IS 復讐の弾丸   作:らんくらニキ

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お待たせ致しました!!夏休み編開幕です!!


夏季休暇(サマー・フェーリエン)編
第三十一話 ドイツ・サマーハイムケーア


 

福音との死闘から月日が経ち現在は7月後半。俺はIS学園のカフェブースにいた。

 

今IS学園は夏休みに入っており現在三日目。

各学生は実家に帰ったり国に戻ったりするものたちが多い。うちのクラスで言えばセシリアが本国に帰っていたり家と上手くいっていないシャルロットと学国に帰らない鈴は学園に残っている。まぁ学園の半数がこの学園に居ない状態になっている。

 

俺もドイツに帰るように通達を受けているため明日日本をたつ予定だ。

 

「それにしてもあれか………査定委員会か」

「あぁ。」

「宿題もあるのに呼び出しとかありえないよな。うわーーやりたくねー」

「何を言うライディ、代表候補生でも勉学は必須だぞ」

「まずアンタは常識を学び直してこい」

「んだと!!」

「やめてごめんて」

 

公共の場で首卍固めされそうになるのを避ける為一旦謝罪しておく。

IS学園は世界最大のIS専門育成期間。当然ISに関する熱意は凄まじく、それは夏休みの宿題が通常一項目の2倍の量。

 

夏休み前の復習だけでなく、夏休み後の予習も入っている圧巻のボリューム。

 

「あんなもんパパって終わらせたら楽だからな」

「むむっ、そう言うライディは終わってるのか?」

「一応数学と英語は終わった。」

「早いな………一夏からはなんか言われなかったのか??」

「結構気持ち悪がられた」

「だろうな」

 

正直俺は課題を後回し派なのだがやっておかないとやばいくらい量があるのでやらざるを得なかったからな。

 

「しかし査定委員会って福音の事を問いただされるんだよな」

「十中八九そうだろうな。」

 

今回ドイツ政府からの通達での査問委員会は福音での1件の質疑応答が主な議題になることだ。

 

「グライスナー主任にどやされるの間違いねぇ……」

「あぁ……厄介だな」

 

お互い、ため息を吐いた。

ダメージレベルがあんなになってたら技術部門の連中が目に見えてガッカリする姿が目に浮かぶ。

 

「クラリッサさん達元気なんだろうか」

「最近クラリッサに連絡したが元気そうだったぞ」

「それは良かった」

 

ホルツドルフ航空基地のみんなに会うのは久しぶりだから何かお土産を買っていった方がいいな。特にクラリッサさんにはアニメグッズ、モルにはガンプラを渡さなきゃいけないもんな

 

「そういえばライディ」

「ん?」

「最近、欧州でテロリズムが横行しているらしい最近ニュースにもなっていたぞ」

「テロリズム!? イギリスにもなんかあったんだろうな…」

「主な行動はISの強奪らしい。」

「確か………亡国機業(ファントム・タスク)の仕業だよな?」

 

【亡国機業(ファントム・タスク)】

 

簡単に言えばISを使って行動する裏の秘密結社。

 

発足は第二次世界大戦で生まれ、かれこれ50年は活動しているというのだが、これは実は定かではなく。何処の国の組織、又無所属の組織なのかはわかっておらず。詳細な情報はほぼ皆無と言える。

 

国家によらず、思想を持たず、信仰は無く、民族にも還らない。ゆえに目的は不明。存在理由も不確かで、その規模もわからない。

 

そして、各々の国から試作IS「奪い、各国に被害を出している特一級の犯罪組織、最近ではアメリカの第二世代が奪われたと情報が届いた

 

「ISの強奪か。ライディ、出来るだけクーゲルは奪われるな。スポーツだけならともかくシュヴァルツェアシリーズ10機はドイツを守る要だからな」

「分かってるよもし奪われる機会があったらクーゲルだけでも逃げてもらうし」

(ソレアブナクネ??)

「パイロットがISを逃がすだなんて珍しい構図だな」

 

しかし一個疑問に思っていたことがあった。

 

「そう言えばラウラってさ」

「何だ?」

「ここ三日で分かったんだけど………………ラウラの服って学園の夏制服と黒ウサギ隊の制服しか着てないよな。もしかして……私服持ってないのか?」

「………………」

 

ラウラは目を逸らしたままコクリと頷いた。

 

「1着も?」

「…………ウム」

 

さらに頷く。

マジか。どうりで休日でも制服だと思った。

 

「マジか…………」

「仕方ないだろ……私は基地の外に出たことがないのだ……だから……そういうことには疎いのだ」

 

徐々に声が小さくなっていくラウラを見て、俺は少し罪悪感が心にできていた。

ラウラは戦う為に作られた兵士って聞いたのを思い出した。もしかしてドイツ空軍って畜生?

 

「…………分かった。ドイツに帰ったら私服は何とかしてでも買うぞ。」

「済まない、感謝する」

「隊長を支えるのが隊員の務めってネーナ達に教わったんで」

 

あの後シャルロットに聞いたらマジらしい。

その夜、俺はドイツに向けて荷造りをしていた

 

「あれ?ライディその荷物なんだ?」

「あぁ、ドイツに一旦帰るんだ。 俺一応テスパで軍人だからさ」

「はぇー大変だな」

「そう言う一夏はなんか予定あるのか?」

「俺も家に帰る。家の手入れとかしとかなきゃいけないし」  

 

あー一夏ならやってそうだな。織斑先生クソ忙しそうやし

 

「もしかしたらお土産とか買って帰ってくるかも」

「マジで? でもドイツからお土産は昔千冬姉からたくさん貰ったなぁ」

「臨時教官だったからな。とまぁ俺明日早いし寝るわ」

「おう、おやすみー」

 

 

ーー♢ーー

 

 

翌日俺とラウラは空港から飛行機に乗り込んだ。

ネックレスが金属探知機に引っかかりそうだったけどISの待機形態っていったら納得いった

 

数時間後ドイツ連邦共和国首都ベルリン・ブランデンブルク国際空港に到着

日本の首都が軽く30度を越えるというのにドイツは夏にも関わらず28から24度というこの格差。

少し着ればなんとかなるこの丁度いい気温。こんな過ごしやすい気温が日本にもあれば良かった(泣)

 

「長かった〜〜!!」

「フライトの間の映画全部観てしまったぞ」

「暇すぎだよな。俺寝てたもん」

 

長時間のフライトで疲れた身体をのばした。そして空港の外に出ると一台の車が停まっており、運転席から人が現れた。

いかにも仕事ができそうな女性であり、レディーススーツを着こなして眼鏡をポケットにしまってある。

 

「ライディーーーーー!!!!」

「うわっ!母さん!?」

 

俺に抱きついてきたのは自分の母親、アデラ・アストラスなのだがおかしかった

 

「久しぶりに仕事を終えたかと思ったけど査問委員会からの議長の演説でお母さんメンタルボロボロよ!!」

「それは流石に可哀想」

 

するとクーゲルが分離してアデラを突き始める

 

「あら、ライディのISって活発なのね」

「それは多分この世界で俺だけだ 多分」

 

こんな珍光景同級生でもあり自分の上司に見られたくないマジで

 

「あの……」

「ああっすいません。 初めましてラウラ・ボーデヴィッヒ少佐。お目にかかります」

「どうも」

「私、ブレーメル社の技術開発顧問を務めております。アデラ・アストラスです。」

「ええ。こちらこそ……」

 

ライディの髪色は明るめの茶色なのだがアデラは薄めの金髪で身長は178前半である。

 

「ら、ライディの母君って背がお高いんですね」

「やだもう母君とかそう肩苦しくしないで。 アデラで良いのよ」

「じゃあ……アデラ!」

「部下の母親を呼び捨てする隊長どこにいんだよ!」

「す、すいません……アデラ…………さん」

「はいよろしい。 じゃあライディ、荷物をトランクに入れて車に入るのよ」

「……あーはいはい」

 

ラウラの常識知らずがここまでとは思いもよらなかったが、取り敢えず車に乗る事にした。

 

「早速ドイツに着いたけど二人とも今回の予定分かってる?」

「査問委員会で私とライディのことを聞かれるんですよね?」

「そうよー、 それにクラリッサちゃんとクルーゼさんのお子さんとモルドレッド君とノイマン中尉も一応聞かれるからねー」

 

モルとノイマン中尉は花月荘付近の海岸沿いで待機していたからであり、クラリッサさんとリオンはミサイルの件だろう

 

「…………」

 

ラウラは終始窓から見える街の景色を眺めていた。傍から見ると初めてお出かけをする子供のような眼差しだった。

 

「ラウラ?」

「ん? なんだ?」

「もしかしてですけど、基地の外には……」

「あぁ、出たことがない。昔はそういう馴れ合いが嫌いだったからな」

 

ラウラはそういう風に教育されてきたのか……織斑先生と出会って少しは心を開いたとはいえ隊員達との溝を埋めるには難しかったのだろう。

 

「こんなにも良い景色だったのなら、もっと早くそうしておくべきだったな」

 

遠くを見つめるラウラの目は少し寂しそうにしていた。

 

「でも今からでも遅くないぞ」

「えっ?」

 

驚いた顔でこちらへと振り向くラウラ。

俺はそのまま話を続ける。

 

「せっかくの夏休みだしみんなと親睦を深める絶好のチャンスじゃないですか。みんなも喜ぶぞ」

「そうだろうか……」

 

少し俯くラウラ。

 

「そうだよ。良いかラウラ。俺が訓練期間中ネーナ達からどれだけだけラウラの自慢話を聞かされたと思ってんだ。喧嘩したこと話したら俺のことボロックソに言う奴らだし皆んな隊長思いなんだよ」

「………」

 

ラウラは自分が冷たく扱ってきた隊員達が自分のことを凄く敬っていた事を聞いて昔の自分が恥ずかしく思えてきていた。そんな中でも嬉しいと思えてもいた。

 

「そうか……みんなが……そんな風に」

 

下に顔を下げて嬉しい気持ちを心に留めてながらもラウラの目には少しの涙が込み上げていた。

 

(ライディも言うようになって母さん嬉しいわ…!)

 

でも俺にはサラッと言われて聞き逃せないことがあった。

 

「てかクラリッサちゃんってどんな関係なんだよ母さん」

「年下の友達っていうか……そのー………ライディに黙って会ってたのよ」

「はぁ!?」

「そうだったんですか!?」

「クラリッサちゃんは業務終わりに時々会って色々話聞いてたの。 ライディにそのこと言ったらIS操縦者?? 父さんみたいに殺すのか? って失礼なこと言うじゃないの」

「…………………(沈黙)」

「マジか。」

 

流石に言われて凹んだ。母さんマジでごもっともです

 

「今日はホテルに泊まるわ。査問委員会は一時からだから。寝坊しないように」

「はい」

「分かりました」

 

母さんに降ろしてもらい俺達はホテルに到着した。

 

「いらっしゃいませ。ご予約のアストラス様ですね」

「はい。」

「ではお持ちの荷物を全て預けさせていただきます」

 

スタッフが指パッチンをすると近くにいた他のスタッフが飛んできて俺達の荷物を受け取り大事に持っていった。

 

「それじゃあ腹ごしらえするか」

「あぁ」

 

そしてホテルに隣接しているレストランへ行き、食事をとってから部屋へとむかった。

ここのレストランマジで美味しかった。特にステーキとローストビーフ。

ラウラもいっぱい食べててご満悦な模様

 

「美味しかったな。」

「また一夏達も来てもらおうぜ」

「一夏だ(・)け(・)は(・)来させてもらうがな」

「相変わらずだなぁ」

 

そう思いながら俺とラウラに鍵が渡されて自室前に来た。

 

「では明日早いんで今日はこの辺で」

「あぁ。おやすみライディ」

 

俺達は別れて部屋に入ったのだった

 

 

 

 

 

翌日

俺は朝イチに起きてランニング。相変わらずクーゲルが速いから短時間で終わった。

そこで自室に戻って着替えを済ました。

夏に対応する為に半袖用黒ウサギ隊制服を着用。まぁ半袖になっただけだ思って欲しい。

しかし俺にある不安がよぎった

 

「ラウラのやつ起きてんのかな……」

「(電話シテミタラ?)」

 

流石に怖かったんで電話する

 

「ラウラー?」

「………どした……」

「もう朝だよ。起きるぞ」

「………」

「凸るぞ」

「………あぁすまん来てくれないか………」

 

シャルロットの言う通りだ………朝が弱い!!

 

「なら開けろよ」

「………はぁい………」

 

ドアが開くと眠たそうな顔をしながらスマホを片手に現れた。

 

なんだ、あの可愛い生き物。あんなのが存在してもいいのか?写真撮ってクラリッサさんに送るぜ。

 

(カワイイナァ……)

 

スマホを構えて1枚写真を撮って、トークアプリでクラリッサさんに写真を送信した。数秒後に既読が付き言葉にならない言語が送られてきた。

うんうん喜んでいるようでなにより。

 

「さぁ、顔を洗ってシャキッとしてください」

「むぅ……わかった。ふぁ〜」

 

大きいあくびをしながらラウラは洗面所に歩いて行く。

数分後、顔を洗ってシャキッとしたラウラは先程のような腑抜け顔ではなく、いつものような顔つきに戻っていた

 

(おぉ………)

「よし、行くか。ライディ」

「は、はい!!」

「どうしたお前らしくない」

「随分とカッコ良かったんで」

「ふっ……なら良い。」

 

その後スケジュールを確認して荷物を受け取った後、俺らは部屋を出てエレベーターで1階に向かった。

エレベーターを出て、俺はカウンターへ行き、退出手続きを完了させてから(ラウラは後で一緒にやってあげた)ロビーから出たら……またいた

 

「おはようライディ、ラウラちゃん!」

「おはよう母さん」

「おはようございます。」

 

車から母さんが降りてやって来た。こんなに明るいけど実際この人未亡人だからな???(コイツクソシツレイスギヤロ)

 

「それにしてもライディ〜〜お母さんにバイキングの写真送るんじゃないわよー………まぁ私も同じようなやつ食べたけど」

「食べたんかよ」

 

親に写真送るのはマザコンすぎんかって思ったラウラだけど転校初日のライディを見て流石に辞めた。

 

「さて、お腹すいちゃったし二人とも朝食行きましょ?」

 

そうして俺たちは隣接されてるレストランに行き朝食をとることになった。

 

「それで?今日の流れって?」

「まぁ単純に言って今回の査問委員会は形式的なやつだから」

「形式的というのは?」

「簡単な話、アメリカとイスラエルの機密情報を見たんだから、そっちの連中にちゃんと言い聞かせておけよ!ってことだから形だけやろうって事よ」

「そ、そんなので良いのですか?」

 

ラウラの疑問ももってのほかだ。査問委員会と言えば、お偉いさんがたがあーだこーだとイチャモン付けるような質問攻めしてくるものだろ? それを適当にやって、ハイヤリマシターで済まそうとしているのだから。

 

「でも今回に至ってはIS学園がやるべき事をIS学園側の織斑千冬がわざわざドイツに頼み込んだ事だから少なからず漏らしちゃダメだから」

「成程………あまりお咎めなしって事で良いんですよね?」

「勿論よ」

 

話の最中にモーニングが届いたのでいただいた。

ある程度食べ終えていたら母さんの話が続いた。

 

「それと二人とも頑張ったんだから…………特にライディ」

 

すると母さんに名指しされて俺の飲んでるミルクが入ったカップが止まる

 

「報告書だとライディが中心になって他国の友達と福音討伐を率先したって。最初あの人のように死んじゃうんじゃないかと思ってしまったけど友達(織斑一夏)が助けてくれたんでしょ? よく頑張ったわ」

「母さん………」

 

父親を亡くして一人で育てて来たアデラにとって、復讐に飲まれてしまったライディが初めて友達のために頑張ってのを誇りに思っていた

 

「ラウラちゃんも良い部下を持ったわ。これからもライディを宜しくね?」

「えぇ、分かっています。 ライディは友達でもありますので」

 

ある程度話を終えると会計を済まして車に乗り、本日の査定委員会の会場である議会堂へ向かった

 

「あれ?でもなんで母さんと議会堂に? 技術顧問もか?」

「本来なら軍関係者ならだけどほら、ブレーメル社の技術者がノイマン中尉の所に居たでしょ? だから私も責任者としてここに来たの」

「厳しいなぁ」

「アデラさんはちゃんと休みとってるのですか?」

「ふっ……そんなのとうの昔に忘れたわ」

「「休んで(ください)!!!」」

(ヤスメヨ!!)

 

ワイワイしながら車は目的地の議事堂に着き裏門の前に停める。

すると守衛室から1人の警備員がこちらに向かって走ってきた。

 

「すいません民間人は表から……」

「私こういうものでして…」

「あぁ!ブレーメル社のアストラス技術顧問!? 失礼しました!早速お通りください!」

「あとこの子達も」

「アストラス中尉にボーデヴィッヒ少佐!? なら本当に申し訳ありません!」

「(イイヨイイヨキニスルナ!)」

(あんたの場合聞こえないだろうが)

 

警備員が守衛室に向け手を挙げると中にいたもう1人の警備員が装置を操作すると門が自動で開き始めた。

そして車が中に入る際に警備員は敬礼をしながら俺らを見送った。

そのまま奥に行き空いている駐車場にバックで停めてエンジンを切る。

 

「到着ーー!!さ、行くわよ!」

「まてライディ、眼帯をつけ忘れているぞ」

「あぁすいません」

 

黒うさぎ隊特有の眼帯を装着。ここからは部下モードです

それと黒ウサギ隊に入ったら被るって決めてた制帽を被る。

 

これは父さんが軍人の時に被ってた制帽だ。昔母さんが見せてくれたのでワクワクしてた。

 

「ネーナ達にもこの眼帯の必需性を問われまくってて……」

「へぇー眼帯つけるとライディって敬語になるのね…………付け外しして良いかしら」

「辞めて母さん」

 

とまぁ早く行かないと間に合わないので急いだ。

 

そして議事堂の中へと歩き出す。廊下を進み一際大きい扉を抜けると議会席に座って談笑したりしているお偉いさんたちがいた。

 

「遅くなりました!」

「アデラ!! 久しぶりね!!」

「クララー!!ごめんなさい遅れてしまったわ」

「まだ時間大丈夫よ」

 

彼女の名前はクララ・アンネリーゼ少将。ドイツを守る専用機持ちの一人で機体名は【シュヴァルツェア・シュヴェルト(黒の刀剣)】

母さんの旧知の仲。父さんの葬式に来てたのを覚えてる

 

「後ろの二人は………今回のMVPって話かしら」

「だいたいそうですね。 改めて初めてまして。ライディ・アストラス中尉と申します」

「ラウラ・ボーデヴィッヒ少佐です。お目に掛かれて光栄です少将」

「あら礼儀正しい。 特に中尉はね。」

「一人で頑張った結果がこれよ!…………はぁ……」

 

良い加減に母さんに麻酔銃撃ち込もうかな。これで強制的に休ませる(辞めとけ)

 

「さてと、ラウラ」

「なんだ?」

「俺達も挨拶しに行きましょ」

「そ、そうだな」

 

俺達も自分たちの上司のいる席に向かって歩いって行った。

 

「あれが例の実験の?」

「あぁ、失敗作と聞いていたが?」

「地上最強(ブリュンヒルデ)のおかげとか」

 

周りの下院議員たちは、ラウラを見るとヒソヒソと小声でしかし聞こえるように喋りだした。

 

「………」

 

ラウラは顔を下げて俯きながら俺の後をついてくる。

 

「下院議員達さん。 彼女の発言を取り消してもらいましょうか」

「!?!?」

 

まさかの聞かれていた事に驚くが俺は続けた。

 

「失敗作といえど彼女はドイツを守る十機のISの一人のパイロットです。コソコソ言って貶すなら俺は裏切りますよ?」

「な……何をいう中尉!」

「私たちは事実を……!」

「パイロットも人間だぞ。何でもぶつけて良いと思うな 所詮ISが無ければ何も出来ないくせに」

「空の大翼の一人息子がこの感じだと父上が泣くぞ」

「解像度低いなあなた達。 父さんは俺に悪口は言うなと言われたんでね。 言ったのは貴方達だ。直ちにボーデヴィッヒ少佐に土下座してください。良いですね????」

 

眼帯で隠れてる分一つの目線が鋭く下院議員達は萎縮した

 

「も、申し訳ありませんでした………少佐」 

 

綺麗に膝をつけ、謝ったのちに下院議員は元の位置へ戻って行った

 

「大丈夫かラウラ。」

「ライディ………………ありがとう」

「いえ、俺はただ隊長に悪口を言っていたのを許せなかっただけですので」

 

学園ではとんでもないことしまくってたやつが有能な部下ムーブをかまして来て困惑していたラウラだが、そんな俺達の前にある人が現れる

 

「ご無沙汰しております! ブリッツ司令!!」

「ご無沙汰しております!」

 

俺達の前に居るのは、北方方面軍司令にしてホルツドルフ航空基地を預かるエイブラハム・ブリッツ中将だ。

 

「久しぶりだな少佐、中尉。 それにしても中尉よ、今までの君は親父さんのことになるとガチギレしてた君がこんな成長するなんてな」

「大人しくしてたんでふけど日本でIS学園で父さんのこと話したらファザコン呼ばわりからの謝罪、さらにスタンガン受けて気絶しちゃいまして」

「結構ドタバタだな………少佐。あんなヤツの言うことは気にするな。例え議員であろうと国家代表候補生を侮辱するなら国や我々軍人が許さないから安心しておきなさい」

「はい。中将閣下」

 

司令官の優しい声掛けにラウラは少しにこやかな笑顔をだす。

 

「隊長!」

「お久しぶりだな、アストラス中尉」

「ん?クラリッサか」

「ご無沙汰しております!ってリオン!?」

 

中将の後ろの席からやってきたのは我らが黒ウサギ隊の副隊長のクラリッサ・ハルフォーフ大尉とリオン・クルーゼ少尉だった

 

「大丈夫でしたか!」

「まぁなんとかな」

「あんのクソ議員め!奴をちょっとどついてきます!」

「やめたまえ大尉。もうアストラス中尉が制裁を加えたからこれ以上は必要ない」

「うっ!それなら仕方ありません」

「ライディすげぇな。あんな凶暴なのが大人しくなるなんて」

「誰か凶暴ですか………あ?」

 

すると俺はリオンの夏用軍服の階級バッチに目に入った

 

「え、お前階級上がったのか?」

「まぁな。 以前のミサイルの件で操縦して当てきったことで中尉になったんだ」 

(あれ最後当てたの俺なんよなぁ……)

「でも本当はライディがミサイル掴んで福音に当てたんだろ? なのに俺が上がるのは納得いかないって言ったけどドイツ政府がそうしろって……ごめんな」

 

何だこいつ良い奴すぎひんか

だが俺達はあることに気がついた。

 

「もうすぐ始まりそうですね」

「あぁ。クルーゼ中尉も早く座りなさい」

「私達も行くぞ」

「「はい!」」

「議長がご到着されました。皆様ご着席ください!」

 

全員が喋るのを中断し席に戻る。俺達も真ん中の席に移動して椅子の前に立つ。

現れたのは女性議長のアストリット・デュラン議長だ。

高身長の長髪。そして誰よりも強い愛国主義者だ。

 

「みなさんどうも初めまして。 アストリット・デュラン議長と申します。 話したい事が山ほどあるので早速始めます」

 

そう言いアストリットは副議長に促す

 

「それでは、ただいまより査問委員会を始めたいと思います。ご両人はご着席ください!」

 

副議長の声掛けに俺たちは椅子に座った。

 

「本日の議題は先月日本近海において起きたアメリカ・イスラエル共同の軍用IS|銀の福音《シルバリオ・ゴスペル」によるIS学園専用機持ち迎撃作戦に関してであります。

今回の承認をご紹介させていただきます。まずドイツ代表候補生及びドイツIS特殊部隊『黒ウサギ隊(シュヴァルツェ・ハーゼ)』隊長ラウラ・ボーデヴィッヒ少佐並びに同所属ライディ・アストラス中尉」

 

俺達は名前を呼ばれ、もう一度起立し、周りに軽くお辞儀をしてから着席した。

副議長はそれを確認すると更に言葉を続けた。

 

「そしてIS学園側から救援を求めミサイルで援護をしたホルツドルフ基地から同隊隊長クラリッサ・ハルフォーフ大尉、フォーツ427大隊所属リオン・クルーゼ中尉」

 

ハルフォーフ大尉とリオンも起立してお辞儀した。

 

「最後に最高責任者のホルツドルフ基地司令官エイブラハム・ブリッツ司令官」

 

リオンの隣にいたブリッツ司令もお辞儀をした

 

「それでは質疑応答を始めます」

 

それから休憩を挟みながら時間は刻刻と過ぎていき、開始してから4時間が過ぎていた(ほとんどだべっていただけだが)。  

 

「それでは査問委員会を終了し………本題へと参ります」

 

査問委員会だけだと思っていた俺達を差し置いて議長は立ち上がった。

 

「皆さん。今回の件は本来秘匿すべき軍用ISが暴走し、ドイツ含めた欧州が代表候補生として入学したのに戦わざるを得ませんでした。

それと福音の暴走はテロリストの仕業であり、ここ数日テロリスト…………亡国機業(ファントム・タスク)の動きが活発になっています。」

 

亡国機業……ここでその名前が出るか…

 

「イギリスはBT2号機 アメリカは第二世代機が奪われたとの情報があり、いずれドイツを守る十機のISがいつか奪われるかもしれない!!」

 

議長の演説は今話して良いのか分からないが福音が暴走して以降テロリストの動きが活発となっているかもしれない

 

「そこで私はあるプロジェクトを開始する!!」

 

議長が副議長に自動投影空中フィルムを使って表示された

 

「その名は!FOS計画!!」

 

俺達はとんでもない計画に巻き込まれるのだった…………

 




FOS計画はどんなのか期待してください
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