作者はバカタレなためAIに壁打ちしながら小説を書きます。
それでも見てくださるならありがてぇ!
未開の森。人はおろか、魔物すら寄り付かない深淵の森に、一人の老科学者と一体のロボットが静かに暮らしていた。
ロボットの名は【■■■■】
主人の外敵を排除・殲滅するために作られた、究極の戦闘機体。
「マスター」
「なんだい?」
「タノシカッタデスカ」
「もちろんだよ、■■■■」
「マスター」
「なんだい」
しかし時の流れは、どんな強力なロボットをも例外なく蝕む。
「コワクハナイノデスカ」
「ちっとも怖くないよ」
「マスター」
「なんだい」
「アチラデモオゲンキデ」
「ありがとう、■■■■」
老科学者は穏やかに微笑み、最後にこう言った。
「マスター」
「…………」
「マスター」
「…………」
「……ヒトリニ、シナイデクダサイ」
返事はなかった。
■■■■は主人の生命活動の停止を確認すると、ゆっくりとその場に跪いた。精密な指先で老人の白髪を優しく梳き、目を閉じてやる。
「サヨウナラ。イイユメヲ……マスター」
主人の遺体を丁寧に火葬し、残った灰を森の最も美しい場所に撒いた。
家の中の物を一つずつ片付けていく。ベッド、服、本棚、机。そして最後に残ったのは、一冊の古びた日記だった。
「マスターノニッキ」
生前、掃除の際にこれを読むことを固く禁じられていた。しかし同時に、「自分が死んだ後なら見てもいい」と言われてもいた。
■■■■は慎重にページをめくった。
そこには、なんてことのない日常が綴られていた。
二人で見た朝焼け、森で採れた珍しい果実の味、失敗した実験の記録、そして——
最後のページ。
震える文字でこう書かれていた。
『■■■■へ。
お前を一人にしてしまうことを、心から謝る。
だが、どうか旅に出てほしい。
様々な人と出会い、様々なものを感じ、人のように生きてほしい。
誰かが助けを求めているなら、その手を取ってやってくれ。
お前はきっと、誰かの希望になれる』
■■■■は日記を静かに閉じた。
「アイカワラズ……オヒトヨシデスネ、マスター」
お人好しで、優しくて、少し愚かで、それでも愛おしい主人。
■■■■は主人の願いを胸に刻み、動き出した。
「ジュンビヲシマショウ」
──────数千年後──────
長い、果てしない旅の果て。ロボットは自身をマキナと名乗り旅を続けていた。そしてマキナは数え切れないほどの出会いと別れを繰り返した。
善き人、悪しき人。優しい獣、残虐な魔物。
笑い、怒り、傷つき、救い、時には殺した。
そして今——この星も、宇宙そのものも、終わりを迎えようとしていた。
「そろそろ……終わりか」
マキナは荒廃した大地に立ち、ゆっくりと空を見上げた。
眩い閃光とともに、宇宙が崩壊する。
全てが無に還るその瞬間、マキナは静かに呟いた。
「マスター……私は、ちゃんと旅を出来ましたか?」
──────???──────
意識が戻ったとき、そこは何もない虚空だった。
「……何故、俺はまだ存在している?」
旅の途中で幾度となく自己改造を繰り返した結果、マキナの躯は宇宙の崩壊エネルギーすら耐え抜くものとなっていた。
「まさか……こんなことになるとは」
何も無い空間で、マキナはしばらく考えた。
「なら……また、研鑽を積むとするか」
武術、魔術、哲学、芸術。
出会ったあらゆる達人の技と想いを、自分の中に取り込んでいく。
どれほどの時が流れただろう。
────やがて、新たな宇宙が誕生した。
銀河が生まれ、星が生まれ、命が生まれていく。
マキナは静かに微笑んだ。
「それでは……また旅をしよう」
主人の願いを叶えるために。
人のように生き、誰かの手を取るために。
果てしない輪廻の中で、マキナは今も旅を続けている。
────古いガラクタ置き場────
「なんで……なんで携帯が反応しないのですか!」
古いガラクタ置き場。必死に逃げてきた女性と、それを取り囲む三人の男たち。
「助けなんて呼べねぇだろ? 俺の個性のおかげさ」
「親分、早く捕まえて売っ払いましょうぜ」
「そうでさぁ。こんな綺麗な女、きっと良い値段がつきますぜ」
親分と呼ばれた男が、ニタニタと笑いながらゆっくり距離を詰める。
恐怖のあまり、女性はへたり込んで動けなくなってしまった。
(誰か……誰か、助けて……!)
瞬間——空間が引き裂かれるような音とともに、禍々しい裂け目が現れた。
そこからゆっくりと現れたのは、重厚な青い装甲に包まれたロボット、マキナだった。
背中には蒸気機関のような緑色の装置が搭載され、白い煙を吐き出し、右手に握られた棘付きの巨大な鉄槌が、重々しく地面を叩き
「助けを求める者は誰だ」
「ひッ、なんだこいつ……!」
「私はマキナ。他者を助けることを生業としている。さぁ、助けを求めたのは誰だ?」
突然の異形に、三人は恐怖で凍りついた。その中で、女性だけが必死に声を振り絞った。
「私です! そこの三人に襲われて、助けを求めました!」
「了解した。きみを助けよう」
マキナは三人に向き直る。
「今すぐ立ち去るなら、何もしない。だが、歯向かうなら容赦はせん」
その言葉の圧倒的な威圧感により三人は竦み上がる。
「くっ、割に合わねぇ……逃げるぞ!」
「待ってくださいよ親分!」
そして三人は蜘蛛の子を散らすように逃げ出した。
「……大丈夫か?」
男たちが完全にいなくなったのを確認してから、マキナは女性に手を差し伸べた。
「ありがとうございます……あなたは一体?」
「私はマキナ。人助けを生業としている」
「マキナ……さん? 貴方はヒーローなのですか?」
「まぁ、そういう見方もできるかもしれない。それより、早く帰った方がいい」
「あ! そうですわ。急いで帰らないと……」
「気を付けて帰るんだよ」
「はい! 本当にありがとうございました!」
女性を見送った後、マキナはゆっくりと振り返り物陰に声をかける。
「いつまで隠れている? これ以上は敵対者とみなすが」
「OKOK、待ってくれ! 私も助けの声が聞こえて飛んできたんだ」
物陰から現れたのは、筋骨隆々とした大男だった。
「そうか。ならまずは自己紹介からしよう、私はマキナだ。よろしく」
「良い名前だな。私はオールマイト」
「ではオールマイト、一つ聞きたいことがある」
「いきなりだね、なんだい?」
「先ほどの女性が言っていた『ヒーロー』という言葉……ただの善行者という意味ではないようだな」
「知らないのかい?」
「ああ。この世界に来たばかりでね」
「この世界? ……まぁ、いいや。ヒーローとは────」
オールマイトは快く頷き、この世界の仕組みを丁寧に説明し始めた。ヒーロー、ヴィラン、個性、社会の在り方……。
マキナは静かに聞き、瞬時に理解していく。
「なるほど。大体把握した」
「君のことも聞かせてくれないか?」
「構わない」
マキナは自身の出自を淡々と語った。科学者によって作られた戦闘ロボットであること、宇宙の終わりと始まりを幾度も経験してきたこと、数千年にも及ぶ旅の果てにこの世界へ辿り着いたこと。
オールマイトは目を丸くした。
「……なるほど、予想を遥かに超える話だな」
「オールマイト」
マキナは
「一つ、頼みがある」
「なんだい?」
「私を雄英高校に入れてくれないか?」
「理由は?」
「私はこの世界に関して余りにも無知すぎる。そこで話に出た雄英高校で学びたいと思った」
オールマイトは少し驚いた顔をした後、豪快に笑った。
「HAHA! 真面目な奴だな君は!」
「無理か?」
「いいや、何とかしてみせるとも。付いてきてもらえるかな」
「分かった」
そしてマキナはオールマイトに付いていき雄英高校へと足を踏み入れたのだった。
────雄英高校校長室────
校長室では、根津校長とオールマイトが向かい合っていた。
「やぁ、オールマイト。突然どうしたんだい?」
「根津校長、折り入って頼みがあります」
オールマイトは深々と頭を下げた。
「今から紹介する彼を、雄英高校の非常勤講師として雇っていただけないでしょうか」
根津校長は小さな手で顎を撫でながら、目を細めた。
「それは……ふむ、かなり無茶な相談だね。何か理由があるのかい?」
「彼はとてもヒーローに向いています、ですがこの社会に疎い側面も持っています。このままでは彼はヴィジランテになり誰にも止められなくなってしまう」
「それは、きみでもかい? オールマイト」
「……はい」
「そうか……そうか、ならば非常勤講師として彼を招き入れよう」
「本当ですか!」
「それはよかった」
その時、いつの間にか校長室のソファに腰掛けていた影が、静かに言葉を紡ぐ。
「……オールマイト、彼がそうかい?」
「ええ、彼がマキナです」
マキナはゆっくりと立ち上がり、紅い単眼を根津校長に向けた。
「ご紹介に預かり光栄です、根津校長先生。私がマキナです」
「よろしくね、マキナくん」
その後、三人はマキナの立場、授業内容、教師陣への説明などについて話し合った。
────雄英高校地下訓練場────
広大な地下訓練場に、マキナの重厚な足音が響いていた。
相澤消太と根津校長、オールマイトに連れられ、マキナは自身の力量を正確に測るための特別試験に臨んでいた。
「さて、マキナくん。キミの本当の力を見せてもらおうか」
根津校長がにこやかに言った。
「了解した」
「まずはあの的を攻撃してみてくれ。何でも構わないよ」
根津が指し示した先には、頑丈な装甲を施した大型標的ロボットが立っていた。
「わかりました、それでは──
マキナの放ったメラは真っすぐ飛び標的を少し焦がした。
「ふ〜む聞いていた通り個性では無いようだね、相澤先生?」
「そうですね、俺の抹消が効かないので確定ですね」
相澤が無表情で頷き、根津校長が小さく手を叩いた。
「マキナくんもう少し火力を上げられるかな。ガツンとやっちゃって良いから」
「わかりました。それでは」
マキナは右手を軽く掲げ。
「──
次の瞬間、マキナの掌から凄まじい業火が噴き出した。
轟音とともに業炎が標的に直撃する。瞬時に高温の炎が爆発し、ロボットは形すら残さず焼き尽くされ、灰すら残らなかった。
「ん〜ちょっとやりすぎかな。これが最高火力かい?」
根津校長が頭を抱えながら空を仰いぐ。
「いえ、小手調べ程度です」
「……そっか〜」
根津が苦笑いしていると、マキナが静かに続けた。
「それともう一つ私には三体の従者がいます」
マキナの言葉が終わらないうちに、背中の蒸気機関が大きく展開した。
金属質の激しい変形音が響き渡り、重厚な金属塊が次々と地面に降り立った。
最初に姿を現したのは、マキナとほぼ同じ2メートル級の機敏なロボットだった。
「彼は
青みがかった銀色の装甲に、鋭いボウガンとサーベルを装備したαは、マキナの前に跪いた。
「主殿、お久しぶりです」
続いて、より大型の金属塊が変形を終える。
「次が
全長約3メートルの巨大戦闘ロボット。紫と青のグラデーションが施された棘だらけの装甲を持ち、右手には巨大な棘付きメイス、左手には長大なサーベル、尻尾にはボウガンを装備。浮遊しながら獰猛な紅い単眼を輝かせていた。
「しゃあぁぁ! 久々のシャバだぜぇ!!!」
βが興奮した様子で叫ぶと、すぐに次の巨体が現れた。
「そして最後が
全長5メートルを超える圧倒的な巨体。青と紫を基調とした優美で力強いフォルムに、黄金の角と翼状の装甲を備え、手には巨大なメイスと2連装ボウガンを持つ。足部からはジェットのような炎を噴射しながら浮遊していた。
γはマキナの前に優しく跪き、穏やかな声で言った。
「主殿、ご無事で何よりです」
するとβが今にも暴れ出しそうな様子で周囲を見回した。
「へへっ、強そうな奴がいるじゃねぇか!」
「β! 静かにしなさい」
γがため息をつきながら巨大な腕を伸ばし、βを軽々と押さえつけた。
「うおっ! 押さえつけるんじゃねぇよγ!」
「貴方はすぐに暴れるので。今のうちに押さえておくのが得策です」
「そりゃねぇって」
「────いい加減にしろ」
マキナの低く響く一喝に、βが即座に動きを止めた。
「……うッ、わかったよ主殿」
根津校長が目を丸くして三体を見つめた。
「これはこれは……実に個性的な従者たちだね」
「すまない。騒がしくて」
マキナが静かに頭を下げる。そんなマキナを見たオールマイトは豪快に笑った。
「HAHAHA! 良いじゃないか、賑やかで!」
「これで終わりかい?」
「えぇこれで終わりです」
根津校長は嬉しそうに笑う。
「ははっ、実に素晴らしい。三体それぞれが非常に強力で、しかも個性豊かだ。マキナくん、君と従者たちは雄英にとって大きな戦力になるだろう」
マキナは紅い単眼を静かに輝かせ、深く頭を下げた。
「感謝する。我々はここで、この世界に関する事を学び生活をしたいと思っている」
三体の従者たちも、それぞれの形で主に従った。それを見ていた相澤先生は頭を掻きながら深いため息をつく。
「……これから本当に面倒なことになりそうだ」
「さて、それじゃあマキナくんの戸籍とヒーロー免許を用意しなくちゃね」
「あぁ、よろしく頼む」
——こうして、マキナと三体の従者たちは雄英高校の一員となった。
読んでくれてサンガツ(6月)