かの黄金の獣の君臨を!   作:小説の初心者

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つづき。


第4話

 

「……さっきの奴何杯か奢ってやるから、機嫌直してくれ。」

 

クリス「………」ムスー

 

急募、今目の前にいる盗賊の気分を治す方法。

マジで分からない、誰か助けてくれ。

 

「ほら、その報酬金もやるから、迷惑料として。」

 

クリス「………」

 

あっ、ちょっと機嫌治ったっぽい。

 

ダクネス「はぁ………」ジトー

 

めぐみん「………」ジー

 

「……なんだよ卿ら。言いたいことがあるならはっきり言ってくれ。」

 

2人「「別に。」」

 

なんだこいつら、何がしたいんだ。

こっちはクリスのご機嫌取りに手一杯だというのに……。

 

クリス「……どうするの。」

 

「何をだ?」

 

クリス「……ほら、あたしさっき、あんな事言っちゃったし…。」

 

あんな事……?あぁ、奪ったものは私のものになるってやつか。

確かにそうだな、どうしよう。

 

「うーん、じゃあ、一時的でも良いからパーティーに入ってくれないか?こっちもまだ2人だけだし、ちょうどいいと思うのだが……。」

 

クリス「……そんなことでいいの?」

 

さっきまで不機嫌そうだったクリスが、そう言った途端に顔をポカンとさせた。

 

「全然いいぞ?こっちとしても即戦力が増えて助かるし。なぁ、めぐみん?」

 

めぐみん「……それもそうですね。私が爆裂魔法を使った後に運んでくれる人材は多い方が良いですから。」

 

「卿はほんとにブレないな。………めぐみんもこう言ってることだし、私たちは歓迎するぞ。」

 

クリス「……どうする?ダクネス。」

 

ダクネス「私も良いと思う。2人じゃ流石に限界があるし。」

 

クリス「分かった。じゃあ、キミの提案、受けさせてもらうよ。一緒に戦う仲間として、これからよろしくね。」

 

ダクネス「よろしく。」

 

「こちらこそ。」

 

めぐみん「ふふ………これでいつでも気兼ねなく……」

 

「ちょっとは控えろ。さもないと爆弾魔と呼ぶぞ。」

 

めぐみん(´・ω・`)

 

まぁでも、クリスの機嫌も直ったようだし、一件落着だな。

 

『緊急クエスト!緊急クエスト!街にいる冒険者は、至急冒険者ギルドの前に集まってください!繰り返します……』

 

「……緊急クエスト?」

 

めぐみん「……この時期ですし、キャベツの収穫ですかね。」

 

クリス「まぁ、十中八九そうだろうねー。」

 

……は?キャベツ?

なんだ、そんな名前のモンスターでもいるのか?

そんなことを口にしようとしたが、これを言ってしまうと転生者である事がバレそうなので黙っておく。

 

ダクネス「……一応説明しておこう。この時期になると、キャベツが飛ぶんだ。私たちに食べられないようにするために。それで、誰も知らない秘境でひっそりと息を引き取るらしい。なら、私たちが一玉でも多く確保して、美味しく頂こうとなったのがこのクエストだ。」

 

なんだそれ。

まず、キャベツが飛ぶというのが普通から逸脱している。

だがダクネスが当たり前の様に言うから、この世界ではキャベツは飛ぶものなんだろう。

 

職員「皆さん、突然のお呼び立て申し訳ありません!もう分かっていらっしゃる方もいると思いますが、今年もキャベツの収穫時期がやってまいりました!キャベツ一玉につき1000エリスです!街の方には避難していただいてます!皆さん、できるだけ多くのキャベツを収穫し、ここに収められるよう頑張ってください!くれぐれも、逆襲したキャベツによって怪我をされないようご注意ください!」

 

……一玉1000エリスか、やる価値しかないな。

ここでめいいっぱい稼ぐとしよう。

 

「よし卿ら、行くぞ。」

 

3人「「「おー!」」」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「形成

Yetzirah―

 

極大火砲・狩猟の魔王

Der Freishutuz Samiel」

 

よし、これはここで固定砲台みたいにしておいて……。

 

「形成

Yetzirah―

 

暴嵐纏う破壊獣

Lyngvi Vanargand」

 

よし、あと一個………

 

「形成

Yetzirah―

 

闇の賜物

Qliphoth Bacikal」

 

あまり見た目が好きではないが、今回に関してはこれは役に立つだろう。

 

「じゃあ、私はキャベツ共に殴り掛かってくる。卿らも自由に動いていいぞ。」

 

私はその状態でバイクに跨り、空間の3次元走行に入った。

やっぱり、この二つの聖遺物の相性は抜群だな。

高速で移動しながら、全身から高速の鎖を発射する。

速さの乗った質量攻撃が、弱いわけがない。

……創造位階だと、もっと相性がいい組み合わせもあるけどな。

 

めぐみん「……なんですか、あれ。あんなスキル聞いたことないんですけど。」

 

ダクネス「なんだこの大砲は。一発一発の威力が高すぎる。それをこんな大量に展開して、弾切れもなし。一体どんな魔法なんだ……。」

 

冒険者A「……おい、なんだアイツ。」

 

冒険者B「……は?どうなってやがる、あいつの動き。それにあいつが乗ってるのはなんだ?」

 

「キャベツはスピードが速いな。動きも直線的じゃない。普通だったら狙いづらいが、私なら数の暴力で圧倒出来るからな。下手な鉄砲も数打ちゃ当たるだ。」

 

もっとも、私は百発百中だから下手な鉄砲撃ちではないがな。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「……うん、美味いな。」

 

無事にキャベツ収穫クエストを終えた私たちは、ギルドから振舞われたキャベツ料理を楽しんでいる。

この世界のキャベツは元の世界よりも美味しいな。

やはりキャベツ自体が動いているからだろうか。

 

クリス「いや〜、ありがとうねダクネス、いつもみたいに前に立ってくれて。おかげで私たちが安全に収穫できたよ。」

 

ダクネス「あ、ああ。礼には及ばない。私は自分の役職をこなしただけだ。それより、めぐみん殿の爆裂魔法とやらも凄かったぞ。」

 

めぐみん「ふふふ、爆裂魔法は最強ですからね、これくらいは朝飯前でしたよ!」

 

クリス「そのせいで後半はあたしがずっと背負って逃げ続けたけどね……。」

 

向こうの3人も仲が深まったようでなによりだ。

それにしても美味いな、このキャベツ料理。今度作り方教えてもらうか。

……そうだな、攻撃系のスキルじゃなく生活面で役に立ちそうなスキルも覚えないと。

私たちがいつ、長期間に渡るクエストを受けるかなんて、誰も分からないからな。

 

ダクネス「では改めて自己紹介させてもらおう。私はダクネス、クルセイダーだ。器用度が低く、スキルポイントを防御に全振りしたせいで攻撃がほとんど当たらないが、お前たちを守るという使命は必ず果たさせてもらう。どうかよろしく。」

 

クリス「あたしはクリス、盗賊だよー。これからよろしくね♪」

 

めぐみん「我が名はめぐみん!紅魔族随一の爆裂魔法の使い手にして、最強の魔法使いになる者である!」

 

「ラインハルト・ハイドリヒだ。呼び方は何でもいい。これからよろしく、ダクネスとクリス。」

 

………これはまた強い個性を持った者が入ってきたな。

攻撃が当たらない前衛は、もう本当に盾としかならないが…。

 

ダクネス「いや〜それにしても、あのキャベツの攻撃は良かった。人間のように理性がないからなのか、容赦無く攻撃してきてくれる!」

 

………おっと、これは少しまずいか?

 

ダクネス「どうやらこのパーティーの前衛は私1人だけのようだな。遠慮なく壁や囮に使ってくれ!なんなら、そのまま見捨ててくれても…」

 

なるほど、俗に言うMの部類に入る女だったか。

どうりで攻撃が出来ないのに前衛を張るわけだ。

 

……攻撃出来ないMのクルセイダー、魔法一発で動けなくなる魔法使い、そして盗賊と私か……。

これはまた、とんでもないパーティーになったものだ。

 

「とりあえず、今日は宿に戻ろう。風呂で疲れを癒してくれ。」

 

ダクネス「感謝する。流石の私も不潔のままでは嫌だからな。イヤでも、それはそれで他者から遠ざけられて……」ブツブツ

 

クリス「そうだね〜、私も今日はゆっくり休むよ。」

 

めぐみん「ラインハルト、明日も魔物討伐に行きましょう!」

 

「行けたらな。」

 

 

 

 




疲れた。
ほぼ深夜テンションで書きました。
一応まだ続ける予定です。
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