忍の世界とか割と詰みである   作:こうすけ増田劇場版

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第65話

 

「コイツで最後か」

 

 次元斬りで殺したダンゾウの遺体から写輪眼を採取した。

 死体を弄くるなんて罰当たりな真似なのは分かってはいるが、それ以上にダンゾウの存在自体は罰当たりな真似なのは分かっている。

 

「火遁 豪火球の術!」

 

「って、焼くのか!?」

 

 ダンゾウの遺体及びダンゾウが奪っていた失明した写輪眼をサスケは火遁の術で焼いた。

 なんの為にダンゾウの遺体から採取したんだと言いたくなるがサスケは火遁の術でうちは一族の最後の復讐を果たした。

 火遁の術でダンゾウの遺体は灰になった。サスケは風遁を使って散り散りにし、写輪眼の灰を拾い集めた。

 

「お〜い、サスケ。大丈夫?」

 

「水月か……ダンゾウの配下は?」

 

「全員始末したよ。それよか重吾が途中で暴走したりで大変だったよ」

 

 サスケが写輪眼の灰をかき集めて骨壺に入れていれば水月達が現れた。

 ダンゾウの配下の忍を殺すことが出来たかどうかについて聞けば水月はサラリと全員始末した事を報告し、それよりも重吾が殺人衝動で暴れた方が大変だったと言う。

 

「……終わったんだね。君の復讐」

 

 火遁の術で遺体を焼いた後とサスケが持っている灰を見て水月はサスケの復讐は終わったのだと少し安堵する。

 サスケと一緒に居た方が何かと便利だからでサスケと一緒に旅をしているからかサスケに対して多少の情や仲間意識は湧いている。

 

「まだ終わっていない……コイツを何処の誰にも、暁の面をつけた野郎に見つからない所に埋葬をしたい」

 

「あ、そうなんだ」

 

「じゃあ、今まで通り大蛇丸が各国に構えているアジトを巡るのか?」

 

「ああ」

 

 まだ復讐の最後、埋葬が終わっていないとサスケは少ししんみりとした空気で語る。

 重吾も現れて俺が見ないところでやっていた冒険、大蛇丸が各国に構えているアジトを巡る旅を続けるのかと聞けばサスケは頷いた。

 そして水月は首切り包丁を俺に向けてくる。

 

「おいおい、さっき一戦終えたばかりなのにどうした?」

 

「僕がサスケについているのはサスケについていけば忍刀を手に入れる事が出来るから……君は蒼い龍として有名だけど、忍刀の一振り、雷刀・牙を持ってるんでしょ。そいつを手に入れる為にサスケと一緒に居たんだからね」

 

「おい、水月」

 

「ほらよ」

 

 特殊な刀である忍刀が欲しいからサスケに付いていると言う水月。

 流石に一戦終えた後にまた更にハードな一戦を追っ始めるのはサスケの中ではアウトなのか一言言おうとするが俺は雷刀・牙を取り出した。雷刀・牙は二本で1つの刀で普段は一本しか使ってないが、俺はちゃんと二本を水月の前に差し出した。

 

「……随分と気前が良いんだね」

 

「なに、一番厄介だったのはダンゾウの配下の暗部達だ。俺とサスケはダンゾウを殺すのに集中しなきゃならねえが、あの配下共が襲ってきたらまともな勝負になってねえ。もっとも、今回の場合は千日手に近い状態でチャクラゴリ押しで誤魔化してたがな」

 

 なんの迷いもなく雷刀・牙を差し出せば水月は疑う。

 だけどコイツにはなんの裏も無い。ダンゾウを殺す上で厄介だったのは言うまでもなくダンゾウの配下の暗部だ。ダンゾウが暗部の権限とか使って優秀な人材とか忍を生業にしている一族とかを引き抜きまくってたから、血継限界こそ無いだろうが秘伝忍術持ちの忍のオンパレードだったのは確かだ。

 

「コイツはお前の働きの正当な報酬だよ」

 

「意外と気前が良いね……でもいいの?忍刀を失えば君が弱くなるよ」

 

「バーロー、刀ぐらいちゃんと持ってんだよ」

 

 水月に雷刀・牙を譲るのは水月への正当な報酬で、水月は遠慮なく受け取るが雷刀・牙を受け取って弱くならないの?と聞いてくる。

 敵か味方かよく分からない立ち位置にある水月がそんな心配してどうすんだよと呆れながらも俺は昔から使っている自慢の愛刀を見せれば水月はマジマジと見てくる。

 

「どうした?」

 

「いや、良い刀だなって……有名な職人が作ったわけじゃないけど、切れ味は抜群で主人とのヤンチャに付き合ってくれてる良い刀だって。忍刀と比較したら劣るけど、君って結構武器選びのセンスがあんじゃん」

 

「そうかい……どうりで俺の手にしっくりと来るわけだ」

 

 印税で買った刀で適当に選んだがかなりしっくりと来る刀だ。

 忍刀に固執している水月先生が、刀としては中々に良いものだと言ってくれるのならば、業物の刀……っと、名のある職人じゃなくて腕のある職人が作った刀だから少し違うか。

 

「雷刀・牙は手に入れたし、サスケの復讐は終わったし万々歳だ」

 

「おい、重吾、水月。香燐はどうした?」

 

「それが途中から震え出して怯えているんだ」

 

 良いことずくめだと満足をしている水月。

 そう言えばとサスケは思い出したかの様に最後の1人で紅一点の香燐は何処に居るのかについて聞いた。重吾が途中から香燐がおかしくなった事について言えば俺はチャクラを感知してみる。

 

「あ〜コイツはヤベえな」

 

「なにがだ?」

 

「お前を呼び出したタイミングだが、暁のリーダーが襲ってきててな……さっきまでナルトが戦っていたみたいだったがナルトの奴が暴走している」

 

「……っち、あのウスラトンカチが」

 

「なんだよ……そのナルトって奴、スゲえドス黒いチャクラを……」

 

「香燐は感知タイプだからね。尾獣なんてバカげたチャクラを持ってる存在を目の当たりにしたらビビるよ」

 

 怒りに身を任せて完全に暴走している状態で、ヤマト隊長は居ない。

 まぁ、封印の中に仕込んでいる四代目の旦那のチャクラがナルトと対話をしてくれてナルトを一旦落ち着かせてくれる……自分の親父もお袋も知らねえまま15年以上も生きていての四代目の旦那が親父と知ったら喜ぶ……と同時に怒りを剥き出すだろうな。

 

「どうすんの?暁のリーダーを倒しに行くの?」

 

「……俺の目的の復讐を終えた。次は水月の目当ての忍刀だ……大蛇丸のことだ、何処かのアジトに忍刀の行方のデータを隠している。それかそのまま持ってる可能性が高い」

 

「ありゃ、いいの?一応は君の生まれ故郷だよ?」

 

「俺は行くところまで行った……俺を止めてくれる奴等が居た。目の前に居る奴もその1人だ。だがそれを踏まえても復讐の道を俺は選んだんだ。今更、元の鞘に簡単に戻れるわけがない……それにお前達にも色々と付き合ってもらっているんだ。それなりに筋は通す」

 

 生まれ故郷である木ノ葉が一大事ならば手を貸した方が良いんじゃないの?とどちらかと言えば敵寄りの水月は言うがサスケは仲間達と過ごす日常と復讐を天秤にかけた。自分を心の底から心配してくれるバカが何人も居るがそれでもとサスケは復讐を選んだ。

 復讐を終わって故郷が大事だから故郷に舞い戻るという事は筋が通らない。新たに仲間になった奴等が自分の復讐の為に力を貸してくれたのならばその仲間が果たしたい目的があるのならばで筋を通すとサスケは言う。

 

「大蛇丸のアジトなら色々な情報が眠っている。ならこの灰を誰の手にも触れる事が出来ない所も知っている筈だ。その場所が分かれば、これ供養をする事が出来る……コイツを置いていく」

 

「って、おいおい、折角暗殺したんだぞ?んなもん残しちまったら今までの苦労はなんだったって話だ」

 

「いや、これでいい」

 

 サスケは団扇を巻物から口寄せをした。

 サスケの忍装束の背にあるうちは一族の家紋と全くと言って同じ模様の団扇であり、それがあるという事はうちは一族の自分が相談役を殺したという証を残している。折角、ダンゾウをペイン六道のどさくさ紛れで殺したってのにそれを残したら元も子もない。それなのにサスケは団扇を置いていきたいと言う。

 

「俺の復讐はキッチリと果たした……ホムラとコハルはお前が殺したが、そいつも本来は俺の復讐の対象だ」

 

「……」

 

「別にイタチが木ノ葉の為に罪を背負った事を再現したいわけじゃない。あの世に居る親父達にうちは一族の戦いは終わったと、木ノ葉との小競り合いは終わらせたと手向けをな」

 

「そうか……だが、それをするってことは腹は括れよ」

 

「そんなのはとっくの昔に出来ている……じゃあな」

 

 ボンッと煙を出してサスケ達は消えた。口寄せの術で呼び出している時間が切れたんだ。

 残ったホムラとコハルの遺体も俺が火遁の術で焼いた。穢土転生して余計な事を喋られたら普通に困るから……そしてサスケの団扇だが、色々と考えたが現場に残すことにした。この団扇はサスケが復讐無事に果たした証で、だからこそ無かった事には出来ねえ。

 

「……迷いはあったが少しずつ自分なりに進んでたな」

 

 サスケを最初に口寄せした時は忍の世の中が分からなくなったとサスケは苦しんでいたが、サスケはサスケなりに答えを探そうとしている。里や忍はなんなのかと……それについて教えてくれるのは俺でもナルトでもなく初代のおっさんや卑劣様を始めとする四人の火影達。四代目の旦那はサスケに対して語ることは特に無いが、ナルトには色々とあんだろう。

 

『終わったんだね』

 

「ああ、終わった……木ノ葉の里の癌を潰した。忍世界の闇と謳われてる奴を消した」

 

『その割にはあんまりいい顔をしないね』

 

「こればっかりはどうしようもねえ。コイツが居なきゃ木ノ葉の里がどっかで詰んでた。だがそれと同時にコイツが居たせいで木ノ葉の里はここまで悪化した……四代目の旦那が頑張ってくれりゃそれでよかったんだが、そう都合良くいかねえのが現実だ」

 

 ダンゾウの抹殺を終わらせて外に出れば木ノ葉の里は文字通り壊滅状態だった。

 香燐が暴走しているナルトの九尾チャクラを感じ取ってい悍ましいものだと顔を真っ青にしていたが、ありゃとんでもない。封印から漏れ出したチャクラであの量って六道仙人、尾獣を作り出す時のチャクラ配分間違ってねえか?アレか、最初に九尾作ったのはいいけど残りのチャクラという名の予算カツカツで守鶴があんな感じになったか、それとも守鶴から作ってなんか思った以上にチャクラと言う名の予算が余ったから九尾に全部投入したのか?……まぁ、いいか。

 

『でも、九尾の暴走は止まったみたいだね。感じたことが無いチャクラが九尾の中にあったみたいだけど』

 

「ナルトの封印はお前を封印した四象封印を二重にした八卦封印だ。んでもって封印したのは四代目の旦那だ。木ノ葉の黄色い閃光と言われたあの天才忍者ならなにか残してただろ」

 

『助けに行くの?』

 

「いんや、行かねえよ……暁ってのはなにも悪いことをして愉悦に浸りたい組織じゃねえよ。自分なりのやり方で平和を探してる……そいつは自来也さんやナルトも同じで、ナルトと言葉で会話をしなきゃなんの意味もねえ。俺にはその辺の言葉がねえからな」

 

 少なくとも九尾の暴走が納まったんだったら、それでよし。

 

「辰五郎さん!」

 

「おぉ、カツユじゃねえか……無事じゃなさそうだな」

 

「はい……あの、今まで何処に?」

 

「そいつについて説明したい……が、敵のボスは?」

 

「今、ナルトさんが会いに行きました……綱手様は今まで溜め込んでいたチャクラを医療忍術に使いチャクラが底をつきました……辰五郎さんは」

 

「敵は自来也さんの弟子だ。ナルトもナルトなりに考えがあって動いてんだ……俺がやることは、ぶっ倒れて動けない奴等や瓦礫の撤去。ナルトが決着をつけてもその辺がな。つーわけだ、マトリフ。久々の実体化だ!」

 

「っち……しゃあねえな」

 

 磯撫だとどう頑張っても瓦礫撤去には向いていないのでマトリフを呼び出す。

 ここ最近はご無沙汰だった実体化を使う。やっぱりと言うか磯撫で尾獣化した時よりもマトリフで実体化をした方が強えな。

 マトリフは文句を言いながらも瓦礫の撤去をしてくれる。ただまぁ、人相が悪かったり実体化したマトリフを実際に見る木ノ葉の奴等は若干ビビっていたが。

 

 そして……カカシ先生達が生き返った。

 ナルトが嘗て長門が残した言葉を長門の前で言った。それは嘗ての自分の言葉だと長門は思い出し、長門は輪廻転生の術で死んでいた木ノ葉の里の住人を生き返らせた……自来也さんも生き返るか?と思ったが、自来也さんは相変わらず植物状態だった。

 

「ナルト!」

 

「おめでとう!」

 

「よくやった!」

 

「暁のリーダーを倒したんだってな!」

 

 ナルトはナルトで結構な無茶をしていたので途中で倒れかけたが生き返ったカカシ先生が動いた。

 ナルトを背負って木ノ葉の里に戻れば木ノ葉の里の皆がナルトを歓迎した。ナルトは一瞬だけ戸惑ったものの、全員が生き返って良かったと満面の笑みを浮かべていた。

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