「よぉ!!久しぶりだな!」
「……………」
モルは唖然としていた。それもそのはず演習場前に現れたのは
ドイツIS企業であるフォルクス社主任であるヴィルセント・グライスナーである。
「お久しぶりですグライスナー技術主任」
「おぉハルフォーフ大尉!相変わらず別嬪さんですなぁ!」
おっさん相手に赤らめないで大尉。
こんな人だがドイツのIS企業を飛躍させた第一人者でもあり結構危ない人
「それで今回はどんな要件で?」
「あぁ!クーゲルの模擬戦闘と聞いてEOSに向けて新しい武器を調達してきたのだよ!」
マジかこの人スゲェなおい
「久しぶりだなユーベルの倅!」
「おおおおおお久しぶりです……グライスナー主任んんん!!!」
「なぁに固くなってんだよ!最初パイロット生命絶たれたと聞いて悲しかったが技術官になったと聞いて安心したぞ!もし良かったらうち来るか?」
「けけけんこねこゆそ結構です!!」
落ち着けと言いたいところだがそうかモルのところあれか、パイロットと開発企業の二足の草鞋で戦闘機の開発企業からIS企業にジョブチェンジしたもんな。
それで技術提供で契約してるとか。
「で、モルドレッドの隣は?」
「はっ!自分
「おぉそうか!」
俺はグライスナー主任に敬礼をした。そしてグライスナー主任は俺を舐め回すように見て何か自分で納得言ったという顔をした。
「少尉のファーストネームのアストラスはあれか。例のISの……」
「………父に憧れて空軍に入ったんです」
「そうか。お前も先急ぐんじゃないぞ。」
そう言い俺の肩を軽く叩いた。父さんとは何かあるんだろうか
後から聞くと父さんの先輩だったらしいし、一度会ったことあるとの事
昔話に浸るわけにも行かずにグライスナー主任は切り替えた。
「それそうと大尉!EOSはまだかね?」
「はっ!現在我が隊のEOSの到着を待っておりまして到着次第始めたいと思っております」
「そうか!しかしやはり運搬に問題があるのかぁ」
そんな会話をしていると一台の大型輸送車が演習場に入ってきた。その荷台にはシートが被せられた物体があった。
「ハルフォーフ大尉。どうやら来たみたいです。」
「ふむ、では始めるとするか」
爆速でグライスナー主任は輸送車に向かった走ったけど速すぎだろ!!
「ぐ、グライスナー主任! ライディはクーゲルに向かえ!」
「了解!モルもまた後で」
「おう!頑張れよー」
新型武器の件で争ってる主任と隊長を横目に俺はノイマン中尉へと向かった
「ノイマン中尉、クーゲルの調整どうです?」
「あぁ、少尉用に調整を施したから前よりかは扱えるぞ」
「ありがとうございます!」
俺は互いに中尉と敬礼しクーゲルに乗り込んだ。
「さぁ行こうぜ相棒。俺達なら行ける!」
って思ったが何やら主任と四人娘が争ってる
おそらくだが新型武器についてだろう。よくあんなデカブツと言い合えるよなまじで。
そう考えながら俺はクーゲルを起動させた。
そして輸送車の荷台からシートが剥がされ現れたのは……
「なんだ…あの丸っこいの?」
荷台から姿を現した物は何とも言えない丸いシルエットをした見た目からしたら可愛いデザインしてる……マ〇・ロディかク◯ブ・ロディかな?
「なぁ中尉、あれがEOSですか?」
「あぁ。俺はISの代替えになるとか言ってるが気に入らないな。」
「何故?」
すると中尉は反論意見を吐き始めた。
「ただの鉄の塊がISみたいに空を飛べるなんて想像できるか!装備だってISのようにスロットから呼び出すなんて出来ないし!ISのようにシールドでパイロットを守る機能なんてないからあんな薄いガラス板を付けてあるんですよ!ある意味の動く盾だあんなもん!」
「結構言うんですね」
「あれに勝ったEOS操縦者が出てきたら俺は目玉が飛び出るわ!」
あぁこの人疲れてるなと心の中で思った。
「少尉。負けたら俺は何するか分かんないぞ」
「えっ……あぁわかりました(怖い怖い怖いって)」
中尉の目が笑っていなかったけど俺は死を覚悟して向かった
『さてとそちらの準備は整ったか!』
EOSの方にいるハルフォーフ隊長が通信越しでこちらに確認してきた。
「はい!準備OKです!」
『よろしいネーナ、マチルダ、ファルケ、イオ、そちらはどうだ!』
『『『『準備完了です!』』』』
隊長は四人娘の方にも確認を取ると四人はハモリながら答えたがどうやら声が大きかったようで隊長の顔が少しひきつっていた。
『少尉悪いがEOSを四機まとめて相手にしてもらうぞ』
「えっ!?四機まとめてですか!?」
『しかたないだろ。EOSは一応ISの代替になるとはいえISと比べれば全然なんだからな。これぐらいのハンデがあっても問題ないだろ』
まさか四機を同時に相手することになるとは……確かにEOSに比べればISは天と地の差、月とすっぽん並に差があるがそれはないでしょ
でもこれも俺の目的の一つなら構わない!俺はこの試練を真正面からぶち破る!
「行くか!!」
俺は気持ちを高くして演習場に歩き出した。
向こう側から四機のEOSに乗った眼帯四人娘がやってきた。EOSはガションガションと鈍い足音をたてながら歩いてくる。マジで鉄の塊だな
それと黒ウサギ隊仕様のEOSは頭部って言っていいのか?まぁてっぺん部分にウサギの耳を模した飾りが付いている。あれが実戦配備機らしい。
色合いは黒をベースにしており所々に隊のマークである眼帯ウサギと黒十字のペイントが施されている。よく見ると四人の機体はそれぞれ得意な武器を装備しているみたいで、おそらく専用機として運用してるみたいだな。
「覚悟しなさい!ぶっ飛ばしてやるから!」
「ふふふ楽しみですね」
「お、お手柔らかにお願いします」
「はぁ……疲れそう」
みんな気合い充分みたいだな、約一名を除いてたが…
「よし!双方準備は良いな?」
「アストラス準備完了!!」
「こちらも大丈夫です!」
「よろしくそれでは……」
「始めたまえ!!!!!」
何割り込んでんだこの人って思いながらも
シュヴァルツェア・クーゲルVSEOS四天王の戦いが今始まる。
ーー♢ーー
「おりゃぁぁぁ!!」
「ぬぉっ!?」
一気にスラスターを吹かして接近してきたのはネーナだった。本来両手で持つ両手剣を片手で持ち大きく上段から振り下ろしてきた。
俺は咄嗟に後ろへ飛び攻撃を躱す。
「チッ!逃したか」
「危ねぇ……!」
振り下ろされた剣先の地面は大きく穴が空いており、その威力が凄いものだという事が明らかだった。
待て待て完全に殺す気で来てる!
「クーゲルは私が貰う予定だったのにぃー!!」
「それはごめん」
「謝っても容赦しない!マチルダ!」
すると後ろからなんか音が聞こえた為即座にしゃがみ込む
「後ろがガラ空きですよ〜〜」
後ろにいたのはマチルダ!彼女は勢いよくハンマーを振り回す!こいつ危ねぇな!
フルスイングを回避した俺は【ヴィダール】を呼び出して刀身をハンマーにぶち当てて爆殺を狙う
「吹っ飛んどけ!」
「きゃぁ〜〜!!」
衝撃を与えることに成功したが
ヴィダールの刀身を補填するためにサイドスカートのホルスターに装填し、ホルスターが下に移動し引き抜くと完了した。
「よし!と言うか流石だな。EOS四天王」
「フッフッフッどうよ!伊達に四天王(自称)は名乗ってないのよッ!」
再びネーナが突っ込んで来る。その後ろにはマチルダが追随している。
二人に視線を移した時ISの警告音がなった。
「なっ!?ロックオン警報!?」
咄嗟に回避行動に移った瞬間、一発の弾丸がシールドをかすめって行った。
その方向に目やると対物ライフルを構えたファルケの姿があった。
「ファルケとイオは狙撃タイプか!!」
「はい。堕とさせてもらいます!」
「覚えてくれたんだ……嬉しい……けど、やる……!!」
イオはが機関銃であるM42マシンガンを二丁構えて射撃しようとしていた。
大量の弾丸がこちらに迫ってきているのを感じ俺は空へ逃げた。
「こんなフォーメーションが取れてるの凄すぎる……!!!」
EOSの利点は
だからそれぞれの専用機体として武装を変えることができる!
あぁもう鉄血シリーズのプラモデルかよ!
空中にいる俺だが、イオの弾幕が厄介だ。それに近づいたらネーナとマチルダのハンマーが怖すぎる
しかしここで突破口を見つける事になる。
「…………やるしかねぇ!!」
上空から見るとなにやら異変が起きた。
そう、イオの重機関銃から弾が出なくなり、ガチャンという音をたてた。そう弾切れが起きてしまったのだ。
「しまった!?」
「あんなにバカスカ撃つから!」
「ネーナが……悪い」
「なんでよッ!」
ネーナがイオにキレて余所見をしたのを見て俺はクーゲル即座に近づき背後に回る
「よそ見はダメだってハルフォーフ隊長から教わらなかったか!!?」
「しまっ……グハァッ!」
俺は至近距離でオルトロスを二丁呼び出してネーナに弾丸を浴びせた後弾切れを起こした。
ネーナを蹴飛ばしたら気絶。俺は予備の刀身をネーナの側に刺した。
うつ伏せで倒れてるから某自爆男を思い出した
「済まないネーナ安らかに眠れ」
「眠るのは貴方ですよ〜〜〜」
イオと同じ状況と分かったマチルダがハンマーを振りかぶってくるが
オルトロスの撃ち切った弾倉を即座に掴んでマチルダ目掛けて投げ飛ばした
「きゃあっ!」
弾倉が当たって止まってしまったマチルダだが、ヴィダールで弾倉を突き刺した後にパージしてプラズマ手刀で刀身を壊した瞬間マチルダに爆発が襲いかかる
マチルダはEOSのガラスがぶち割れて機能停止。そりゃそうか
「「マチルダ!!」」
「次はイオ!!お前だ!!」
イオは怯えるもののファルケが前に立ち狙撃ライフルで近づかないようにしている
「イオは早くリロード!回り込むよ!」
「……うん!!」
時間稼がれると困ると考えた俺はマチルダのところへ行きハンマーを貰う
「おぉぉぉらぁぁぁぁ!!!」
俺はハンマーを手に取りファルケの狙撃ライフルを叩き壊した
「ええええええええ!!!」
「驚いてる暇は無い!!」
怯んだ隙にプラズマ手刀でファルケのEOSのマニピュレーターを手首ごと切断し、叩きつける
「ぐわーーー!やられたぁぁ!!」
「ファルケも大したもんだ」
「褒められるのは嬉しいけど…………横。」
「あ」
仲間をやられたイオが普段しないような激怒した表情でサブマシンガンを向けてきた
「三人の……仇!!」
「どわっまじか!!」
まずいなこれSEが三分の一まで減っちまった。そんな馬鹿な、あの眠そうでおとなしそうなイオがあんなに怒ってるなんて
「なら銃撃戦だ!!教本で習ったあれを使う!!」
「……まさか!!」
俺はイオと即座に距離を取り周りを旋回し始める
(ど、どこからくるの……!!
瞬時加速とはISの後部スラスター翼からエネルギーを放出、その内部に一度取り込み、圧縮して放出する。その際に得られる慣性エネルギーをして爆発的に加速する。ただし使用中は加速に伴う空気抵抗や圧力の関係で軌道を変えることができず、直線的な動きになる。
但しこの機体は別だ。銃撃戦特化の機体だが真髄は銃撃戦による高速戦闘。
瞬時加速と併用する事で縦横無尽に駆け巡る。
その姿は黒い弾丸の
イオは背中から撃たれた感触を感じて振り返るもまた弾丸を受ける
「うぉぉぉぉぉぉぉらぁぁぁぁぁ!!」
高速旋回でイオを囲い込みバンバン撃ちまくって蜂の巣にする。
「うっ……あぁ!!ぐはあっ!!」
そこから旋回範囲を縮めていきイオのEOSはやられまくる
ダジャレだと思ったその君、静かに手を上げろ
俺はイオに銃口を向けるとイオは手を上げた
「降参する……」
「なんかごめん。やりすぎた」
「いいよ別に、それにネーナも残ってるし」
ふと目をやるとネーナが立ち上がった。偉いねぇ
近くに刺しておいた刀身を杖にしてる
「まだよ!まだ負けてないから!!」
「あ、それ力強く握ると爆発するよ?」
「うっさい!」
バキッとヴィダールの刀身を折ってしまった。
「「あ。」」
なんと言う事でしょうネーナは爆発に巻き込まれてしまいました
「ぎょああああああ!!!!」
(女子がしたらダメな声するなよ!!)
『そこまで!!勝者アストラス!!』
「ええええええ………」
ハルフォーフ隊長が終わりを告げる通信を告げると待機してた整備員達がぞろぞろと動かなくなったEOSに向かって行った。気絶しているネーナを3人がかりでコックピットから引きずり出したり他の隊員が出るのを手伝ったりと忙しく動き回っていた
「いやぁ〜よく頑張ったアストラス少尉!!」
「ノイマン中尉、なんだか生き生きしてますね」
中尉の後ろにはモルが付いて来たのだがなんだか黙っている様子
「危なかったですが何とかなりました」
「いや〜見ましたかあの娘達の顔!清々しい気分だ今!!!
満面の笑みを見えながら倒れてる4人娘を見る中尉はンナハハハハハハと言う化け物みたいな笑い方してた
「おいどうしたモルそんなに黙り込んで」
「ライディ………俺は……怖い…………お前が怖すぎる………!!」
「……!!」
「お前が……変わっちまったんじゃ無いかって……俺……」
俺を見てモルは結構ドン引きしたらしい。そりゃそうだ
ISを動かしたばかりの人間があんな動きをしてたら怪しまれるに違いないマジで
「いや違うんだモル。少し俺はしゃぎすぎちゃって」
「そんなレスキュー開始!みたいな前座みたいなセリフは余計にこえーよ!!」
こいつヒロインみたいな素振りをしないでほしい。本当のヒロインが可哀想になる
あの後グライスナー主任が良いデータが取れたと大尉に滅茶苦茶笑顔で言った後爆速で帰ってったんだけど
もうやだこの人帰ってくれよマジで
「んッんん!とりあえずグライスナー主任のことはもういいだろ。とりあえずライディひとまず勝利おめでとう」
「はっ!ありがとうございます!」
「今回の試験運用は終了とする!ライディは後で報告書を提出しろ。さて私はアイツらを叱ってくるか」
スタスタと4人の元に歩いていく大尉。あっ! ネーナがビンタされてる。
うわぁ皆あからさまにしょぼんとしてるよ……後でデザートでも奢ってやろうかなさすがに。
「モル。」
「なんだよ」
「………俺後であいつらにデザート奢るつもりなんだけど」
「うわマジかお前太っ腹だなぁ!!絶対行くぞ!」
こいつちょっっっっっろ
ライディくんだいちゅきーとか言いそう(て言うか言って欲しくない)なモルを宥めていたら中尉が話しかけにきた
「そうだ少尉」
「はいなんでしょうか?」
「クーゲルを待機形態とかできるか?」
「ISの待機形態?」
「あぁ。わざわざあんなデカブツ運ぶのめんどくさいだろ?ISは待機形態と言うアクセサリーになるんだ」
「へぇ……クーゲルは何なるんですか?」
「さぁな。クーゲルはずっと整備室に置かれてたもんだからな。出来れば見てみたい」
「はやくやろうぜやろうぜ!」
「あぁ。」
調子を取り戻したモルに急かされたので俺は意識を集中させクーゲルに命令した
すると体が宙に浮いた感覚が訪れて俺は地面に落下し着地した。
「さてどんなものだろう……」
「ライディの事だし空関連だろ」
「そんな訳…………」
出てきたのは音速偵察機ブラックバードの形取るネックレスであり、チェーンは弾丸が連なっているようになっていた
「だいぶかっこいいやつになったな!」
「ネックレスか!お前は相変わらず戦闘機が好きだなぁ」
「ブラックバードは偵察機だ!」
「「そこ??」」
この場に三人の笑い声が響き渡る。ISを動かす事がこんなにも面白いのを含めて俺は笑いに釣られた。
中尉が大半がブレスレットやネックレスなんかが多いらしい。って補足説明してくれた。
「まぁ待機形態に問題は無いらしいからな。兎に角お疲れ。」
「はっ!お疲れ様です!お先失礼します!」
「ユーベルは残れよ?」
「はいはい分かってますよ。」
俺は二人に敬礼して第二訓練所を後にした。
こうして俺とクーゲルによる対EOS四天王(自称)戦を終了した
四話ですよ!!
みんなに読んでもらえるように頑張るぞい!!