忍の世界とか割と詰みである 作:こうすけ増田劇場版
「……」
「サスケ……」
「こういうのがあるからサバイバルなんだ」
大蛇丸に耳寄りな情報を聞かせて撤退させる事に成功した。
俺が出来る数少ない時計の針を無理矢理前に進める行いだが……サスケには大蛇丸のキスマークもとい呪印が付けられたので高熱に苦しんでいる。
幻術で眠らされていたナルトとサクラを起こして大蛇丸が撤退させたと教えたがサスケが寝込んでいる。
ナルトは物凄く心配そうにサスケを見ているが、サスケは後少ししたら意識を取り戻すだろう。
「辰五郎、あんたのアレはなんなの?」
「…………う〜ん…………なんだろうな?」
「なんだろうなって、なんでお前がなにも知らないんだよ!」
「そう言われても……なんか使えるだけだし」
転生特典として貰っていて今の今まで隠していたブルードラゴンを出した。
あんなのは全くと言って聞いてないのだとブルードラゴンについて聞かれるがなんだろう?としか言えねえ。転生特典として貰っている物で動力源がチャクラであるのと俺の会話を聞いたり色々としているだけで……ブルードラゴンがなんなのかは分かってねえ。
「ブルードラゴン自身はDランクの任務に出したらガキの使いは嫌だって暴れるって言ってたし、明らかに手加減をしてくれるってわけじゃないからカカシ先生の前で出したら出したで確実に殺しそうだし、周りへの被害とか一切考慮しねえから……後、出している時は基本的には俺は動けねえから」
今の段階じゃ影を出しながら高速移動でのバトルは不可能だ。
チャクラはブルードラゴンに持ってかれるし、ブルードラゴンが主体で殴った方が普通に強え……今回に限っては大蛇丸と空裂斬の相性が物凄く良かったから何とかなったが普通だったらブルードラゴンで殴り倒して終わっていた。
ただまぁ、今回は相手が悪過ぎる面もある。大蛇丸、物理ダメージを与えれるが物理攻撃で倒せるタイプじゃない相手だからな。
「巻物を2つ揃える事が出来たのに……」
「サスケを背負って行くってのはダメだからな……その場合はサスケが大きな弱点になる。サスケ自身がある程度は体力が回復をしなきゃいけねえし、俺自身もブルードラゴンを久々に出したからそこそこチャクラを持ってかれてる。1回、休憩を挟まなきゃいけねえ」
後はゴールを目指せばいいだけだと2つの巻物を見るサクラ。
ナルトの影分身を使ってサスケを連れて行く事は出来ない、と言うかゴールに向かう道中に襲撃される可能性が高すぎる。サスケ自身が回復すること、そして俺も俺である程度は回復しなきゃならねえ。
今回、ブルードラゴンを使った。口は堅いと言えば堅いオカマだが、何をするのかが分かったもんじゃねえオカマだ。
最優先事項はサスケで、風影を既に殺ってるだろうから木ノ葉崩しは引くに引けない。ブルードラゴンがなんなのかを興味を抱くだろうが、ブルードラゴンはコピーは作れねえ。一番の目的を果たしたからこれからは要所要所でブルードラゴンを使う機会が増える。
「成る程、2つも巻物を持っているんだな」
「貴方達は……音隠れの忍!」
サスケと俺の体力の回復待ちに時間を費やしていると音隠れの忍がやってきた。
大蛇丸が完全に手を引いた筈だが……大蛇丸自身はこの死の森でこれ以上は干渉しない、もしくは音隠れの忍は最初から大蛇丸にとっては使い捨ての駒で眼中に無いと教えられており、それに対して不満を抱いたからサスケを狙いに来た、そんなところか?
「ナルト、サクラ……サスケは俺が守るから頑張ってくれ」
「おう!さっきはヘマやらかしたがもうやらねえ!影分身の術!!」
割と厳しい状況だからナルトとサクラに任せてくれとサスケを守る。
ナルトはさっき眠らされたがこれ以上はもうミスをしないと影分身の術で分身を作り出して音隠れの忍に殴りかかりにいったが、ボフンと煙を上げて消えた。
「なんで!?ダメージは受けてないわよ!?」
「なんか!なんか当たったってばよ!!」
「なんかってなによ……解!……っ!?」
突如として影分身が消えたことで驚くサクラ。
消えた理由が分からないが影分身のフィードバックのおかげかなにかが当たったのだけは分かったがなにかは分からない。
なんかがあったのは確かだがそのなんかがわからないでいればサクラは幻術を解除する印を結んだ。
キィーンと音が鳴っていて幻術を仕掛けられたのだと分かったのでさっきみたいなミスは犯さないと幻術を解除したが……解除しきれなかった。
「コレは……音」
「そう、俺達は音を使う忍だ……音の正体は空気の振動だ。そいつの分身は音の振動による空気の砲撃で倒した!」
「そして幻術を解除しようとしたが、音を直接聞いたね?」
サクラは確かに幻術を解除する印を結んでチャクラを1回乱してから元に戻したが解除する事が出来なかった。
キィーンと言う音から音を使った攻撃をしていると掌に空洞と言うか改造手術をしている後があると音隠れの忍は見せる。
「うぇ……気持ち悪い」
「どうやらそいつは幻術を解除する技術すら持ってないみたいだね……そこの2人!覚悟しなさい!」
「木ノ葉旋風!!」
音隠れの忍の音を用いた幻術を使われてナルトは三半規管を乱されたのか顔を青くする。
音隠れのくノ一が狙ったのは巻物……でなく、大蛇丸に注目されているサスケと注目されることをしてしまった俺。まだ戦えるか?と考えていればリーが現れ、くノ一が投げた手裏剣を蹴り飛ばした。
「貴方は、リーさん!」
「おいおい、誰が出てくるかと思えば……同じ里の者同士で馴れ合いか?」
「里同士の馴れ合いではありません、ピンチの時には颯爽と駆けつける……大事な人を守るのならば、例え試験中であろうとも僕は戦います!」
「気をつけろ!そいつは音を使った攻撃が……なんか忍術をぶつけねえと音だからどうしようもねえってばよ!!」
「ナルトくん、アドバイスをありがとうございます……ですが、僕は忍術も幻術も使えない忍です。そのアドバイスを活かした戦いは出来ません」
リーが出てきて俺達を守ると意思を見せてくれる。ナルトが千鳥足になりながらも音を使った攻撃がされることを言いアドバイスを送るが、リーは忍術も幻術も使えないとハッキリと断言してアドバイスを用いた戦闘は不可能だと言う。
なんでこうもサラッと弱点を言うのか……
「木ノ葉旋風!」
「っぐ!……体術は一人前だけど、もう終わりだ!」
「なにを言って、っ!?」
「お前もか!」
音隠れの忍に木ノ葉旋風をくらわせてダメージを与えたが倒すまでには至らなかった。
それどころかニヤリと笑みを浮かべる音隠れの忍、リーはまだまだ戦えるぞアピールをしている中でフラついた……音で三半規管がやられて軽く酔った状態になった。
「割とガス欠気味だがやるしか」
「いや、お前はやらなくていい」
「サスケ!……サス、ケ?」
助っ人に来たリーが戦闘不能になりかけていたからガス欠に近いが俺が動くかと思っていると背後から声が聞こえた。
ナルトはサスケの声だと分かれば嬉しそうにしているが……サスケの顔に無数の斑模様が浮かんでいてナルトが知っているサスケとは大分異なっている。
「あの大蛇丸とか言う野郎がなにをしたかは知らねえが……力が湧いてくる……長くは保たねえが、この力は試させてもらう!」
サスケはそう言うと普通の目から写輪眼に切り替えた……んだが、今までと違っていた。
写輪眼の上位に当たる万華鏡写輪眼は流石に開眼しなかったが、万華鏡写輪眼の前になる写輪眼の最終段階、斑模様が3つの写輪眼に成り代わっている。
俺が時計の針を無理矢理進めた事でサスケに精神的なショックがあって写輪眼がパワーアップした。
それは結果的には良いことだがナルトもサクラも戸惑っている。自分の知っている数時間前のサスケから一気になにかが変わってしまった事に気付いた。
「火遁 鳳龍火の術!」
鳥の形をした炎をサスケは吐いた。
今までのサスケならば出せないであろうパワーを秘めている火遁の術で、音隠れの忍は回避する……が、サスケはそれを見切っていた。腕を改造手術している音隠れの忍を掴んで……ボキッと音を鳴らした
「ぎゃあああああ!!腕が、腕がぁ!?」
「腕の1本がどうした?テメエらは俺等の命を取りに来たんだろ……この腕が余計な事をしてるって言うなら、もう1本行くか」
「サスケ、この二次試験の目標は達成している。後はゴールを目指すだけで不用意な戦闘は要らない!」
「今、最高に気分がいいんだよ……この力は……」
「っち、ハイになってるか……」
サスケがハイになっている。
腕を折られた音隠れの忍を見てサスケが段違いの強さを手に入れたのが分かったのか、これ以上の戦闘はまずいと判断して撤退をする。サスケは追おうとするが……動けなかった。
「ったく、なんでこんなめんどくせえ真似しなきゃならねえんだ」
「このままだとサスケくんが危ないからよ!」
シカマルの影真似の術で動きが封じられている……どうやら近くに第十班も居たみたいだ。
いのがこのままだとサスケが危ないと言ってシカマルに動きを封じさせる。
「サクラ、今のサスケはハイになってるから1回眠らせろ!」
「眠らせるって、どうやって!?」
「殴ると同時に幻術を軽く叩き込め!お前は幻術も使える筈だろう!」
サスケは物凄くテンションがおかしくなっているので1回眠らせる事を提案する。
サクラにそれを任せるがサクラは物理的に叩きのめして眠らせる方法しか知らないのでその拳骨に幻術を入れろと言えば、サクラはサスケにデコピンを入れて、サスケは眠った。それと同時にサスケの顔に出ていた斑模様が減っていき首元に落ち着いた。
「……さて、どうする?」
「このままの戦闘はめんどくせえ……他を狙うぞ」
「そうだね」
「カッコいいところをお見せしようとしましたが……どうやらまだまだでしたね」
音隠れの忍が完全に去っていき、リー、第十班、俺達と三組に分かれている。
このまま巻物を奪いにやってくるのか?と思ったが、シカマルがここで戦うのはめんどくせえと言いチョウジが頷き、リーも俺達も第十班も狙うつもりはないと三半規管をなんとか戻してこの場を去っていった。
「……なんとか、ね……」
「サスケの奴、どうしちまったんだ……」
「明らかにパワーアップしていたからその力を使いたい衝動に駆られたんだろ……サスケは自分は強いから1人で何でも出来ると思ってるし、実際に大体は1人でなんでもこなしてしまってる。あの草隠れの忍が別格の強さで、その別格の強さを感じてから自分がパワーアップしたんだから力に酔う……起きたタイミングが最悪だった」
音隠れの忍が来なければもっと冷静になっていたが、音隠れの忍が来たせいでハイになっていた。
三つ巴の写輪眼になった事で物凄くパワーアップしたとサスケは調子に乗った。その結果、物凄く強くなったものの……卑劣様が危険視するだけの一族なだけある。と言うか負の感情をトリガーに力が発動してその力が強力ならば大抵の奴は闇堕ちするわ。
「……ここは……」
「起きたか……お前、スゲえハイテンションになってたぞ」
「そうか、俺は……っつ!?」
音隠れの忍をボコってから強制的に眠らされた事を思い出すサスケ。
目を普通の目から写輪眼に切り替えようとするが首元の呪印がウヨウヨと動いた。
「落ち着け」
「……2人は眠っているんだな」
「俺の回復が終わったから眠っている。お前が起きて……その様子だと大体は大丈夫そうだが、俺も仮眠を取れば塔に向かう」
幻術で眠らされているのでなく普通に睡眠をとっているナルトとサクラ。
俺の体力の回復が終わったから防衛に力を割くことをしなくていいと休息を取ってもらっている。
「……辰五郎、お前のあの青色の龍なら上役を殺せるか?」
「無理だな……三代目は様々な術を使える忍だ、ブルードラゴンに対して有効な手を使ってきて普通に負ける。三代目や三代目と同じぐらいの力を持っている志村ダンゾウ、うたたねコハル、水戸門ホムラも同じぐらいに強えから……今の段階だと確実に負ける」
「……そうか……」
「焦るななんて言わねえが……お前には今すぐにでも覚えなきゃいけない1つの技術がある」
「なんだ?……お前のことだ、それなりに有効な技術だろう」
上役を殺せるかの話になるが今の段階ではどう頑張っても無理だ。それを聞けば少し落胆するサスケ。
俺のことを強いと認めているからこそ出来るんじゃないのかと何処かで期待を寄せている。だからこそ俺が無理だと言ったので、落胆している。落胆するのは良いことだが、覚えておかなきゃいけねえ技術が1個だけある事をサスケに伝える。
毎回色々と出てくるから今回も何かしらの技術を教えてくれるんだろうとサスケは耳を傾ける。
「別に難しい話じゃねえ……一旦、心の刃を置け」
「……イタチや上層部の殺意を消せと?ふざけるな!」
「違う、そうじゃない……サスケの殺意に関しては当然の物だ。サスケは果たさなきゃいけねえ目的がある……その目的を果たす為には色々としなきゃいけねえのに、お前は色々な所に噛み付いている。エリートしか輩出していないうちは一族の誇りを背負っているかどうか知らんが、お前にはやりたいことがある。成すべき事がある。それを最優先事項に置いて行動せず、一時の感情で動き過ぎている……目的を果たす為にはある程度は偉くならなきゃならねえし、強くならないといけない……この中忍試験は木ノ葉の忍のうちはサスケとして挑む。だが、復讐の時はうちは一族のうちはサスケとして挑む。その2面性をお前はコレから使いこなせないと、なにも成長しない」
「っ……」
「普通に上役を殺せばあの大蛇丸同様にSランクの国際指名手配犯になる……そうなったらもう1つの目的であるうちは一族の復興も出来ねえ。忍として偉くなるのは最悪、俺がするがイタチへの復讐の為の道程に色々な感情をごちゃ混ぜにして動いていたらゴールに辿り着けない。その為には心にある刃を一旦置け……心に刃がある忍であるならそれを置くことも出来なきゃならねえ」
「……上手い事を言ったつもりか?」
「上手いとは思っている」
「っち……まぁ、いい……お前の仮眠が終わったら塔を目指すぞ」
感情のままに暴走していたら本当にやりたいことが出来ない。
サスケもそれはわかったのか、上役に対する殺意の刃をなんとか心に置いて二次試験を再開する……と言っても、後は塔に向かうだけだからスゴいあっさりと終わったんだがな。