ウルトラクロスロード ~銀河に輝く星々の宿命~ 作:通りすがりの大学生
(=◎ω◎=)<今回はvsサンダーキラーのバトルパートその2
(=◎ω◎=)<もうちょいGUYSの皆さんに頑張って頂きます
(=◎ω◎=)<星都くんも頑張ってサポートしますんで
(=◎ω◎=)<緊迫した空対地戦をお楽しみくださいませ
(=◎ω◎=)<それでは、ゆっくりして行ってね!
一方、工業団地の安全な場所から戦場の様子を悠々と眺めていたリヤンゴンは、欺瞞用電磁シールドの内側で固まっていた。
サンダーキラーを迎撃するためにやって来たGUYSの戦闘機を見て「ようやく来たか! どんな風に絶望してくれるのか楽しみだぜ!」と鼻息荒く見守っていたのだが、途中で星都が「エンチャント機能」を使って巨大なキャノン砲を実体化させるのを目の当たりにして、ショックと混乱で頭の中が真っ白になってしまったのである。
「………は? はぁあ!? なんだよソレ!? なんなんだよソレぇえ!!? あれ、どー見てもグルジオキングのグルジオバレルじゃねーか!! どっからあんな激ヤバ大砲を持ち出して来たんだよぉ!!? ありえねーだろ! あんな事までできるとか知らねーぞ!! チートだ、チート!! あンのスカしたオッサンめ、情報を隠してやがったなーーー!!!」
頭をバリバリと掻き毟り、悔しそうに何度も何度も地団駄を踏むリヤンゴン。
だが、彼が集めた頌栄謹製のSDやギンガスパークに関する情報の中には、今回使われた「エンチャント機能」に関するものもしっかりと載っていた。単純に、彼らバロッサ星人が普段使用している移動用の円盤にはまだ規格が合わず、地球産の戦闘機や戦車などの兵器にも興味が無かったために流し読みしたまま放置していただけ。すなわち、リヤンゴンが今の今まで「エンチャント機能」について忘れていただけである。
そうとは気付かず、リヤンゴンは青褪めた顔で機体下部に巨大キャノンを引っ提げて飛ぶガンフェニックスを見つめた。
「不味いぞ……! 不味い不味い不味いッ……! ギガキングキャノンなんて物騒なもん直でぶち込まれたら、いくらサンダーキラーでも負けちまうかも知れねぇ……! そうなったら、あいつらに絶望を味わわせてやれなくなっちまうじゃねぇか! こうしちゃいられねぇ……早くあの大砲だけでも始末させねぇと……ッ!」
混乱する頭でそう判断を下すや否や、思い至ったが吉日とばかりにサンダーキラーのSDを実体化させるのに使用したギンガスパークを通じて、リヤンゴンは暴れるサンダーキラーに指示を飛ばした。
『おい、サンダーキラー! 今お前のすぐ傍をちょろちょろ飛んでる戦闘機の内、デカい大砲をくっ付けてる方を最優先で狙え! お前を縛り付けてたリミッターは俺様が全部取っ払ってやったから、遠慮せず全力を出しな! ベリアル融合獣の恐ろしさってやつを、この地球の人間共に見せ付けてやれぇッ!!』
「GIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIッッッ!!!!!」
その特殊なテレパシーによる通信が届いた瞬間、サンダーキラーの様子が目に見えて変化した。
全身から赤黒く染まった電気が漏れ出し、胸のカラータイマーと頭部の角が脈動するように不気味に明滅しながら空中でバチバチと弾けて火花を散らす。
浴びただけで息が詰まるような感覚に襲われるほどの威圧感を放ち、巨大な咆哮に伴う音圧と衝撃が周辺一帯のマンションの窓ガラスを瞬く間に粉砕した。
その勢いのまま、ぐぐっと全身に力を籠めるようにサンダーキラーが体を小さく屈める。
敵が見せた不可解な行動にリュウ達が眉根を寄せる中、背中に悪寒が走った星都が咄嗟にヘルメットのインカムへ向けて大声を張り上げた。
「リュウ! マリナ! 急旋回してサンダーキラーから離れろ!! 全方位の放電攻撃が来るぞッ!!」
『『ッ!!?』』
全力の警告が耳朶を打ち、二人は反射的に操縦桿を思いっ切り倒して素早くその場から離脱する。
その直後、サンダーキラーの全身から赤黒い電撃が何十本も枝分かれしながら迸り、自身を中心とする一帯の団地を瞬く間に蹂躙していった。
マンションを貫いて爆発炎上させ、道路に巨大な破壊の痕跡を刻み、乗り捨てられていた自動車に当たってそこら中で轟音と爆炎を巻き上げる。
瞬く間に瓦礫の山と化した団地の様子を見下ろし、リュウ達は思わず息を呑んだ。
『あっぶねぇ……! 星都が気付いてくれなかったら俺達全員撃ち落されてたぜ……!』
『よく気付いたわね……流石は星都、頼りになるわ』
『星都さん! ありがとうございます! おかげで助かりました!』
「どういたしまして。俺もみんなの役に立てて良かったよ」
リュウやマリナ、コノミからの通信にそう応えつつ、星都は鋭い視線で眼下に佇むサンダーキラーを睨んだ。
先ほどの広範囲放電攻撃だが、実は本来のサンダーキラーにあのような攻撃技は存在しない。「連合軍」の仲間内でも、特に電気系の能力を持つ怪獣のSDを好んで使う傾向にある龍海や頼巳、龍華の三人が「もしかしたらこういう事もできるのではないか?」と思い至り、様々な資料を基に訓練を重ねて習得したもの。つまり、頌栄が創ったSDから実体化したサンダーキラーのみが使う事のできるオリジナル技なのだ。
元々持っていた技や能力だけでなく、新たに習得した独自の技や能力をも駆使して襲い掛かって来る。他人から盗んだものを自在に使いこなして戦う、バロッサ星人の本領発揮ともいえる状況だった。
『こりゃちょっとマズイかもですねぇ……。さっきの全周囲放電攻撃「サンダースフィアスパーク」もそうですけど、龍海さんや頼巳ちゃん達が独自に習得した技は、確か他にもまだあったはずです。そのすべてを使いこなして来るのだとすれば、リミッターを外されている事以上に厄介ですよ』
(実質、サンダーキラーの姿をした別の怪獣と戦ってるようなもんだからな。幸い、龍海さん達が編み出した技や能力は全部記憶してるから、冷静にやればまだ対処はできる。問題は、リヤンゴンの野郎がそこに手を加えて無いかどうかだが……)
ほんのわずかに焦りの色が浮かんだ太郎の声に心の中でそう返しながら、星都はじっとサンダーキラーを観察する。
その時、相手の視線とバッチリ目が合った気がした。次いで、エレキングから引き継いだスリット状の口がにわかに赤黒く発光を始める。
「リュウ! ミライ! ジョージ! 気を付けろ! あいつ、ガンフェニックスにロックオンして来てる!!」
「GIIIIIIIIIII!!」
星都の口から再び警告が飛ぶのと、サンダーキラーの口から複数発のライトニングキラーカッターが発射されたのはほぼ同時だった。
リュウが磨き上げた操縦技術をフル回転させてガンフェニックスの機体を操り、次々と光線刃を躱していく。一撃でも当たれば致命傷は免れない必殺の刃が機体の目と鼻の先を掠めていく様には、さしもの星都も肝を冷やしかねなかった。
『マリナ! コノミ! リュウ達の援護だ!』
『『G.I.G!!』』
司令室にいるサコミズから指示が飛び、マリナ達の乗るガンブースターが空中で大きくターンしてサンダーキラーの下半身に攻撃を浴びせる。
だが、アルタードブレイザーやガトリングデトネイターを何発叩き込もうと、サンダーキラーはマリナ達を意に介さず、執拗にガンフェニックスを狙ってライトニングキラーカッターを放ち続けた。
リュウの回避行動を全力でサポートしながら、ミライが星都にインカムで通信を繋ぐ。
『星都さん! どうしてヤツは僕達ばかり狙って来るんでしょうか!』
「たぶんだが、さっき実体化させたグルジオバレル……ギガキングキャノンを発射するための大砲が原因だろうな! 本能的に危険を察知したか、あるいは例のバロッサ星人がサンダーキラーに直接指示を出してるのか、どっちにしろ最優先で潰しに来てるのは間違いないぜ!」
『直接指示って、あの野郎、近くにいるってのか!?』
「今はまだ可能性の話! けど、グルジオバレルを装備した途端に狙って来たって事はそういう事だと俺は思う! いくらなんでもタイミングが的確過ぎるからな!」
『あ”~、星都くんのその予想、残念ながら当たりっぽいですねぇ~……!』
リュウ達と星都が通信でやり取りをしているところへ、キーボードのタイピング音と共に太郎の声が割って入って来る。通信中なので生憎と星都が応答する事はできないものの、それを意に介さず太郎は言葉を続けた。
『先ほどのリヤンゴンのハッキング通信を逆探知して、今度はこっちからハッキングし返してやったんですけどね? その結果、団地の一角にあるマンションの屋上からヤツの反応がバチコリ検知できちゃったんですよ。丁度そのマンションは、程好く戦場から離れていて、尚且つ戦場全体の様子を見るのに最適な場所なんで、この反応は本物と見てほぼ間違いないでしょう。相変わらずSDの反応はゼロですけど、だったら別のものの反応を辿れば良いじゃないって思って試してみたら大正解! これでリヤンゴンの首根っこを掴んだもドーゼンDEATH☆』
(それ自体は朗報なんだろうけどさぁ! 今はそれどころじゃないっての! あの通信で『お前らが無様に足掻く姿をしっかり見届けてやる』って言外に宣言してたし、十中八九見てるだろうなとは思ってたけど、案の定かよ! こーゆー時は外れていて欲しかったぜ、クソッ!)
加えて、いくらリヤンゴンの居所を掴めても、捕獲する前に逃げられたら結果的には同じだ。ああいうタイプはゴキブリと同じくらい逃げ足が早いため、探知できたからと言って油断はできない。
リヤンゴン逮捕に向けて一歩前進した事は間違いないが、道のりはまだまだ長い事に変わりは無いのだ。
「隊長! メテオールの使用許可は下りないんですか!?」
『ダメだ! 昨日の今日で、整備点検がまだ完全には済んでいない! アライソ整備班長からも「今はまだ使うな」と厳命されているんだ! 使用許可は出せない!』
ジョージの懇願に対し、サコミズから非情にもNOが突き付けられた。
サンダーキラーは今も間断なく光線刃を放ち続けており、躱すのに精いっぱいでギガキングキャノンを発射するどころでは無い。この状況を打開するにはメテオールの解禁が最も効果的だと思われたが、それも整備点検不足で使用は実質不可能だった。
無理に使おうとしても、かつてのグロマイトとの戦いの二の舞になる事は目に見えている。もしまたメテオールの使用を強行して機体に何かあれば、今度は説教だけでは済まないだろう。
何より、GUYS JAPANが誇る「翼」を何度も墜落させる訳には行かなかった。
(……ッ! そうだ!)
打つ手無しかという空気が漂い始める中、ふと何かに思い至った星都は手元の小型コンソールを素早く操作する。何度か画面をスワイプしてガンブースターの機体制御コンピューターを発見すると、嬉しそうに一つ頷いてマリナとコノミに通信を繋いだ。
「マリナ! コノミ! 今からガンブースターに別の武装を追加する! そいつも一緒に使って援護してくれ!」
『分かったわ! 何が飛び出して来ても使いこなしてみせるから、安心して良いわよ!』
『私も精いっぱい頑張ります!』
二人の頼もしい返事を受けて、星都は懐のアイテムボックスからまた別のSDを取り出す。
それは、いっそ清々しいほどに分かりやすいロボットだった。
艶やかな金属の光沢を放つ漆黒のボディを持ち、頭部に限りなく近い胸部に一対二門の小口径光線発射装置、右腕に巨大な大口径ライフルをそれぞれ装備している。
二足歩行の人型だが、ガンダムやマジンガーZといった地球産のロボットとは違うデザインをしており、これが異星の技術を使って建造され、宇宙のどこかから送り込まれて来た存在である事を如実に物語っていた。
これこそは、「宇宙ロボット キングジョーブラック」。
かつて、「ウルトラセブン」の第十四話と第十五話にて登場し、その圧倒的な頑丈さでセブンの持つあらゆる技を寄せ付けなかったスーパーロボット、「宇宙ロボット キングジョー」。そのキングジョーの同型機を、開発者であるペダン星人がその卓越した科学技術力を駆使して改良・強化した姿である。
——《スパークドールズ、モンスロード!》
キングジョーブラックのSDとギンガスパークを接続し、次いでガンブースターの機体制御コンピューターの画面を表示させたままの小型コンソールに接触。星都が座るガンローダーのコックピットから、マリナ達の駆るガンブースターへ遠隔で「エンチャント機能」を行使した。
——《ブラスト・エンチャント! 「宇宙ロボット キングジョーブラック」! 「ペダニウムランチャー」!》
重厚な電子音声が響いた直後、ガンブースターの機体下部、丁度ガンフェニックスと合体する部分に、ガンブースターの機体の大きさに合わせてサイズが調整された巨大ライフル「ペダニウムランチャー」が装備された。
遠隔操作によるエンチャントが無事に成功した事にホッと胸を撫で下ろしていると、インカムからマリナの興奮した声が聞こえて来る。
『来たわよ、星都! メインモニターに「外部兵器、接続認証完了。ペダニウムランチャー、発射スタンバイOK」って出たわ! これを使って良いのね!?』
「ああ、そうだ! 操作はマリナとコノミ、両方の操縦桿からできるように繋いである! 通常兵器と同じ要領で、大口径のエネルギー弾『ペダニウムランチャー』を使えるぜ! 威力は下手な空対空ミサイルよりあるし、リロードは一秒と掛からない! 遠慮せず使ってくれ!」
『ちょっ、そんな便利で強力なもんまで持ってんのかよ!? どうせ付けるんならこっちもそれにして欲しかったぜ!』
今も必死でライトニングキラーカッターを躱し続けながら、無線に割り込んで来たリュウがそんな文句を言った。
高い威力を誇る代わりにエネルギーのリチャージまで三分掛かる大砲と、威力と連射性能を両立したライフル型ランチャー。ガンガン攻めたいリュウからしてみれば、後者を選びたくなるのも頷ける。
本来のグルジオバレルの性能を十全に発揮できるのであれば、リュウもこのような文句は言わなかっただろう。しかし、それはまだまだ叶わない事であった。
「ウルトラマンR/B」に登場したグルジオキングが使用するグルジオバレルは、ギガキングキャノンを二.五秒間隔で撃てる驚異の連射性能を誇っていた。
頌栄が独自に開発・実用化したエンチャント機能でそれを再現しようとした場合、連射の反動に耐えられるだけの耐久力と莫大なエネルギーが必要になるという二つの問題をクリアしなければならない。つまり、人類が造る科学兵器にアジャストして装着するならば、どうしてもどこかで妥協する必要に迫られるのである。
グルジオバレルの場合は、連射性能を犠牲にする事で元の威力に限りなく近づけていた。
ゆくゆくは威力と連射性能を両立した本来のグルジオバレルを再現する予定ではあるものの、現状ではこれが限界なのである。
ちなみにペダニウムランチャーでは、連射性能を保つ代わりに一発ごとの威力が引き下げられていた。それでも下手な空対空ミサイルより強いのだから、元のペダニウムランチャーの性能と、延いてはそれを創り出したペダン星の科学力の高さが分かろうというものだ。
なお、先ほどからフェニックス・ネストの司令室にいるテッペイが物凄く五月蠅い。まだまだ知らない怪獣の武装を目の当たりにした事で、オタク魂が大爆発しているようだ。
戻ったら間違いなく質問攻めからのデータ開示、そして整理作業が待っている事だろう。「あ~、また拘束時間が延びるな」と想像して、今からげんなりする星都だった。
「はぁ!? 今度はキングジョーブラックのペダニウムランチャー!? あンのヤロ、どんだけヤバくて強ぇ装備持ってんだよ!? ふっざけんじゃねーぞ!!」
その頃、戦場から少し離れたマンションの屋上では、リヤンゴンがこれでもかと地団駄を踏みまくっていた。
「どいつもこいつもチート使いやがって!! ただの変身アイテムかと思ったらとんだクソヤバ兵器じゃねーか!! あんなもん量産するとか頭オカシイだろ!! こいつらから逃げ切れとかどんな罰ゲームだ!!」
ようやくとんでもない連中から目を付けられてしまった事を理解したリヤンゴンは、深く深呼吸をして心の動揺を幾分か落ち着かせたあと、わずかに取り戻した冷静さをフル活用しながら戦場を見やる。
「とにかく、今はペダニウムランチャーよりもグルジオバレルだ! 威力はあっちの方が断然上、つまりあいつらにとっちゃグルジオバレルが切り札みてぇなもんだ。ペダニウムランチャーはこの際無視して、まず真っ先にグルジオバレルをぶっ壊さねぇと……!」
そう判断し、再びギンガスパークを通じてサンダーキラーに指示を飛ばす。
リヤンゴンからの命令を受けたサンダーキラーは、全身に迸る赤黒い電気の量を更に増加させ、口から発射するライトニングキラーカッターだけでなく頭部から生えるエレキングの角や両肩に生えるエースキラー譲りの巨大な棘からも電撃光線を発射して、意地でもガンフェニックスを撃ち落さんと猛烈な攻撃を開始した。
「リュウ! 文句を言うのはあとだ! 今は回避に専念しろ! マリナ! コノミ! さっきも言った通り、ペダニウムランチャーはエネルギー弾だ! 狙うなら赤黒い模様以外の場所を狙え! エレキングの角や口回りも敵の攻撃を妨害するのに有効だ! ミライはリュウのサポート、ジョージは敵に隙ができ次第、ギガキングキャノンをぶち込め!」
『『『『「G.I.G!!」』』』』
星都の指示に全員から即座に返答があり、GUYS側も負けじと反撃を試みた。
「ペダニウムランチャー、発射!」
——ドドドドドドドォンッ!!
ガンブースターの操縦に集中しているマリナの代わりに、コノミが照準器を握ってペダニウムランチャーによる攻撃を担う。
昨日の「的当てゲーム」をした経験や、そこで磨いた集中力が、ここ一番の土壇場で何よりも心強い武器になっていた。
巨大なライフル銃の如き威容を誇るペダニウムランチャーの砲口から何発ものエネルギー弾が発射され、高熱によって白く輝く光弾となってサンダーキラーの全身に降り注いだ。
「GIIIIIIIIIII!?」
いくつかは電撃光線に当たって惜しくも空中で爆散したものの、残りのエネルギー弾は星都から受けたアドバイスの通り、サンダーキラーの胸部にある赤黒い模様を避けて次々と着弾し、爆炎と火花を散らす。
エースキラーの鎧に覆われていない下半身だけでなく、星都が示したエレキングの口に限りなく近い部位や角にも見事に命中しており、予想外の場所を狙われたサンダーキラーが悲鳴を上げながらたたらを踏んだ。射撃の分野ではジョージにばかり注目が集まりがちだが、コノミの射撃センスもなかなかに優れているようだ。
間断なく放たれていた遠距離攻撃の分厚い弾幕が、コノミの活躍によって一瞬途切れる。明確に訪れた千載一遇の好機を見計らい、リュウが思いっきり操縦桿を倒した。
ガンフェニックスの機首がサンダーキラーの真正面を向き、機体下部に接続・装着されたグルジオバレルの砲口が鎧の無い腹部をロックオン。
「やれ、ジョージ! ぶちかませ!」
「
——キィィィィィィン…………ッ!!
目を見張るような巨大な砲身の奥底で、オレンジ色と金色に輝く超高熱のエネルギーが渦を巻き、余波の熱気だけで大気を歪ませながら凝縮されていく。
そして次の瞬間、視界のすべてを白く塗り潰すほどの極大超高熱線が解き放たれた。
——ギュアアアアアアアアアアアッッッ!!!
ドゴォンッ! と、空気を殴りつけるような凄まじい発射の反動がガンフェニックスを襲い、機体が空中で一瞬大きく押し戻されるほどの激震がコックピットを揺らす。
放たれた熱線は、表面に幾重もの激しい螺旋光を伴いながら真っ直ぐ空中を穿ち、ロックオンした通り、サンダーキラーの無防備な腹部へと寸分の狂いも無く見事に突き刺さった。
——ドゴォォォォォォォンッ!!!
「GIIIIIIIIIIIIIIIIーーーーーーッッッ!!!?」
直撃の刹那、エースキラーの融合によって強化されたエレキングの皮膚がバチバチと火花を散らして超高熱に耐えようとするも、ギガキングキャノンの圧倒的な火力がそれを強引に押し切った。
腹部を深々と穿たれたサンダーキラーの巨躯は、突き抜ける衝撃波と共に何十メートルも後方へ弾き飛ばされ、背後にあったマンションの残骸や瓦礫の山、道路などを巻き込みながら凄まじい爆炎の中に崩れ落ちる。
「ぎゃああああああ!! ウソだろオイィッ!!?」
その一部始終を見ていたリヤンゴンが、立っていたマンションの屋上で驚愕と絶望に引っ繰り返った。
もうもうと立ち昇る白煙と黒煙の中、激しい火花を全身から噴き出しながら苦悶の声を上げるベリアル融合獣。GUYSの磨き上げられた連携プレーと星都の的確な助力によって、恐るべき強敵へ遂に強烈な一撃を与えた瞬間だった。
(=◎ω◎=)<いかがでしょうか?
(=◎ω◎=)<ここまで読んで頂き、誠にありがとうございます!
(=◎ω◎=)<ペダニウムランチャーを連射して足止めしている間に
(=◎ω◎=)<グルジオバレルのギガキングキャノンをドーン!!
(=◎ω◎=)<下手な怪獣や宇宙人くらいならこれで倒せますが
(=◎ω◎=)<はてさて、ベリアル融合獣相手だとどうなります事やら……
(=◎ω◎=)<次回の更新は九月二十三日(水)予定!
(=◎ω◎=)<お楽しみに!
(=◎ω◎=)ノシ