忍の世界とか割と詰みである 作:こうすけ増田劇場版
「ナルトのせいで危うく昆虫食生活になるところだったよ」
「ハハハ、すまないってばよ」
物資の補給の為に立ち寄った島でナルトが繁殖力とカビの力がエグいキノコを買ってきた。
幸いにもそのキノコに見覚えがあるからさっさと処理をと火遁の術で焼き払い、ヤマト隊長にキノコの詳細について、そしてそのキノコを使って悪巧みを企んでいる奴等を軽くボコったりした。
「うぅ、どうにかならんもんか……」
「ガイ先生、いっそのこと浮いてみたらどうすか?」
それはそうとして相変わらずガイ先生は船の上では役立たず、船酔い状態が継続したままだった。
酷く苦しんでいるガイ先生を見て流石にこりゃなんかアドバイスでも送った方が良いなでふとドラえもんを思い出す。ドラえもんって実は3ミリ浮いていると言うことを思い出した。
「浮く?……なにを言っているんだ辰五郎。空を飛ぶことが出来る忍と言えば、岩隠れの土影ぐらいで俺達には不可能だ」
「いや、チャクラコントロールを応用したら飛ぼうと思えば飛べますよ」
ガイ先生に浮くことを提案すれば、そういう事が出来るのは岩隠れの土影だけだと言うガイ先生。
あの人は自分の重さを軽減してチャクラコントロールで飛んでいる感じだったから、多分やろうと思えば俺達も飛べる。ナルトの螺旋丸みたいに目に見えるレベルのチャクラを足に集中する。螺旋丸の様に形態変化はさせず四角い立方体をイメージし、足元を作る。それだけで空中を蹴って走ることが出来る。
ただまぁ、あくまでも空中を蹴って走ることが出来るのであって空を飛ぶ事が出来る様になったわけじゃねえ。
原理としてはパワードスーツか?チャクラを足だけでなく体全体で放出する。そしてチャクラを一定の方向に移動させると同時に自分も移動させる。それを平面の二次元な動きでなく、縦の動きを入れた立体的な三次元の動きにすれば……
「おぉ!空を飛んでいる!」
二代目土影と三代目土影にしか出来ないと言われている空を飛ぶという事が出来る。
ただまぁ、土影と違って自分自身を軽くしていないから少しチャクラを使う……だがコレは地味に強力な技術だ。
「フハハハ!辰五郎よ、感謝するぞ!コレで俺も船酔いからおさらばだ!」
取りあえず実際に試してみて自分で成功したからガイ先生に教えてみたら思いのほかすんなりとガイ先生は会得した。
ドラゴンボールみたいに物凄く早く動けない、数センチしか浮いていないが船が揺れて酔うことが無くなったのでガイ先生は生き生きとしている。
「まさか空を飛ぶ技術がこうも簡単だったとは……流石は木ノ葉の蒼い龍」
「アオバさん、褒めてもなにも出ませんよ」
「ぐぬぬ……全然出来ねえってばよ!」
ガイ先生ほどではないが船酔いに悩まされていたアオバさんからお褒めの言葉を貰う。
ナルトもものは試しと体にチャクラを纏っては飛ぼうとしてみるが、ナルトのチャクラコントロールは今の段階では雑なので空を飛ぶ事は出来なかった。
取りあえずガイ先生が復帰したのはよかったこと。
数センチしか浮けないもののそれでもガイ先生は復活した……そのせいで暑苦しいのが帰ってきたが、まぁ、それでこそガイ先生と言う事でここは一つ手を打った。
「お、ナルト。団子屋だ……甘いもんでもたまには洒落込もうぜ」
「そうだな」
そんなこんなで再び物資の補給に入り今回は船乗り達がやってくれる、と言うかナルトがキノコでやらかしたので船乗り達がやらせてくれと懇願した。ナルトが関われば大きな事件になるからしゃあねえよなと思っていれば団子屋を見つけた。
船の上の生活が当たり前だったから食事が嫌でも制限される。甘い物なんて食べたくても食べられねえ。団子屋を偶然にも見つけたのでナルトと一緒に団子を食うことにした。
「ラーメンもいいけど、たまには団子も悪くないってばよ」
「そうだな……ん?」
「貴様、うずまきナルトだな」
あんこの串団子を食っていてここ最近の食生活が残念だったのでナルトも満足している。満足していればちょいと強面のおばちゃんが現れた。お客か?と思ったが手練れの忍の気配を感じる。またなんか厄介な事に巻き込まれるなこりゃあと思いながらも団子を口にする。
「そうだけど、あんたは?」
「失礼した。私は撫子の里の忍だ」
「え、他所の忍!?」
「そう身構えるな」
どうもおばちゃんはナルトを探していたみたいで予想通り忍だった。
他所の忍が目の前に居るので大丈夫かとナルトは心配をするのだが、おばちゃんがナルトに変に意識をするなと言う。
「俺になんの用事だってばよ?」
「そうだな……話は貴様の師である自来也と私の因縁に遡る」
「自来也さんね……あの人の事だから女湯覗いてたとかそんなオチじゃねえだろうな」
「違う、とは言い切れないな」
ナルトがなんの用事を聞けばおばちゃんが自来也さんの代から続いている因縁に決着をつけに来たみたいだった。
自来也さん、本を書く為に色々なところを転々としている。五代目と違って借金は作ってねえが女湯覗いてたとかの苦情は割と木ノ葉には伝わってたりするんだよな……流石はエロ仙人と言ったところだ。
「私達撫子の里に不法侵入し、自来也は我々の着替えを覗いていた」
「エロ仙人……」
「ブレないなぁ、あのおっさん」
「当時の私達は自来也を血祭りに上げようとしたが見事に逃げられた。自来也は木ノ葉随一のスケベな忍ではあったがそれと同時に木ノ葉随一の忍であった」
「……へへ、わかってんじゃねえか」
着替えを覗かれたので例によって血祭りに上げようとしていたが、そこは流石はエロ仙人。
見た感じこの人は結構な手練なのに乗り切ったのは流石でスケベなのは残念だが忍としては紛れもなく一流であった事を言えばナルトは嬉しそうに微笑んだ。
「口寄せの術で蝦蟇を呼び出して逃亡をした自来也になんとか私は追いついた……そこで私は自来也を相手に決闘を申し込んだ。結婚をかけてな」
「…………はぁ!?いやいやいやいや、なんでそうなるってばよ!?着替え覗いてたから血祭りに上げたとかならエロ仙人の自業自得だけどなんでエロ仙人と結婚?ってか、エロ仙人って独身だった筈だろ」
「我等撫子の里の忍は女性しか居ない……と言うよりは何故かは分からないが女しか生まれない。故に外国の優秀な忍を婿養子として取り入れるのが習わしであり、私は人生の伴侶を自来也と決めた」
時折ぶっ飛んだことがある世界だがこういう風にぶっ飛んだことがあるもんだねぇ……
「で、でもエロ仙人結婚してる素振りが無かったってばよ!」
「それもその筈だ。私と自来也は結婚をしていない……忍術と体術で激闘を繰り広げたのだが決着はつかなかった。そこで自来也は何れは自分が取る弟子と私が取る弟子と戦わせて決着をつけると言い出してな。激闘の末に決着をつけられなかったのでその提案を飲み、今日に至る。我が弟子が成熟したので木ノ葉に向かおうと思っていたのだが、そこでお前に遭遇した」
「そ、そうなのか……」
「うずまきナルト、撫子の里の掟ならびに自来也との約束を果たす為に撫子の里の後継者候補であるシズカ様と結婚を」
「いやいやいや!話がぶっ飛びすぎだってばよ!なんで弟子の俺がいきなり」
「いきなりではない!コレは前々から決まっていた事だ!自来也が弟子であるお前に報告をしていなかったのは自来也が悪い」
「っぐ……あのエロ仙人め!……ってか、エロ仙人の弟子が条件なら辰五郎も当てはまるってばよ!」
「って、おい。俺に飛び火させんじゃねえよ」
おばちゃんがナルトに結婚の話を進めていれば、ナルトは話が飛躍しすぎているしいきなり過ぎると言う。
しかしおばちゃんからすれば話は昔から決まっていたことだしあくまでも里の伝統や掟に従っての行動である為になんにもおかしくない。だがナルトは結婚と言われてもあまりピンと来ないどころか自来也さんが余計な物を残したのを怒っており、俺が自来也さんの弟子であることをポロリと零す。
「貴様も自来也の弟子なのか?」
「まぁ、一応は……木ノ葉の蒼い龍って呼ばれてますよ」
「なに!?木ノ葉の蒼い龍だと!?」
木ノ葉の蒼い龍ですよと柄にもなく自慢げに語ればおばちゃんは驚いた。
色んな所で木ノ葉の蒼い龍が有名になってるもんだなと思っていればナルトと俺をマジマジと見てくる……
「花嫁候補は1人、しかし花婿候補は2人と来た……そりゃ厄介だろうな」
「俺は結婚とかそういうのよくわかんねえし、辰五郎。お前に任せるってばよ!」
「おいおい、いいのか?コレでいい女が出てきたらお前の人生大損だぜ」
「酒の味も女も知らないってばよ!ってか、辰五郎はなんにも思わねえのかよ!」
「バーロー、女が人生賭けて伴侶探してんだ。そいつを断るならば断るにしても、野郎側も丁寧に断らなきゃ酷ってもんだ……つーわけでナルトがこんな感じだから俺とバトンタッチって事でいいすか?」
「まぁ、木ノ葉の蒼い龍が相手ならば申し分は無い」
折角美人な嫁さんに貰われる可能性があるってのになと呆れながらも俺はナルトからバトンタッチする。
おばちゃんもナルトから俺に代わったら品質が落ちたとか言ってくると思っていたが、木ノ葉の蒼い龍ならば申し分が無いと言ってくる。
「辰五郎、どうすんだってばよ。ホントに結婚することになっちまったら」
「お前はもうちょい賢さを持てよ。話を聞く限りあの人と自来也さんは引き分けで終わった。つーことは俺が勝利したら話を白紙に戻せるって算段よ」
「あ、成る程!その手があったってばよ!」
「ったく、カカシ先生が何度も物事の裏を読めって言ってるのにお前は相変わらず愚直だな」
おばちゃんが花嫁候補を呼んでくると言うので待っていればナルトにこのまま行けば結婚することになると指摘される。
そもそもで自来也さんが引き分けに終わったから話がここまで大きくなった。だからやることと言えば1つ、俺の代でキッチリと決着をつける。ナルトはその辺の事を全くと言って考えていなくて、俺が勝てば全てが丸く収まるのだと直ぐに納得して受け入れた。
「貴方が木ノ葉の蒼い龍ですか?」
「ああ、寺田辰五郎だ……あんたが花嫁候補かい?大変な役割を担ったもんだな」
「コレも里の掟なので……自己紹介がまだでしたね。シズカと申します」
「おぉ、こりゃまた別嬪さんだな」
少ししたらおばちゃんが花嫁候補であるシズカを連れてきた。
コートを被っているので素顔が見えない。醜女だったらどうしようかと思っていたが、コートを脱ぎ捨てればボンキュッボンの大和撫子と呼ぶに相応しい別嬪さんだった。
『磯撫、チャクラを……一発ビビらして終わらせる』
『いやいや、コレは君の人生を賭けた戦いなんだから君が頑張らないと』
三尾の姿に尾獣化しようと磯撫と精神で会話をしようとしたら磯撫は自分で頑張れと背を押してくる。
こういう時はケチ臭えが、磯撫の姿になったらなったで厄介そうだから今回は磯撫の力は無しって事で戦う。
「撫子流 疾風突き!」
「っと、流石は跡取り候補。やるねぇ。んじゃ、影分身の術」
風遁に性質変化させたチャクラを纏っての手刀での突きをくらわせに来た。
伊達に1つの里の長の候補じゃない。普通に木ノ葉の中忍……いや、上忍クラスの忍だなと感心すると同時に影分身の術を使う。
磯撫から力を借りれねえからマトリフを呼び出したとしても同じことを言われそうなのは目に見えている。ここ最近はご無沙汰だったがこいつらの力に頼らずに戦える様にならねえとなと刀の峰でシズカの相手をしていればシズカは不機嫌そうにする。
「先ほどから私に攻撃をしないとは……女だからとナメているのですか!?」
「それこそまさかだ。こっちもこっちで最大限の礼儀を果たすだけだ」
俺がそう言うとドロンと影分身が消えた。それと同時に俺に仙人の証の隈取りが出てくる。
今まで下手に戦おうとしなかったのは、仙術を使う為の仙人モードに入る為だ。この仙人モードに入るだけで通常の何倍もの強さになるんだから仙人モード様々だ。
俺はクナイを取り出して投げる。
シズカはそれぐらいならば当然避ける事は出来るが、今回投げたのはただのクナイじゃない。飛雷神の術のマーキングがされているクナイだ。それはつまり飛雷神の術で瞬間移動しシズカの背後を取り
「小玉螺旋丸!」
「っ!」
螺旋丸をぶつけた。
マトリフとかが便利過ぎてよくよく考えりゃ実戦で螺旋丸を使うのも大分久しぶりだなと思い出した。そしてチャクラをケチって螺旋丸を使ったからシズカに思うようにダメージが入っていない……だが、今の螺旋丸でシズカにマーキングは出来た。
シズカは不覚にもダメージを受けたが立ち上がる。
「撫子流 紅蓮腕!」
「順逆自在の術!」
今度は火遁を纏った突きをくらわせに来るので俺は新たに開発した順逆自在の術を使う。
順逆自在の術、相手が技を仕掛けたと思えば掛けられているのは相手の方。飛雷神の術を応用した立っている位置と運動エネルギーをそのまま入れ替えるそこそこ高度なっつーか、普通にランクSの忍術だ。
シズカと俺は立っている位置や使っている忍術などが逆転し、シズカの紅蓮腕が俺が使ってシズカの腹に叩き込めばシズカは倒れた
「シズカ様!」
「おっと、待ちな。介抱したいのは分かるが、それをするならば正式に俺の勝ちを認めるんだ」
倒れたシズカにおばちゃんが駆け寄ろうとするが、それをしたいのならば正式に勝ちを認めろと言う。
おばちゃんは一瞬だけなにかを考えたがシズカの身の方が心配だった。だからすんなりとこの試合は決着がついた。
「この試合、寺田辰五郎の勝ちだ!」
「そりゃどうも……んじゃ、これで」
「ああ……シズカ様はお前を婿に迎えるのでなくお前の嫁として嫁入りをする」
「……は?」
「え、えぇ!?なに言ってるんだってばよ!?」
「自分が勝ったら婿入りをさせるという無茶苦茶な掟を相手に従わせるのだ。負けたのならばそれ相応の覚悟もあるに決まっているだろう!」
シズカをぶっ倒したことでこれで一件落着かと思えば、シズカは俺を婿入りさせるのでなく俺の嫁になるのだとおばちゃんは言う。
なんでそうなるんだとナルトがツッコミを入れれば、撫子の里の掟を他国に強要するのだから負ければなにも無しなのはおかしいと一応は筋が通っていることを言った……マジかいな……。