呪術廻戦⇔余話集   作:たゆたう 累

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なんで優太は佩刀なの?

 優太は入院中、というのは本編のお話。面会謝絶も自主トレ禁止もここでは全く意味を成さない、それが余話集。

 

虎「優太ってさ、なんでその、佩刀?にしてるの?」

 

伏「太刀だからじゃないのか」

 

宮「んや、別に太刀でも帯刀はしてもいいよ。佩刀って騎馬戦で刀使いやすくする携帯方法だから」

 

虎「んー?じゃあ、あえて帯刀じゃなくて佩刀にしてんの?」

 

宮「そうだね。ってか、俺の骨格的に帯刀ってできないんだよ」

 

 優太の言葉に恵は首を傾げた。帯刀と骨格が結びつかない、普通ならそうである。

 

伏「別に、ベルトに下げ緒結べば誰でも帯刀できるだろ」

 

宮「えっとね。帯刀って、基本的に帯とかベルトの内側に刺すんだよね。佩刀は外に吊るすんだけど……」

 

 優太は言いながら、佩いていた鳴弦を一度外し、ベルトの内側に刺して刀を帯びようとする。骨盤に当たって、収まりが悪い。

 

宮「こんな感じでグラつくの」

 

伏「前後の収まりが悪いな」

 

虎「ぷらぷらしてるな、ちょっとカッコ悪いかも」

 

宮「いや、判断基準そこかよ……。まぁいいや。これ収まり良くしようとするとさ」

 

 優太は柄を外側に向ける。収まりは良くなるが、とても実戦的とは言えない。

 

宮「これだと、抜刀しづらいわけ。そんで──」

 

 優太が逆に、柄を内側に向ける。今度は柄が鳩尾の前に来る構図になって、鞘が異様に外側に飛び出している。

 

宮「これはこれで、普通に邪魔なわけ」

 

伏「なるほど……。骨格が五条先生に似てるから、先生がわざわざストラップを用意して佩かせたのか」

 

虎「確かに、五条先生も優太も脚長いよな。日本人っぽい骨格とはなんか違う感じ」

 

宮「そゆこと。しかもこのストラップ、カーボンファイバーらしい」

 

虎「カーボン……?なにそれ」

 

伏「耐熱性、防刃性に優れためちゃくちゃ頑丈な繊維。普通に高級品だ」

 

虎「優太、腰に何百万円ぶら下げてるの……?」

 

伏「桁が一個足りねえだろ。二代目千子村正(せんごむらまさ)奉納用(ほうのうよう)の太刀、その陰打ちでしかも呪具。下手すりゃ億いくぞ」

 

 悠仁は青ざめた。下手すりゃ億の値打ちがあるものを振り回していた事実が後付けで開示されたのだ、当然の反応である。

 

宮「呪術師やってりゃそういうこともあるんちゃう?」

 

伏「呪術師ってそんな便利な言葉じゃねえぞ……」

 

 恵は呆れつつ、野薔薇も似たような言い訳をしていたことを思い出してため息を吐いた。この二人、意外と思考回路は似ているのかもしれない。

 

虎「ってか、五条先生って見てないようで意外と見てるよなぁ」

 

伏「そうだな、ムカつくがちゃんと見てる。特に宮城島の場合、中学二年の暴走から一年半、表向きは拘禁処置、実態は五条先生から呪力操作を教わりつつ、伊地知さんから義務教育課程を教わってる」

 

虎「えっ、そうなの!?」

 

宮「あー、うん。暴走の再現性なしって判定もらうまで、高専から出れなかったから。あと、七海さんもたまに来てたよ」

 

虎「えっ、ナナミンと友達なの!?」

 

宮「……ねえ伏黒、どっからツッコミ入れようか?」

 

伏「やめとけ。虎杖はこういうやつだ」

 

 二人はため息を吐いた。一級術師・七海(ななみ)建斗(けんと)。彼を友達感覚で呼ぶ一年生は、恐らく虎杖悠仁しかいない。

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