忍の世界とか割と詰みである 作:こうすけ増田劇場版
「ハムッ!んぐぅ!」
「ガイ先生に聞いてましたけど、めっさ食ってますね」
お見舞いの果物を持っていけば五代目は滅茶苦茶飯を食っていた。
空になっているエネルギーを一秒でも補充する為と言わんばかりにバクバクと食っており、それをチャクラに変換している。食い溜めが出来るって便利だなぁ……今の五代目とチョウジが大食いをしたら良い勝負になるんじゃねえか?
「木ノ葉の里が暁のリーダーにやられ、討伐をナルトに任せて目を覚ませば大変な事になっているとは覚悟はしていたがまさか第四次忍界大戦とはな」
「暁は尾獣を持っている里に喧嘩を売ってきたんで当然と言えば当然じゃないすか?」
「それだけでない、無限月読と言うとんでもない。シズネ、おかわりだ!」
「綱手様、食べるのか喋るのかどちらかにしませんか?」
「そうは言ってられん。油断すると直ぐにババアに戻っちまう……辰五郎、リンゴを寄越せ!」
「ったく、もうちょい上品にしてくださいよ」
油断するとチャクラが枯渇とか色々とあるので飯を食って文字通り力に変えなきゃヤバいと飯を食い続けている五代目。
シズネさんが食うのか喋るのかのどっちかにしてくださいと言うがそれで止まる程に事態は落ち着いていない。俺が持ってきたお見舞いの果物の1つであるリンゴを寄越せと言うので刀を取り出して一口サイズに切った。
「シカクさん達が戦力及び物資の調整をしていて……俺とナルトは尾獣の力のコントロール」
「相手がうちはマダラな上に尾獣を持っている以上はそこは避けては通れん……しかし、ホントに危うかった。危うくカカシが六代目になりかけた」
「カカシ先生じゃ不満で?」
「マダラはお祖父様が残した負の遺産、ならば孫娘である私がどうにかするのが筋だ……とは言え、第四次忍界大戦が終わればカカシに六代目を譲るのもありと言えばありだな」
火の意志が巻き起こした負の遺産は自分達でケリをつけなきゃいけないと一応は筋が通った考えを持っている五代目。
第四次忍界大戦が終われば六代目にカカシ先生をとサラッととんでもない事を言っているがそれは実現されるだろう。
「その場合は辰五郎、お前がカカシの補佐役になる」
「いや、なんで俺が」
「ダンゾウ達の一件をそれでチャラにするということだ」
え〜……いやまぁ、ダンゾウ達の一件をそれでチャラにしてくれるならそれはそれで構わないけどカカシ先生が火影をしてる時代って絶対に激務じゃん。まぁ、シカマルがナルトが将来的に火影になった後にフォロー出来る様になる為に火影補佐役を務める……カカシ先生からナルトになったら即行で補佐役を引退してやる。
「五代目、尾獣の力をコントロールするって名目でナルトに任務を押し付けてますけど、バレた時は覚悟はしといてくださいよ。ナルトははいそうですかで止まるタイプじゃないのは依怙贔屓してる貴女が一番理解してるんで」
「わかっている。だが、お前もなるべく上手く誤魔化せ……それと三尾の力を使いこなせる様になれ」
「……ぶっちゃけ殆ど終わってるんすけどね」
『後は実戦経験と尾獣玉ぐらいだよね』
磯撫とホントに和解することが出来たから尾獣化する事が出来る。
ただ磯撫の力をホントの意味で使った事は無いから実戦経験が皆無で尾獣玉も威力が威力なだけに簡単に修行が出来ない。俺の中で話を聞いている磯撫は尾獣玉さえ覚えれば人柱力としては完成形に至る事を言ってくる。
「んじゃ、行ってくるってばよ!」
第四次忍界大戦が裏で動いている中でナルトは尾獣の力をコントロールする為に雷の国に向かう。
徒歩でなく船を使う。目的地が船が無ければ辿り着く事が出来ない場所であると同時に船を使った航路で暁に何処に居るのか行方を掴ませなくする為に。
「ここから雷の国に向かうよ」
ヤマト隊長やガイ先生等が見張り役としてやってきている。
火の国でもかなり大きい港町に辿り着き、ヤマト隊長が雷の国に向かうと説明をすれば港を歩く。
「おぉ!デッケえ、船だってばよ!」
「ああ、そうだね……でも、僕達が乗るのはあっちだよ」
「えぇ!?ショボいってばよ」
豪華な帆船を見てナルトはテンションを上げる。
これで雷の国に向かうのかと喜んでいるが、俺達が乗る船はそれじゃないとヤマト隊長が訂正を入れ、自分が乗る船はこっちだと普通の帆船を見せる。ナルトはショックを受けるが、これもこれで充分な船だとは思うんだがな。
「船乗り達が見えんがどうした?」
「それが、外海に出たくないと言ってまして」
「出たくないだと?お前等、まさか雷の国に行くための費用をケチったわけじゃないだろうな?」
「いえ、そうじゃなくてですね」
俺達は忍者なので操船技術は一切持っていない。
火の国の船乗りに依頼して雷の国に向かう航海をするのだが、その船乗り達が見えない。ガイ先生が船乗り達はどうした?と他の人に聞けば外の海に出たくないと言われて断られており、ガイ先生は予算をケチったのかと言うが木ノ葉の人は気まずそうにする。
「実は……出るらしいんです」
「出る?」
「とんでもない怪物が……外海に出ようとすると出てきて暴れては船を壊してで」
「なんと!そいつは厄介だな……ならば、この木ノ葉の碧い猛獣に任せるがいい!アオバよ、船を出せ!」
「ガイさん……まぁ、分かりましたよ。船が出せないんじゃ雷の国に向かえないですからね」
船を壊す凶暴な猛獣が居るので船を出すに出せないと分かればガイ先生が倒してやる!と意気込む。
ナルトの監視役の1人ことアオバさんが船が出せない以上は仕方がないとガイ先生の頼みを聞いて小舟を出すことに。
「お、流石はゲキマユ先生!今から戦うから準備運動をしてるってばよ」
「いや、アレはどう見ても苦しんでねえか?」
ガイ先生は小舟ですら船酔いするんかい。
まぁ、舟の技術が発展していない世界だし見た感じ結構海が荒れていたりするから仕方ない…………
『僕と辰五郎が動いた方が早いんじゃないの?』
『だろうな……ガイ先生があんな感じだし、一応は万が一に備えるぞ』
『わかったよ』
海、つまりは水場なので問題が起こったのならば磯撫が動いた方がさっさと終わるんじゃないのと身も蓋もない話をする。
まぁ、実際のところガイ先生が動くよりも俺と磯撫が動いていた方が確実に早い……一応は備えてくれと言えば俺にチャクラを貸してくれる。
「うぉお!デカいってばよ!流石は主!」
「言ってる場合じゃないよ!アレはどう見ても口寄せの術で呼び出す口寄せ獣の一種だよ!流石にアレの相手はガイ先生でも厳しい!」
そんなこんなで現れたのはカジキマグロ?と言いたい感じの魚で、鼻のところが剣になっている魚だった。
外海に出さないだけあってかデケえ主だなとナルトは言うが、ヤマト隊長はアレはただの鮪でなく口寄せの術で呼び出せる動物だと見抜いて海の上に立った。流石にアレはガイ先生でも厳しいと認識している……ぶっちゃけガイ先生でも倒せるけど、ガイ先生絶賛船酔い中だから本来の調子じゃねえんだよな。
「っと、呑気に考えてる場合じゃねえか。ナルト!」
「なんだってばよ!」
「今から行うのをしっかりと見とけ!お前も何れは出来る様にならなきゃいけねえことだ!」
ガイ先生は不意打ちを受けたりするが、そこは流石は体術のスペシャリスト。ノーダメージで魚にやり返すが魚にダメージは無い。
ここは俺が頑張らなきゃいけねえなとナルトに声をかけて磯撫から貰ったチャクラと磯撫とのリンクを使い姿を変えていく
「これって、三尾……辰五郎!」
「なに、問題は無い」
俺が三尾の姿になったのでナルトは驚くと同時に慌てた。
三尾に人格を乗っ取られたんじゃないのかと考えているが、三尾もとい磯撫とは上手く関係性を作り上げているので問題はなにもないと俺は海の中に潜る
『水中戦は任せろって言うが、ホントだな』
『当然だよ』
水辺での戦いならば自分は絶対に負けないと豪語している磯撫。
その磯撫の力を使って水中戦をするが、魚の中でもトップクラスの速度を持っている鮪っぽい生物よりも速くに動けている。地上と空中じゃマトリフの方が便利だが、水場での戦闘は磯撫がぶっちぎりだ。
「水遁 大瀑布」
術を使う。
水がボカンと爆発を起こして巨大な魚に爆発の衝撃波が直撃して弾き飛ばされる。今のでやれたなと思ったがまだ動いているので俺は右手で魚を抑えつければ魚の中にある骨がバキィと折れた感覚がする。
「す……スゲえ……」
「辰五郎は三尾の力を使いこなせているとは聞いていたが……ここまでとは」
魚をぶっ倒す事に成功した。
ナルトは尾獣の力を完全にコントロールしている俺を嘗て砂隠れの里でサクラを見てスゴいと言っていたのと同じ感覚でスゴいと褒め称えている。ヤマト隊長は万が一を想定して木遁を使えるようにしていたが特に暴走する事は無く俺は元の人間の姿に戻った。
「辰五郎、ナイスだってばよ!……にしても三尾の力をそんなに使いこなせてたなんて」
「まだまだだよ。人柱力の必殺技が使えねえんだから」
「必殺技?そんなのもあんのか!?」
「ああ。これから会う事になる八尾の人柱力は人柱力としての完成形で、俺がまだ使えない術を使える」
「へ〜」
「取りあえず、この魚をどうするかだな……食えるか?」
口寄せの術で呼び出せる動物だがカジキマグロっぽい魚であることには変わりはない。
食えるかどうかの確認をすれば上物のカジキマグロだったので即座に血抜きを行なってカジキマグロとして売った。試しに食ってみたが結構イケた。カジキマグロと言えども鮪なので高い魚で、結構な値段で売れた。懐は再び温まった。
「うぉぇ」
「ゲキマユ先生、船に弱いってのになんでこの任務に選ばれたんだってばよ」
「ガイさんが特別に船が弱いのは事実ですが、流石にコレは」
「僕達でもキツい」
ガイ先生が凄まじい船酔いをしているのを見て、ナルトはなんで今回の任務に選ばれたんだと呆れる。
ただアオバさんが流石にこの船の揺れ具合じゃガイ先生じゃなくても酔うとヤマト隊長と一緒に苦しんでいる。
「はぁ、大の大人が情けないってばよ」
「まぁ、俺等は基本的には陸地での活動メインだからねしゃあねえよ」
因みにナルトと俺はケロッとしている。
俺は元からこういう乗り物に強いし、ナルトは……なんだろな?とにかく、木ノ葉の忍は俺とナルト以外は船酔いで潰れている。これから色々とあるってのに大丈夫なのかと思っていたが案の定大丈夫じゃなかった。
近くの中立の島に上陸させようとなり、そこでサクラといのとチョウジと再会。
第四次忍界大戦が近付いているという事で薬草とかを採取してこいと言う任務を与えられた。シカマル?あいつはシカクさんが忍連合の総合的な軍師の立ち位置に居るからシカマルは木ノ葉の軍師として強制的に参加させられてるよ。流石にシカマルはめんどくさいとは言わず、経験が浅いなりにもIQ200を超える頭をフルに使っている。
「ナルトの奴はハッキリとは気付いていないみたいですね」
「辰五郎が上手くミスリードをしてくれているからね」
ガイ先生レベルに酷くはなかったアオバさんとヤマト隊長は回復した。
ガイ先生は船酔いの後遺症とは言わんが魘されている。暁が本格的に忍五大国に宣戦布告してきたのでサクラ達が頑張っているのに自分は他の事をやってていいのか?とナルトはガイ先生が回復するまでの間、サクラ達の任務を手伝う。
アオバさんとヤマト隊長はナルトが第四次忍界大戦がこれから起きるのを全くと言って知らないことを少し安堵している……どうせ後で嫌でも知ることになるんだけども。まぁ、それはそうとしてね
「アニナルやなぁ……」
ナルトが人柱力としての修行をする為に秘境に向かっているのはあっという間だったんだけどもアニメじゃ連載が追いつくとかの大人の事情でアニメオリジナルエピソードが入っていた。磯撫の一件でアニナルな展開は確実に起こるのは分かってたけど、こういう所もかと、やたらと航海編が長かった記憶がある。六尾の時は他の任務入ってたからしゃあねえけど、これから幾つかアニメオリジナルエピソード消化するのか……まぁ、磯撫とマトリフの力があれば大体どうにかなるか。