忍の世界とか割と詰みである 作:こうすけ増田劇場版
三尾をその身に宿した。ダンゾウにより目をつけられたが今更な話だ。
「守鶴に会うのか……久々だな」
左肩にミニ三尾を乗せて砂隠れの里を目指す。
三尾を手に入れたことで俺も尾獣のコントロールは出来るようになれと言う五代目からの命があった。
一応は五代目には尾獣のコントロール方法については教えている。
尾獣は口寄せ動物と同じで友達みたいな関係性にならなきゃ力を貸してくれないと、五代目はそれ以前に尾獣って喋れたのか!?と驚いていたが、伊達に五代目火影をやっているわけではない。話し合いが通じる関係性とかそういう感じならば話し合いをと、なんだかんだでこの人も千手一族の優しさを持っているなと思う。
「我愛羅には一応のフォローは入れているが……」
「君達が僕等にやって来た事を忘れたとは言わせないよ」
尾獣のコントロールで一番大事なのは尾獣と友達みたいな関係性を築き上げることだ。
我愛羅にその事については言ってはいる。だが、風影になった我愛羅が最も難しくて出来ない事が友達作りである。守鶴との会話を忘れてはいけないと言うアドバイスを入れているが、三尾は一応は根に持っている。
砂隠れの里は情報提供してくれたが……やはりと言うべきか、人柱力の扱い方が最悪だった。
木ノ葉もナルトの前任のナルトの母ちゃんことクシナさんは同じ木ノ葉の里でも歩いていい場所とそうでない場所が決められていた。立入禁止区域とかじゃなくて九尾を抑えている結界の外に出るからと。
螺旋丸が生まれたあのエピソードでやっぱり人柱力の扱い方が酷いなとは思う。
尾獣達もなんだかんだで話し合い自体は通じるし、人間という存在に対しては愛着を持っていたり持っていなかったりで、真面目に話し合いをしたら力を普通に貸してくれる……それを特に誰かに言われた訳でもないのに実践しているキラービーはヤバい。
NARUTOと言う漫画の読者視点でも九尾をどういう風に従えるか的な感じだったけど、最終的には一緒に協力して戦おう!が答えだからな。
「誰か来る」
「アレは……っち!」
三尾がなにかを感知したと思えば木ノ葉の里の忍がいた。
我愛羅に尾獣のコントロールを教える仕事に関しては割と極秘の任務であり、マトリフと三尾が居る俺じゃなきゃ実行する事が出来ない。五代目的には我愛羅で成功したらナルトにも九尾の力のコントロールの方法を教える感じだろうが……この事を話題に出せば九尾の奴は怒るだろうな。
「っ、逃げられたか……飛雷神の術か。厄介だな」
それはさておき、やはりと言うべきかダンゾウが本格的に動いてきた。
狙いは俺かマトリフか三尾か、それとも全てかは不明だが根の人間が木ノ葉の里に居て俺と接触しようとしてきた。
飛雷神の術を覚えているから逃げることは出来ると火の国と風の国の境目に飛雷神の術で逃げる。
四代目や卑劣様みたいにポンポンと使えないが、逃げる為の飛雷神の術は出来る……え、なんで最初から使わないかって?四代目が第四次忍界大戦の戦場から木ノ葉の里にポンッと飛雷神の術で移動をしてたけど、俺にはその距離になると結構飛ぶのがキツいんよ。
後、火の国と風の国の境目にマーキングをしているってバレたら多方面が確実に五月蝿いから。
術の使用者が死んだとしてもマーキング残されてるって冷静に考えたらヤバい術だからな、飛雷神の術
「今のは木ノ葉の里の忍で君になにかを伝えようとしていたんじゃないの?」
「いや、アレは暗部の中でもクソ野郎の派閥ことダンゾウ一派の者だ……俺を殺してお前を自分ところの忍に封印とか考えてる可能性が高い」
「……それは嫌だね」
木ノ葉の忍が木ノ葉の忍に接触してきたから、なにかの連絡があったんじゃないの?と三尾は聞いてくるがそれは無い。
五代目様ってナルトに依怙贔屓しているけどなんだかんだで俺にも甘いし、信じている。ナルトみたいなバカで真っ直ぐな人間は大好きだけど、それだけで世渡りが出来るなんて甘い考えを持っていない。戦闘能力とか医療忍術とかに目が向きがちだけども、そういうところの頭の回転は卑劣様譲りだ……まぁ、卑劣様の場合は色々とアレだけど。元からああいう感じの性格で初代のおっさんの人柄が原因でより合理的に動かなきゃダメになったけど。まぁ、なんだかんだで卑劣様って初代のおっさんこと兄者のことを心の底から尊敬してるからそれでいいんだけども。
「砂ばかりだね……」
「まぁ、砂隠れの里だからな」
ダンゾウ一派を飛雷神の術でやり過ごし、砂隠れの里にやって来た。
三尾から出た言葉は砂ばかり、そりゃ砂隠れの里だからともっともらしい理由をツッコミにして入れる。
「待っていたぞ」
「ああ、どうも」
「……肩のそれはなんだ?」
「新しい仲間です」
砂隠れの里にやってくればテマリが現れた。
前回は居なかった三尾を肩に乗せているのでなんだと聞かれるので茶を濁す……フリーの状態の三尾を封印して人柱力になりましたは普通に国際問題だからな。特に本来の三尾の所有権がある水の国とかは。
「来たか、遠路はるばるすまない……なんだ守鶴?」
「まぁ、流石にバレるな」
テマリから歓迎を受けた後に一応は持ってけと言われている書状とかをテマリに渡して我愛羅と会合をする。
今回も我愛羅の中に宿っている守鶴のコントロールについてだが、俺の肩に乗っている三尾を見れば守鶴が当然と言えば当然のリアクションを取っている。
「尾獣同士の会話って可能なのか?」
「チャクラを宿せば可能だけど、直接的な接触があった方がやりやすいよ」
「んじゃ、我愛羅。色々とあるけども」
肩に乗っているミニ三尾を見て物凄く守鶴が騒いでいる。
尾獣と人柱力での会合は可能なのかを三尾に聞けばチャクラを宿すよりも、直接的に触れていたらと言うのでキラービーが何時もやっている拳を合わせると言うのを我愛羅とやれば精神世界に入り、俺、三尾、我愛羅、守鶴が居た。
「おい、こら!テメエ、なんで外に居るんだ!」
「なんでと言われても、そういう術を辰五郎が……とは言え、ホントに動けるだけの術で忍術とかまともに使えないけどね」
「ハァアアアア!?んだそりゃ!?テメエ、そんなんあんだったらこの前に教えやがれよ!!」
「……大分丸くなってるな」
我愛羅に守鶴としっかりとコミュニケーションを取ったらいいとアドバイスを送った結果、我愛羅は我愛羅なりにアドバイスを実行した。その結果か守鶴が前に出会った時より丸くなっている。しかしやっぱりというべきか、予想していた通りのリアクションが出てきた。
「辰五郎よ、お前の後ろに居るバカデカいのは……まさか!」
「三尾だ……あ〜なんだ。色々とあって人柱力になった」
精神世界の空間なので三尾も本来のサイズで居る。
俺の後ろにバカデカいサイズのなにかがいるのと守鶴のリアクションから我愛羅が予測し三尾だと正直に答えた。
尾獣は兵器扱いされてて、実際に使いこなせているか使いこなせていないかのどちらかで戦況を一転するから五大国の持っているポジションが変われば色々と五月蝿い。
「我愛羅、政治的な話をすれば俺が人柱力になったのは大問題だ。だけどこうなったおかげで、俺も色々と出来る様になったし……尾獣同士の愚痴とかがな」
「尾獣同士の愚痴だと?……言っとくがな、こちとら嫌な思いを散々させられたんだぞ!」
「それは僕も同じだよ。四代目水影が僕の人柱力をやっていた頃に散々な目に遭わされたんだ」
政治的な話をすれば俺が人柱力になった事はホントにややこしい。
特に色々と貧しい風の国なら尚更だろうが、今回はそういう話を置いといてくれと、尾獣同士で愚痴の1つでも零してくれと言えば守鶴は不満をぶちまけるが、三尾も三尾で人間に対して思うところはちゃんとあると言う。
「今回はさっきのミニ三尾みたいに体を表で動かす事が出来る術の伝授と尾獣同士の愚痴とか色々と」
「ふむ……守鶴を外に出して安全なのか?」
「ああん、テメエ。俺様が暴れると思ってんのか?」
「夜叉丸の時に実際に俺がやらかしたからな」
前回よりも更にステップアップな事を教えれば、我愛羅は少し不安そうにする。
守鶴を表に出して大丈夫なのかと。守鶴は我愛羅のその態度を見て睨みつけるが、我愛羅は実際にやらかした前例があるからなと皮肉にもブラックジョークにもならない事を言った。
「つーか、お前、あのバカ狐はいいのかよ?」
「前にも言ったけど、ナルトの場合は段階踏まなきゃダメだし……」
「九喇嘛は昔から性格がアレだからね……気に入った人間にはしっかりと力を貸すけど、それ以外だと絶対に力を貸さないタイプだから」
「まぁ、確かにあのバカ狐はそういう性格だろうけどよ」
守鶴が自分のコントロールよりも九尾の方をコントロールした方がいいんじゃないのかと聞いてくるが、前回も言った様にナルトはもう何段階か踏んでからじゃないと九尾のコントロールが出来ない。
三尾の奴も九尾は気に入った人間ならば力を心置きなく貸すけど逆にそうじゃないと絶対に貸さないと言い切り、守鶴も納得する。
「九喇嘛?」
「九尾の名前だよ」
九喇嘛と言われて我愛羅は誰のことだ?となるので三尾が名前があると教える……
「一尾が守鶴で九尾が九喇嘛だから三尾のお前にも名前はあるのか?」
一応は原作知識で三尾の本名を知っているが、いきなり知っていることを告げても怪しまれるから三尾で通してきた。
守鶴や九喇嘛で名前が出ているので今がチャンスだと極普通に名前があるのかを聞くことに成功した。
「……磯撫だよ」
「……お前は尾獣だが海の生物感が強いな」
「まぁ、僕は尾獣の中で一番水中戦が得意だからね」
守鶴や九喇嘛と名前を出しているので流石に自分も名前を名乗らないのはどうかと思うで、三尾は自分の名前、磯撫を教えてくれる。
三尾改め磯撫は海の生物感が強いと言えば、磯撫は恥じることなく水中戦では自分が最も最強である事を告げる。
「水中は強えのは認めるけど、お前地上じゃあんまだろ」
「他の皆を基準にしないでくれないかな?」
「事実だろ。お前を宿したところで土遁の適性を持ってサンゴ礁を作り上げるぐらいで……俺様がその気になりゃ砂金だぜ?砂金?」
「え、お前宿したら土遁使えんの?」
守鶴が磯撫が水中戦が強いのは認めるが地上では尾獣最弱と指摘する。
あくまでも尾獣の中で最弱であるだけであって普通に強い化け物じみた強さを持っている。しかし守鶴が畳み掛けるかの様に磯撫を宿してもサンゴ礁を作るぐらいしか出来ないと言うか土の性質変化が出来ることを言う。そんなん聞いてねえんだけど?と俺は磯撫を見た。
「また地雷案件を」
「僕を封印するって決めたのは君だよね?」
「まぁ、それもそうか」
ただでさえ色々と厄ネタみたいなのが多いのに、これ以上増えんのかよと思ったがそれを踏まえた上で磯撫を封印して人柱力になったんだからこれも仕方ない事だなで受け入れる
「……おい、亀公」
「なんだい?」
「テメエ、随分と人間と親しくしてんじゃねえか」
「人間だからじゃないよ。辰五郎だから親しくしているんだ」
磯撫と仲が良いのを見て守鶴が指摘してくる。
人間だから誰とでも仲良くしたいからしているわけでなく、俺だから親しくしている。磯撫はハッキリとそこは分けている。
「少なくとも今までの人柱力みたいに酷いことをしないし、なによりある程度は自由に動ける体を与えてくれたからね」
「ッハ!ちょっと良くされただけで尻尾を振りやがるのか?」
「そうじゃないよ……僕達も僕達でちゃんと考えないといけないって言っているんだよ。僕達が人間にとってどういう風に見られてどういう風に扱われているのかは今更だから言うまでもない。今までは上から押し付けてくる側だったけど、辰五郎はちゃんと話し合いをしている……守鶴もここに来てわざわざ話し合いをしてくれるって事は昔よりは柔らかくなってるよね」
「う、うるせえ!俺はただ謝罪を受けてるだけだ!砂隠れの里が今まで俺になにをしてきたか忘れたとは言わせねえって、里の長である我愛羅に反省をだな」
「……見ているんだろ?少しずつ向き合い方を変えようとしている我愛羅を」
「…………」
砂隠れが守鶴及び守鶴の人柱力にしてきたことに対して、守鶴は怒りを抱いている。その怒りは正しい怒りだ。
でも、我愛羅が変わろうとしている。我愛羅にとって守鶴は不幸の象徴かもしれないが、それでも一緒に生きる相棒として向き合おうとしている。守鶴も口ではなんだかんだ言いながらも、尾獣と言う兵器でなく守鶴と言う存在として見ようとしている我愛羅の努力を見ている。
「守鶴、我愛羅に力を貸す貸さないはお前が決めていい……でも、頼みがある」
「……んだよ」
「我愛羅の頑張ってる姿を見ていてくれ……今から仮染めの肉体を作る分身の術を我愛羅に教えるから少しは自由に動けるぞ」
「サイズに違和感はあるけど、結構心地良いよ」
「……っち、おい、我愛羅。さっさとその術を覚えろ」
「ああ……辰五郎、なにからなにまですまんな」
「いやいや、我愛羅も変わろうとしてるんだからそれに見合った力をな」
そんなこんなで我愛羅に守鶴のチャクラを使った影分身の術を教える。
守鶴が動かす事が出来る体を手に入れての影分身なので守鶴は予想通りと言うべきかハジけた。けどまぁ、守鶴が暴走した場合は強制的に術を解除する事が出来る様には仕掛けているから我愛羅は迷いなく解除。我愛羅は外を歩くのはいいけれども暴れるなよと守鶴に忠告する……と言うやりとりをこれから何度も何度も砂隠れで見られる様になるのは少し先の未来での話。