忍の世界とか割と詰みである   作:こうすけ増田劇場版

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第30話

 

「え〜それでは最終戦を行います。最後の2名は出てきてください」

 

 順番が違う気がするが対戦カードそのものは同じであり、結果も同じだった。

 最終戦を行うと審判のハヤテがそう言うとリーと我愛羅が出てきた……この2人が予選の最後だったっけ?となるが、流石に原作を1から10まで全部覚えてないし公式設定と物語の描写が色々と矛盾してる作品でもあるからなんとも言えない。

 

「あの我愛羅って奴……全然汚れてないってばよ」

 

「なによ、いきなり」

 

「俺等、皆ボロボロになりながらここまでに来たのにあいつだけ、最初に会った時と同じ状態ってこと」

 

 リーと我愛羅が出てきたのだがここでナルトが些細だが重要である違和感を感じた。

 この三次試験予選は想定外の事で、二次試験を突破した奴等が少なかったら起こらなかった。全員が過酷なサバイバルを生き抜いており、ヘロヘロの中で予選が行われる。

 

 今まで対戦していた奴等も何処かボロボロだったが……我愛羅だけは中忍試験が行われるという話を知った時から全くと言って変わっていない。

 

「考えられる事はただ1つ、あの我愛羅は恐ろしく強くてなにかスゴい物を持ってる」

 

「……リーさん!頑張って!!」

 

 皆がボロボロの中で我愛羅だけが綺麗な状態なので、考えられること、我愛羅は恐ろしく強いのと仕組みのある強さだと分析すればサクラが応援した。単純と言うかなんと言うかリーはやる気を出した。

 我愛羅と言うと無表情で、なにを考えているのかが読めない。

 

「最終戦、はじめ!」

 

「先手必勝!木ノ葉旋風!!」

 

 審判の試合開始の宣言と共にリーは木ノ葉旋風で攻撃する。

 試合開始の宣言と同時で圧倒的な速度で蹴りを入れようとするが……リーと我愛羅の間に砂が出現してリーの蹴りを絶対防御した。

 

「無駄じゃんよ。我愛羅の砂の絶対防御の前じゃ」

 

 カンクロウが我愛羅にはそんな攻撃は通じないとリーを鼻で笑う。

 攻撃を受け止められたリーはすかさず次の手で攻撃するが、砂の絶対防御、砂の絶対防御、砂の絶対防御と砂さえ無ければ攻撃を当てることが出来ているが砂が全てを邪魔している。我愛羅は砂に対して絶対の信頼を置いているからか派手な動きは一切しないが手を翳せば今まで防御として使っていた砂が我愛羅の意のままに動いてリーに砂の圧力を加えようとするがリーは回避した。

 

「っく……砂を巧み扱った攻防一体の忍術ですか……」

 

「リー!このままではお前には絶対に勝ち目は無い!」

 

「ガイ先生!?」

 

 数発の攻撃を当てることが出来ずに砂で絶対防御され、逆に砂で攻撃されて我愛羅がどんな戦闘をするのかを分析するリー。

 同じくどういう風に戦えばいいのかを分析していたガイ先生がリーにこのままだと我愛羅には勝てないと判断をくだしてサムズアップをする。

 

「文字通り全力でいけ!解放を許可する!」

 

「し、しかしガイ先生!解放は本当に大事な物を守る時にと」

 

「なにを言っているんだ!お前の忍道を守り貫く大事な時だろう!」

 

「……押忍!」

 

 全力で行けと言い出したのだが、全力は出すタイミングがあるとリーは躊躇う。

 だが、ガイ先生はリーの忍道を貫く為に全力を出すんだと背中を押せば足につけていた重りを外す。重り程度を外したところでなにになるのだと周りは思っていたがリーが重りを地面に放り投げるとゴギャン!と恐ろしい音を鳴らして地面をめり込ませた。

 

「ガイ、やり過ぎだろう……」

 

「リーは忍術も幻術も使えない体術だけの忍だ……昔の俺にそっくりでな……どうしても立派な忍に育て上げたい」

 

「いきますよ!」

 

 あの重りはいくらなんでもやり過ぎだろうとカカシ先生が呆れているとガイ先生がリーが自分に似ている事を言う。

 重りを外したリーならば勝負になるとリーは走り出す。重りを付けた状態でも充分な速さを持っていたが重りを外したリーは圧倒的な速さで動き、我愛羅を殴る……が、砂の自動防御が防ぐ。

 

「まだまだ!」

 

「早い……我愛羅の砂が追いついてない」

 

 リーは砂で絶対防御されるのは想定内だと別方向に移動して我愛羅を殴る。

 再び砂の絶対防御が発動するが、先ほどよりも砂の量が減っており……リーが何発も高速で攻撃を続けていくことで我愛羅の砂が追い付く事が出来ない。テマリはこんな奴が居るのかと驚いており

 

「もらった!!」

 

 砂の絶対防御が間に合わない速度で動き続けたことで我愛羅の顔に一撃をお見舞いする事に成功した。

 あの一撃をまともに受ければ普通は大ダメージになるはずだが我愛羅は数メートル後退りしただけで終わり……ピキリと我愛羅の顔にヒビが入りサラサラと零れ落ちた。

 

「砂の防御を二重にしていたか」

 

「どういうことです?」

 

「普段の攻撃を防御する砂と、それでも当たる攻撃を耐える砂の鎧を身に纏っていた……リーくんの一撃は当てれたが、アレじゃあ大したダメージにならない」

 

 砂の防御を二重にしていることをカカシ先生は見抜き、意味がわからないサクラは聞いた。

 常に防御してくれる砂と、その砂を身に纏わせた鎧……この2つがあるおかげで我愛羅は絶対防御を成立させているが、その絶対防御が今破られた。砂の中に隠していた我愛羅の素顔はニチャアとなっており、テマリとカンクロウが怯えた……いや、ここに居る下忍がゾクッとした。

 

「どうするんだ?……あの素早さは中々だが、アレだけの動きを続ける事は如何に体術に特化していても不可能だ。これから何発かは入れることは出来るかもしれないが……だがそれでも、砂の防御は突破する事は出来ない」

 

「ふっ、流石だなカカシ……その通りだ。だが、なにも奥の手は重りを外すことではない……八門遁甲を開く事が奥の手だ」

 

「なっ、なんだと!?……ガイ、それは禁術だぞ!?」

 

 人間のリミッターを八段階に分けて開放してパワーアップする八門遁甲の陣

 八段階目を開けば最後、死んでしまうが開いている間は火影をも上回る圧倒的な強さを手に入れる。しかしそのデメリットが大きいのと門を1つだけ開いただけでも肉体に異常なまでの負荷が掛かる。故に禁術とされている事だが……この世界って、禁術=危ない術なだけで特に誓約らしい誓約とかそういうのはねえんだよな。

 

 倫理観がイカれてるとか危険過ぎるとかそういう感じではあるけど、それを覚えたり使った時点で後ろ指を刺される人生を送らなきゃならねえとか無い。倫理観がイカれてると危険過ぎるだけだから……禁術でもこの場合は仕方ないよねでポンポンと使ってるから禁術を禁術としている意味がねえ。

 

「いったい、何門まで」

 

「五門までだ」

 

「五門……体術に特化しているからって、簡単に出来ることじゃない……天才か」

 

「ああ、リーは紛れもなく天才さ……努力の天才だ」

 

 第五門まで扉を開くことが出来ると聞けばカカシ先生は下忍でそれが出来ることじゃないとリーを天才だと認識した。

 ガイ先生はリーが天才である事を認める……努力の天才だと。

 

「だがそれだけではないぞ……八門遁甲を開くことで得られるのは圧倒的な運動能力だ。それ以外は何もない……故にここに、無限界時空先生が発案した体術を使う!」

 

「え?なんかあるのか?」

 

「馬鹿野郎!無限界時空先生のこの本を知らないのか!?」

 

 八門遁甲の五門まで開いても単純に物凄く運動能力が上がるだけ、それだけでも充分に強い物だがガイ先生はここにさらなる一手を加えており……無限界時空の名前を出したのでなんかあったっけ?とガイ先生はキン肉マンを取り出した。

 作者が俺なのを知っているのは僅かでガイ先生は俺が作者なのは知らないが……キン肉マンについてガイ先生は熱く語ろうとする。

 

「七人の悪魔超人との戦い、主人公であるキン肉マンが負傷の中、仲間達が悪魔超人と戦った……しかし、悪魔超人は圧倒的な強さを持っていた」

 

「……は!まさか!」

 

「そう、そのまさかだ!ベアークローは無いが、指でも可能だ!」

 

 七人の悪魔超人のところの話を出せばやっぱりアレだろうと思い出す。

 リーは両手の指に包帯を巻き付けてチャクラを纏わせているのでアレだと分かった。

 

「ねぇ、アレってなんなのよ?」

 

「キン肉マンでは自分よりも10倍の力を持った敵と戦う話がある……10倍の力を持った相手に対して10倍以上の力を込めた一撃を叩き込む!そう、スクリュードライバーだ!」

 

「10倍以上の力ってどうやるんだってばよ!?」

 

「相手が10の力を持っていて突きの攻撃が1だとするのならば突きの攻撃を2つにすれば2になる!そしてそこから何時もの2倍の高さにジャンプをすれば4になる!そして更に牙通牙の様な回転を通常の3倍かければ……12の力になる!」

 

「色々と無茶苦茶よ!」

 

 だが、我愛羅の絶対防御を破る方法は2つ。圧倒的な速度で殴って砂の防御を間に合わせない様にするか……砂の防御を軽々と撃ち抜く圧倒的な力で撃ち抜く。

 

「コレが表蓮華や裏蓮華を越えるゆでたまごスクリュードライバーだ!」

 

「なんでゆでたまご?」

 

「キン肉マンの巻末コメントでそういう名称だと書いていた」

 

 リーは高くジャンプした……高いし速度も早い。それと同時に体を動かして斜めにし回転をする。

 紛うことなくスクリュードライバー……じゃなくてコレだとマッハ・パルバライザーなんだがな……だが威力は凄まじい物で圧倒的な運動エネルギーの塊が我愛羅に向かってぶつかろうとするが……我愛羅の前に狸が出てきた。

 

 砂で出来た狸……一部の時に使っていた守鶴の盾だ!

 我愛羅はリーのゆでたまごスクリュードライバーを真っ向から防いだ。

 

「バカな!?アレを防ぐだと!?」

 

「っぐ、まだだ!まだ終わっていない」

 

 守鶴の盾を少し貫いただけでもスゴいが、我愛羅にまでは届かなかった。

 守鶴に盾にリーはめり込んでおり……我愛羅は掌を翳して拳を握った

 

「がぁああああ!!」

 

「お前は終わりだ」

 

「……リー!!」

 

 守鶴の盾に挟まっているリーは動くことが出来ない。

 砂の圧力でリーの体をメキメキと砕いていけばガイ先生はこれ以上はダメだと判断して間に割って入った

 

「!?」

 

「アレが通じない以上は、リーの負けだ……リー、よくやった。今回は負けてしまったが……リー?……お前って奴は……」

 

 リーを守鶴の盾から抜いたガイ先生はリーは負けたがよくやったと褒める。

 五門を開いてからスクリュードライバーと言う無茶をして更には我愛羅の砂に圧迫された為にボロボロになっているリーはまだ戦おうとしていたが、まともに意識を保っていなかった。

 

 結果的には原作通り我愛羅の勝利だ。ガイ先生が介入して曇りなき愛情をリーに向けている姿を見て精神的に動揺しているが……すぐに納まった。

 

「さて……これで本戦出場者が決まったが、今すぐに本戦はしない。本戦は今から1か月後に行う」

 

「1か月後ってなんでそんな待たなきゃならねえんだってばよ!」

 

「中忍試験の三次試験である本戦はただの戦いではない、中忍として相応しい技量を持っているのかを確認すると同時に各々の里の威信をかけた戦いでもある。1つの国で中忍試験を行わずに複数の国と合同で中忍試験を行うのはその世代の忍の力量等を見せつけることにより抑止力を得る為である」

 

「なんでそんな扱いすんだよ」

 

「それは勿論、大きな戦争回避の為だ……今回は五大国の内の2つの国が参戦しており、忍を持たない国が忍の里を立ち上げる等常に情勢は動いている。五大国やそれに匹敵する国との大きな戦争を回避する為には抑止力が必要となり、それは誰の目でも分かる力である方がより強固となる」

 

「……俺等がそういう扱いかよ……」

 

 1か月後に本戦を行う事を告げられれば長いことに不満を抱いているナルト。

 三代目は最終試験である三次試験はただの殴り合いや中忍に相応しい能力を持っているのかを審査させるだけでなく、忍として強い力を持っていることを色々な国に見せつけることで大きな戦争を回避する。力による抑止力を見せつける。

 

 一応は忍の里を持っている国はあるが、やはりなんと言っても五大国が強い。

 立地条件とか血継限界とか色々とあり波の国みたいな忍を持たない国もあり……国を大きくするには異文化交流による開国でなく戦争による戦果を上げることで土地を奪うしかない。

 

 今はなんともないが、何時大きな争いになってもおかしくはないからお互いに中忍になれる可能性を持っている下忍を見せつけることで抑止力を得る……

 

「分かってた事だが……そういう世界だよな……」

 

 特殊な力が存在していて力のインフレが激しい。

 圧倒的な力を持っている人間が1人いればその他大勢のモブキャラはまともに相手にならない。三国志の呂布が1人で30000人を倒したとかそういうヤバい逸話を持っていて、戦術の領域を超えた戦略兵器の領域に足を踏み入れた人間だ。そしてこの世界にはそこそこそんな人間がいる。

 

 俺もそっち側になんとかして足を突っ込もうとしていて……そっち側に足を突っ込む以上は抑止力や交渉のカードに使われる。

 忍って名前だけども替えが利かない量産不可能な戦略兵器の側面も持っている……バトル漫画の世界ってそういう所は厳しいよな。

 

「1番!」

 

「2番」

 

「4番」

 

「5番」

 

「6番」

 

「7番」

 

「8番」

 

「9番」

 

「10番」

 

「11番」

 

 本戦についての説明を終えればくじ引きを引かされた。

 1番はナルト、2番はネジ、4番は我愛羅、5番はシノ、6番はカンクロウ、7番はテマリ、8番はドス・キヌタ、9番はシカマル、10番は俺、11番はサクラ

 

「ふむ、3番がサスケじゃの」

 

 三代目はそういうとトーナメント表を見せた。

 11人なので綺麗に2の二乗する事が出来ていないから……どうしても対戦回数が多い忍がいる。1番から順番にトーナメント表に番号が振られていてシード枠が1つでテマリがそこにいる。

 

 対戦カードとして ナルトvsネジ サスケvs我愛羅 シノvsカンクロウ シカマルvsドス・キヌタ 俺vsサクラでテマリがシカマルかカンクロウのどっちかと戦う。

 俺が一番上に行くには……サクラを倒して、テマリを倒して、シノかカンクロウを倒して……普通、11人でトーナメントをするならシード枠を3つ作るもんだが、片方にシード枠を寄せすぎている。これ、俺とサクラが一番戦うことになるぞ。

 

「このトーナメントに優勝したら中忍なんすか?」

 

「いや、トーナメントでは中忍としての技量を見せてもらいそこを各国の上層部が見て判断を下す。たとえ負けても中忍に相応しい能力を持っているのならば昇格はあるが、その逆、トーナメントで勝ち続けても中忍に相応しくない技量であれば……誰1人合格しないこともある……この二次試験までに中忍に必要な最低限の能力は見抜いたが、最後に必要な実力等を見せるのが大事じゃ」

 

 トーナメント形式だから優勝したらと言うシンプルなオチが待ち構えているのかとシカマルが聞いたら三代目は中忍の能力を持っているかを見せる場所、そこで判断を下すと言う……ただ強いだけじゃダメって事を遠回しに言っている。

 

「お前達は中忍になれる可能性を秘めておるが、まだまだ弱い。他国との忍や他班の忍を見て実力差を知ったであろう。休養を取って体力が回復次第……この1か月を利用して中忍に相応しい能力を手に入れれる様に鍛えるといい……」

 

 1回戦からサクラと当たる……原作通りの展開になるというのならば、サクラとの正面対決をしなきゃいけない。

 ただ純粋に強いとかじゃなくて中忍に相応しい実力を持たないといけないから……サクラとの1回でアピールしなきゃならねえのか……。

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