ウルトラクロスロード ~銀河に輝く星々の宿命~   作:通りすがりの大学生

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(=◎ω◎=)<どうも読者の皆様、おはこんばんちわ! 作者です!


(=◎ω◎=)<今回のお話でpixiv版の第三話までが終了。


(=◎ω◎=)<毎日更新だからペースが速い……。


(=◎ω◎=)<近い内にストックが尽きるな、これ……。


(=◎ω◎=)<さて、今回は遂に多次元宇宙へ向けて出撃です!


(=◎ω◎=)<主に出発前のやり取りがメインとなりますので、お楽しみに!


(=◎ω◎=)<それでは、ゆっくりして行ってね!


第十七話 気を付けて行って来い

 

 

 

 秘密要塞「アイランド・フォートレス」の広大な地上部。

 

 普段は島内の豊かな自然と原生林の一部に見事に偽装され、緊急時には重厚な稼働音と共に天蓋が開き、地面の下に隠された全量四キロにも及ぶ広大な滑走路がその姿を現す。連合軍が誇る世界最大の超巨大特殊指揮官機「ムリーヤ・ベース」を始めとする、組織の所有航空機が離発着するその滑走路の端に今、四つの影が並び立っていた。

 

 一つは、今回の宇宙海賊(リヤンゴン)によるSD強奪事件において、栄光の「一番槍」を任せられた次世代のリーダー、星野谷星都。あとの三つはそれぞれ、彼と同じ「連合軍」に所属するメンバーであり、彼が心から愛している血の繋がった家族達であった。

 

 四人とも、組織内においては戦闘を始めとする様々な分野で高い総合力を発揮する、万能型の面々である。

 

 

 

「んじゃ、行ってくるぜ。みんな、任務の成功を祈っててくれ」

 

 

 

 星都が黒髪のニュアンスパーマを風に揺らし、不敵にニヤリと笑ってみせる。すると、間髪を入れずに三人それぞれが思い思いの言葉を投げ返した。

 

 

 

「ああ、とにかく気を付けてな、星都。頌栄も言ってた通り、向こうの世界で少しでも危ないと感じたら一秒も惜しまず応援を呼ぶか、もしくは遠慮せず戻って来い。お前が持つファイブキング以外にも、次元間を渡る能力を持つ怪獣のSDはまだまだあるんだ。この俺が、世界の壁をブチ抜いて爆速で駆け付けてやるとも」

 

 

 

 父親の星野谷月光(ほしのやげっこう)が、ハンサムで力強いトーンを響かせて微笑む。

 今年で四十七歳を迎える、星野谷一家の大黒柱。過酷な訓練で鍛え上げられた百八十二センチの堂々たる体躯には、今なお現役としての凄まじい活力が漲っており、艶のある黒髪には白髪の一本も混じっていない。

 

 年齢を感じさせない若々しく端正な顔立ちと相まって、組織の支部では三十代前半の若手に間違われる事もしばしばだ。

 

 

 

「万が一、現地で無様にしくじったとしても大丈夫よ、星都。その時はお姉ちゃんが組織内専用のグループチャットで、貴方の泣き顔データを詳細に書き込んで連合軍の全員で盛大に笑い飛ばしてあげるから」

 

 

 

 どこか妖艶で、しかし確実にドSなニュアンスを含んだ美しい声で、姉の星野谷美月(みづき)も微笑みを浮かべてみせた。

 彼女は星都の一つ上で、今年で二十六歳。第一腰椎骨の辺りまで伸びた艶やかで黒いストレートロングの合間に、鮮烈な金色のメッシュが側頭部から一房だけ綺麗に走っていた。

 百七十三センチという抜群の長身に映える美貌を持つ、どこかミステリアスな雰囲気を感じさせる才女だ。

 

 ちなみに、仲間内では「若干だが外道気質・悪趣味」な性格をしている事で恐れられている。

 

 

 

「ちょっと美月姉、それ完全に安心させるフリをした公開処刑じゃん! それのどこに弟がリラックスして出撃できる要素があるの!? ――うん、頑張ってね、星都兄! 宇宙海賊だかなんだか知らないけど、星都兄の全力で、思いっ切り派手にブッ飛ばして来ちゃって!!」

 

 

 

 妹の星野谷月香(つきか)が、弾けるような笑顔に活発でキュートな声音を響かせて拳を突き上げた。

 こちらは星都の一つ下で二十四歳。毛先に赤銅色の輝かしいメッシュが入った黒髪の外はねミニボブと、程好く日に焼けた小麦色の健康的な肌が、周囲に快活なエネルギーを振り撒く女性だ。

 実際の性格もそのビジュアルイメージの通りであり、百六十八センチと女性にしてはかなりの長身にも関わらず、仲間内では「小気味良く跳ね回るウサギがそのまま擬人化したみたいな人物」として随分と可愛がられている。

 

 

 美月の容赦ない外道発言に「相変わらずのブラックジョークだな……」と苦笑いの的確なツッコミを入れつつ、家族からの熱いエールを受け取った星都は、上着のポケットから二つの洗練されたアイテムを取り出した。

 一つは、彼が愛用している頌栄謹製のギンガスパーク。そしてもう一つは、数種類にも及ぶ強大な怪獣達の肉体が、禍々しくも奇跡的な均衡を保ったまま混ざり合ったような異形の形状をした、一体のSD(スパークドールズ)であった。

 

 

 これこそが、「超合体怪獣 ファイブキング」。

 

 

 二〇一四年に放送された「ウルトラマンギンガS」の第七話「発動! マグネウェーブ作戦」にて初登場を果たした、ゴルザ、メルバ、レイキュバス、ガンQ、超コッヴの、総勢五種類にも及ぶ強大な怪獣達が合体して誕生した超絶的な存在。

 特撮ファンの間では、あの昭和の暴君になぞらえて「平成のタイラント」とも畏怖される、ウルトラマンシリーズの中でも屈指の強豪怪獣であった。

 

 そのファイブキングのSDを握る手に、自らの魂と決意を込めるようにしてグッと力を込める。すると、ドールの頭部――ゴルザの強固な頭部甲殻とメルバの鋭利な造形が絶妙な配分で融合したその顔立ちの奥に輝く、一対の青い双眸がキラリ、と一際強い光を放った。

 それはまるで、星都の意思にファイブキングが応えたかのようであり、どうやらこの新たな暴君もまた、未知の戦場へ一番槍として殴り込む準備を万端整えているらしい。

 

 

 

『あー、あー、業務連絡―。業務連絡―。大変長らくお待たせ致しましたぁ! 多次元索敵システム「ワールド・エンド・ハウンド」、対象世界の座標固定が完了でぇす! 推定着地地点の周囲の環境データは、お手持ちの携帯端末にすべて転送済み! ――出撃準備、いつでもOKのオール・グリーン! ドーンと行っちゃいましょう!』

 

 

 

 右耳に装着したワイヤレスインカムの極小スピーカーから、モチベーションがカンストした太郎のノリノリな声が流れて来る。

 相変わらずの軽薄で破滅的な声色に対し、星都は短く「了解」とだけ返してから、SDの足裏にあるライブサインにギンガスパークのブレード部分の先端を素早く押し当てた。

 

 

 カチィィィーーーーン……ッ!

 

 

 ――《スパークドールズ、モンスロード!》

 

 

 人形が持つ膨大な生体エネルギーが、変身アイテムに何一つのエラーも無く一〇〇%完全に認証された事を示す、あのバトルナイザーを模した電子音声が鳴り響く。それを聞き届け、星都はSDを接続した状態のギンガスパークを、太平洋の青い大空へ向けて力強く掲げ、人差し指でトリガーを一気に引き絞った。

 

 

 ――《ウルトライブ! 「超合体怪獣 ファイブキング」!!》

 

 

 ドゴォォォォォォォンッ!!!

 

 

 直後、SDとギンガスパークから解き放たれた眩い光の粒子が、凄まじい量の奔流となって嵐の如く渦を巻き、瞬く間に滑走路に立つ星都の逞しい肉体を包み込んで巨大化していく。

 空間に投影された超巨大な影は秒単位で明確な生物的質量を帯びていき、やがて禍々しい力強さと、奇跡的なまでにバランスの取れたデザインが醸し出す圧倒的な異形美を兼ね備えた、一体の神話級の巨獣へと完全収束して変貌を遂げたのだった。

 

 

 

「GIGOGAGOOOOOOOOAAAAAAA――――ッ!!!」

 

 

 

 合体元となった五体すべての怪獣達の声が複雑に融合した、大気を爆裂させるほどの凄まじい大咆哮が、要塞島全体の空気をビリビリと引き裂きながら響き渡る。

 

 かつてティガ、ダイナ、ガイアの「平成三部作」のウルトラマン達と戦い、そして追い詰めた怪獣達が合体した姿。そんなバックボーンを持っているだけあって、かつて実際に初登場した際には、新世代のウルトラマンであるギンガとビクトリーの二人の巨人を同時に相手取り、そのすべての攻撃を無効化して完膚なきまでに叩きのめした事で、大勢の特撮ファンに絶大な衝撃を与えた存在だ。

 

 そのファイブキングが今、連合軍の「矛」として、アイランド・フォートレスの大地へと堂々たる降臨を果たしたのだった。

 

 

 ヴィィィーーーーーン…………………バシュゥッ!!

 

 

 ファイブキングの蒼い双眸が一段と強く輝き、その左腕でぎょろりと不気味に瞬いている「奇獣 ガンQ」の巨大な単眼の深奥に、空間の分子をねじ切りそうなほどの高密度なエネルギーを高速で充填していく。

 太郎の索敵システムと完全にリンクし、エネルギーが臨界点まで高まったその瞬間。ファイブキングは直情の大空へ向けて、一発の紫色に禍々しく輝くエネルギー光弾を撃ち放った。

 光弾は滑走路の上空数百メートルの位置で弾けるようにして空間に溶け消え、その場所に直径八十メートルはあろうかという巨大な空間の裂け目(ワームホール)をその場に形成した。

 

 

 

「んじゃ、一丁頑張って来るとしますか!」

 

 

 

 父親達、家族一同が地上で見守る中、ファイブキングへとウルトライブした星都は、巨体に相応しい強靭な脚力で太平洋の大空へ飛び上がる。同時にメルバの翼を勢いよく羽ばたかせ、渦巻く紫色のワームホールの中心に広がる深淵の闇の中へと、その巨体を滑り込ませて行った。

 

 

 ――シュウゥゥゥン……。

 

 

 超怪獣の姿が一瞬で消え、別の次元へ転送されると同時に、巨大な時空の穴もまるで何事も無かったかのように大気の中へ綺麗に溶けて消滅した。

 

 あとには、いつもの穏やかな潮風が吹き、爽やかな波の音が響く、普段通りの静けさを取り戻した要塞島の美しい風景だけが残される。

 

 

 

「……………決して無理だけはするなよ、星都。必ず生きて、無事に家まで帰って来い」

 

 

 

 閉ざされた次元の穴の向こうに広がっているであろう別の地球の大空を、どこまでも真っ直ぐに、眩しそうに見上げながら、月光は一人、愛する息子が無事に帰還する事を心の底から祈るように、優しい声でそう呟いたのだった。

 

 

 

 




(=◎ω◎=)<如何でしたでしょうか。


(=◎ω◎=)<ここまで読んで頂き、誠にありがとうございます!


(=◎ω◎=)<今回初登場した星都くんの家族ですが、


(=◎ω◎=)<全員、個性の塊です。


(=◎ω◎=)<特に姉なんて、弟だろうが妹だろうが平気で中指立てて煽り散らかします。


(=◎ω◎=)<ちゃんと一線を引いて弁えるところは弁えているので


(=◎ω◎=)<家族仲が悪くなる事はありませんがね。


(=◎ω◎=)<いつか、そんな「高校生のノリ」でわっちゃわっちゃやってる場面も書きたいな……。


(=◎ω◎=)<あと、文中にあるファイブキングの鳴き声ですが


(=◎ω◎=)<ゴルザの部分だけで八割くらいは占めています。


(=◎ω◎=)<設定上は合体している五種類の怪獣すべての鳴き声が混ざっていて、


(=◎ω◎=)<実際にそういう鳴き声をしてるんですが、


(=◎ω◎=)<文字に起こすとこうなります。


(=◎ω◎=)<あいつの声、なんか強くね?


(=◎ω◎=)<それではまた次回、お会いしましょう!


(=◎ω◎=)ノシ
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