今日の弾丸〜
ライディ「ううっ……ちくしょぉ……」
一夏「ど、どうしたんだよライディ!」
ライディ「ニ◯コイ全巻読んだけど小◯寺が可哀想だ……!」
クーゲル「(デモマァジジョウガアンダヨジジョウガ)」
ライディ「あとアニメ化してるから見ようぜ」
一夏「お、おう」
あの後一夏達の部屋からシャルロットの声が聞こえた事で大騒ぎになったとさ(共通声優)
おまけ話です
臨海合宿2日目の朝、俺はいつもの日課のランニングをしていた。旅館を出る前にラウラと遭遇し一緒に走ることになった。
「(ファイト!ファイト!)」
「クーゲルお前速いんだよ!」
「ライディの…ISって…ここまでできるのか…」
旅館前の浜辺を30分走った後、俺たちは岩場で休憩をしていた。
「ふぅ」
「はいどうぞ」
俺は腰のボトルホルダーから飲み物を取り出してラウラに投げ渡した。
「あぁ、すまない」
ラウラは受け取ったペットボトルの蓋を開けて口につけて飲み始めた。
俺ももう片方に入れているペットボトルを取り出して飲み始めた。
「ラウラ。」
「なんだ?」
「昨日の件について何があったんですか」
「………………」
ラウラが珍しく黙秘した為俺は詰め寄る
「なんすか。俺はただのあんたの部下だって言いたいのか?」
「そ、それは………」
148cmの少女が175cmの少年に詰め寄られてる様子はあまりにも警察沙汰すぎる為一旦やめる
「……もう戻れない領域まで来てしまったからだ」
「なんすかそれ」
「私が一夏と出会った頃を話そう」
確か俺がIS学園に向かう要因にもなった事か、詳しく聞かせてもらおう。
「当時の私はあまりにも冷徹でな。一夏に初手でビンタをかましたんだ」
「ええっ何してんすか!」
「織斑教官の弟がどんなのか見た瞬間こんなものかと思ってしまってな。私は一夏に戦いを強要したんだ」
うざすぎんかそれ。一夏は鈍感でも優しい性格だから普通にめんどくさかったやろうな
「え、てことはセシリアと鈴をボコボコにした件もあれが原因で?」
「………あぁ。私が全て悪いんだ」
挙げ句の果てにVTシステムとかで暴走して一夏に救われたってわけか
「一夏に助けられた翌日、シャルル・デュノアがシャルロット・デュノアになった後一夏がシャルロットと風呂に入った疑惑で鈴が突撃してきてな、私がAICで庇った後私は………」
「え、何したんですか。」
「…………聞くな!!」
ええっ………
とまぁ聞くのも野暮用なんで俺たちはゆっくりと砂浜を歩きながら旅館に戻り、ラウラは大浴場に向かい俺は部屋の備え付けの浴場にてシャワーを浴びて汗を流した。
ーー♢ーー
(ラウラのやつ遅いな…………)
(マタヒルネカ?)
(朝やぞ)
今日は午前中から夜まで丸1日ISの各種装備試験運用とデータ取りに追われる。特に専用機持ちは大量の装備が待っているから大変だ。
「ようやく全員集まったか。ーーおい、遅刻者」
「は、はいっ!」
織斑先生に呼ばれて肩をビクッとさせたのは意外も意外ラウラだった。
ラウラが寝坊?さっきまで一緒に居たのに、集合時間を5分も遅れるなんて何してんだ?
「なぁシャルロット」
「どうしたのライディ?」
「ラウラが遅刻した理由ってなんか知ってる?さっきまで一緒にランニングしてたんだけど」
「あ〜なんか大浴場で寝ちゃったみたい」
「なるほど」
朝のランニングの後に風呂に入ったら気持ちよくて眠りそうになっちゃうよね。これは仕方ない。
「そうだな。ISコア・ネットワークについて説明してみろ」
「は、はい。ISのコアはそれぞれが相互情報交換のためのデータ通信ネットワークを持っています。
これは元々広大な宇宙空間における相互位置情報交換のために設けられたもので、現在はオープン・チャネルとプライベート・チャネルによる操縦者会話など、通信に使われます。
それ以外にも『
これらは製作者の篠ノ之博士が自己発達の一環として無制限展開を許可したため現在も進化の途中であり全容は掴めていないとのことです」
「さすがに優秀だな、遅刻の件はこれで許してやろう」
そう言われて、ふぅと息吐くラウラ。心なしか胸を撫で下ろしているようにも見えた。
織斑先生の教官時代に何があったんだ……
「さて、それでは各班ごとに振り分けられたISの装備試験を行うように。専用機持ちは専用パーツのテストだ。全員、迅速に行え」
はーい、と一同が返事をする。さすがに1学年全員がずらりと並ぶとかなりの人数。
現在位置はIS試験用のビーチで四方を切り立った崖に囲まれている。
こういうの特別感あるよな
普通の練習機を使う生徒達は花月荘から少し離れたビーチで行うのだが、
俺達専用機持ちは水面下のトンネルを通って少し離れた無人島で行われるらしい。
各国の最新鋭装備の試験なのだから機密性を重視するのは当然と言えば当然なのだが、こういう場所を探し当てるIS学園の情報力の高さよ。
「そうだ。篠ノ之お前も専用機グループだ。来い」
「は、はい!」
何故か箒が専用機持ちグループに入ったのでん?ってなった
「よし、全員揃ったな。」
いつもの白服ジャージの織斑先生と、何故か専用機持ちではないISスーツ姿の箒が。
「織斑先生。何故箒さんがいるのでしてよ?」
「あぁその件に関しては………」
「やっほおおおおおおおおおお!ちぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」
「織斑先生……まさか!!!」
何処からか甲高い女性の声が、げそっとする箒と織斑先生。
ドドドとその何かが崖から駆け降りて、飛び、そのまま両手を大きく広げ織斑先生に突っ込む。
織斑先生はそれを受け止め──ることなく顔面を掴んだ。
うわぁこれ指が食い込んでるぞ
「ぬぉぉぉぉお久しぶりぃぃちーちゃん!!相変わらずアイアンクローだなんて!」
しかも脱出したんだけどなんなんだこいつ
「よっ!ちーちゃん!」
「死ね。」
「アァぁんッッ///ちーちゃんきびしぃ〜///束さん性癖歪みそうだよ!」
「元からだろ。」
「それよりー久しぶりの再会を込めてハグしようよハグ!!」
「しつこいぞ貴様」
この様子に皆あっけらかんとしており、箒は苦虫を潰したような顔をしていた。
というかいつのまにか消えていた。
「箒ちゃんはどこかなー?どこかなー?びびっ!!いたーっ!!」
束は箒が隠れている岩を見つけたのでそのまま爆速で走る
「ねぇ一夏、あれ何よ」
「何って篠ノ之束、ISの開発者だよ」
「あれがISの祖………」
「何かを作った人って変人って歴史で習ったけどまさか本当だったなんてね……」
そしてそのテンションを維持したまま岩場に隠れた箒へ向かった。
「じゃじゃーん!!箒ちゃんお久しブリーチ月牙天衝!!(?)元気してた?」
「どうも…………」
親しげな束に、箒の態度は浮かず、何か化け物を見てるような感じで距離をとっている。そりゃあそうだ。多分同年代の千冬に比べて変だもんあの人。
「こうやって会うのも何年振りかな?一億と二千年?それにしても大きくなったねぇーーー特におっぱいが……」
その瞬間箒は束及び自らの姉を刀でど突いた。
結構やるやん
「殴りますよ?」
「殴ってから言ったー!ひどーい!!(´;ω;`)」
頭を押さえながら涙目になって訴える篠ノ之博士。そんな2人のやりとりを俺を含めた一同はぽかんとして眺めていた。
「え、えっと、この合宿では関係者以外はーー」
「んん?奇妙奇天烈なことを言うね。ISの関係者というなら1番はこの私をおいて他にいないよ」
「えっ!あっ、はいっ。そ、そうですね……」
山田先生見事に撃沈。多分この人に何言っても無駄なんだろうな。見るからに自由人っぽいし。
この地獄のような時間に織斑先生が止めてくれた。
「おい束、挨拶ぐらいはしろ。うちの生徒たちが困っている」
「え〜めんどくさいなぁ。私が天才の束さんだよ! はろー。終わり!」
「………適当すぎんか」
くるりんと回って見せる篠ノ之博士にぽかんとしている一同もやっとそこにいるのがISの開発者にして天才科学者『篠ノ之束』だと気づいたみたいで女子の間がにわかに騒がしくなった。
「はぁ……もう少しまともにできんのか、お前は。そら1年、手が止まってるぞ。こいつの事は無視してテストを続けろ」
「こいつとはひどいなぁ。らぶりぃ束さんと呼んでいいよ?」
「うるさい黙れ」
そんな旧知の中である2人のやりとりに、おずおずと割り込んだのは山田先生だった。
「え、えっと、あの、こういう場合はどうしたら……」
「あぁ、こいつはさっきも言ったように無視して構わない。山田先生は各班のサポートをお願いします」
「わ、わかりました」
「むむ、ちーちゃんが優しい……。束さんは激しくじぇらしぃ。このおっぱい魔神め!たぶらかしたな〜!」
言うなり山田先生に飛びかかる篠ノ之博士。その手は早速豊満な膨らみを鷲掴みにしている。
「きゃあああっ!?な、なんっ、なんなんですかぁっ!?」
「ええい、よいではないかよいではないか!」
数秒で趣旨が変わってる………ジェラシーはどこ行ったジェラシーは。
しかしこう見ると篠ノ之博士の胸は織斑先生のより大きく見える。
おそらく山田先生位はあるかな?だが巨乳2人が組んずほぐれつな光景は、なかなか来るものがある。
こういうのって需要あるよな(ゆ◯りと下◯則子の絡み)
「やめろバカ。大体、胸ならお前も十分にあるだろうが」
「てへへ、ちーちゃんのえっち」
「死ね」
どかっと本気の蹴りを食らって砂浜に頭から突っ込む束。何度も言うが、この砂浜に頭を埋めているこの人がたった1人でISの基礎理論と実証機を開発した稀代の天才である。
初めて出会ったわけじゃないけど箒が距離置くのもわかる気がする
「それで、頼んでいたものは……?」
やや躊躇いがちに箒がそう尋ねる。あの状態で聞いていた篠ノ之博士は
砂浜から頭を引き抜き、束の目がキラーンと光った。
「うっふっふっ。それは既に準備済みだよ。さぁ皆の者、大空をご覧あれ!」
ピシッと直上を指差す篠ノ之博士。その言葉に従って箒も、そしてその場にいた生徒たちも空を見上げる。
ビューーーーンドカァァン
「な、何だ!?」
いきなり空から銀色の8面体の物体が着地。
しかし次の瞬間壁が倒れて出てきたのは………
「じゃじゃーん!!箒ちゃんの専用機【紅椿】!全てのスペックが現行ISを上回る束さんお手製ISだよ!」
中から現れたのは真紅の装甲に身を包んだその機体は、篠ノ之博士の言葉に応えるかのように動作アームによって外に出てくる。
真新しいからか太陽の光を反射する赤い装甲が眩しく光る。
赤、いや赤を越えた紅。なんの混じりっけもない純粋な深紅がそこにあった。
日の光に反射する鋭角的な赤の装甲に白と黄色のワンポイント、たたずむそれは搭乗者を静かに待つ戦鎧にも見えた。
て言うかさっきえぐい発言しなかったか?全スペックが現行ISを上回っているって……つまり、最新鋭機にして最高性能機って事なのか!?
IS…もといインフィニット・ストラトス
現在は第3世代までしか存在しないものであり、国同士は機体開発に命を賭けていた。しかし、それを超える物をぱっとお出しされドン引きの様子
「えへへー凄いでしょ…………ってあれ?」
「はぁー………束、貴様は有り得ない事を突拍子もなくするなやめろ。」
「ごめんなサイドステップ(̨̡ °-° )̧̢(̨̡ °-° )̧̢(̨̡ °-° )̧̢(̨̡ °-° )(̨̡ °-° )̧̢(̨̡ °-° )̧̢」
千冬に背中から思いっきり蹴られる束であった。
「さぁ! 箒ちゃん、今からフィッティングとパーソナライズを始めようか! 私が補佐するからすぐに終わるよん♪」
「……それでは、頼みます」
「堅いよ〜。実の姉妹なんだから、こうもっとキャッチャーな呼び方でーー」
「はやく、始めましょう」
箒は束の言葉を取り合わずに行動を促す。
「ん〜まぁ、そうだね。じゃあ始めようか」
ピッ、とリモコンのボタンを押すと。紅椿の装甲が割れて、操縦者を受け入れる状態に移る。自動的に膝を落として乗り込みやすい姿勢にと変わる。
「箒ちゃんのデータはある程度先行して入れてあるから、あとは最新データに更新するだけだね。さて、ぴ、ぽ、ぱ♪それでは始めるぜぇ!!」
そう言い束はなんか凄い椅子……みたいなユニットに乗る。
「何だこれ……IS?」
「ノーノーだよいっくん。これは私の作業用ユニット。又の名を『
そう言いユニットから数本の腕が出現し、ギュインギュイン動かして箒のフィッティング作業に取り掛かる。
手際よくコンソールを開いて指を滑らせる篠ノ之博士。そして空中投影のディスプレイを6枚呼び出し、膨大なデータに目配りをしていく。それと同時進行で更にディスプレイを6枚追加で呼び出して空中投影されたキーボードを叩いてる。
「近接戦闘を基礎に万能型に調整してあるから、すぐに馴染むと思うよ。あとは自動支援装備も付けておいたからね!お姉ちゃんが!」
「それは……どうも」
箒の態度は素っ気なくまるで他人行儀だ。ほんとに姉妹なのか?って思わせる雰囲気だ。
そりゃそうだ。箒が大分前に束がISを発表した時の証人保護プログラム
で一夏と離れ離れになったって聞いた。
その事を一夏に聞いたら箒が自分から話すなんて珍しいとか言ってた
「ん〜、ふ、ふ、ふふ〜♪ 箒ちゃん、また剣の腕前があがったねぇ。筋肉の付き方を見ればわかるよ。やぁやぁ、お姉ちゃんは鼻が高いなぁ」
「…………」
「えへへ、無視されちった。ーーはい、フィッティング終了〜。超速いね。さっすが私」
そんな会話をしながらも篠ノ之博士の手は休むことなく動き続けている。
もはやキーボードを打つというよりも、まるでピアノを弾いて演奏するかのように指を滑らせている。その素早い動きで数秒単位で切り替わっていく画面全部に目を通している。
シュヴァルツェア・クーゲルのフィッティング作業を思い出す。けどあれは数人でやっていたけど篠ノ之束は一人で成し遂げている。
ふざけた態度でありながらも俺の父さんを殺されたきっかけにもなったISの創設者でもあり、希代の天才だと思わされる
「あの専用機って篠ノ之さんが貰えるの?」
「えっ? 身内ってだけで……」
「みたいだね。なんかズルくない?」
「ん?」
ふと、訓練機側の群衆の中からそんな声が聞こえてきた。
そりゃそうだ。箒は代表候補生じゃなくて俺と一夏みたいな特異ケースでもないため今まで専用機を持ってなく、他の皆と同じだったのだから。
皆が黙っているなか、会話に素早く反応したのは意外にも束だった。
「おやおや、歴史の勉強をしたことがないのかな? 有史以来、
ピンポイントに指摘を受けた女子達は気まずそうにその場から去って作業に戻って行く。
それをどうでもいいって感じの目で流して束は調整に戻る。
っていうか喋っている間もキーボードを打つ手は止まってないのかよ。
それも終わり、束は並んでいたディスプレイを閉じていく。
「あとは自動処理に任せておけばパーソナライズも終わるね。あっ! いっくん、白式見せて〜束さんは興味津々なのだよ」
「えっ? あ。はい」
全部のディスプレイとキーボードを片付けて、篠ノ之博士は一夏の方を向く。そして一夏は白式を呼び出し、篠ノ之博士は白式の装甲にコードをぶっ刺して紅椿と同じようにディスプレイとキーボードを空中に呼び出し作業に入った。
「それと、拳銃くんも来てくれるかな?」
「えっ……分かりました。」
今まで呼ばれなかった俺がついに呼ばれた。
拳銃くんというのは俺が篠ノ之束と出会って即座にグロックを向けたからだ。
「ならこっちも質問いいですか」
「なんだい?拳銃くん」
「俺の父親は空軍戦闘機のパイロットでした。だけどISに殺されました。ISは宇宙へ行くマルチプラットスーツですけど戦いに利用され、今はスポーツに収まっています。そこのところはどうなんですか」
そんな不平等な世界を作り上げたのは目の前の人なのだけど本当のことが知りたい。
「確かにISを女性専用にした要因は私だ………けど、今の世界を作ったのはその尻馬に乗った能無しだぜ?」
「なるほど……」
俺の考えを見透かしたのか篠ノ之博士がまた喋る。
確かにそれもあるけど、やはり納得までは………
「それに、仮に男女同時に動かせたとしよう。そうしたら今頃世界はどうなってるかな? 国十個ぐらいは戦争で消滅してるかもねー。ほんと目先にしか目が行かない凡愚どもはこれだから」
「………」
篠ノ之束の言葉は正論だ。
最初は単独で宇宙進出出来るパワードスーツとして発表されたインフィニット・ストラトスだが、全てあの事件が変えてしまったのだ。
「よし!湿っぽい話は終わり!ちゃっちゃといっくんと拳銃くんはISを起動させて」
「は、はい。」
「分かりました」
織斑先生の了承の元、俺と一夏は篠ノ之博士(こっからそう呼ぶ)の目の前に進み、待機形態のブレスレットとアクセサリーに触れた。
「来い、白式」
「行くぞ。クーゲル」
「(ラジャー!)」
展開光が形成、白と黒の機体が現出する。
「データ見せてねー、うりゃ!」
篠ノ之博士は白式とクーゲルにケーブルをぶっさして先程と同じディスプレイを展開する。
「んー……いっくんは不思議なフラグメントマップを構築しているね。なんだろ、見たことのないパターン。こっちのクーゲルも仕組みは違うけどなんか似てるね」
フラグメントマップとは人間で言う遺伝子のようなものだ。ISが自己進化するために構築されるもので。
人が何かを覚えたら身につけるように、ISはフラグメントマップに経験を積めば、形態移行といったシフトアップの可能性が生まれるのだ。
「あのさ束さんね
「なんだいいっくん」
「なんで俺とライディはISを動かせるのかな。」
「さあねー、そもそもISって自己進化するように作ったし、そういうこともあるよ」
「それってISのコアが独自に男性を受け入れるようにしたということですか?」
「おぉー拳銃くん着眼点いいね。うーん、そうなのかな?ごめんわかんないや、あっはっはー!」
あっはっはーって………その原理を今世界中が探しているんですよ?
タチが悪いなこの人
「あ、あのっ」
「ん?」
俺達のISの話題が落ち着いたのを見計らってか、緊張しながらもセシリアが一歩前に出た。
「篠ノ之束博士のご高名はかねがね伺っております、もしよければわたくしのISも見ていただけないでしょうか!」
「………」
篠ノ之博士は黙ったままセシリアの前に歩いていく。セシリアは期待と緊張に口許が上がらないように口許を引き締める。
そんなセシリアに目を合わせるように首を下げた。
「なんで君のISを見なきゃいけない?それを見て私になんの得があるというの?」
「え?」
つまんなそうな声にその場の体感気温が下がった気がした。
当のセシリアは自分が何を言われたのか理解できていない。
「どうせ国に言われて話しかけに来たんでしょ?それにいっくんに有利だったくせにいっくんが覚醒した途端一気に追い詰められてたまたま勝った分際で何言ってんの?」
「え、その、あの………」
「ワンオフ・アビリティーの
「……………」
突然の態度の変わりように何も出来なくなったセシリアはすごすごともといた場所に戻っていた。
「ん。オッケー紅椿の設定完了! んじゃ試運転もかねて飛んでみてよ、箒ちゃんのイメージ通り以上に動くはずだよ」
「は、はいっ」
空気が抜ける音をたてて連結されたケーブル類が外れていく。準待機形態の紅椿はその装甲を広げ、真の姿を表す。
「さぁ飛べぇ………ってはぎゃぁ!!!!」
俺はISを解除して篠ノ之博士を殴り飛ばした。
「ライディ!?」
「アストラス!!」
セシリアの時の篠ノ之博士と俺達の態度の違いに俺はキレた。
いくらなんでもIS操縦者のセシリアに対してそこまで言う必要がない筈だ。
「アンタどう言う神経してんだ!!セシリアはアンタを尊敬して自分のISを見せてもらいたい為に話しかけたのに一夏や箒と俺に対してとんだ態度違い見せやがって!!」
「何をしている!!」
すると篠ノ之博士は起き上がった途端俺に背負い投げを仕掛けた後馬乗りになり俺のISをジャックしてグロックを俺のこめかみに突きつけた
「はぁ………本性を表したね拳銃くん……いや、ライディ・アストラス。 アンタの目的はあれだろ?パパを殺したISを殺すんだろ?ファザコンが調子こいてんじゃねぇぞ」
「…………っ!!」
その時の篠ノ之博士の目は垂れ目でありながらも箒のような目つきと鋭さで俺を睨みつけていた。
「だいたいドイツはあの計画の技術漏洩で最強のIS操縦者を作ってるのに自分はいっくんと同じ選ばれし存在とか夢事抜かしてんじゃねぇぞ」
(こ、殺される……!)
軍人としては情けなく俺は汗が止まらなかった。けど彼女は頭脳派かと思いきやまさかの格闘もいけたのだと驚かされる
「それにアメリカに便乗して私のIS理論を子供のままごとだと笑い飛ばしたイギリスに戦争狂人のドイツにフランスはイグニッション・プランから外れた負け犬って欧州にはカスしかいないのか?あぁ?」
「…………」
「もう会話は終わり。ドイツはあの銀髪で十分だよ。お前は
そう言い篠ノ之博士はグロックの引き金に指を掛けたところだった
「やめてくれ束さん!!」
「やめろ束!!」
すると織斑姉弟に篠ノ之博士は引き剥がされた。
「ちーちゃん邪魔しないで。いっくんと違って可愛げのないやつだし殺してもいいよね」
「馬鹿か!ドイツと国際問題に発展するぞ!それだけはやめろ!」
織斑先生は篠ノ之博士からグロックを奪い取って篠ノ之博士はちぇーってでべそをかく
「…………すいません。許せなくてこんなことしました。」
「こっちも申し訳ない。束は昔からそんなもんだ。けど殴ったお前も悪い。」
「はい。」
最後に一夏に歩み寄った
「ライディ……お前…」
「一夏、セシリアをあとで慰めてやってくれ。それができるのはお前だけだ」
「………わかった。」
すると紅椿を纏った箒に呼び止められる
「………姉さんが酷い事をしたな。すまん」
「いやいいよ流石に。俺もなりふり構わず殴ったし。」
「でも…」
「俺の事はいいから。頑張ってな。」
俺は一夏のところへ戻って箒の紅椿の飛翔を見届けた。
「(ったくいてぇな)………よし!箒ちゃん飛んでみて!」
「………はい。」
しかし次の瞬間紅椿は遥か上空に飛翔した。
「おわっ!?」
「うおっ!?」
その急加速の余波で発生した砂埃が視界をおおう。
「速い……!」
「これが箒の新型IS…!!」
鈴とシャルロットの言う通り、何者の追従を許さぬ、徹底したチューン。
瞬きすれば、消え去ってしまいそうなその速さ。圧倒的な性能。
そして機動性に一同は目を奪われてしまう。
(嘘だろ!?クーゲルの高速機動形態よりも速いとかどうなってんだ!)
「……これみても束さんのこと殴れるかな?」
「………殴れません」
「そっ。てか許してるしいいよ」
こいつこっわ。
再び空を見上げると空に光る赤い光が水色の空を縦横無尽に飛び回っていた。
「じゃあ刀使ってみてよ、右のが【
篠ノ之博士からデータを受け取った箒は急停止から両肩の刀をしゅらんと同時に抜き取る。
ハッ!と雨月で突きを放つとその軸線上に五本の赤色レーザーがいくつも放たれ、巨大な雲に穴を開けた。
「おおっ……」
「いいねいいね!次はこれを撃ち落としてみてね!ふぁいやー!!」
言うなり篠ノ之博士は十六連装ミサイルポッドを量子変換して撃ちだした。
篠ノ之博士だけで国家転覆いけそう。いやいけるか。
「箒!」
「大丈夫だ一夏! はぁっ!!」
その言葉通り箒は空裂を横に振るい、その動きに合わせて帯状のレーザーが斬撃となって飛んだ。
二、三回振るわれた斬撃ビームは群がるミサイル群をひとつ残らず駆逐。
「やれる!!この紅椿なら私は!」
圧倒的な紅椿の性能に、皆が呆然と立ち尽くし、篠ノ之博士は大満足に頷く。
凄いの一言。スピード、火力ともに申し分ない。現行ISを凌ぐという言葉も嘘ではないだろう。
「(ライディ、ライディ。)」
「ん?どしたクーゲル」
「(ホウキノカオミテミロヨ)」
クーゲルに言われてハイパーセンサーで箒の顔をアップで写させた。
手に入れた紅椿の力に。
狂喜的な笑みを浮かべる箒の顔が。
「っ……!」
「どうした?」
「いやなんでもない」
ゾッと体に冷えたものが通った。今箒は何を考えていた?
一夏は気づいてなかったか、とりあえず良かった……のだろうか。再び箒を見ると元の仏教面、ではなく普通の笑顔が。
この笑顔は知ってる……あの時の俺だ。ISに復讐できる力を手に入れた時の俺だ……!!
そう考えていたら箒が上から降りてきた
「どうだった箒ちゃん?満足」
「は、はい。……その」
「んー?」
「…………ありがとう、姉さん」
箒からの感謝の言葉に篠ノ之博士は今日一番の笑顔で舞い上がった。
「いいよいいよ! 可愛い妹のために頑張るのは当然だもん!! その言葉だけで充分充分!!あー束さん幸せ!もう一体作ってあげようか?」
「いやいいです」
「だよねー!」
ぐるぐると回転しながら喜ぶ篠ノ之博士を目の前に箒は苦笑いをする。
「ほんじゃま! 後は頼んだよちーちゃん! 束さんはおいとまするよん!!じゃーね箒ちゃん!ちーちゃん!いっくん!あと拳銃くん!サラダバー!」
若干古めの挨拶と共に篠ノ之博士は崖をひょいひょいっと飛び上がって森の中に消えていった。
………どんな、身体能力してんだか。
「ごほん! それでは予定通り各自装備の試験運用を開始せよ、追加装備のない織斑は篠ノ之のISの運用もかねて二人で自主練習をするように」
パン!と手を叩く音と共に今日の授業が始まった。
止まっていた練習機班は打鉄とラフォールに群がり、専用機持ちは織斑先生に連れられて海底トンネルの入り口に向かう。
一夏に近づいた箒の笑顔はいつもより晴れやかだった。
結構危なっかしくて終わった