忍の世界とか割と詰みである 作:こうすけ増田劇場版
「綱手の婆ちゃん……なんだってばよ?」
「……」
「自来也ちゃんの事が言いづらいんじゃろ。ワシが言っちゃる」
「自来也ちゃんって、誰だってばよ!この蛙は!」
火影の執務室に呼び出されたのでナルトがやって来た。
辛気臭いと言うかしんみりとした空気が流れている中でどうして呼び出されたのかナルトが分かっていない。サクラやカカシ先生は答えを知っているが視線を合わせようとしない。五代目も呼び出した理由を語ろうとするが声に出来ず苦しんでおり、代わりにと小さな蝦蟇仙人、フカサク様が口を開いたがナルトからすれば誰だこいつは状態だ。
「ナルト、お前が口寄せの術で蝦蟇を呼び出せるだろう。その蝦蟇達の中で一番偉い人だ」
「えぇっ!?そうなの!?」
「まぁ、大体はそんなとこじゃの。外に居るブン太やガマ吉よりも上じゃ……人じゃなくて蝦蟇じゃが」
とりあえずは凄くざっくりとした紹介をする。
ナルトが口寄せの契約をしている蝦蟇の中で一番偉い人だと言えばナルトは驚いた。フカサク様はそんなとこだと頷いて1つだけ補足を入れた。
「んで、その蝦蟇仙人がなんの用事だってばよ?」
「そうじゃの……一言で言えば、自来也ちゃんが戦死した」
「…………え?」
蝦蟇仙人だと分かれば直ぐに飲み込んだナルトだったが、その蝦蟇仙人がなにをしに来たのかと聞いた。
フカサク様はなにから説明しようと考えた結果、自来也さんが戦死した事を伝えればナルトは固まった。
「な、なにを言ってるんだってばよ!?あのエロ仙人だぞ!?綱手の婆ちゃんの本気の拳骨を受けてもなんだかんだで生きてて、俺なんかよりもスゲえ忍で」
「落ち着きんしゃい、戦死したと言っても少し意味が異なるんじゃ」
「な、なんだ……俺の早とちりか。爺ちゃん仙人!もうちょっと言葉を選んで欲しいってばよ!」
「いや、戦死したってのは確かなんだ」
自来也さんが死ぬわけないとナルトはナルトなりに色々と理由を取り見繕うとする。フカサク様は自来也さんが死んだことについて言葉が足りなかったと軽く謝りナルトは自分の早とちりと受け入れたが、俺は戦死したと言う事実は確かな事を伝えればナルトは固まる。
「どういう、ことだってばよ」
「コレを見なさい」
フカサク様は1枚の写真を見せた。
その写真には酸素ボンベをつけている自来也さんが写っている
「エロ仙人!?なんで」
「自来也ちゃんは雨隠れの里で暁のリーダーと戦ったんじゃ。倒すことは出来なかったが膨大な情報を手に入れた」
「暁のリーダー!?……じゃ、じゃあもしかして戦死したってのは忍として2度と戦えないぐらいにボコボコにされたってことか?」
「違うのよ、ナルト……」
「サクラちゃん?」
「自来也ちゃんは片腕を無くす大怪我を負った。しかし万が一に備えて口寄せの術で蝦蟇の聖地である妙木山に飛ばせる様にした……じゃがそれでも自来也ちゃんの傷は深く、今も眠ったままなんじゃ」
「だから戦死したって、そんなのおかしいってばよ!?」
「ナルト……今の自来也さんはね。医療の世界じゃ植物人間って状態と同じなのよ。心臓は動いているし血液だってしっかりと流れているし呼吸もしている。でも、意識が完全に無くなっていて目を覚まさないの」
「そんな……綱手の婆ちゃん、どうにかならねえのか!?婆ちゃん、医療忍術のスペシャリストだろ!!」
自来也さんは現在植物人間と同じ状態だ。
植物人間がなんなのかは分からないが眠ったままなのは確かで、ナルトは五代目に医療忍術のスペシャリストならば治せないのかと聞いた。
「自来也の怪我は既に完治しているんだ……だが、意識だけが戻っていない。こればかりは医療忍術でどうすることも出来ない」
「っ……なんでだよ、なんでエロ仙人を暁のリーダーの元に向かわせたんだ!」
「ナルト、落ち着け」
「暁がどんだけヤバいのかは婆ちゃんも知ってんだろ!それなのに、それなのになんで!」
「……」
「立場が逆だったら、エロ仙人は綱手の婆ちゃんを暁のリーダーの所に向かわせねえ……話はそんだけか?」
「ああ……ナルトには伝えておかないといけないとな」
「っ……」
五代目の医療忍術でも植物人間になった人は元に戻せない。
ナルトはそれを知れば今度はどうして暁のリーダーの元に向かわせたのかと責める。五代目はなにも言わず、ナルトは更に責める。カカシ先生は五代目を責めてはいけないと言おうとするがナルトは止まることなく言い切り、呼び出した理由を聞けば出て行った。
「……申し訳ありません。フカサク様。ナルトが無礼な態度を取って」
「いや、全然気にしとらんよ……それよりも、あの子がナルトちゃんか。ほんの少しの会話で分かった……あの子は自来也ちゃんの事をエロ仙人と呼んでいるが心の底から慕っているのを……」
五代目がフカサク様に謝罪をするがフカサク様は大して気にしていなかった。
それよりも気になったのはナルトという男であり、フカサク様は微笑んだ。
「自来也ちゃんは立派な弟子を持ったもんじゃ。あの子は真っ直ぐでなんと言うか応援をしたくなる」
「ナルトを気に入っていただきなによりです……その、自来也さんはホントに?」
「ああ、植物人間と同じ状態じゃ」
フカサク様はナルトを気に入った。ナルトは周りに認められるだけのことはあると思いつつも、自来也さんについて聞く。
さっきナルトにも言った様に片腕は吹き飛ばされていて、喉を潰されていて、よく分からない黒い棒に刺されてまともにチャクラを練ることが出来ずに徹底的に追い込まれて、その上で最後に逆口寄せの術で呼び出した。
妙木山の蝦蟇達が協力して自来也さんの怪我の治療はした。
でも、自来也さんは植物人間と同じ状態、生きてはいるが意識は無い状態になってしまった。
自来也さんにはまだまだ頑張ってもらわなきゃ困るからって思っていて、なんとかして悲劇を回避しようと逆口寄せを提案したが、結果的には植物人間と同じ状態になった。生きてはいると言えないが死んでいるとも言えない状態になった。
「はぁ……五代目、ちょっと今日は休ませてもらいますね」
「……ああ」
ナルトは飛び出していったが俺は追いかけない。
俺も俺で精神的に参っているところがあり、五代目は俺が今日休む事についてなんの文句も言わない。
「悲しいの?」
「ああ……あの人には色々と世話になった身だからな」
家に帰ってベッドの上に寝る。
会話を全て聞いている磯撫は悲しいかどうかを聞いてくるのでハッキリと悲しいと伝えた。ナルト程じゃねえけど、俺もあの人の弟子であの人には無茶苦茶世話になっている。作家としても忍としても……まぁ、1人の大人としてはダメダメな大人で頼りにならない人だったけど。
「復讐するかい?」
「その手の話は今はやめてくれ……って、言いたいけどな」
自来也さんを殺した暁のリーダー、長門に対して憎悪の念はあるにはある。
けど、自来也さんなら復讐なんざすんなってハッキリと言う。ナルトにだったらそれを踏まえてより一歩大人に成長して、火影を目指して頑張れって言うだろう。多分、ナルトの夢である火影になる事を一番応援しているのは自来也さんだから。
磯撫が復讐の意思があるかどうかを聞いてきたけど、そんな気分じゃない。
酒……は、飲めない年齢だ。シカマルみたいに未成年喫煙するわけにもいかん……
「後少しか……」
サスケを口寄せの術で呼び出すことが出来る巻物を取り出した。
この前、サスケを呼び出してサスケは迷っているのが分かった……最終的には原作と同じ答えに至るだろうが、それでも色々とサスケは見たいと思っている。里とはなにか国とはなにか忍とはなにか。それらを見ることでサスケも原作とは違う結果に至るかもしれない。
だがその前にやっておかなきゃいけないことがある。
ダンゾウ達の抹殺だ……ダンゾウ達と言うか、あの老害共をさっさと始末しとかなきゃ、木ノ葉の里は終わってしまう。政である以上は黒の側面はしゃあねえけども、あの老害共に関しては限度が過ぎている。
「磯撫、復讐をするつもりは無いって言ったけど少し嘘だな……殺しておかなきゃ厄介な相手は居る」
俺は精神世界でそう言うと磯撫を閉じ込めている四象封印を解除した。
いきなりに四象封印を解除したので磯撫は驚いているが、そうしなきゃダメな奴が次の敵だ。
「……なんの真似?」
「素直に言おう。力を貸してくれ……人柱力を迫害してきた原因を生み出した奴等をボコボコにしたいんだ」
いきなりの四象封印の解除に磯撫は驚いたので聞いてくる。
俺は素直に力を貸してくれと磯撫に頼む。人柱力を迫害する原因を作った奴等をボコボコにしたいと言えば磯撫はこっちを見てきて手を出し……チャクラを流す。
四象封印から漏れ出しているチャクラじゃなくて正真正銘の磯撫のチャクラだ。
「うん。問題無いみたいだね」
「お前、チャクラに憎悪の念を流したな」
「一応だよ……辰五郎は心の闇を含めて自分は自分だって思ってるから、チャクラに込められている憎悪の念をぶつけても大して意味が無い」
「一応は頭の中で苦痛は感じてるからな」
磯撫からチャクラを貰う、と言うよりは磯撫と自分のチャクラをくっつける。
その際に磯撫が抱いている憎悪の念的なのが送られてくるが、それを理由に暴走をすることはしない。一応は憎悪の念とかはあるにはあるけども、それはそれ、これはこれで割り切っている。憎悪の念に捕まって暴走するとかは無い。
「ここからは僕も前人未到の領域だから、なにかを教えることは出来ないよ……少しずつ辰五郎が僕のチャクラを使いこなせる様にならないと」
「これだけでも充分に助かる……取りあえず、一楽のラーメンでも食いに行くか」
磯撫と自分のチャクラを無事に繋げる事に成功したが今のところは違和感を持たない。
なんか尾獣チャクラって適合率的なのがあるのBORUTOの第二部で描写されてて、ナルト達じゃ出来なかった人間状態での尾獣玉を娘のヒマワリは普通に出来てるんだよな。
「辰五郎、お前なんか知んねえか?」
そんなこんなで翌日にシカマルがやって来た。
自来也さんが死の直前に残したメッセージが何なのかを知る為に
「先ずはナルトだろ」
「ナルトの調子を知ってんだろ。師匠が殺されてんだぞ」
「言っとくが、俺も一応は自来也さんの弟子だからな」
こういう時は弟子のナルトを訪ねろよともっともらしい意見を述べるが、ナルトが物凄く落ち込んでるから聞くに聞けないとシカマルは珍しく空気を読んでいる。だが一応は言っておくが俺も自来也さんの弟子だ。螺旋丸とか蝦蟇の契約とかやってないけれども形式上は自来也さんの弟子だ……え?作家的な意味合いでは?あ、そっちでは自来也さんの方が格上だね。俺の作品、前世の記憶のサブカルチャーの丸パクリだから。
「なんでもいいからヒントはねえか?」
自来也さんが死の間際に残したダイイングメッセージ、フカサク様の背中に刻まれており意味不明な数字の羅列だ。
シカマルはヒントはなんでもいいから教えてくれと言う。確かイチャイチャタクティクスの内容から取っていて本物は居ないと言うメッセージで……木ノ葉の里がどういう意味なのかを必死になって探ろうとしていた。読者的には体を黒い棒でリモコン操作してるなで見抜いていたが。
「あんな時のナルトだからこそ俺達がどうにかしなきゃなんねえだろ」
「……まぁ、そりゃそうだけどよ……どういう言葉かけりゃいいのか俺にゃ分からねえ」
ナルトが自来也さんの死を受け入れるのには時間がかかる。何時もの頑張っているナルトじゃなくて折れているナルトになっている。
そんな時だからこそ俺達が背中を押してやると言う我ながらいいことを言ったがシカマルは気まずそうにしている。そりゃそうだ、つい最近、自分の先生が死んだばかりだ。
シカクさんが言うにはクールでめんどくさがり屋のシカマルがアスマ先生の死についてはとてつもなくとてつもなく感情的になっていた。それと同時に今まで一度も見たことが無いぐらいにやる気を出して暁の奴等を倒したって話……シカクさん曰くシカマルがホントの意味で一人前になった感じらしい。
「少なくともナルトの気持ちは痛いほど分かる……でも、それでも前に進むっきゃねえ。自来也さんはナルトの事を信じてたんだからよ」
「そうか……まぁ、取りあえずはナルトの所に行くぞ。俺じゃ答えは出ない」
答えは知ってるけど、ナルトがヒントを与えなきゃいけねえ。
ナルトのもとに尋ねればイルカ先生と会合してナルトは死んだ自来也さんに胸張って誇れる弟子になるんだ!と気持ちを切り替えていた……とは言え完全に気持ちを切り替えることは出来ていないのか、少し落ち込んでたからシカマルがアスマ先生の子供を宿している、要するに妊娠している紅先生の所に向かってナルトは前に進むんだ!と気持ちを改めた。
その後はまぁ、自来也さんがイチャイチャタクティクスのページの頭文字を暗号にしていると判明したが……カカシ先生がイチャイチャタクティクスの音読をさせられるという羞恥プレイをさせられた。普段からエロ本を愛読しているのに、口にして言うのは恥ずかしいのはカカシ先生がチェリーな証だなと分かった