忍の世界とか割と詰みである   作:こうすけ増田劇場版

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第32話

 

 カカシ先生に覚えろと言われた螺旋丸

 会得する為には三段階に分かれており、第一段階、回転がある。

 

「今まで鍛えておいて良かった……のか?」

 

 チャクラを性質変化させず形態変化のみで水風船を破裂させる……この破裂させるのはチャクラを乱回転させればいい。

 内容自体は至ってシンプルだがコレが意外と難しい。自分が得意な右、もしくは左の回転をさせて中にある水を操るんだが、ただ普通に回転させればいいんじゃない。右の回転をずっとするんじゃない、右回転の渦を四方八方に巻き散らかす乱回転が必須になる。

 

 1つの方向に回転させていくだけならば簡単に出来るが、無数の方向に回転させなければならない。

 チャクラを一定の量を放出するだけでなく、チャクラを動かす。一定の方向に動かすのでなく無数の方向にだ……ハッキリと言えば、この第一段階でも厳しい奴は厳しい。

 

「……」

 

 グニョグニョと水風船が動いて水風船が破裂した。

 螺旋丸の第一段階である回転は会得した……螺旋丸自体は確立された会得システムがあるから、楽でいい。

 

 ただ本来はこの第一段階で手にある経絡系が痙攣を起こす。経絡系はチャクラを流す血管みたいなものであり、チャクラをバカみたいに流せばボロボロになる。筋肉と同じで痛めつけた後に回復させればパワーアップする。

 経絡系を痛めるには経絡系に膨大なチャクラを流して放出すればいい……それは今まで他の術を覚える為にチャクラを一定以上放出する事が出来る様になる修業で鍛え抜いたおかげで経絡系を特に痛めずにチャクラを乱回転させる事に成功した。

 

「次は第二段階か」

 

 回転をさせる事が出来たから今度は威力、螺旋丸に必要な威力を手に入れる修業だ。

 水風船でなくゴムボールで、ゴムボールの内部をチャクラを入れて乱回転させて破裂させる……水風船と違って回転させる速度だけでなく圧倒的なパワーも必要だ。

 

 ここで大事なのは……片手で割ることだ。

 ナルトは自来也さんから螺旋丸を教えてもらうが、自来也さんが出して欲しい答えとは結果的には同じになるけど違う物を出した。

 例えば螺旋丸の第一段階、回転だが俺も自来也さんも片手でチャクラを乱回転させた。だがナルトは片手で水風船を持って、もう片方の手で水風船に色々な方向で触れて水風船を乱回転させて破裂させた。

 

 単純にその時のナルトのチャクラコントロールのセンスが無いからそうなった。

 最終的には片手で螺旋丸を撃つことが出来るが、暫くの間は別の手段を用いて螺旋丸を会得したが……その方法は膨大なチャクラと影分身の術があるナルトだからこそ出来る裏技に近いやり方であり、一応は木ノ葉丸も会得するにはするが、会得難易度が下がると同時に奇襲性を失う。

 

「……」

 

 必要なのは膨大なチャクラ……今やらなきゃいけないのは、チャクラを一点に集中させて乱回転させる事だ。

 経絡系はそれなりに鍛えていると自負している。目を閉じてチャクラの流れを感じ取る。余計な所にチャクラを流さず、利き手である右手の掌に集中させ……一気に放出する。

 

「いっつ……」

 

 ゴムボールにポンッと大きな穴が開いた。

 パァンと割れる事はなく、大きな穴が開いただけで威力はまだまだ充分じゃねえ……それなりに時間がかかる。掌に少し痛みが走るが、これでゴムボールが割れるだけ……これ以上となれば物凄い威力を出さなきゃいけない。

 

 ポンッポンックラッシュ!ポンッポンックラッシュクラッシュ!とパァン!とゴムボールが破裂しない。

 流石に初日じゃ無理だろうなと翌日は経絡系が悲鳴を上げるが、それでも酷使するしか無いのだとポンックラッシュクラッシュ!ポンッポンックラッシュ!と必死になって頑張っていけば、1週間後にゴムボールを無事に破壊する事が出来た。

 

「問題は最後か」

 

 写輪眼や白眼等のチャクラの流れを見る特殊な眼やチャクラの流れを見る為に目元にチャクラを集めたりしなければチャクラはあまり見えない。だが、特別な目を持っていなくても、なんでもない、それこそテウチのおっちゃんみたいな一般人でも見ることが出来る高密度なチャクラを乱回転させる事が出来る。

 

 第一段階のチャクラの圧倒的な乱回転を覚える。第二段階で乱回転の威力を上げる為にチャクラの密度を上げる……そして第三段階、乱回転している高密度なチャクラを手で掴めるボールサイズに納める。

 第一段階と第二段階で会得した技術を第三段階で留める。この第三段階が一番キツく

 

「っち……」

 

 割ってはいけない風船をパァンと破裂させる。

 チャクラの乱回転も手を抜いたらいけない。圧倒的な密度のチャクラ量なのも忘れちゃいけねえ。二段階の技術を100%押し留める事で螺旋丸はAランクの高等忍術となるが……片手で覚えるのが恐ろしく難しい。

 

「影分身の術」

 

「どうかと思うぞ?」

 

 最後の段階を終えればどうにかなるが何度も何度もやっているが、風船はパァンと破裂する。

 コツらしい物を掴む事が出来ねえし、ここまで来たら一応はと影分身の術を使う。なにが目的での影分身の術なのは分身の俺は理解しているが俺は手を伸ばしてチャクラを放出し……分身の俺がチャクラの形態変化を担当する。

 

 修業に何度も使っている手にちょうど納まるサイズの螺旋丸……よりはちょっと小さい、小学生の軟式の野球ボールぐらいのサイズの螺旋丸が出来上がる……

 

「一応はか」

 

「それがダメなのはわかってんだろ」

 

 一応は螺旋丸が完成したものの、それは求めていた螺旋丸じゃない。

 影分身の術を使って作り上げた螺旋丸は込められているチャクラ量はそこそこであり、岩にぶつけてみれば岩は抉られた……が、ほんの少しだ。岩を木っ端微塵にする程の圧倒的な威力を持っていない。

 

 螺旋丸はチャクラ量が物を言う術で、影分身の術を使ったせいで普通サイズの螺旋丸すら出来なくなった。

 影分身の術を使わない方法で螺旋丸を完成させる……じゃなきゃ、螺旋丸としての使い道は無い。マトリフと剣術だけでどうにかなる。

 

「この状態だと……この程度か」

 

 影分身を消して螺旋丸の第二段階の状態で木に掌底をくらわせる。

 当然と言えば当然だが、螺旋丸よりも威力が劣っており木に渦巻き状の傷がついた。普通の螺旋丸ならば木を抉り取る威力を秘めているから第二段階までと第三段階を極めて完成させた螺旋丸の間に大きな力の差がある。

 

 第三段階の螺旋丸を覚えるにはどうするか?

 影分身の術を用いた螺旋丸は出来たが、コレは明らかに中忍以上の実力者には大したダメージにならない忍術だ。

 

「取り敢えず……100%」

 

 圧倒的な密度を持ったチャクラの乱回転を行う。

 留めることはしない。ムチの様にしなる乱回転が発生していてそれを気にぶつけるが、第二段階までの螺旋丸と大して変わらない……だが、100%の力は分かり、それと同時に片手で出来ることも分かった。

 

「コレを圧縮か……」

 

 最後の圧縮をするかしないかで威力が段違いに変わる。

 試しにカカシ先生が螺旋丸を発動する際にやっていた様に右手を左手で抑えてみるが螺旋丸は上手くいかない。もっと別の方法は無いのかと考え……1つの方向に辿り着く。

 

 片手だけで100%の乱回転は出来ているのならば空いているもう片方の手を使う。

 ナルトは回転に片方の手を使うしかなかったが、俺はそれを片手で可能としている。チャクラの袋みたいなのを作り上げ回転している高密度なチャクラを包み込み、圧縮、圧縮、圧縮……

 

「出来た……」

 

 中忍試験本戦まで残り1週間のところで螺旋丸が完成した。

 普通のサイズの螺旋丸であり、岩に向かってぶつければ岩が削り取られた…………

 

「覚えたのはいいが、どうするか」

 

 一回の偶然、奇跡じゃないと何回か試しに螺旋丸を使ってみる。

 四代目や自来也さんみたいに即座にポンッと螺旋丸を作ることは出来ない、螺旋丸を作ることに集中して5,6秒必要になりその間に両手が塞がる……俺が刀を用いた戦闘スタイルだから両手が塞がるタイプの忍術は向いていない。

 

 刀が折れたら素手で戦うしかないと思うが、色々と試してる内に風遁の風のチャクラ刀を作ることが出来た。

 高密度なチャクラのコントロールはする事が出来たものの、そこで止まっている……ここに四代目が出来ずにナルトが後に完成させた螺旋手裏剣となるが、アレはチャクラが物凄く必要になる。風の性質変化は覚えてるから、膨大なチャクラさえあれば俺も覚えようと思えば覚えれるとは思うが……わざわざ螺旋手裏剣に拘らなくてもいい。

 

 螺旋手裏剣をぶつけなきゃいけねえレベルでヤバい相手ならばマトリフを使う。

 でも、あんまり使い続けていれば俺自身が成長出来なくなって詰んでしまう……

 

「コレを別方向にアプローチする……」

 

 威力を上げるのならば今よりも更に圧縮して密度を高める圧縮螺旋丸がある。

 それは確かに強いがどうしても刀を使わないからそれは難しい……そうなれば、別の方向に螺旋丸を進化させる……と言っても螺旋丸に性質変化を加えた物が螺旋手裏剣で、螺旋丸をより形態変化をさせた物が圧縮螺旋丸だ。

 

「……そういえば、螺旋丸って投げられるんだよな……」

 

 螺旋手裏剣を最初は直にぶつけていたが、後に螺旋手裏剣は投げて使っていた。

 ボルトは小さな螺旋丸なものの、投げることに成功していた……螺旋丸を用いて殴る様にぶつけるんじゃなくて、投擲物の様にぶつける?

 

「普通にやったら単純にボールを投げるだけだから人差し指に集中させて発射する……幽遊白書の霊丸じゃねえか!」

 

 物凄い大きいのでなくビー玉サイズの螺旋丸を作って人差し指に集中する。

 パンとピストルを撃つモノマネをすれば螺旋丸は飛んでいって何処かで見たことがある技だなと思えば幽遊白書の霊丸である事を思い出す。

 

「……多分、俺にとってコレが一番の正解なんだろうな」

 

 右手で刀を使って左手で螺旋丸の弾を撃つ。

 刀を使った接近戦のスタイルを見出して中距離以上の攻撃は飛ぶ斬撃と色々とやっていたが、中々に高火力な技が無い。

 

 水遁の適性はあるが鬼灯一族特有の水鉄砲の術を使うことは出来ない。アレは鬼灯一族秘伝の忍術だ。

 無理に螺旋丸を大きくしない。かと言って圧縮螺旋丸の様に密度を限界ギリギリまで敷き詰めるわけじゃない。ミニサイズの螺旋丸を作り出し、それで相手を撃つ……

 

「よくよく考えたら、この世界ってテクノロジー的に出来るんだがチャカが無いんだよな……」

 

 カップ麺とかエンジン付きのモーターボートとか作れているのに銃を見ない。

 まぁ、単純に鍛え上げた忍なら瞬身の術で銃弾を軽々と回避することが出来るからだろう。コナン世界でラン・ネー・チャンも超至近距離の銃を銃口から弾道を見抜いて回避するとかいう荒技を成し遂げてるし、この世界の住人なら弾道読めりゃ回避出来る。

 

 銃と弓矢だとどっちが威力があるのかの話になるが、一般的な距離だったら弓矢の方が威力があるとかは聞いたことはある。

 km単位だと銃弾の方が上だろうが、一般的な同じ距離だったら弓とかの方が……なんか、水風船で威力が落ちる動画を見たことがあるな。

 

「ほぉ、テメエにしちゃ、ちっとはマシな術を覚えたな」

 

「そりゃあな」

 

 螺旋丸ならぬ螺旋弾をなんとかしてものにして形にはなった。

 明後日には中忍試験になるからブルードラゴンを呼び出せば今までの光景を見ていたのかマシな術を覚えたと言ってくる。

 

「今の今まで俺様を出さなかったが……流石にテメエの才能の限界が見えてきたみたいだな」

 

「言ってくれるな……とは言え、否定は出来ねえがな」

 

 自分の才能や力の限界が割と見えかけている。まだまだしていない修業はあるからそれで成長はするだろうが、それを除けば毎日のコツコツとした修業じゃなきゃ成長しねえ。

 ここまでブルードラゴンを温存していたが、見られると特に厄介な大蛇丸には見られてしまったし、自分自身の能力に限界は見えている。

 

 原作の重要なポイントではこれから使わなきゃいけねえ。

 それをすれば……色々と目をつけられるが、バトルものの世界である以上はある程度は腹を括らなきゃいけねえ。

 

 三代目が言っていた様に、中忍試験は他の里に敢えて忍を見せつける事で大きな争いを抑止する抑止力でもある。ノブレス・オブリージュの精神なんて持ってねえが、こんな世界に生まれて明らかに敵を殺す為の転生特典を貰ってて……少しずつ忍として生き抜く覚悟が出来ている。

 

「俺様の力が必要だと思ってるなら、とっとと俺様をパワーアップ出来る様になれよ」

 

「……そこなんだよな」

 

 ブルードラゴンのパワーアップは3段階ある。

 最初のパワーアップのやり方は知らないが仙人モードを会得すればブルードラゴンはそれに連動してパワーアップする。まだ高天原の方で仙術の修業をしたらダメだと許可を貰っていないから修業が出来ねえ。

 

「最後に関しちゃ文字通りの命懸けだ……テメエ自身が俺様を使いこなせる様にならなきゃ話にならねえ」

 

「ああ……コレから頑張るから、頼むぞ。マトリフ」

 

「……っち」

 

 ブルードラゴンの名前を呼ぶとその名前は好きじゃねえんだよの意味を込めて舌打ちをして姿を消した。

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