ハイスクールD×D アフター:New HERO BorN F×F 作:scp-114514
俺、特殊消防官になります!
《ジュラス・グレモリー》
「き、きつい…」
「へばってもらっては困るな。上級悪魔なんだろう?」
初めて力を振るったあの日以降、俺はおじさんに毎日稽古をつけられることになった。あとランニングとかの基礎トレも。
なお稽古と言っても悪魔のそれは、規模が規模なので空地とか広場とかじゃ無理。おじさんが魔法で作った空間の中でやっている。
「にしてもこれはやりすぎ感が…」
「優しさと甘やかしは別だ。深い情愛がウリのグレモリーが、この2つを履き違えたなんて恥さらしの何物でもない。少なくともキミの母は、時に優しく、時に厳しく眷属に接していた。というか、キミの両親を支えてくれた人たちは皆してそうだったよ」
「それとも、憧れへの道の険しさに怖気づいたか?」
「…ッ、わかったよ、やってやる!」
ドゴーン!ドゴーン!
遠くでは爆発が何度も起こっており、白いドラゴンがブレスをぶっぱなしながら青紫のドラゴンを追い回している。
「ひぃん!力加減というものを知らないんですかこの人!」
『甘いことをいうんじゃない。祖父と父親が泣くぞ』
「いいもん!私はパパとかじいやと違って、別に強さなんて求めてないもん!」
『タンニーンの血筋のくせに強さが半端なドラゴンなど私が許さん』
「スポーツ根性ものというか、なんというか…そういうの流行らないんですけど今時!」
『それ以上減らず口を叩くならギアをもう一段階上げるからな!』
「いぎゃあああ!」
レギーナさんもレギーナさんで修行をつけられてて…なんと!おじさんが召喚したアルビオンが相手だ。
なんか…巨体が巨体を追いかけっこしてるのって、これがそこら辺の広いところだったら大騒ぎになりそうだよね。怪獣映画じゃあるまいし。
「そもそも…なんでこんなに頑張んないといけないの…?」
「キミを強くする方法がこれしかないんだ。キミはね、父親の方を強く受け継いでいる。2号ならもうわかるだろう?」
『なるほどな。オリジナルの相棒、兵藤一誠はグレートレッドの肉体をもってしても基礎スペックが残念な分、努力により強さを手にした』
「幸い、最上級悪魔の境地まで上り詰めた母親と、グレートレッドの肉体で構築された人型ドラゴン兼特級悪魔の父親を持つんだからポテンシャルはあるだろうがね」
「いや、まぁ俺が悪魔として弱いのはわかってるよ。そうじゃなくて…もっとこう、そもそも力をつける必要がどうして…?」
『あー、そういうことか。ヴァーリ・ルシファー。そこら辺について』
「…人体発火という、今この国に潜む脅威。それは俺一人でもどうにかなるだろうが、俺は俺でやる事を考えていてね。その時、万が一を考えてキミ達をここに置いていかないといけない。自分の身を自分で守ってほしいんだ」
「えっ、つまり焔ビト以外にも危険なのがあるってこと?」
「そうだ。断言する。東京皇国には裏があると。
大災害の後に建国されて200年以上が経つ。これは人間界では十分長い時間だ。
にも関わらず、人体発火の真相を暴いたという話は聞いたことがない。おかしいと思わないか?」
厳重に秘匿をされているのか、真相に辿り着いた者を消しているのか。
そう締めくくったおじさんの言葉に、思わず眩暈がする。
「そんな!じゃあ聖陽教とか、毎日シスターのお姉さんがラートムって言ってるのとか、太陽神とか…あれって全b———むがっ」
ぐちゃぐちゃな感情に振り回されながら言葉を紡ごうとする俺の口に、おじさんはチャックを閉めるように指をスライドさせた。
「おっと、そういうことは真に本意を言い合える人達との会話でのみ出してもらえるかな。俺達ならまだしも、人前では言ってはいけないよ。
…少し話が逸れたがね、この国では人体発火の謎というのは相当根深い闇なのだろう。これを解決出来なければ人間界は二度と冥界や天界、その他神話世界と断絶したままになる。だから俺のような存在が頑張らないといけないんだ」
おじさんはしゃがんで俺と視線を合わせ、真剣な表情で喋る。
「子供というのはね、ただそれだけで愛おしいんだ。かけがえのない宝だ。
だから、大人は子供を守るための努力を惜しまない。子供が独り立ちできるようにさせるのもその一つだ。その子供が、自分なりに道を拓き、自分なりに問題を解決できるためには必要なのさ」
「…」
「まるっきり両親のようでなくていい。それなりに死地を潜り抜けられるほどの力と、それに見合った心の強さをつけてくれないか?
大災害のあの日、俺はあまりにも多くの者達を見殺しにした。けれど、友人の子供くらいは守りたい。
わかってくれ、一人前に育て上げないとキミの両親に合わせる顔がないんだよ」
そうか。おじさんは血が繋がっていない俺のことを、そんなに大切に想っているんだ。じゃなきゃ、授業参観みたいな親が来る日に親代わりで来るなんて事しないよね。
「なれるのかな…」
「キミが望むのなら、未来はどうにだってなる。可能な限りで手助けはしてあげよう」
「ありがとう、おじさん。あとちょっと悩みが出てさ」
「なんだい?」
「俺さ、おじさんにさっき言われるまで学校で教えられてたことが正しいと思ってたんだ。
なのに、真っ赤な嘘を吹き込まれて生きてきた感じがして…」
「そうか。そう思うのも無理はない。
キミは『おっぱいドラゴン』を今でもよく観るね。あの作品では善悪が明確に示されていた。現に、そのモデルとなったキミの両親が戦ってきたのは明確な『邪悪』が殆どだった。世界への不満や恨み、挑戦、あるいは純粋な悪意…色んな目的を持った連中がテロ組織を作り上げたんだ。
けれど、そういうのを別にすればね。世の中の正義とか悪っていうのは、必ずしも法とか組織とかが絶対的な基準となって判断されない。判断基準が曖昧なのさ。
だから…何のために・誰のために行動しているか。それを自分の中で定義する必要がある」
「難しいね…」
「ああ。こればっかりは、きっちりと価値観を作っていく必要がある。そのためには色々な経験をしなくてはな。特に、同じ志を持つ者達との繋がりは大きな成長となるだろう」
おじさんははっきりと答えを出さないまま、深く考えこんだ後に何か閃いたような素振りを見せた。
「そうだ。消防官を目指すしてみないか?」
「えっ?」
「人体発火の謎を究明しようと奔走する者達も少なからずいるだろう。そういう輩と縁を結ぶのも成長に繋がる。この情勢を解決する事も出来るかもしれない。
その暁には人間界は人体発火という恐怖から解放され、再び神話世界と繋がる事が出来るだろう。うん、目指すべきだ」
つまり、父さんや母さん達と会える。だったらやるしかない!
「うん。俺、特殊消防隊になるよ。絶対人体発火の謎を解き明かして、人間界を救って見せる」
「うむ」
「それで、父さんと母さん達に胸を張って言う。おっぱいドラゴンとスイッチ姫の名に恥じない事をやり遂げたって」
「ほう、更に大きく出たじゃないか。ならこれからはギアを上げていこう」
「い、いきなりは聞いてないってぇ~~~!」
Q.クロスオーバーらしくいくならば炎炎キャラの強さも神器とかで補強する必要があるのでは?
A.まぁある程度は考えてますが…神器の由来は考えられましたが、どんな名前にするか、どんな能力にするかはまだ…