忍の世界とか割と詰みである 作:こうすけ増田劇場版
「俺のすり抜ける術の仕組みを見抜いたか?蒼い龍、いや、三尾の人柱力」
「俺にゃ辰五郎って名前があるんだがな……テメエの術の正体は特殊な時空間忍術だ」
「それは誰でもわかることだろう?」
「四代目火影が使いこなしていた飛雷神の術、アレは空間を捻じ曲げてA地点からB地点に問答無用で移動する術だ。お前は何処からともなく現れた事から飛雷神の術同様に時空間忍術でA地点からB地点に移動している……様に見せて少し違う」
「少し違うとはどういうことじゃ!?」
「A地点からB地点に移動はしているが、A地点からB地点に瞬間移動でなくA地点から一度C地点を経由しB地点に移動している。お前の時空間忍術の正体はC地点を生み出して攻撃の際に攻撃が当たっている体の一部をC地点に隠している」
「……切れ者軍師は、木ノ葉にはまだ居たか」
万華鏡写輪眼の瞳術とかそう言う事は言わずに、スゴくざっくりとしたやり方だがどういう理屈で攻撃が受けないかを見抜いた。
攻撃を受けない理屈を見抜かれたと暁の面をつけている男は俺を切れ者軍師と言うが原作知識からの逆用です!……とは言え、我愛羅が纏わせていた砂が異空間に消えたので色々と納得が出来るだろう。
「体の一部だけを異空間に入れる……蒼い龍よ、コイツにはどうすれば攻撃を当てれる!」
「向こうの攻撃の際には実体化をするからカウンター」
「なるほど!うちはマダラよ、ワシに攻撃してこい!」
「相手を引きずり込むタイプの術でもあるから無理!けど、この手の時空間忍術で我愛羅の砂がさっきまで実際に触れていた事から考えて時間制限がある」
「辰五郎、もしかしてオラオラか?」
「イエス!イエス!イエス!」
攻撃が当たらないので攻撃が当たる方法を聞いてくる雷影。
一応は四代目の旦那がやったカウンターというやり方があるのだが、アレは四代目の旦那じゃないと無理……卑劣様辺りならば出来そうだけども。面をつけている男を倒すにはとにかく殴り続ける。
「オラオラ?なんの話をしているの?」
「無限界時空先生……いや、辰五郎が書いた星屑十字軍。その主人公の空条承太郎の持つスタープラチナの必殺技、オラオラと言いながらも無限に殴り続ける事ですよ」
「なに!?蒼い龍よ、貴様が無限界時空だと!?」
「っちょ、バラさんといてくださいよ……とにかく足をぶっ通しで攻撃し続ける。一発がデカい一撃じゃなくて威力は小さいけども攻撃を当て続けれるタイプの攻撃で」
「ならば俺の砂が最適だ!」
我愛羅がそういうと暁の面をつけている男の足元に砂を纏わせる。
通り抜ける事が分かっているのと時間制限があるのさえ分かれば長期戦をすればいい。我愛羅の砂は常時攻撃し続ける事が出来る物だからやりやすい。
「ふん、無駄だ」
「っく……砂を吸い込んだか……」
足に砂を纏わりつかせて時間切れを狙う作戦だったが暁の面をつけている男は砂を異空間に持っていった。
我愛羅は砂を吸い込んだと少し苦虫を噛み潰したような顔をした。そして暁の面をつけた男は語り始める。
「改めてお前達に宣戦布告をしよう。砂漠の我愛羅の一尾、木ノ葉の蒼い龍の三尾、人柱力の完成形のキラービーの八尾、木ノ葉のうずまきナルトの九尾。それらを手に入れる為の第四次忍界大戦を開戦させてもらう」
「第四次忍界大戦だと……いや、待て!ビーの奴はお前達暁が攫って」
「あの男にはいっぱいくわされてな……流石は人柱力の完成形と言っておくか」
「……あんの、アホがぁあああああ!!」
八尾の人柱力ことキラービーが暁にやられたからそもそもで雷影は五影会談を開いた。
しかしキラービーはなんやかんや上手く暁の手から逃げ出すだけでなく雷影の監視下から逃げ出している。当然と言うべきか、里に帰ってきてないことについて雷影はブチギレる。
「尾獣を集め、どうするつもり……尾獣の力で世界を支配するつもりかしら?」
「一言で言えば、完全体になることだ……十尾を復活させ、俺が人柱力になる」
「十尾じゃと!?尾獣は一尾から九尾までの筈じゃ」
「…………土影、俺の中の守鶴が教えてくれた。尾獣は元々1体で、分散させたのが自分達だと」
水影が暁の面をつけた男になにをするのかを聞けば完全体に至る為に十尾を復活させるという。
一尾から九尾までが尾獣で十尾なんぞ聞いたことが無いと土影は主張するが我愛羅の中に居る守鶴が十尾は自分達尾獣を分散させる前の姿である事を告げる。
「ほぉ、随分と尾獣を手なづけた様だな」
「十尾の人柱力になって世を支配するつもりか!」
「支配などという野蛮な行いに俺は興味無い……俺の目的は救済だ。この地獄の様な世界から、それぞれの楽園を目指してもらう」
我愛羅の守鶴が答えを教えてくれたので我愛羅が随分と尾獣と仲がいいと嫌味を込めて言う暁の面をつけた男は言ってくる。
カカシ先生が十尾の人柱力になって世界征服を狙っていると聞くが、そんな物には一切興味が無いのだと暁の面をつけた男は言う。
「ならばなにが目的だ?」
「暁の真の目的……それは月の眼計画を実行する」
「月の眼計画……なんじゃそれは」
「一言で言えば月と尾獣の力を利用し世界中の人間に無限月読と言う幻術にかかってもらう。無限月読の中では各々が各々にとっての幸福や理想郷が生み出されている……本物の幸せと言うのが味わえる」
「ったく、世界征服よりもロクでもねえ計画企みやがって……」
暁が尾獣を集めている真の目的、無限月詠による全人類を幻術による支配に置くこと。
各々が各々にとって幸福な現実を見ることが出来る。考えようによっちゃ最高の幸福なのかもしれねえが、やっぱロクな内容じゃねえなと思う。うちはマダラは月の眼計画及び第四次忍界大戦を告げれば逃げていって。
「まったく、マダラが生きてはいるは月の眼計画だ……とんでもないわい」
「土影よ……こうなっては致し方あるまい。尾獣バランスがどうだこうだと言っている場合ではない」
「わかっておる……国際テロ組織の討伐と思ったが忍界大戦か」
土影がとんでもねえ厄ネタが出てきたなと愚痴を零す。
我愛羅がこうなった以上は他国との小競り合いや尾獣のパワーバランス等をいちいち気にしている場合ではない。国際テロ組織をどういう風に討伐して終わらせるかだけの話かと思えば忍界大戦と言うとんでもねえ話に向かっている。土影は仕方あるまいとため息を吐いた。
「となると当初の目的通り、暁なる国際テロ組織の討伐の為に五大国は?」
「ああ、俺は賛成だ」
「私も賛成です」
「自分も賛成です」
暁を本格的に討伐を、第四次忍界大戦で戦う為に忍五大国は共闘するかという確認をミフネのおっさんが聞いた。
我愛羅は当然賛成をする。水影も賛成をする。カカシ先生も当然と言うべきか賛成をする。残りは土影と雷影だけになるが土影は考えている。
「土影よ、この中では初代火影が存命な頃から生き抜いていた猛者だ……両天秤のオオノキの名は忍界に知れ渡っている。しかしそれと同時にお前が土影として色々としていたことも……お前は何時、己の忍道を捨てた?」
「!……そうだな……ワシも賛成じゃ」
「ワシも当然賛成だ!」
「それでは鉄の国の侍の頭領であるこのミフネのもと、木ノ葉、砂、雲、岩、霧の忍五大国の同盟をここに……して忍連合軍の長は誰が務めるか、それが次の議題ではある」
忍五大国での忍連合の結成が一応は決まった。正式に決まったのでなく一応である。
忘れがちかもしれねえけど、ここに居る五影って里の長であって国の長じゃない。国の長である大名に色々と話をつけなきゃ正式に五大国での同盟を結ぶことが出来ない。まぁ、うちはマダラの名を出したり世界を幻術に包むとかいうトンチキな事をしやがるから流石の大名も首を縦に振らざるえない。
忍連合が出来たとして代表を誰にするかとミフネのおっさんは話題を次に移す。
ここで自分が代表になります!と言えば色々とややこしい。今から手を取り合って協力する関係性なんだからと思っていたが誰も挙手しないのでミフネのおっさんは動く。
「ここは火影であるはたけカカシが忍連合の長でどうだろうか?」
「待て!確かに写輪眼の英雄と呼ばれ、木ノ葉の白い牙の息子で実績は確かにある!しかし、そいつは本来の火影である五代目の代理に過ぎない!」
「雷影様の言う通りです。自分はあくまで五代目である綱手様が復帰するまでの間の急拵えに過ぎません……申し訳ありませんが、そのお話を通すことは出来ません」
カカシ先生が忍連合の長をしないかとミフネのおっさんが提案をするが、雷影はカカシ先生は五代目の代理で最初から省かないといけない事を主張し、カカシ先生もあくまで自分は五代目である綱手様の代理であり、その話は受けられない。
五代目である綱手様が目を覚ましたら綱手様が忍連合の長を務める、それまでの代理ならばお引き受けしますと言うが、ミフネのおっさんは少し困る。
「五代目である綱手姫は初代火影の血を受け継ぎ医療忍者としては右に出る者は居ないと言う。しかし、女だ」
「ミフネ様、それは少し時代錯誤では?はたけカカシは代理で御座いますが、五代目火影である綱手様以外にも五代目水影様も女性で、風影様の護衛についていると者も女性です。女は3歩下がっての時代はとうの昔に終わっております」
五代目である綱手様が女性だからと忍としてでなく性別的な意味合いで選ぶのを躊躇っているミフネのおっさん。
シカクさんは伊達に奥さんの尻に敷かれてるだけあってか今の時代は女性の社会進出はしっかりとしているからそういう考えはダメと言われればミフネのおっさんは考える。
「風影は戦争を知らぬ若過ぎる忍、戦争での決断を間違えやすい。土影は逆に戦争を知り過ぎている忍、戦後の処理で漁夫の利を得ようとする可能性が高い。雷影は実力等は申し分無いが感情的になりやすく腰を据える長としては相応しくない」
「残りは私と火影ですが、女性というのはイメージが悪いですか?」
「うむ……火影、でなく火影代理が長を務めるのならば申し分は無いが」
「ならばその自分が雷影を忍連合の長に推薦致しましょう」
「!……貴様、なにが目的だ!」
カカシ先生が忍連合の長を務めるのがミフネのおっさん的にはありがたいが、そのカカシ先生が雷影を推薦した。
いきなりの発言に雷影は驚いているのだが、カカシ先生は冷静に語る。
「そのままの意味ですよ。何度も言っている様に自分は火影代理なので長になる権利は御座いません。風影は戦争を一度も経験しておらず土影は全ての戦争を経験している。それで自国の里に有利になる様に動かされるのが心配であれば多少感情的に動きやすいとなれども雷影、貴方に忍連合の長を務めてもらいたい……とは言え、長となる以上は暁の手練れが出てきてもバリバリと自分が前に出て戦う、と言うのは出来ないですが」
「ぐぅ……わかった」
雷影の性格的に敵が出てきたら自分が前に出てバリバリと戦う性格なのはカカシ先生も分かっている。
忍連合の長にすることで逆に身動きを上手く取らせない様にする……なんだかんだで口が上手いな。
「それで問題の人柱力はどうなさいますか?」
「避難させた方が良いでしょう……木ノ葉の人柱力は良い子ではあるんだが、少し感情的でしてね。無茶をします」
「ビーに関しても自由人過ぎる」
「しかし、相手は既に5体もの尾獣を捕獲しているのですよ?如何に我々と言えども尾獣を相手にするのは」
雷影がリーダーである事が認められれば今度は人柱力をどういう風に扱うかについて議題を出す。
ナルトは感情的になって動きやすいとカカシ先生は避難に賛成、キラービーは自由人過ぎてなにするか分かったもんじゃないと雷影も避難に賛成。しかし水影は暁は人柱力を持っている事を指摘する。
「暁はおそらくはいきなりの尾獣での侵攻はしない筈……雷影様、八尾の人柱力は八尾のコントロールを完全に成功した人柱力とのこと。残っているうずまきナルト及び寺田辰五郎に尾獣の力のコントロールの協力を要請します」
「貴様……最初からそれが狙いか」
カカシ先生はキラービーに人柱力としての手解きを受けさせてほしいと頼む。
雷影はさっきカカシ先生に忍連合の長の座を譲られた恩義がある為に下手に断る事は出来ない。卑劣、流石は卑の意思だ。
「人柱力の避難が必要ならば、風影もでは?」
「影分身の術を使って行動を共に……幸いにも影分身の術は本体がチャクラを再び練れば補充出来て消えることが無いですからね」
「他の影達が出る以上は俺も出なければならない……なに、守鶴の制御も大分落ち着いてきたところだ。後は人柱力同士で少し対話をしたい」
人柱力の風影も避難しないとダメでは?とミフネのおっさんは指摘するが、我愛羅は他の影が出る以上は自分も出ないといけないと考えている。だがそれと同時に風影もとい砂隠れの里で長い間、先送りにしていた問題である守鶴の制御の修行はさせてくれと頼んでいる。
「まったくどいつもこいつも……いいだろう。だが、ビーを見つけ、お互いに大名達に話を通してからだ」
人柱力の完成形であるキラービーを見つけて、大名達に第四次忍界大戦の開戦を告げて色々と許可なりなんなり貰った後なら尾獣の力のコントロールを教えてやってもいいと雷影は交渉のカードを惜しげもなく出した。
と言うか、そうじゃなきゃ確実に襲ってくるであろう捕まっている尾獣達を助ける事は出来ねえ。
忍連合の結成、第四次忍界大戦の開戦と色々と厄ネタが舞い込む五影会談だった……
「カカシよ、わかってるとは思うが」
「ええ……綱手様が目を覚まさなかった場合は覚悟を決めています」
鉄の国から木ノ葉に帰っている間にカカシ先生に覚悟が出来ているかどうかについて確認をするシカクさん。
五代目が何時目覚めるか分からない。第四次忍界大戦が始まる直前まで目を覚まさなかった場合は火影代理でなく正式に火影になって動けよと一応の忠告をするつもりだったが流石はカカシ先生と言うべきか、分かっていた。