忍の世界とか割と詰みである 作:こうすけ増田劇場版
「なぁ、サスケ」
「なんだ?」
「カカシ先生って、どんな素顔なんだってばよ?」
「知るか」
「もしかして……タラコ唇かも」
「っ!!」
タズナさんの家に到着したらカカシ先生は休むと睡眠を取った。
そしてナルトはずっと気になっていたこと、カカシ先生の素顔についてサスケに聞くがサスケは知るか!と無視しようとしたが、タラコ唇と言えばプルプルと震えている。
「もしかしたら……出っ歯かも」
「……」
カカシ先生の素顔については一応は知っているが、3人は知らない。
タラコ唇や出っ歯を想像するとサスケは震えていて……カカシ先生を見る。カカシ先生は眠っているなとなり……サクラもナルト同様に気になったのかカカシ先生に近付く。そしてカカシ先生はパッと目を覚ました。
「か、カカシ先生!?」
「嫌な予感が的中したな……」
「どうしたんじゃい、先生?」
「タズナさん、追い忍は本来は里を抜け出た抜け忍を追って始末するのが仕事です……結論から言って再不斬が生きている可能性が高いです」
「な、なんじゃと!?あの時に追い忍のガキが死んだって言っていたし、あんたもなにも言わんかっただろ」
「ええ、アレは紛れもなく死んだと言えます。ですが、追い忍がぶつけた武器は手裏剣でなく針で再不斬の首元を刺していました……針は殺傷能力が低く、ある方法をしなければ人を殺すことは出来ません」
「ある方法?」
「脳に向かって刺すことです……そうすることで殺せます。ですが……仮死状態にすることも出来るのです。あの針を抜けば再不斬が……」
カカシ先生が自分なりに推測をして再不斬が生きている可能性が非常に高く、その根拠について言えばタズナのおっさんは驚く。
サスケ達も死んだものだと思っており、生きていると言われれば驚いている。
「ど、どうするんじゃい。ガトーが何時も使ってるその辺のチンピラならコイツらでなんとかなるが、あの再不斬って奴はスゴい忍なんじゃろ!?先生が倒れている今、襲われたら」
「仮死状態にするので神経が乱れて本来の体調に戻るまでにそれなりに時間がかかります。あの再不斬と言う忍は霧隠れの忍ではありますが、抜け忍です……再不斬クラスの忍は早々に雇えず再不斬自身が非合法な存在である為に他の忍は雇われないと思っていいでしょう」
「なら」
「ただ、あの追い忍が再不斬を狙って仮死状態にしていると言う事は再不斬と追い忍は裏で繋がっている。あの追い忍が再不斬が復活するまで動かなかったとしても……」
「どうするんですか!?増援とかそういうのは無理なんでしょ!?」
「ん〜まぁ……お前等が頑張るしかないな」
再不斬は生きているし、追い忍だと思っていた面をつけた奴は実は敵だった。
再不斬1人でも危なかったのに今度はもう1人加わってくるのでサクラはどうしようもないと言うがカカシ先生が頑張るしかないと言い、頑張れと言っても無理と言いたいサクラだったが……何時もの適当なカカシ先生でなく、松葉杖をついて近くの森に来た。
「お前等にはこれからチャクラのコントロールを学んでもらう」
「おっす!……で、チャクラってなんだってばよ?」
「ああ、はいはい。そこからね……サクラ」
「チャクラは身体エネルギーと精神エネルギーを合わせて作り上げるエネルギーで、私達が使ってる忍術のもとになってる物よ」
「へ〜……サクラちゃん、物知りだってばよ」
「あんた、これアカデミーで習う内容よ!」
「はいはい、喧嘩はそこまで……とにかく、チャクラのコントロールを学んでもらう。この修行をすれば忍術も体術も大幅に上がる」
「カカシ、俺達は既に忍術は使える……そんな修業になんの意味がある?」
「術が使えるのとコントロールが上手いのは違うの……まぁ、百聞は一見にしかずだ。見とけ」
カカシ先生は手と手を合わせた後に木に向かって歩いて手を使わずに足だけで木に垂直に歩いて登る。
物凄い速さでなく普通の人が歩く速度、歩幅で歩いていてナルト達を驚かせている。
「とまぁ、ここまでならばただのビックリ人間だから正確に説明すれば練り上げたチャクラを必要な分だけ必要な箇所に操作できることは術を使うにあたって最も肝心な事だ。チャクラコントロールが下手くそならば多くチャクラを練っていても練った分を100%使えていない。忍の戦いはチャクラを練りながら動くのが基本だ。だからまぁ、動いたら余計にチャクラコントロールが難しい……チャクラコントロールを極めれば忍術の精度は大幅に上がり、こういう風に木を垂直に歩く事なんかも可能で、その逆、足のチャクラを強めれば物凄い速さで動ける。色々とあるが足にチャクラを集中させて木にくっつけて木登りをしてコイツでマーキングしろ」
カカシ先生はそう言うと4本の苦無を俺達に向かって投げた。まともに指導するのはいいことだけど苦無を投げるのは危ねえよと言いたい。カカシ先生が修業内容と修業の意味がわかれば成る程と納得をした3人は苦無を取った。
「っへ、木登り程度あっという間にこなしてやるってばよ!」
「はいはい、そういうのはいいからさっさとチャクラを練って足に集中させろ」
ナルトはやってやるぞと言うが、オチが見えてるのを分かっているカカシ先生はやれと言った。
手と手を合わせて印を結んだナルト、サスケ、サクラは木に向かって走っていく。
「あいたぁ!?」
ナルトは最初の一歩目でツルンと滑って頭を打った。
「っち!」
サスケは数歩歩く事が出来たがメキッと木をめり込ませて舌打ちをした。
「なーんだ、スゴく簡単じゃない」
サクラはあっさりと木登りを終えた。
カカシ先生は3人の姿を見てチャクラコントロールは一番上手いのはサクラであることを言えば2人は負けられるかと対抗心を燃やしている。
「って、さっきから見てないで辰五郎もやりなさいよ」
「はいよ」
ずっと黙って見ていただけの俺にサクラは気付いたので木登りをやれと言ってきた。
やれと言われたらやるしかないなと印を結ばずにチャクラを集中させてナルト達の様に物凄く走ったりせずにテクテクと歩いた。
「なぁっ!?辰五郎、なんで出来るんだってばよ!?」
「そりゃ練習したからに決まってんだろう……サクラみたいにぶっつけ本番に近い状態でやってねえからな。何回も何回も繰り返して出来るようになったから。純粋なコントロールだけで言えばサクラの方が上だ」
あっさりと木登りをしたのを見てナルトはなんで出来るんだと聞いてくるが、練習したからとしか言えない。
ぶっつけ本番で成功してるサクラはなんなのよ?と言いたいぐらいだからな。
「ん〜まぁ、予想通りか……」
「カカシ先生、俺は何回も修業して出来るようになったからサクラと同じ評価はしないでくださいよ」
「辰五郎……お前なら再不斬を倒せるか?」
「なんすか、急に」
体で覚えろとしか言えない技術で一応は見守っているカカシ先生。
サスケはチャクラが多い、ナルトはチャクラが少ない、サクラは問題は無い、俺も普通に出来ている……カカシ先生の読み通りの展開になっているが、そんな中で再不斬を倒せるかどうかについて聞いてきた。
「いや、どうにもお前が手加減をしている気がしてな」
「……再不斬を倒せるかって話なら、倒せなくもないですけどもその場合は失敗に終わりますよ。今回の任務は橋が完成するまでの間、タズナのおっさんの護衛であの時はタズナのおっさんを守ることを優先しなきゃいけなかった。仮にタズナのおっさんやナルト達を無視したり自爆特攻させたりしたら勝てるには勝てるけれども、それはダメでしょう……カカシ先生がイメージしてるぐらいの圧倒的な力はないですども、それなりには強い。けど、今の時代は戦闘能力だけあればいいってわけじゃない。状況判断能力とかそういうのも必要で俺はその辺は欠けてる。俺について気にかけるのはいいっすけど、なんだかんだでヤバいのサクラっすよ」
「……まぁ、そうだな」
やる気があって正しく指導すればちゃんと成長をしてくれるナルトとサスケ。
それに対してサクラも正しく指導すれば伸びるんだが如何せん2人と比べて実際に動けていない……カカシ先生、ぶっちゃけサクラの扱いについて困っているだろう。
「一発で木登りの訓練を終えたから才能だけは確かなんだがな……辰五郎、なんとかなるか?」
「カカシ先生、俺に押し付けるの勘弁してくださいよ。俺だって俺の修業があるんすよ?……再不斬の時は何とかなったにはなったけど、相手を倒す決定打みたいなのが欠けるんすよ」
「大地斬があるだろう」
「アレは硬い物を斬る剣術で、あいつ、水遁の術を使ってきた……大地斬じゃ液体は斬れないです」
空裂斬も一応は会得することが出来ているが普通の生き物に対してはチャクラ刀で斬るぐらいの攻撃でそこまで火力がない。普通の生き物なら大地斬が一番だ。空裂斬と言っているが世界が違うからそれに類似してる技で、邪悪を断ち切る空裂斬じゃなくて本来あるべき形じゃない物を斬るのが俺の空裂斬だ。
再不斬を倒したり必殺技と呼べる領域の技を俺は持っていない。大地斬と空裂斬を合わせただけのアバンストラッシュは出来るには出来るが……海波斬の要素が無いからアバンストラッシュじゃないし、アバンストラッシュBの形になる。
「決定打となる技か……なら、コイツはどうだ?」
カカシ先生はそう言うと……ボルトが最初に作ったサイズの螺旋丸を見せた。
「コイツは四代目火影が開発した術で、チャクラコントロールさえ出来れば使える術だ。だが、恐ろしくチャクラコントロールが難しい……チャクラで出来た1つの球の中に乱回転するチャクラを入れる……後はまぁ、頑張れ」
「いや、雑!」
「この術に関しては俺も会得したのはいいが実戦で全くと言って使っていない。だが、必殺技と呼ぶに相応しい物だ……俺は回復に専念するからサクラをどうにかする方法とか考えながらなんとか上手くやってくれ」
だからカカシ先生は下忍を一人前にするのが仕事だろうに!
松葉杖をついてカカシ先生はタズナのおっさんの家に戻っていった……
「螺旋丸、向いてねえんだよな」
チャクラコントロールさえ上手くやっとけば会得出来る螺旋丸。
ナルトの必殺技で覚えるのが難しいが会得すれば充分過ぎる武器、会得難易度はAランクの忍術で更に進化させる事が出来る……だけど、俺の基本的な戦闘スタイルは刀を使って戦う魔法剣士みたいな感じだ。
今の俺に足りない決定打になる技に螺旋丸は入るだろうが、螺旋丸を使った戦闘スタイルと今の戦闘スタイルは違う。
色々と試して刀を使った戦いをするのが一番しっくりと来る……ただアバンストラッシュが使えないし、雷遁が出来ないからギガブレイクとか無理。火炎大地斬とかは使えるんだが……
「ねぇ、辰五郎……なんかスゴい忍術は無いの?」
「……置いてかれてるの、分かってるか」
「ナルトはバカだけど、動こうとはしてるしサスケくんは動いているし、あんたもあっさりと木登りしてて……」
木登りを普通に出来るようになればサクラが複雑そうな顔をしてスゴい術を知らないのかを聞いてきた。
失敗に終わってばかりだが行動をするナルトと冷静に動いて成功するサスケだけじゃなくて俺が居るから焦りを出すのが早い。
2人は今、必死になって木登りをしているからなにかを言う事は出来ないから俺になにかないのかを聞いてくる。
普通だったらカカシ先生が教えるもんだが……あの人はこういう所ではいい加減だ。
「そうだな……実戦で使えるかどうかは知らんがチャクラコントロールだけで覚えれる技はあるぞ」
「それ、どんなの!?」
「ジャジャン拳だ」
「ジャジャン拳?」
「まぁ、一言で言えばジャンケンのグー、チョキ、パーをチャクラコントロールで攻撃する技術だ……まぁ、見てろ」
サクラ向けの技術で時間をあんまりかけない物といえばコレだろうとジャジャン拳を出す。
俺も使えなくもないんだけども、素手での殴り合いが基本だから剣術主体の俺は使うことが出来ないしチャクラコントロールが物凄くいる。
「サスケが木を凹ませてるだろ?チャクラが多かったらパワーも出せる……最初はグー……ジャンケン、グー!!」
「!!」
チャクラを拳にのみ集中させて木を殴れば木が粉砕した。
ナルトとサスケがこっちを見て驚いているが、無視してサクラを見る。
「ジャジャン拳の1つ、グー……コイツは拳にチャクラを集中させてぶん殴るだけの至ってシンプルな技術。威力に関しては言うまでもない……次にジャジャン拳のチョキ。最初はグー……ジャンケン、チョキ!」
粉砕した木の根っこの部分をチョキで切った。
切断面を見て、コレは斬る技だとサクラは直ぐに気付く。
「チョキはチャクラで出来た刃で斬る技、コレは指先にチャクラを集中する……そして最後のパーだが、チャクラを相手にぶつける技だ。掌の一点に集中して放つ……最初はグー、ジャンケン……パー!」
ポンッとチャクラの塊が放たれる。
さっきのグーやチョキと違ってショボいんだが、ジャジャン拳はチャクラ量が物を言ったりする技術だから……苦手だ。
「パーはともかく、グーとチョキは使えるわね」
「グーもチョキも使えない技だ」
「なんでよ、物凄いじゃない」
「俺のチャクラコントロールが下手くそだから、ジャジャン拳を使うだけに意識を集中させなきゃならねえんだ……ジャジャン拳自体は作れてるけど、相手にぶつける事が出来るかと言えば怪しい。カカシ先生が言ってたけど、忍の戦いは動き回るからそれと同時の並列作業が俺には苦手で……サクラなら使えるとは思うんだが………………」
「これなら使えそうな気がするけど、どうしたのよ?」
「いや、このジャジャン拳を使いこなす事が出来るぐらいにチャクラコントロールが上手かったら出来る強力な術があるんだけど生憎な事に俺はそっち系が苦手でな……」
使いこなせれば強いだろうなと思っていた事で1回は試してみたんだが、物凄く繊細な技術を求められる物だった。
シンプルな物だけど使いこなしたら絶対に強いと言い切れる技術だが……ホントに難しい。
取り敢えず、ジャジャン拳はサクラの中でしっくりと来たのか練習をすることにした。
サクラがジャジャン拳を使いこなす事が出来たら、一応はアレを教えてみるか。