忍の世界とか割と詰みである   作:こうすけ増田劇場版

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第33話

 

「え〜中忍試験の本戦だがトーナメントに変更がある」

 

 螺旋丸を霊丸の様に撃てるようになって、中忍試験本戦がやって来た。

 中忍を決めるだけの昇格試験の筈が、木ノ葉の里はお祭り騒ぎ……中忍試験が忍の里の一大行事であるのが分かる。

 

「トーナメントに変更?」

 

「そうだ。こんな風に変わった」

 

 審判がハヤテでなく別の人、確かゲンマだっけ?……まぁ、別の人に変わっている。

 トーナメントに変更があると言えばトーナメント表を見せてくる。ナルトvsネジ、サスケvs我愛羅、カンクロウvsシノは同じだがシカマルvsテマリ、俺vsサクラに切り替わっている。

 

 サクラか俺のどっちかが勝てばシカマルvsテマリのどっちかの勝者と戦い、それに勝てばカンクロウvsシノのどっちかの勝者と戦う。

 ナルトはネジを倒して我愛羅を倒して最後の奴を倒せばな感じになっている。

 

「なんでいきなりトーナメント変わんだよ」

 

「色々と事情があるんだ……それよりも……9人か」

 

 トーナメント表に名前が載っていたドス・キヌタが消えたことにシカマルがやや疑問を抱くものの、ゲンマは事情があるで流す。

 話題を変える為に9人かと聞けばビクッと反応するのは俺達第七班

 

「サスケの奴、カカシ先生から色々と教わってカカシ先生の遅刻癖を覚えやがったか……」

 

「カカシ先生……」

 

 カカシ先生から色々と手解きを受けているのは知っているが、カカシ先生の遅刻癖を覚えてしまったかと呆れてみればよりによってそれを覚えたかとサクラはカカシ先生に対してゲンナリとする。

 近隣諸国の大名や重役達が椅子に座れば……三代目が、挨拶をする。時間を割いていただき感謝することと、未来の忍達の力をご覧くださいと特に当たり障りの無い極々普通の挨拶をし終えたら拍手が鳴り響き、第一試合のナルトとネジ以外はフィールドを出る。

 

「お前、あれから真面目に修業したのか?」

 

「真面目に修業したと言えば修業したけども、指導者がロクに居ない状態だからスゴいパワーアップとは言えない」

 

 ナルトvsネジで空気が一瞬静まり返る。

 あの九尾の化け狐の人柱力がこんな所にまで昇ってきやがったが相手は日向一族随一の天才である男……下馬評的には言うまでもなくネジの方が圧倒的に有利だ。

 

 シカマルと言えば一応は試合を観戦しているが、どっちか片方に対して極端に応援はしない。

 たまたま近くに居るからかシカマルが俺に対して、予選が終わってから本戦開始までの間に修業をしたのかについて聞いてくるから修業はしたとだけは聞いてくる…………

 

「言っとくけど、割とカツカツだからな」

 

 転生特典を使えば実力は大きく変わる……シカマルの影真似の術とブルードラゴンの相性は最悪で確実に勝てると断言出来る。

 こればっかりは相性の問題だから仕方ないと言えば仕方ないが……他人の面倒を見ている暇があるほどに余裕は無い。サクラに関しても土遁と髪の毛を操る術を組み合わせればいいんじゃないのかとヒントを与えただけで、こういう風に進化させればいいとかそういうののアドバイスは全くと言ってしていない。

 

「他の人達にこうなったら強くなるんじゃね?ってアドバイス的なのを送ろうにも、皆がそれぞれ秘伝忍術だ血継限界だ便利な物を持ってるからそれを活かせとしか言えねえ」

 

「別にお前になにかを教わろうとか思ってねえよ……お前もなんだかんだで限界見えてんだし厳しいんだろ」

 

「限界が見えてるってよりは、他の人達よりも早くにしていた修業の貯金の残高が0になってきた感じだ……お前もそうだけど、エグい速度で成長するからな」

 

 優れた指導者が居るわけでもなんでもないし秘伝忍術は無い。転生特典はあるにはあるが、周りへの被害を考慮しなきゃならねえ。

 仮に波の国でブルードラゴンを使っていたら折角タズナのおっさんが命がけで作っていた橋を木っ端微塵にしていた可能性は普通にある。周りへの被害を考慮しなきゃ使うに使えん。

 

 ナルトvsネジの戦いは原作通りだ。

 ネジは運命には勝てない逆らえないと言っているが、ナルトは運命なんて変えてやるとネジから見事に勝利をもぎ取った。次にサスケの試合だが、まだ来なかった。カカシ先生の遅刻癖が身に付いたという嫌味が見事に的中しているが、観客や大名や重鎮達はうちは一族の試合が見たいと抗議をする。

 

 なんと言うかMMAとかプロレスを見に来ているぐらいの感覚で見に来ている奴等が多い。

 見世物じゃねえってのに……と思ったが、見世物にすることで他国との大きな小競り合いにならない為の抑止力になる……言いたいことや考えている事は分かるんだが、見に来ている奴等の熱量が明らかに違う。

 

 こんなんでええんかいなと思うが、こういうところがあるのがこの世界なんだろう。

 まだまだ馴染んでねえなと思いながらも、サスケの対戦カードが後回しにされてカンクロウvsシノが起きるがカンクロウが棄権をし、観客達は盛大なまでにブーイングを起こしてシカマルvsテマリと言う何処にも需要がねえんだよ!!な試合が起きる。

 

 最初は何処にも需要がねえんだよ!な一戦だったが、シカマルの頭脳プレイに魅せられた。

 ナルトとネジが純粋な殴り合いだっただけにシカマルの頭脳を用いた知的な戦いは観客達にとって好印象となる……まぁ、シカマルの奴はチャクラがそろそろ限界だから降参するわと引いたが。

 

 最後のあっさりとした幕引きになんじゃそりゃあ!となる一般の観客達……と冷静で正しい判断を下したなと見抜く中忍以上の忍達。

 ナルトやネジよりも上に上がる事が出来る可能性をシカマルは持っており、文字通り完全に予想外の流れになった。

 

「あら……もう試合が始まってる。これ、ひょっとして不戦敗?」

 

「サスケェ!!」

 

 サスケが来ない中で俺とサクラの試合が始まる……となったのだがこのタイミングでカカシ先生とサスケが現れた。

 逃げたとか大怪我をしたとか色々と言われている中でピンピンと元気なサスケがやってくるのを見てナルトは笑みを浮かび上げる。

 

「ちょっと先生、サスケくんを鍛えるのはいいけど先生の遅刻癖を教えてどうするの!」

 

「周りがうちは贔屓だったおかげで後回しにされたっすよ……ただこの場合だとどうするんすか?」

 

「あ、そうなの。なら良かった……後回しにされたって事は今からお前等か。じゃあ、見させてもらうぞ」

 

「……辰五郎」

 

「なんだ?」

 

 カカシ先生とサスケは試合が最後に後回しされている事について納得をしているが、普通に遅刻すんなやと内心で思う。

 2人は試合が後に回されたと聞けばよかったと安心し観客席に向かおうとするが……周りはうちはの試合を見たいのであってこんなポッと出の奴等の試合なんざ見たくねえという空気を醸し出している。

 

「その時が来るまで刃はしっかりと磨いて錆びつかせない様にするとは決めた……だからお前も本気でやれ。本気のお前を倒せなきゃ目的を果たすのは不可能だ」

 

 サスケが去り際に本気でやれと言ってくる……コレはブルードラゴンを出せって意味なんだろう。

 復讐の憎悪の念で周りに当たり散らすのでなく、ただひたすらにその時が来るまで心で刃を磨き続ける……ある意味、良い忍になったとも言える。

 

「シカマルの時もそうだったけど、アウェイね……」

 

「いや、逆だぞ……予想外のダークホースが居たもんだなと驚かれているからまだ他にも意外と居るんじゃないのかと思われてる」

 

 サスケが観客席に向かったので俺達の試合をすると言う事が分かった観客達の一部は不満を抱いている。

 サクラもそれに気付いており完全にアウェイの場所で戦う事になっているが、逆……シカマルがこの状況をひっくり返したせいで、俺達ももしかしてという期待の視線を向けられている。

 

「カカシ先生達の頃は戦闘能力重視の中忍試験だったが……今は違う。とは言え、ここまで来たのならば忍としての個人的な戦闘能力なんかを求められるだろうが……」

 

「試合開始!」

 

「風遁 旋風(つむじ)!」

 

 ゲンマの試合開始の宣言と共に印を結んで突風を巻き起こす。

 人にダメージを与えるレベルの突風でなく、人を吹き飛ばすレベルの軽い突風でサクラとの間合いを開いた……髪の毛を操る術ならサクラでも会得する事が出来るだろう。土遁の術もサクラならば上手くするだろう。

 

「風遁 蒼破刃乱舞」

 

「しゃんなろぉおお!!」

 

 危なくなったら上忍が止めてくれる。

 今まで周りの事とかを考慮しなきゃならなかったが、今回は自分をアピールする場所だと刀を抜いて風の刃を飛ばすがサクラが地面を殴った。物凄い土砂が巻き起こり無数の蒼破刃は土砂と土砂が巻き上がった時の力に飲み込まれ……不発に終わる。

 

 ジャジャン拳を切ってきた……チョキとパーはともかくグーは使いこなせるようになった。チャクラコントロールによる強烈な拳骨は完璧に身につけた。

 誰にでも分かる明確な力なので周りは驚いているが、サクラならばコレぐらいは当たり前にやってくると驚かずにサクラに向かって手裏剣を投げる。サクラは避けなかった。

 

「あんた、ホントに手裏剣は下手ね」

 

「言うな」

 

 俺の手裏剣は物凄くノーコンでは無いが狙った所に百発百中の器用な事が出来るほどに上手くは無い。

 動かない的ですらそうなのだから動く的ならば当てるのが至難の技。俺ならば絶対に外す物だとサクラは確信していて、手裏剣が下手くそについて改めて言う。

 

「……」

 

 サクラは殴ると同時に幻術を叩き込む攻撃を覚えた。

 鳳凰幻魔拳と言えばそうだけれども、殴ると同時に幻術を叩き込むから……物理的ダメージだけでなく精神的なダメージや幻覚による偽のダメージがある。だから軽いサクラの攻撃でも軽い幻覚を、それこそサスケがダンゾウにやったイザナギの効果時間を勘違いさせる軽い幻術を仕掛けてくることもある。

 

「分身の術!」

 

「初歩的な術?」

 

 まだまだ仕込みはしておこうと分身の術を使う。

 分身の術を使って分身を生み出したがサクラは動きをしっかりと観察ししっかりと本体に向かって来るが手裏剣を投げる。

 

「しゃんなろぉ!」

 

「風遁 影分身」

 

「なっ!?」

 

 手裏剣を投げるが予想通り外れるがそれは気にしない。サクラも軌道から外れると読んでいた。

 それは読まれる物だと影分身の術を使う。ただの影分身の術ではない、影分身の術に風遁の性質変化を加えた……殴ったり斬ったりして影分身を破壊した奴に無数の鎌鼬の刃でダメージを与える……

 

「瞬時に土遁の術で防いだか」

 

「驚いたわね……影分身の術は、ナルトの専売特許だと思ってたけどまさかそんな使い道があるなんてね」

 

 土遁の術で体に岩を纏って瞬時に鎌鼬を受け切った。

 風遁に対して土遁は普通……サクラは一ヶ月で土遁の術をある程度は出来ているか……

 

「だが、もう終わりだ」

 

「何処がよ」

 

「お前の後ろには俺の投げた手裏剣があるって事だ」

 

 韋駄天の術は自らを飛ばすから体が悲鳴を上げる。だったら体以外の別の物を飛ばせばいい。

 周りにそれなりに手裏剣があり、しっかりと繋げている。手裏剣を取り出して印を結ぶ

 

「手裏剣天送の術!」

 

 手裏剣を投げれば今までとは段違いの圧倒的な速度で手裏剣が飛んで行く。

 これならばきっと決まるだろう……そう思っていたが、サクラが額当てを脱いだ。それと同時に髪の毛が伸びて……自来也さんがやってみせた髪の毛の硬度を上げて何層にも重ねて苦無を食い止めた。

 

「……今ので決まったと思ったんだがな」

 

 韋駄天の術の応用だから回避不可なんだが、普通に受け止めるのも難しいのにサラッとやっている。

 普通に凹む。

 

「……コレを教えてくれなかったらもう負けていたわ。辰五郎……あんた、ホントは他の人にアドバイスを送っている暇なんてないんでしょ?」

 

「忍になる為に頑張ってきた修業の貯金が消え掛かってるよ」

 

「なら……私は段々と増えていっているわ」

 

 サクラがそういうとニョキニョキニョキと髪の毛が伸びていく。

 髪の毛が固まっていって人型を形成していく

 

「あ、赤い血潮のハバネロ……」

 

 誰かがそう言った……サクラの今の雰囲気が、ある意味最強のくノ一の異名である赤い血潮のハバネロを何処か彷彿とさせる。

 見た目じゃなくてサクラから発する威圧感とかそういうのから赤い血潮のハバネロを連想させる……モノホンはもっとスゴいんだろうな。

 

「流石にそれをやられたらこっちもマジで行かなきゃならねえな」

 

 髪の毛を束ねて巨大な人型の上半身を作り出す。

 トリコを読めと言ったから読んで……髪の毛を操る技術についてそんな物があるのだと学んだ……もう隠す必要は何処にも無いし、そろそろやるかと体に力を入れれば青色のオーラが噴出し……ブルードラゴンを出した

 

「!?」

 

「ほぉ……ちっとはマシなのが相手じゃねえか」

 

 ここからが第二ラウンドだ。

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