ウルトラクロスロード ~銀河に輝く星々の宿命~   作:通りすがりの大学生

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(=◎ω◎=)<どうもおはこんばんちわ! 作者です!


(=◎ω◎=)<前日の第一話投稿時にもお伝えしていました通り


(=◎ω◎=)<書き溜めてある分がありますので、連日更新となります。


(=◎ω◎=)<果たして、光の中から現れるのは何か?


(=◎ω◎=)<頌栄と太郎は一体どうするのか?


(=◎ω◎=)<乞うご期待です!


(=◎ω◎=)<それでは、ゆっくりして行ってね♪


第二話 前代未聞の前例ナッシングな異常事態

 

 

 

「GISYAAAAAAAAAA!!」

 

 

 

 咆哮と共に、一体の巨大生物が光の柱を潜り抜けてオフィス街のビル群に降り立つ。

 全身を覆う金色と黒の頑丈な装甲、太陽光を反射して鋭く光る両腕の大鎌、腹部に輝く縦長の青い発光体、頭部に三本、両肩に一対二本生える巨大な角、黄色一色に染まる瞳、コンクリートジャングルの只中にあっても尚異質さを放つ恐るべき巨体。

 

 突如として出現したそいつの名を、頌栄と太郎は知っていた。何故なら、彼らがこよなく愛するヒーロー系特撮番組の金字塔、「ウルトラマンシリーズ」に登場する宇宙怪獣の一体だからだ。

 

 

 その名も、「宇宙戦闘獣 コッヴ」。

 

 

 

「嘘、だろう……ッ!?」

 

 

 

 愕然とした様子で、頌栄が呻くように零す。

 今まで画面の中に息づくフィクションのキャラクターだと思っていた存在が、現実として目の前に現れた。その事に、頌栄の脳はオーバーヒート寸前だった。

 

 

 

『…………………なぁんでここにコッヴが居るんですかねぇ? ボク達、何時の間にウルトラシリーズの世界に迷い込んだんでしょう?』

「言ってる場合か! 太郎、今すぐ市内全域に緊急事態警報と緊急避難指示を出せ! ボサッとしてたら死人が山ほど出るぞ! それから防衛省と空自、あと警視庁のメインサーバーにこいつの映像をリアルタイムで送り付けろ! スクランブル発進と一般人の避難誘導をさせるんだ! 急げッ!」

『合点承知ッ!』

 

 

 

 ぶつり、と通話が途切れた直後、街中に緊急事態を示す警報音が大音量で鳴り響いた。続いて、機械音声による避難指示の放送と、人々が持つスマートフォンに緊急避難警報が発令された事を示すメールが一斉に届く。

 頭のネジが何本か纏めて飛んでいるくせに、こういう事に関しては本当に仕事が早く、頼りになる男である。

 

 

 

「皆さん! 早くここから逃げてください! 建物の中には入らず、出来るだけ遠くに! 急いで!!」

「う、うわああああああああ!!?」

「きゃーーーーーーーーーー!!!」

 

 

 

 あまりにも理解不能な状況に茫然としていた人々も、鳴り続ける警報や避難指示、警報メール、そして頌栄の切羽詰まった大音声にようやく我に帰ったのか、口々に悲鳴を上げながら脱兎の如く走り出した。

 だが、突如として地球の街に姿を現した「金色の死神」は、そんな人々の狂態を嘲笑うかのように行動を起こす。

 

 

 

「GISYAAAAAAAAAAAAAAA!!」

 

 

 

 腹部から頭部へかけて、上るように光が明滅した直後、頭頂部の角から一発の光弾が発射された。

 光弾は真っすぐにオフィスビルの一棟目掛けて飛翔し、着弾。爆音と火花を撒き散らしながら、瞬く間に瓦礫の山へと変えてしまう。

 飛び散るガラスの雨と、巻き上がる濃煙。その威力は正しく、「ウルトラマンガイア」の第一話と第二話に登場したコッヴの暴威そのものであった。

 

 オフィスビルの崩壊と、降り注ぐ瓦礫の雨。そして局地的な地震によって、逃げ惑う人々の足は強制的に鈍らされていた。

 しかし、そんな狂乱の只中にあってただ一人、頌栄は人命救助のために必死になって走り回る。安心させるように声を掛けながらアスファルトに転倒した男性を力強く助け起こし、母親を呼んで泣き叫ぶ幼い子どもを腕の中に抱き抱えて、迫り来る絶望の暴威から少しでも離れようと足を動かした。

 

 そして、救助活動に血道を上げながら、サファイアブルーの瞳に強い憤怒と焦燥を込めてコッヴを睨み上げる。

 その視線の先、当のコッヴは悠然とビル街の中を闊歩していた。まるで破壊行為そのものを純粋に楽しんでいるかのように、頭部から破壊光弾を次々と発射して建物を文字通りの瓦礫へと変えていく。

 更に、進行方向の四車線道路に乗り捨てられていたセダンを玩具のように蹴り上げ、別の高層ビルに突っ込ませて大爆発を引き起こしたかと思えば、巨大な足で信号機や標識ごとバイクを紙屑のように踏み潰す。三本爪の足がアスファルトを爆裂させ、ひしゃげたガソリンタンクから漏れ出た燃料が、火花によって瞬く間に黒煙を伴う爆炎へと変わった。

 

 平和だったコンクリートの街は、一瞬にして地獄の様相を呈していた。

 吹き付ける熱風が頬を焦がして行く中、頌栄は再び手にしたスマートフォンで太郎を呼び出す。

 

 

 

「クソッ……! 太郎! おい、太郎! 空自の戦闘機はまだ来ないのか!? このままじゃ、東京がめちゃくちゃにされるぞ!!」

『ついさっき、準備の出来た機体がスクランブル発進しました! あと三十秒以内にそっちへ到着します!』

 

 

 

 秘匿された強力な暗号回線であるため、未曽有の大混乱の中にあっても何の問題も無く通話が繋がる。それと同時にマイクへ向かって怒鳴り付けるように言うと、間髪を入れずに太郎がそう返して来た。

 彼なりにこれが大震災とほとんど変わらない規模の緊急事態である事を理解しているらしく、何時になく張り詰めたその声色には、珍しい焦りの色が浮き出ている。それがかえって、怒りと焦りで沸騰しかけていた頌栄の脳を急速に冷却させ、普段通りの冷静さを幾分か取り戻させた。

 

 

 

「そうか、あと三十秒だな? 分かった。こっちはこっちで、出来る限りの避難誘導をする! 太郎、悪いがお前も、自分に出来る事を全力でやってくれ!」

『モッチのロンですねぇ! 言われるまでもありません! 人類史上初の怪獣災害対応、不謹慎ですけど年甲斐もなくワクワクしますよぉ!』

 

 

 

 言葉通りの弾んだハイトーンが響いた直後、オフィス街の辛うじて生き残っているデジタルサイネージや電光掲示板、ビル壁面の巨大スペースビジョンが、次々と避難先を指し示す鮮明な文字と矢印で埋め尽くされて行った。

 避難する人々の不安を少しでも和らげるためなのか、それらはどれもポップで明るいデザインで統一されており、恐ろしいパニックの中でも一目で状況が理解しやすい。画面の向こう側にいる天才ハッカーなりの、不器用だが精いっぱいの気遣いが見て取れた。

 

 太郎が各機関に送り付けた映像や、一般人からの悲鳴に近い通報を受けた警察官達も続々と現場に到着しており、信じられないような状況に怯えつつも逃げ惑う人々に声を掛けて避難誘導を進め始める。頌栄もまた、まだ無事なビルから雪崩のように飛び出して来る人々に向かって、喉が張り裂けんばかりの大声と身振り手振りで避難先を伝え、最大限に手を尽くして協力していた。

 

 その時――大気を怒涛のように引き裂く轟音と共に、二条の鋭い影がオフィス街の空を切り裂いて飛来する。航空自衛隊の主力戦闘機F-15J、通称「イーグル」だ。強力なツインエンジンが放つ凄まじい爆音が、逃げ惑う人々の悲鳴すらも掻き消して行く。

 

 太陽光を反射してキラリと光る灰色の流麗な機体に、頌栄の胸中には「ようやく来たか」という安堵と、「たった二機だけなのか」という疑問が同時に湧き上がった。

 

 

 

「太郎……一応尋ねるが、空自が飛ばしてくれたのはあれだけって事は無いよな?」

『何しろ前代未聞の前例ナッシングな異常事態ですからねぇ……! 日本各地にある空自の基地もぜぇ~んぶてんやわんやのてんてこまいですよ! とにかく、出撃準備が出来た機体から順次ガンガン飛ばすように、ボクが裏からうまぁくハッパを掛けておきましたんで、今は取り敢えずそれで我慢してくださいな!』

 

 

 

 高速でキーボードをタイピングする激しい打鍵音を背景に、太郎が早口で捲し立てた。

 F-15Jがいくら世界有数の空戦能力を誇る名戦闘機だとしても、相手は空中を飛び回る戦闘機ではなく、地上を蹂躙する巨大で狂暴凶悪な宇宙怪獣だ。現代地球における最高峰のスペックが、果たしてあの金色の皮膚にどこまで通用するかは、はっきり言って未知数。いや、特撮の知識を抜きにしても、頌栄の研ぎ澄まされた直感は通常兵器の打撃力不足を冷徹に予感させていた。

 

 ――だが、今は。日本の空自が誇る主力戦闘機と、その操縦桿を握る熟練のパイロット達の勇気だけが、人類に残された唯一の盾だった。

 

 

 二機のイーグルが、寸分の狂いも無い統制された編隊飛行で、悠然と首をもたげるコッヴの頭上へと肉薄する。

 

 

 

 




(=◎ω◎=)<いかがでしたでしょうか?


(=◎ω◎=)<ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます!


(=◎ω◎=)<当作品の怪獣第一号にコッヴを選んだ理由ですが


(=◎ω◎=)<単に作者が「TCG三部作」の世代ド真ん中だからですね。


(=◎ω◎=)<ティガ、ダイナ、ガイア……


(=◎ω◎=)<初めて本腰を入れて視聴したウルトラマンシリーズなだけに、思い入れも強いです。


(=◎ω◎=)<ま、一番視てたのはメビウスなんですけどね。


(=◎ω◎=)<初めてリアタイで最終回まで行ったぜ……。


(=◎ω◎=)<それでは、今回はここまで!


(=◎ω◎=)<また次回、お会いしましょう!


(=◎ω◎=)ノシ
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