ウルトラクロスロード ~銀河に輝く星々の宿命~ 作:通りすがりの大学生
(=○ω○=)<申し訳ありません……
(=○ω○=)<次の投稿の予定日、金曜だと自分で思い込んでました……
(=○ω○=)<自分で「次は木曜!」って言ってたのにね……
(=○ω○=)<普段の投稿時間とは違ってしまいましたが
(=○ω○=)<日付は予定通りという事で、ここは一つお願いします
(=◎ω◎=)<さて、今回のバトルパートその5で
(=◎ω◎=)<スフィア合成獣軍団との戦いはおしまいです
(=◎ω◎=)<決着までお見逃しなく!
(=◎ω◎=)<それでは、ゆっくりして行ってね!
欺瞞用電磁シールドの内側でリヤンゴンが屈辱にのたうち回っている頃。
ギャラクトロンMK2に変身している章大とテラフェイザーに変身している瑠偉は、それぞれスフィアジオモスとネオジオモスとの戦闘を継続しながら、テレパシーで言葉を交わしていた。
《瑠偉や太郎さんが睨んだ通りだったな! こいつら、マジでスフィアザウルスとおんなじ電磁波攻撃を使って来やがった!》
《スフィアザウルスがネオジオモスやスフィアジオモスと同じ能力を獲得してるんなら、その逆があるかもって考えて然るべきだからね! 本来なら手強い事この上ないけど、残念ながら相手が悪かったってところかな!》
彼ら「連合軍」の本部があるアイランド・フォートレスでは、保管しているSDとギンガスパークを使って日頃から戦闘訓練やデータ収集のための実験を繰り返している。
それは、ウルトラ怪獣が持つ能力や戦力を正しく把握しておく事で、能力を鍛えていく方向性を模索したり、戦術や戦略の組み立てを行ったりするためのものだ。
自分達が保有する戦力をきちんと理解しておけば、どんな不測の事態に陥ろうと自分にできる事を冷静に見極め、判断する事ができる。「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」とは少し違うかも知れないが、宇宙に蠢くありとあらゆる驚異に対抗するために、この程度の事は最低限必要なのだ。
その中で判明した事の一つが、人間がウルトライブしたロボット怪獣には機械を停止・故障させる怪電磁波の類が一切通用しないという事である。
ウルトライブは生身の人間と怪獣を一体化させる事で実現する。すなわち、コンピューター制御による自動操縦ではなく人間が自分の意思で直接ロボット怪獣の体を動かしているため、いくら体内の動力機能や制御機構を破壊しても、ウルトライブによって実体化したロボット怪獣が止まる事は無い、というのが、太郎や頌栄達の出した結論だった。
つまり、リヤンゴンが繰り出した戦術は、もうとっくの昔に攻略・対処された「悪手」でしか無かったのだ。
『こっちもこっちで、日頃から実験だのテストだのを積み重ねまくってますからな。ボクらの不断の努力をナメんなよって話です。そんな事すら分からない頭くるくるパーなゴキブリ野郎は、パパッとバルサン焚いてとっとと駆除しちゃいましょうねぇ~(笑) きっと本物のゴキブリみたいに無様に引っ繰り返って惨めにのたうち回ってくれますぞ♪』
((本当に駆除したらあとが大変だからヤメロ(止めて)!!))
『ちぇ~~~~~…………』
陽気なハイトーンで恐ろしい事を口走る太郎に揃ってツッコミを入れつつ、双子は眼前のスフィア合成獣に向かって猛然と躍りかかる。
幸運にも、三体の亜空間バリアー発生器官はすべて破壊できた。あとはスフィアソルジャーによる修復と再生に気を配りつつ、80の活動限界である三分が過ぎ去る前に決着をつけるのみである。
「GIIIIIOOOOOOOッ!!」
——ズドォンッ!!
「グッ、ウゥ………ッ!」
その時、戦場の中央付近でスフィアザウルスと戦っていた80が、敵の巨体を活かした突進攻撃を受けて大きく吹き飛ばされた。
あまりの威力と衝撃にもんどり打って倒れる80の上から、追撃とばかりにスフィアザウルスがその巨大な前足を勢いよく振り下ろす。
大質量の物体による
《80ッ!》
——ダダダダダダダダダダダダッッ!!
仲間の危機をいち早く察知した瑠偉が、左腕のTRビーム砲の照準をスフィアザウルスに固定。二股に分かれた形状をした砲口から次々と破壊光弾を連射した。
光弾は狙い過たずスフィアザウルスの全身に命中し、鉱石のような肉体から眩い閃光と大量の火花を生じさせる。それだけでなく、一際大きな爆発音と共に、巨大な前足の頭頂部に生えていたスフィアクリスタルの一本を半ばから破壊した。
——ガシャァァァァァン……!
「GIIIIIOOOOOOOOOOOッ!!?」
折れたスフィアクリスタルが地面に落下して粉々に砕け散り、全身を走る激痛にスフィアザウルスが痛々しい咆哮を上げる。
上から抑え付けていた前足の拘束が緩み、その隙に80はスフィアザウルスの腹部を思いっきり蹴り付けて力づくで退かす事でピンチを切り抜ける事に成功した。
だが、災難は畳み掛けて来るのが世の常である。
「GYAAAAAAOOOOO!!」
——シュルルルルル………ギシィッ! バリバリバリバリバリッ!!
《ぐぅあっ!?》
瑠偉が抑え込んでいたネオジオモスが大蛇のように長い尻尾を振るい、テラフェイザーの全身に巻き付けて拘束したかと思うと、尻尾の先端を押し当ててそこから強烈な電撃を浴びせたのだ。
信じられない力で絞め上げられた上、更に電撃によるダメージまで加えられた事で、瑠偉の口から苦悶の声が零れ落ちる。
《瑠偉くん!》
《ああ、クソッ! やっぱ出て来やがった!》
今度は瑠偉が危機に陥った事に思わず声を上げる80とは対照的に、章大はスフィアジオモスの相手をしながら視線を上空へ向けていた。
いつの間にか、高周波の飛行音を響かせてスフィアソルジャーの群れがオフィス街の空に出現している。うにうにと不定形に蠕動運動を繰り返す宇宙生物達は、まるで空中を滑るように飛翔して徐々に傷付いたスフィアザウルスの元へ集結し始めた。
《くっ、スフィアザウルスのダメージを受けた場所に取り付いて修復するつもりか!》
《それしかねーだろな、絶対よォ! 80、アンタは瑠偉の救援に向かってくれ! こいつらは俺が蹴散らしとく!》
《分かった!》
弟を80に任せ、章大は体ごと向き直ると両腕に装備されたギャラクトロンゲベールとギャラクトロンシュトラールを一斉に起動。照準を飛び回るスフィアソルジャーの群れにピタリと固定した。
——キィィィィィィィ………ギュビイイイイイイィィィィィィィィィィッッッ!!!
すべての銃口と砲口から輝線が迸り、数百、数千と犇めき合うスフィアソルジャーをあっと言う間に撃墜していく。
彼我の間に横たわる絶望的なまでの物量差を、章大はギャラクトロンMK2が誇る超火力を十二分に振るう事で引っ繰り返しに掛かったのだ。
《おらおらおらおらァ!! 一匹残らず仕留めてやんよぉ!!!》
轟音が響き、爆炎が舞い、熱風が吹き荒れ、被弾して爆発炎上したスフィアソルジャーが雨あられと落下して来る中、己を鼓舞するかのように章大が叫ぶ。
しかしそれは、同時に彼が抑え込んでいたスフィアジオモスを一時的に自由にしてしまう事をも意味していた。
「GYAAAAAAOOOOO!!」
——バババババババババッ!!
《おわっ!? くっそ、このヤロ……ッ!》
青白い双眸に怒りと憎しみの色を込めて、スフィアジオモスが破壊電磁波を放射した。
鮮やかな青に輝く雷撃の如き電磁波がギャラクトロンMK2の白い装甲の上を這い回り、火花と共にダメージを与えていく。まだまだ駆動系や関節部に深刻な損傷が及ぶほどでは無いが、ダメージのフィードバックがウルトライブ中の章大をダイレクトに苛んだ。
「GYAAAAAAOOOOO!!」
——バババババババババッ!!
《んぎィ……ッ!!》
章大がスフィアソルジャーの撃墜に集中せざるを得ないのを良い事に、スフィアジオモスは尚も破壊電磁波を放射して攻め立て続ける。
先ほどまで半ば好き放題に殴られたり蹴られたりビームを浴びせられたりした事に対する鬱憤を晴らす意味も込めて、この機会に存分にやり返すつもりのようだ。
「GIIIIIOOOOOOOOOOOッ!!」
更にはスフィアザウルスまでもが、スフィアジオモスに続けとばかりに章大目掛けて突進して来た。
強靭な四肢で地面のアスファルトを蹴立て、ギャラクトロンMK2の頭上から超巨大な前足を振り下ろす。「折角呼び寄せた増援兼修復係をこれ以上撃ち落されてなるものか」「スフィアソルジャーがすべて潰される前にお前を踏み潰してやる」——そんな敵意と怒りの籠った咆哮が、物理的な圧力を伴って轟いた。
しかし、章大は二体のスフィア合成獣による攻撃が迫り来る中にあっても、ビーム兵器の照準を決して逸らそうとしなかった。
相当数を撃ち落しはしたが、それでもまだ多くのスフィアソルジャーが残っている上に、スフィアザウルスの意思一つで後からいくらでも湧き出して来る。こいつらを野放しにしておけば、三体のスフィア合成獣に取り付いて損傷個所を修復されてしまい、もう一度最初からやり直しになってしまうのだ。
今までのUGMや自分達の努力と苦労を水の泡にしないためにも、章大にここで引き下がるという選択肢は存在しなかった。
「白い方のロボットを援護だ! 攻撃開始!」
『『了解!!』』
そんな章大の強い意思を感じ取り、オオヤマ達UGMが動く。
スカイハイヤーから空対地ミサイルが次々と飛び出し、地上にいるハラダとタジマが携行していた小型の電気発火銃「ライザーガン」と中型光線速射銃「ダイナミック・ショット」を構えてスフィアジオモスに攻撃を仕掛けた。
——ダダダダダダダダダッ!! ビィィィィィィーーーーーーッッ!!
「GYAAAAAAOOOOO!?」
戦いの序盤では亜空間バリアーに阻まれてほとんど戦果を挙げられなかったUGMの攻撃も、発生器官を潰されてバリアーが使えなくなった今のスフィア合成獣達には効果がある。
オオヤマの発射したミサイルが上空からスフィアジオモスの全身に降り注ぎ、タジマのライザーガンとハラダのダイナミック・ショットが地上からメタリックブルーに輝く装甲を焼き焦がした。
特にUGM内で射撃の名手として知られるタジマの銃捌きは目を見張るほど優れており、スフィアジオモスの顔や損傷した胸部の発光器官といったダメージの通りやすい部位を的確に撃ち抜いている。
更にここで、オオヤマ達の援護射撃を目にした瑠偉が奮起した。
《……ッ、章大に何すんだ!!》
——ドドドドドドドドドドドッ!!
「GIIIIIOOOOOOOOOOO!?」
ネオジオモスの尻尾による絞め付けと電撃攻撃で継続的にダメージを受けている中、無理やりTRビーム砲を構え直し、今まさに敵を踏み潰さんとするスフィアザウルスに向けて破壊光弾を連射したのだ。
意識外の方角から一斉に攻撃を浴びせられ、爆発と閃光に包まれたスフィアジオモスが苦悶の声を上げ、破壊電磁波の照射が止まる。スフィアザウルスも、顔や胸部、腹部といった防御が薄い個所へ集中的にエネルギー弾を浴びせられ、火花と白煙を上げながらバランスを崩して横倒しになった。
《へっ、無茶しやがって! ここまでされて黙ってられる訳ねぇよなッ!!》
「LAAAAAAAAAAAAAAAA……………!!」
仲間達から最高の援護を貰った章大の魂の咆哮が、ギャラクトロンMK2のコーラスを思わせる神秘的な鳴き声となってオフィス街に響き渡り、両腕から放射される破壊光線の勢いが目に見えて増した。
光線は残っていたスフィアソルジャーを瞬く間に呑み込み、十秒と掛からず一掃する。
その間に、瑠偉の救出に向かった80も大きく動いた。
「ハッ!」
胸の前で両掌を重ね合わせるようにしてエネルギーを集中。体を大きくひねり、野球のサイドスローのように片腕を後ろへ引くと、その腕を真横から鋭く振り抜いた。
すると、80の指先から矢尻型の光刃が発射され、ネオジオモスの大蛇のような尻尾の根元部分にまっすぐ命中して閃光と火花を上げる。
威力は低いが連射性能の高さが特徴の「ウルトラアローショット」の強化・応用技、「ウルトラアローショットBタイプ」だ。「80」の劇中では第二十話「襲来!! 吸血ボール軍団」にて登場した「コブ怪獣 オコリンボール」や、第二十八話「渡り鳥怪獣の子守歌」にて登場した「スペース・ジョーズ ザキラ」に対して使用した技である。
《い・い・か・げ・ん・に…………しろォッ!!》
——グググググググ………ブチィッ!!!
「GYAAAAAAAOOOOOOOッッッ!!!?」
80のウルトラアローショットBタイプによるダメージで電撃攻撃が止まった隙に、瑠偉は渾身の力で自分の体に巻き付くネオジオモスの尻尾を引っ張った。
光線攻撃を浴びて脆くなったところにとんでもない力で逆方向へ負荷を掛けられた尻尾は、耐え切れずに嫌な音を伴って根元から千切れ飛んでしまう。
自分の体を力任せに引き千切られた事で絶叫を上げるネオジオモスを尻目に、ただの絡み付く太い縄も同然となった尻尾を振り解いた瑠偉は、80に軽く頭を下げて謝意を示したあと、左腕のTRビーム砲を構えた。
《章大!!》
《おおさッ!》
その一言だけで何を言いたいのかを察した章大が、背中に装備された戦斧「ギャラクトロンベイル」をパージして遠隔操作で飛ばす。
瑠偉が構えたTRビーム砲が火を噴き、トマホークブーメランと化したギャラクトロンベイルによる斬撃と合わせて、三体のスフィア合成獣を翻弄しつつ着実にダメージを重ねていった。
ある程度まで斬撃と砲撃を浴びせたところで、80、章大、瑠偉は互いに目配せをして頷き合う。そして、役目を終えて戻って来たギャラクトロンベイルを再び装着しつつ、ギャラクトロンMK2とテラフェイザーの巨躯を移動させて80の両隣に並べ立たせた。
三体のスフィア合成獣は積み重なったダメージに苦しみ悶えており、隙だらけ。今が絶好のチャンスだった。
《これ以上ダラダラと時間を掛けるつもりは無い……一撃で終わらせる!》
瑠偉の宣言と共に、テラフェイザーのショルダーアーマーのようなパーツが重厚な駆動音と共に胸の前で組み合わさり、巨大な一つの砲身と化す。目を見張るような特大の砲身内部にテラフェイザーの動力源兼武装エネルギーとして使用されているTR粒子が充填され、眩い光が絶望の闇に閉ざされかけていた街を照らし出した。
これこそは、テラフェイザー最大にして最強の必殺兵器、「TRメガバスター」。
《最後だ! 残った全エネルギーをぶち込んでやる! 持って行きやがれ!!》
TR粒子の輝きが視界の端に映った瞬間、章大もギャラクトロンゲベールとギャラクトロンシュトラール、そして腹部にある真紅に輝く球体状の発光器官をすべて起動させ、破壊光線の一斉射撃の体勢に入った。
エネルギーの充填に伴って発せられる高音が美しいメロディーを奏で、漏れ出したエネルギーの余波がオフィス街の空気を歪ませる。先ほどスフィアソルジャーの群れを殲滅した時とは比べるべくも無いほどのエネルギー量の高さは、章大の「残ったすべてのエネルギーを注ぎ込む」という宣言の本気度を表しているかのようだ。
両隣に立つ仲間達の準備が整ったところで、80が遂に動き出す。
左腕を上に掲げ、右腕を横へ水平に伸ばしながら、体内のエネルギーを一極に集中させる。そして、十二分に溜まった瞬間、両腕を直角に曲げてL字型に組み合わせ、前腕全体から赤・青・白などの多彩な輝きを放つ超高熱のエネルギー光線を放った。
それこそが、数々の凶悪怪獣や宇宙人を退けて来たウルトラマン80最強の必殺技、「サクシウム光線」。
80がここぞと言う時に使用する決め技に、松葉家の双子の兄弟が続く。
「「いっけえええええええええええええッッッ!!!」」
サクシウム光線の激しい閃光に合わせ、テラフェイザーのTRメガバスターとギャラクトロンMK2の全砲門が同時にきらめきを放ち、全エネルギーを込めた必殺の極大破壊光線が解き放たれた。
空間を圧する極大の破壊エネルギーが交錯し、三条の巨大な閃光の濁流となって三体のスフィア合成獣を正面から丸ごと呑み込んでいく。
防御用の亜空間バリアーは破られ、度重なる攻撃で満身創痍も同然の状態に追い込まれていたスフィアザウルス達に、逃げ場も必殺光線の嵐を耐え抜く術も無かった。
——ドガァァァァァァァァァァァァァァァァンッッッ!!!!
オフィス街の中心地に、天をも焼き焦がさんばかりの炎と黒煙の華が咲き誇る。
同心円状に広がっていく衝撃波の渦が、戦いの終結を告げる合図となった。
(=◎ω◎=)<如何でしたでしょうか?
(=◎ω◎=)<ここまで読んで頂き、誠にありがとうございます!
(=◎ω◎=)<普段は章大がパワープレイを好みますが
(=◎ω◎=)<瑠偉も時には今回のようなパワープレイをやります
(=◎ω◎=)<脳筋が最善手な事もありますから
(=◎ω◎=)<「パワーこそすべてを解決する」って訳ですな
(=◎ω◎=)<今回でpixiv版の第十三話が終了
(=◎ω◎=)<pixiv版は次の日曜日に投稿します
(=◎ω◎=)<ハーメルン版も同様
(=◎ω◎=)<十一月八日(日)投稿予定
(=◎ω◎=)<今度は遅れませんからね!
(=◎ω◎=)ノシ