登場を見送られた悠仁の友達(交響曲第五番の幕間)
※未読者、忘れた方向け補足。悠仁の友達は吉野順平って名前です。原作序盤の方で登場してたキャラクターです
※真人ってキャラクターの登場も併せて見送られてます
順「虎杖君、大丈夫かなぁ」
真「あいつ面白いよね、また戦いたいなぁ」
順平は呆れた顔でため息を吐いた。
順「真人さん、そういうの虎杖君嫌いますよ」
真「そう?あいつも戦ってる時楽しそうだったよ?」
順「僕にはそうは見えませんでしたけど……」
真「アハハ!順平は分からないか!虎杖悠仁は俺だよ、戦いそのものに意味を見出してる」
順「そういうものですかね」
真「それより!俺の出番なかったのが気に入らないんだけど!」
順「それ僕に言わないでくださいよ」
真「そこら辺の呪霊戦よりよっぽど派手なのに!」
順「知らないですって。……あれ?」
順平の手元に一枚の紙。拾い上げて、読んでみる。
順「えっと。『お前は情報量が多すぎるから原作で暴れとけ』ですって。なんですかこれ?」
真「はー!?なにそれ!」
順「あ、続きあります。『お前出すと単純な原作再現だろがい』だそうです」
真「ちょっと意味分かんないんだけど」
順「真人さんでも分からない時あるんですね」
ちなみに、真人はまだ知らない。作者に出禁を食らったわけではないことを。
早速鳴弦の手入れをしてみる優太
優太は黒漆塗の鞘から丁寧に鳴弦を引き抜いた。
二尺八寸、打ち刀より長い太刀。懐紙の代わりにチュッパチャップスを咥えて、手入れを始める。
白い組紐を解いて目釘を抜き、柄を外す。それから拭い紙で刀身の古い油を丁寧に拭き取った。
打ち粉をポンポンと刀身に纏わせて、新しい紙でもう一度拭き取る。そこへ、悟がノックもなしに優太の部屋に入ってきた。
五「お、早速お手入れ?勤勉だねぇ」
宮「……」
優太は口を開かない。悟は優太の真剣な様を見て満足そうにほくそ笑みつつ、ふと思った疑問を口にした。
五「いやチュッパチャップスって。現代的すぎでしょ」
宮「……」
優太はなおも無言のまま、再び打ち粉を刀身に纏わせて、丁寧に拭っていく。
最後に、柔らかい布に刀用の油を染み込ませて、ムラがないようにスッと刀身に油を塗った。柄を挟んで目釘を打ち込み、固定してから鞘に戻す。
組紐を巻き始めながら、ようやく優太が口を開いた。
宮「手入れ中に話しかけるのやめてもらっていいです?邪魔なんで」
五「酷くない!?」
珍しく、素のトーンで悟が驚いていた。
宮「礼節としてもそうですけど。呼気が当たると刀錆びるんで。普通に邪魔です」
五「……そっか、そうだよね」
ド正論パンチにシュンとした悟がとぼとぼと去っていった。教え子に渡した刀が大事に扱われるのは喜ばしいことだが、渡した本人が雑に扱われるのはなんとも言い難い心境にさせる。