに、だ。実はあのアリアでも、絶対にできない科目があるんだぜ」
「何ですか?」
「CVRの学科授業さ」
ライカが、本当に納得したような顔をする。
アリアは超がつくほど色恋沙汰に免疫がないからな。
「ああ……、なるほど――って、先輩! そりゃ失礼ですよ!」
「クク、だってアリアは――」
刹那。
俺は、俺の前を後ろ歩きしていたライカを、引き倒す。
「きゃっ!」
へぇ、ライカも女らしい悲鳴を上げるんだな。今度ネタにしてからかってやろう。
その直後、ライカの頭があった場所を、何かが通過する。
壁に直撃して転げ落ちたそれは――石だ。ごく普通の、小石。
俺はそれを投射した相手に向かって、銃を向ける。
ほぼ沈みかけている太陽の逆光を受けたその人物は、徐に話し始めた。
「鉄砲を向けることもなかろう。戯れに、石を投げたに過ぎぬ。許せ」
銃を構えたまま声の主に向き直ると、そこにいたのは、和装の人間。
白い着物に、青暗い袴。雪駄を履いて、胸元は大きくはだけており、さらしを巻いた胸部が潰れているのを見るに、女性だということが分かる。
顔は狐の面でわからないが、髪は黒く、そして腰に届くほど長い。
腰には、一振りの
こ、こいつは……
「変人だ……!」
ライカが相手に聞こえないように呟く。
……まさしく、それだ。
明らかに女であるのがわかる男装をして、それで街を闊歩しているのだからな。
「聞こえておるぞ」
「へっ!? す、すいません」
「ふふ、よい。拙者とて、承知の上よ。でなければ、こんな格好で出歩いたりはせぬ」
「せ、拙者……? って、先輩、銃向けちゃ駄目ですよ」
ライカがそう言うが、俺は、銃を下ろさない。
ライカは気づいていないのだ。いや、気づいていなかったが正解か。小石を投げられたあの一瞬。静かだが、どれだけの殺気があの女から発せられていたかを。
俺一人なら、すぐにでも退散するのだが、後輩を守る義務があるからな。退くわけにはいかない。
それに、この口調――実際には少し違うが、俺には、心当たりがある。
「魔剣――じゃないのか」
「魔剣……?」
あえてジェーンという名前を伏せた俺に、彼女は訝しげな顔を見せた。
「ああ、ジャンヌのことで御座るか。否、拙者は魔剣に非ず」
どうやら、ジェーンではないらしい。
ジャンヌとは、ジェーンのフランス読みのことだ。
どうやら、今回の案件の関係者のようだな……
「なら何者だ! 言っとくが、傷害罪一つ捏ち上げるくらい訳ないんだぜ。問答には気をつけなよ……!」
「ふうん、お主が常識は、他人に先に名乗らせることにあるのか」
「……次元英介だ。お見知り置きやがれ」
「フフ、まあ、お主の名はとうに承知していたので御座るが」
「ふざけやがって、さあ、名乗りを上げて見せろ、侍気取り」
「拙者か、拙者は――拙者は…………」
彼女は、何かを考え込むようにして、着物の内側から顎に手を伸ばす。
おかげで圧迫されている胸部の谷間に腕が埋もれて、目の毒だぜ。というか、今更ながら露出度の高い格好だ。変質者め……
「『妖刀』……、うん、そうだな。拙者の名は『妖刀』に御座る。どうだ、格好良いで御座ろう」
妖刀と名乗った女は、明らかに今考えたであろう名前を自慢げに言い放ち、あまつさえ格好がいいと自分で言ったのだ。
これが、ふざけていないとどうして言えるだろうか。
「妖刀と魔剣か? ハッ、大層なニックネームだが、コンビを組むにはどうかな。今の内に調書用の本名を晒してくれると、助かるんだがな」
「何と! もう逮捕が前提とは、気の早い男よ。嫌われるぞ」
「街中でお前みたいなのを見かけたらどんな武偵・警察でも職質するし、場合によっちゃあ公然猥褻罪でしょっ引くんだよ。日本のお巡りを知ってるか、侍女。賄賂を取らない警察官ほど優秀な公務員はいないぜ」
「この格好は趣味で御座る」
「趣味ならいいってことじゃねえよ!」
「……いや、参った。傷害ならともかく、公然猥褻でお縄ともなれば、ご先祖様に申し開きもできぬでな」
「あの……、先輩?」
「んだよ」
ライカが横から立ち上がって話しかけてくるが、俺は奴から目を逸らさない。
どうにかして、この場を切り抜けなければいけない。
奴の長ドス、居合で抜こうとしたら何秒かな、多分、一瞬でライカくらいは切り伏せるだろうな。
それを加味すれば、あまり挑発はしない方がいいのだが、そこは俺の性分。どうしようもない。
ならせめて、臨戦態勢は崩せないね。早撃ちと居合、どちらが早いか、勝負するのも悪くはないが――
「別に、いいんじゃないですか? CVRにもああいうの結構いるし、もしかしたら、そこの生徒かも」
「……妖刀とやら、所属は。ウチの生徒か?」
「否、拙者は最高学歴中卒で御座る」
「だそうだ」
「そ、そうですか。――って、じゃあ、銃刀法違反じゃないんですか」
ライカの目が、急に鋭くなる。
こいつも、どうやら事の重大さに少しだけ気づいたらしい。
「あいや待たれい!」
妖刀が、突然声を張り、その懐から、何やら書類のようなものを取り出し、こちらに突きつけた。
これは――
「銃砲刀剣類登録証、ですね」
「うむ、相違ない!」
妖刀は、これでどうだ、と言わんばかりにさらしを巻いても以前大きな胸を張り、ドヤ顔でこちらを見る。
「……拝見するぞ」
俺は慎重に彼女の元へと歩み寄り、それを確認する。
鉄砲刀剣類登録証には、その刀剣類に関する物理的な値や、それを都道府県の教育委員会が認めているかどうかの判が捺されている。
登録は、青森県の教育委員会のようだ。間違いない。キンジのバタフライナイフも同じ登録だった。
登録日、平成5年11月3日。種別は刀。
……特に、目立った問題はなさそうだな、運搬以外は。
「しかしなぁ、あんた、今時模造刀だって剥き出しで持ち歩いちゃいけないんだぜ。今回は厳重注意で済ますから、今日はとっとと帰んな」
「抜き身ではないので御座るが……」
「ポン刀だってわかる時点で駄目なの! オーケー?」
「ううむ、では、次から気をつけるとしよう」
「悪戯の件は不問にするから、行ってよし」
「ははは、忝ない。では、また、邪魔の入らぬ内に、死合おうぞ」
「……よくわからんが、ほら、さっさと行った行った」
俺がそう言うと、妖刀は踵を返して、夕闇へと消えた。
全く、春は変人奇人が多くて困る。確か、学術的な理由があるそうだが、特効薬でもないものか。
「……変な人でしたねぇ」
「お前はもうちょっと危機感を持った方がいい」
「や、わかってましたよ? 相当やばいってことは、なのに先輩が喧嘩腰だから、フォローしたんじゃないですか」
「後輩は余計なこと考えなくていいんだよ!」
ライカは、一瞬押し黙る。
「……あたしは、邪魔でしたか」
「邪魔だった」
俺はキッパリと、何の躊躇もなしにそう言う。
「俺だけだったら、余裕でトンズラこいてたよ」
「嘘、先輩だったら、余裕で勝てたくせに」
「あのなぁ、俺は、前情報のない敵とは戦わないんだよ。できるだけな。リスクコントロールもできない奴は早死するぞ。覚えとけ」
「えー、それって何か、カッコ悪くないですか?」
「格好の問題じゃねぇよ。命あっての物種だ。強襲科的に言えば、逃げるのは恥ずかしいかもしれないが、死んじまったら恥ずかしさすら感じることはできねぇよ。わかるだろ?」
「そりゃ、そうですけど」
「だから、危なくなったら逃げるんだぞ。可能な限り助けてやるが、できない時は自力だ」
「先輩……」
「訓練は勝つためにやるんじゃねえ。死なないためにやるのさ。ほら、今いいこと言ったぜ。返事!」
「はい! ――ってそれ、自分で言いますか……」
「お前がそう返すのも含めてのネタさ」
「ああ、なるほど。漫画みたいですね」
その日は、ライカを寮まで送ってから、一日を終えた。
妖刀……一体何エ門なんだ……(超ネタバレ)
以下、急に愛を叫びたくなったので○○が可愛すぎて生きるのが辛いシリーズよりパロ。リアルで言ったら多分親に病院に連れていかれそうなので、ここで言います。発狂注意
りこりん!りこりん!りこりん!りこりぃぃうわああああああああ!!!ウヒョォォォォォ!クンカクンカ!スーハースーハー!!フヒヒ……バニラのような匂いがする……!!ツーサイドアップモフモフモフモフ!!イヤッッホォォォオオォオウ!!香港のチャイナドレスりこりんクッソかわええんじゃあああああ!!!履いてないんですか!?履いてないんですよねよっしゃきたああああ!!もっと!もっと同人をよこせぇぇぇええ!!あ、れ……同人!=現実&&りこりん==同人……?つまり、りこりん!=現実!!!?!??!うわああああああ!!!!あァァァんまりだァァアァ!!い、いや、待てよ……画面の中のりこりんは確かに作者を見てる見てるぞおおおお!!!やっぱり現実じゃないか!!!!
多分、英介の心の代弁者になれたと思います。