忍の世界とか割と詰みである 作:こうすけ増田劇場版
木ノ葉の里に帰ってきた。
ペイン六道にボコボコに破壊されていたが素早く復旧している。完全とは言えないがそこそこ回復していると言ったところ。
ナルトとヤマト隊長を思いっきりパシらせた。
「コレがあった」
一向に姿を見せることが無いダンゾウや相談役2人について暗部などは当然疑問を抱く。
色々と調べた末に暗部はサスケが置いていく様に指示を出していたうちは一族の家紋である団扇を持ってきた。
サスケが上層部を殺ったのでは?と言う疑惑が出てくるが、大体の真実を知っている火影代理のカカシ先生が今すべきなのは忍界大戦への備えだと話を切り替える。
「第四次忍界大戦か……話が随分と大ごとになったな」
「今更だ」
シカクさんはシカマル、チョウザさん、いのいちさんを呼んで第四次忍界大戦で忍連合を組むことになった事を告げる。
シカマルが話が更に大きくなったなとボヤいているので五影会談が起こった時点で話がどんだけ大きくなってもおかしくはねえんだよと俺は指摘する。
「相談役及びダンゾウが死した今、俺達がどうにかしなきゃならねえ」
「それは幸いですね」
「口を慎め、辰五郎……元はと言えばお前が」
「親父、取りあえず戦力とか物資確保とかそういうのをしとけばいいのか?」
「ああ、頼んだぞ」
こういう時こそ相談役やダンゾウが居れば事が上手く運ぶが俺が殺したので上手くいかない。
元を正せばお前にも原因がとシカクさんは言おうとするのだがシカマルが戦力確認や物資確保等をするのかと聞いた。シカマルはシカクさんが言いたいことを見抜いているので直ぐに行動に移る。
「それでカカシ先生はどうなるんすか?」
「今、大名達が会談をしている。おそらくは五大国での同盟は結ばれるだろう……そうなると火影代理でなく、火影で通さなきゃならない」
各々が各々の行動について移っていれば俺はカカシ先生の立場について聞いた。
この状況で同盟を断る程に大名達も阿呆じゃない。同盟が正式に決定すればカカシ先生は火影代理でなく正式な火影でなければならない。
「俺のことはなんとかなる……問題はお前だ」
「俺すか?」
「ナルトのめんどうを見ないといけないからね」
「ヤマト隊長」
カカシ先生は自分の問題よりも他だと俺を話題に出す。
俺の仕事はどっちかと言えば簡単な方なんだがなと思っているとヤマト隊長が入ってきた。
「カカシ先輩、大凡の話はシカクさんから聞きました……ナルトの九尾のコントロールをさせるんですね」
「ああ。なら言うまでもないな?」
「ええ、僕は元々その為に居ますので」
ナルトに九尾の力のコントロールをさせるとなればなにかあった時の万が一に備えてヤマト隊長が動かないといけない。
元々感情的になって暴走するナルトの為にヤマト隊長は第七班に入れられていて、ナルトが暴走したら木遁で止めてくれというのは直ぐに察している。
「しかし、大丈夫なのですか……尾獣に関しては木ノ葉は五大国の中で最も遅れています」
「まぁ、初代様やうちはマダラが単純に尾獣より強い忍だったからな……雲隠れの人柱力の完成形がアドバイスをしてくれる……と思う」
「思うってどういうことです!?」
「どうもその雲隠れの人柱力、八尾の人柱力が破天荒な人らしくてな……」
「辰五郎、君じゃダメなのかい?」
「俺は磯撫と上手くやれてるけど、磯撫曰く九尾は気に入った人間には力を貸すけどそうじゃない人間だと余程の事じゃないと力を貸さないから無理って……尾獣に関してはナルト自身が向き合わなきゃいけない問題で、その辺は俺がアドバイスじゃなくてナルトがどういう風に割り切るのかの世界なんで」
八尾の人柱力が破天荒な人だと聞けば少しゲンナリしているヤマト隊長。
三尾の人柱力としてナルトにアドバイスを送って九尾の力のコントロールは出来ないのかと聞くが、最後に必要なのはナルトの心の持ち方次第なんでなんとも言えない。
「それよりも、ナルトに対してどういう風にごまかすつもりですか先輩?」
「なに、それについては辰五郎が上手くやってくれるさ」
カカシ先生っていっつもそうですよね!毎回なにかあれば俺に回してるよね!
流石に無いと思うがカカシ先生が六代目火影になった時に補佐役、シズネさんと同じポジションに立たされるんじゃないかとヒヤヒヤする。取りあえずナルトを呼ばなきゃいけないので一楽の仮店舗に行けば案の定、ラーメンを啜っていた。
口寄せの術で呼び出されてミミズ的な昆虫の麺料理を食わされたのか一楽のラーメンは美味い!美味い!と叫んでいる。取りあえず食い終わるまで待っておくかと待った後にナルトを連れて執務室(仮)にやって来た。
「カカシ先生、なんだってばよ?」
「お前にSランクの任務を与える」
「Sランクの任務!?なに、なんだってばよ!」
「辰五郎、後はよろしく」
「カカシ先生、ハードルを上げんといてな」
カカシ先生がナルトにSランク任務を与えることを言えばテンションを上げるナルト。
里がこんな時だからこそ重大な任務で仕事を果たそうとナルトなりの前向きな考えをしているのだが、任務の内容について俺に言ってくれとカカシ先生はナルトにつく為の嘘を後は頑張れと言ってくる……
「ナルト、カカシ先生が火影、つまりは綱手様の代理で五影会談に行ったのは知ってるな」
「ああ……なにかあったのか?」
「結論だけ言って忍五大国は暁を討伐の対象とみなした。そして五大国が情報を提示した結果、面をつけている男はうちはマダラだと判明した」
「うちはマダラって……もう大分昔の人間じゃ」
「どういう原理で生きていたかは知らないが、写輪眼をその眼に宿していたという確かな情報は手に入れた……それと同時に厄介な情報も手に入れたんだ」
「厄介な情報?」
「俺の中に居る三尾、我愛羅の一尾、ナルトの九尾、そして雲隠れの人柱力のとある人物以外、つまりは暁は既に尾獣を5体も確保している。その上で写輪眼を持っている……コレがどういうことか分かるか?」
「……写輪眼で尾獣を操る?」
ナルトなりの雑頭でも流石に写輪眼を使えば尾獣を洗脳してコントロールする事が出来ることぐらいは分かっているか。
ヤマト隊長が本当の事でもあると同時に一部の情報を暈していて変な所で勘がいいナルトが気が付かないか少しだけヒヤヒヤしている。
「そうだ、うちはマダラは写輪眼の力で九尾を操ったと言われている。ならば他の尾獣もその写輪眼で操れる……尾獣が1体ならば五影達が協力すればどうにかなるが、尾獣は5体でその上で初代のおっさんしかまともに相手が出来なかったうちはマダラが相手だ……そこでナルトには人柱力として今まで背けていた問題」
「九尾の力を使いこなせる様になれ、だろ……デカ爺ちゃん仙人から聞いてたけど、直ぐに来たか……」
どうやらナルトは既にフカサク様より更に偉い仙人ことガマ丸様に出会って色々と言われていたみたいだな。
ナルトは自分のお腹に手を当てて中に居る九尾を感じ取っているが、九尾をここで解放はしない。
「どうやらナルトもナルトで色々と込み入った事情があるみたいだな。とにかく相手が尾獣を使ってくるのは確かだ。尾獣の力に対抗するには尾獣の力をコントロールするしかない……そこで雷影が気前良く尾獣の力のコントロールに最適な場所を提供してくれる事になった。ナルト、お前の任務は名目上は動物の生態調査だが、実際は生き残っている人柱力と一緒に尾獣の力のコントロールをするんだ」
「人柱力の皆で……尾獣達が一緒に暴れ出したりして危なくねえか?俺1人でもヤマト隊長が止めんのがやっとなのに、4人って」
「いや、実は八尾の人柱力は八尾の力を完璧に使いこなしている、ホントの意味で人柱力での完成形でな……その人から色々とアドバイスを貰えとは言われている」
「人柱力の完成形!?そんな奴が居るのかよ!?」
「実際のところどんな人なのかは分からねえが、とにかく人柱力同士が集う。風影こと我愛羅も一応は参加する」
「一応?」
「我愛羅は風影だから色々と忙しいんだ。とにかく、俺達は暁が奪った尾獣達と戦う為の最終兵器として」
「か、カカシぃ!!」
「ガイ、今良いところなんだからタイミングを見てくれよ」
「いや、こちらも良いタイミングなんだ!綱手様が目を覚ましたんだ!」
暁が使ってくるであろう尾獣に対抗する為に人柱力同士が集い尾獣の力をコントロールする。
その事について言おうとすればガイ先生が慌てた様子で入ってきた。今良いところなんだからとカカシ先生は呆れるが、ガイ先生は五代目が目を覚ましたと嬉しそうに報告する。その朗報を聞けば執務室に居た一同は笑みを浮かべる。
「綱手の婆ちゃん、目を覚ましたんだな!」
「ナルト、喜ぶのはいいが会いには行くなよ」
「なんでだよ、こういう時こそ見舞いに行かねえと」
「あの人、医療忍術応用して肉体年齢誤魔化しててチャクラが底ついてて眠ってたんだぞ?今、目を覚ましたってことは……本当の姿を見るんだぞ。お前が行ったら確実に口滑らせてぶっ飛ばされるオチが目に見える」
五代目が目を覚ました事を喜んでいて見舞いに行こう!とナルトは考えているが、行くなと言っておく。
今の五代目は医療忍術の応用で見た目を誤魔化していない本当の姿であり、ナルトがそれを見たらくちを滑らせて拳骨が飛んでくるオチが目に見える。五代目からのガチ拳骨を想像すればナルトは顔を青くする。
「っと、いかん。俺は肉屋に寄らなければ」
「ゲキマユ先生、なんで肉屋?」
「綱手様がチャクラを練る為に栄養を補給しているんだ……食糧庫が直ぐに底をつきそうな勢いだから、肉を買ってこいと頼まれていたんだ。そういうことだ。じゃあな!」
ガイ先生、パシられてるな……どうでもいいけど、五代目って食い溜め出来るんだな。
秋道一族の特権かと思っていたけど、流石は医療忍術のスペシャリスト。いのとかが見たら羨む……いや、そもそもで五代目ってくノ一の頂点かそれに限りなく近い位置に居る人だったな。
「ガイ先生が現れたから話がズレたけど戻すぞ。暁は尾獣を使ってくる。尾獣に対抗する事が出来るのは尾獣だけ、その力を使いこなす事が出来る様になるまで俺達は帰ってくるな……まぁ、妙木山の時と同じだ」
「妙木山……た、辰五郎。まさかとは思うけど、虫がご飯じゃないよな?」
「んなわけねえだろ。ちゃんと人間の手が加わった場所があるし水道とかもある」
「そ、そうか……よかった……妙木山の修行で一番辛かったのは、動かないことよりも食事が大変だったってばよ」
妙木山と聞いて昆虫食を思い出すナルト。アレばっかりは馴れたら色々とダメな料理だ。
幸いにも今から向かう修行先は最低限のインフラは整っているので問題は無い。それが分かればナルトはホッとする。
「俺とナルトとヤマト隊長以外にも何名か向かう……とにかくうちはマダラが尾獣を使いこなすかそれとも俺達が尾獣の力を使いこなすか、どちらが先かのデットヒートだ」
「うっし!準備をしてくるってばよ!!」
ナルトは自分の両頬を叩いて気合を入れ直した後に執務室(仮)から出て行った。
「これでいいすか?」
「ああ、概ねは」
「辰五郎、五影会談のこととかは言わない方がよかったんじゃ」
「暁が5体の尾獣を捕まえてるのは事実……ヤマト隊長が5体の尾獣を木遁で抑え込むのかそれともナルト達が尾獣の力を完全に制御するのどっちがいいと思います?」
「それは後者だけど……」
「万が一ナルトにバレた時には暁が動き出したって誤魔化すしかない……尾獣に関しちゃ確実に出てくるのは確かでしょうよ」
ナルトに第四次忍界大戦が始まることは一切告げず、五大国で暁を倒すことを決めたことを告げた。
適当な嘘をついて任務を与えるよりもナルトにとっとと九尾の力をコントロールする為の任務を与えると言っておいた方がナルトのモチベーション的にもどうにかなる。
「しかし、綱手様が目を覚ましてよかったよ……危うく俺が六代目にさせられそうだった」
「カカシ先輩は六代目にならなくても第四次忍界大戦での仕事は多そうですが」
「そればっかりは受け入れる……綱手様が完全復帰する前にお前が雷の国に行ける様に色々と調整する。それが火影代理としての最後の仕事だ」
ナルトが完全に去っていったのでカカシ先生は胸を撫で下ろした。
大名達の会談はもうすぐ終わりそうで、そこで終わったのならばカカシ先生は五代目火影の代理でなく正式に六代目火影にさせられかけていた。例え能力があったとしても火影の座には自分は相応しくないとカカシ先生は心の何処かで思っている。
「んじゃ、俺は五代目の見舞いに果物でも買ってきますわ」
ナルトに行くなと言っているのは口を滑らせるから。
俺ならば余計な事は言わないと五代目の見舞いに、見舞いの定番である果物を買いに青果店に向かった。