忍の世界とか割と詰みである   作:こうすけ増田劇場版

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第46話

 

 ウラシキを一時撤退に追い込んだが倒すことは出来なかった。

 今回は失敗に終わったが何処かに潜んでいる……

 

「傷は大丈夫そうだが、別の所に傷がついているな」

 

 ウラシキの一件はまだ終わっていない中で包帯を巻いたボルトがジッと包帯を見つめている。

 九尾の力で暴走しているナルトにつけられたほんの少しの傷で、ボルトはそれを見ていた。傷が痛む、のでなく他の事を考える。

 

「なぁ、ナルトってどんな人なんだ?」

 

「夢見がちなバカだ」

 

「バカって……」

 

「スゴい物は持っていると言えば持っているが、本人単体を見れば大した才能も持ってないし性格的にも能力的にも火影に向いてないのに、火影になるって連呼している。それでも諦めない、諦めないことこそがナルトが使う最強の術だ」

 

 ナルトについてあまり知らないなと思ったのか聞いてくるボルト。

 ハッキリと夢見がちなバカだと言えば、堂々と言ったよこの人はと少し驚いた顔をするが、ナルトは諦めないという最強の術を使うことが出来ると言えば、ボルトは直ぐに納得した。それと同時になにかを思い出した顔をしてゾッとしている。

 

「あんなナルトの顔なんざ見たいと思っても見れねえよ……怯えてんだろ?ナルトに関して一応は情報を貰っててコイツは情報通りの良い奴だなんて思えていたのにあんな風な一面があるなんてって」

 

「……ああ……あんな顔、見たことねえよ」

 

 九尾の暴走をこの目で見るのはなんだかんだで初めてで、ナルトがあんな風に怒りや憎悪を剥き出しにする光景は見たいと思っても見れない。あんな顔を見たことが無いとボルトも頷けば考える。

 

「ナルトは……スゲえ苦労してんだな。飯はカップ麺ばっかだし、忍術も螺旋丸と影分身と変化の術以外は全く使えないし、勉強だって出来ねえし……」

 

「それでも諦めない。それがナルトだ……漆黒の暗い所に向かっているどっかの誰かさんと違って、自らが輝こうとしている黄金の精神を持ってる。でも、黄金の様に輝けば輝くほどに影は濃くなる」

 

「それは……そのどっかの誰かさんの事か?」

 

「いや、ナルト自身だ……ナルトは火影になって認められたいって思っている。自来也さんや新築祝いで来てた奴や綱手様はナルトの事を認めている。だがそれはほんの一握りで、ナルトをナルトとして見ていない連中が多く居やがる。俺からすりゃそんな奴に認められてもなんら嬉しくはねえがナルトは認められたいと思っている……きっと、ナルトにとってそれが一番の敵になる」

 

「どういうことだってばさ?」

 

「ナルトを最初から目にかけてない。それなのに功績を上げたから褒め称える……所謂ギャップ萌えってのがあるだろうが、ギャップ萌えってことは普段が最悪って事だ。この難題な強敵に対しては、俺もどういう風に立ち向かえばいいのかがわからん」

 

 ボルトに何れナルトが戦わないといけない、と言うよりは向かい合わなきゃいけないナルトが自覚していない1つの顔を指摘する。

 憎しみに対して、憎むことをせずにバカな自分を信じてみようと答えを出したが、この世で一番信じれるのは自分であると同時に一番信用が出来ないのは自分でもある。

 

「ったく、なにが旅の大道芸人だってばよ!」

 

「悪かったな……でも、お前を守らなきゃいけないってのはホントだ!現に俺と師匠で守っただろ?」

 

「そりゃそうだけどよ……まだ倒せてねえんだろ?」

 

「このままではいかんのは確かだ。故にお前達に課題を与えようではないか」

 

「お!修業をつけて……って、お前達?」

 

「お前1人では覚えれる術のレパートリーに限度もあれば、時間も無い……そこで某国の忍の小僧とチャクラを合わせてコラボ忍術をするのだ。見たところ……忍としての才能はかなりあるようだからの」

 

 一日が経過し、ナルトに事情を説明すれば怒っている。ボルトは軽く謝罪をしたら、まだ倒していないと指摘されて自来也はその問題について解決する為に修業を付けることを決めた。

 俺ではなくボルトと一緒にコラボ忍術を会得するのだと言い出した……

 

「自来也さん、信用してますね」

 

「あの2人が何者なのかも分からん。特に師匠の方は……なんと言うか対応を困っている様に見えておる」

 

「困っている?」

 

「何処の国の者かは定かではないが、ナルトの九尾が狙いなのは分かった。あの小僧は何処かナルトに似ていて信じてみたくなった……しかし、それと同時にあっちの方に関してはワシ達とどういう風に対話をすればいいのか悩んでおる。任務自体は真面目に遂行している様じゃが、なにやら後ろめたい気持ちを隠し持っておる……ナルトを助けようという思いは本物だがの」

 

「そうすか」

 

「辰五郎、お前さんもなんだかあの小僧はナルトの様に放ってはおけんからと色々と気遣っておるのだろう?」

 

 ボルトと大人のサスケという怪しげなコンビについて一応は疑いを持っているが、それと同時に信じたいと思っている自来也さん。

 ボルトはナルトの様に信じたいと思っていて今も現在、必死になってナルトと一緒に合体技を覚えようとしていてその姿を見て自来也さんは微笑んでいる。俺も何処かナルトを思わせるかの様なところがあるから深くは聞かない様にしているのかと思っている。

 

「……あいつと仲良くしてるって事は良いことだけど、そこに至るまでに後ろめたい事が多かったんだな」

 

 自来也さんはナルトとボルトに対してアドバイスを、ボルトも螺旋丸を使えるから螺旋丸で合体忍術を覚えろとアドバイスを送る。

 要領の悪いナルトは説明をしっかりと聞かなきゃ分からない、と言うか説明をしっかりと聞いたとしてもイマイチ理解出来ていないがボルトは少し聞いただけで何をどうするのかを理解した……ナルトの意外性と四代目の才能をしっかりと受け継いでいる。

 

「……深く詮索してこない事はありがたいが、聞きたいとは思わないのか?……色々とあるぞ」

 

 某国の忍と言う正体だと判明している大人のサスケは深く詮索してこない事について聞いてきた。

 ある程度は察している……だからこそ詳細は気になるし、よりよい未来に繋がる様に動く様になるには今ここで色々と聞いた方がいいかもしれねえが、俺は特に聞かない。

 

「聞きたいことが無いって言えば嘘になるけど、それならばお前もお前でもっと動いているだろう」

 

「……」

 

「自分にとって都合の良い現実を選べる能力があったとして、今のお前はまさにそれを手にして使うチャンスがやって来た……自来也さんがナルトを守るって思いは本当だからで見逃しているが、お前の中に後ろめたい気持ちがあると言うのは見抜いている。波の国で忍とはなんなのかって見届けて覚悟を決めた時の目よりもいい目をしてるのに、それが原因で淀んで見える」

 

 未来を聞かないとか変えたいとかいう思いがあるのならば、誰よりも動きたいと思うし動かなきゃいけないのは大人のサスケだ。

 ここを無視して今から色々な事をする事が出来るのだが、それをしない……そうすればより良い未来に繋がるのは分かっているがそれでもしない。

 

「……辛いことも苦しい事もあった。何でもかんでもいいことだけじゃない……全てが繋がって1つになって今の俺が居る。今の俺が消えることでより良い俺が生まれる事になるかもしれないが……そういう事を考えている奴専用の術がある。少なくとも、苦難を噛み締めていなかったら今ここに俺もアイツも存在していない」

 

「そうか……最終的には俺達の記憶は消すか?」

 

「ああ……なんとなくのボンヤリとした日常があったになる……すまないな。お前にとって、この光景だけでも充分な未来が見えているだろうが……本来ならばあってはならない事なんだ」

 

 色々とあった末に今の自分が居るのだからと大人のサスケは記憶を消す事について素直に認める。

 この光景が見れたのならば、何処かでなにかが起こるかもしれないし……本来ならば会ってはならない関係性。やっぱ下手に時間移動なんざしたらダメだ。

 

 ナルトとボルトのチャクラを組み合わせての合体忍術の修業は中々に上手くいかない。

 気付けば日が暮れたりしていて……ボルトの方はチャクラの限界が見えてきて、ナルトはまだまだ修業する事が出来ると1人で修業する事にして、ボルトと一緒に一楽のラーメンを食べた。

 

「ラーメンばっか……でも、美味いってばさ」

 

「辰五郎、そいつは見ない顔だな。ナルトの親戚か?……ナルトの奴は四六時中ラーメンばっか食ってるから食生活を付き合ってると大変だぞ」

 

「おっちゃん、こうハンバーガー的な店は知らねえってばさ?」

 

「ハンバーガー?……そんなジャンクフードよりも、この一楽のラーメンが一番よ!」

 

 一楽のラーメンを食べていればテウチのおっちゃんがボルトを見てナルトの親戚かと聞いてくる。

 テウチのおっちゃん、ナルトが九尾の人柱力なのを知ってるけど親戚なのか?と聞くのは意外なのか鋭いのか分からない。ボルトはハンバーガーが恋しいのかこの辺でハンバーガーが食べれる店がないかを聞いたがアヤメさんがハンバーガーよりもラーメン!と主張する。

 

「まぁ、ハンバーガーは無理でも明日の飯はピザにしてやるよ」

 

「ホントか!?じゃあ、照り焼きチキンマヨで」

 

「はいはい」

 

 そんなこんなで一日が終わり、翌日も修業を再開する。

 その際に……大人のサスケがヘマをやらかしたのかサスケの名前が書かれているメモ用紙を持ったサクラが現れて問い詰めるが、ボルトは知らない知らないと言って誤魔化しナルトもボルトが某国の忍である事は内緒だからで通して……サクラは大人のサスケを探す。

 

「辰五郎よ、お前の蒼い龍はパワーアップをしておったが」

 

「元々派手な技を2,3発使えばガス欠するから……ナルトから奪った九尾チャクラのほんの一部だけでパワーアップしたんだと思いますよ」

 

「あいつの師匠と互いに踏み入れてはならん部分には踏み入れんと交渉して得た情報だと飛雷神の術の様に移動するのとは異なるよく分からん時空間忍術がある。ワシ達の攻撃を軽々と避けたのは時空間忍術の力だろう」

 

「取りあえず向こう側から来るっぽいですし……綱手様探しを始めた際にやった蝦蟇の胃袋にでも閉じ込めたりしたらどうすか?少なくとも自来也さんの攻撃やナルトの螺旋丸を避けようとしてたけど全く的外れな場所に移動じゃなくてスゴく器用に動いてるって感じでしたし、動きを封じるタイプの術で動きを拘束するのがいいんじゃないすか?」

 

「ふむ、そうか……相手は黄泉沼を使ったとしても飛んでいる……時空間忍術を使えるから拘束は難しいが」

 

「でも、飛雷神の術と違ってA地点からB地点に瞬間移動ってよりも、物凄く正確に物凄く素早く動いているって感じでしたよ」

 

 ウラシキを倒すために修業をしているナルト達を見守る自来也さんだが、それで勝てるという保証は無い。

 俺にも勿論倒すのは協力してもらうことで、ブルードラゴンがパワーアップしていた事について聞いたがブルードラゴンはナルトから引っ張った九尾チャクラの一部でパワーアップしただけに過ぎない。

 

 パワーアップをしたブルードラゴンを使ったとしても勝つことは難しい。

 物凄く素早く動いて物凄く正確に動いている……普通はこの2つを両立することは出来ねえが、ウラシキは謎の時空間忍術でそれを成立させている。

 

「体感時間を延ばす術でも使ってるんすかね?」

 

「それは試してみなければ分からない……奴との戦いは試行錯誤を繰り返した上で攻略法を見つけなければならん。時空間忍術を使える以上はお前さんの必殺技も効果が薄いだろう」

 

 次元ごと斬り裂く次元斬りは空間を歪ませる事が出来る相手には弱い。

 相手が高度な時空間忍術を使ってくる以上はブルードラゴンの力に依存しなきゃならねえ……パワーアップをしたブルードラゴンが出来るまともな戦闘は残り1回で時間もそんなに無い。仮にナルトから九尾チャクラが漏れたらもう1回取れば使える様になるだろう。九尾チャクラを使っているから俺のチャクラとかあんま気にしなくていいし。

 

 ただ暴走したナルトからチャクラを剥ぎ取るのは結構キツい。

 チャクラの源である九尾を抑え込む事そのものが出来てねえから……ウラシキとの戦闘に意識を割きながらとか割と難しい。

 

「出来る限り、早くぶっ倒すしかねえか……」

 

 多分ウラシキは空間じゃなくて時間に関する忍術を使って動いている。

 体感時間を延ばすタイプかそれともクロックアップみたいにホントに時間を操っているのかは分からねえけど……ウラシキをさっさと倒さねえと、2人は帰ることが出来ねえ。

 

「見つけましたよ」

 

 そして再びウラシキが現れた。

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