それはそれとしてトリニティで好きな生徒TOP5はスズミさん、ヒフミさん、ミネ団長、サクラコ様、ナギサ様です。
対戦よろしくお願いします。
尚、今回のメインはハナコです。
ハナコを書いてるつもりだけどアコちゃんみたいな口調になってるかも…むずかしい。
何故TOP5の生徒以外から書いているのかって? なんか口調とかはともかくこういうの見たいなっていうのはスルスル出てきたので……。
※原作既読推奨です。
現在→1年の頃→現在で視点変更してます。
トリニティ総合学園、麗らかなとある一日。とある空き教室にて。
補習授業部の少女達(約2名は欠席)がだらだらと時間を青春に溶かしていた。
「ねぇハナコ。ハナコってミカサ先輩のこと好きなの?」
「――」
友人、だと私は思っているピンクの髪に小さな黒翼が生えた小柄な少女――コハルちゃんの何気なく放たれた一言に思わず思考がフリーズする。
私が、この浦和ハナコが
一体誰がそんな戯言を流布しているというのか。
彼――トリニティ総合学園2年生。救護騎士団所属、団長補佐を務める
コハルちゃんには悪いが、私の尊厳の為にここは気丈に問い詰める必要がある。
「ふふっ、ななななんでそう思ったんですか? コハルちゃん?」
ダメだった。思ってたより私の喉は動揺しているようだった。
せめて表情だけでも、ちょっと噛んじゃいましたけど何か? と澄ました顔に取り繕わなければ。
「顔真っ赤よ」
そんな事ありませんけど?
もし仮に私の顔が赤く見えるとしたら西日とかなんかそんな感じのアレが原因なだけですけど?*1
ですがまぁコハルちゃんの間違いを指摘するのも忍びないので? ひとまずよく冷えたペットボトルを頬に当てる。
あっ、ひんやりして気持ちいい……別に顔が熱かった訳じゃないですけれど? 何ですか、その目は。
誰にするでもない言い訳を内心でつらつらと綴りながら、視線でコハルちゃんに続きを促す。
「なんでっていうか……見ればわかるっていうか」
「気の所為です。そこまで言うなら根拠を出して下さいよ根拠を。根拠が出せなければそれは最早言い掛かり、冤罪の類ですよ? コハルちゃんにその覚悟があるんですか? コハルちゃんにあのサクラコさんのような『
しまった。思ったよりも空回りした言葉がまろび出てしまった。というかコハルちゃんはそもそもサクラコさんのあの『
「へー、じゃあどう思ってるの?」
助けてくださいヒフミちゃんとアズサちゃん……! 今日のコハルちゃんは何故かすっごく手強いです……! なんで今日に限って二人とも居ないんですか!?*2
「それ、は」
普段であれば、『都合の良いカンケイです♡』とか、『口には出せないようなナイショなカンケイでしょうか……♡』とか、コハルちゃんをからかいながら煙に撒くのが自分のスタイル。なのだが――彼の事に関してはそういう言葉で誤魔化したくはない。と、心がそう感じてしまっていた。
さっきまでの醜態? あれは噂に対してのモノであって、彼への事そのものではなくて……モニョモニョ。
だから誤魔化さず、それでいて全部を赤裸々に表現するのは恥ずかしいから、許容できる範囲の中で精一杯の言葉を探した。
「………………………………………………むかつく人、でしょうか?」
「……強がりと照れ隠しの中に青々とした春の匂いを感じるから拘留3日に処するって感じ」*3
「コハルちゃん!?」
だって、ぜったいに、彼の事なんて気にしてなんか……まあ、その、なんというか……でも、むかつく人。というのは決して、間違いではないのだから。
「ただいま戻りましたー。あれ、何かありました?」
「コハル、ハナコ。聞いてくれ、今日のライブのスカルマンが――む、ハナコ、顔がまっかだけど大丈夫?」
ヒフミちゃんとアズサちゃん……! ちょっと遅いです……!!
◆
――浦和ってさ、「一緒に遊ぼう」と「仲間に入れて」が言えないタイプだよね。
私が1年生の頃、同じクラスのキヴォトスでも珍しい男子生徒である彼――
救護騎士団の制服の上に教室内であってもレインコートを羽織った変人。……結構、人気はあるみたいですが。
「は??? そんな事ありませんけど???」
「ふふ、否定はや」
ぐっ。
一つ呼吸をして、冷静に取り直す。
「なんですか、その顔。それくらい余裕ですけど?」
「ふうん。ならあっちのあの子。そう。田中さんね。田中さんと5分間フリートークしてきな」
……いや、できますけど? 全然余裕ですけど??
「……できますけど?」
「なら早く行きたまへ」
「話題を考えているんですよ。急かさないでください……!」
「(ほほえまし。引っ込み思案な子供を同年代の中に突っ込むときの親ってこんな気持ちなのかな……あ、首筋真っ赤。かわいらし……)」
ニコニコと、生暖かい目で見てくる彼をにらみつつ、会話のシミュレーションを脳内で網羅させる。
「ふう。32パターンのシミュレーションまで済ませました。これで完璧です」ドヤァ
「いやホントうちの子*4かわいー……んん。そ、じゃあ行ってらっしゃい」
「見ててください。先ほどの言葉を訂正してもらいますからね」
3分後。
「……なんですか。その顔」ムスッ
「うん。2分ほど足らないけど、よく頑張りました。花丸満点あげちゃいます」
「…………」ギュムッ
たった5分の雑談も熟せずにすごすごと逃げ帰ってきた挙句、同級生に慈愛の目で見られている姿がそこにはあった。というか、私だった。
褒められて緩みそうになる頬を必死にキープして……褒められても別に嬉しくないですけど?
「うんうん。浦和も中々頑張ったし、ご褒美に飲み物とスコーンくらいは奢ったげる。
最近噂になってるトコだし、次の話のタネくらいにはなるデショ」
「……! まあそこまで言うならやぶさかではありませんが」パァッ
「ふふ、じゃ今日はもう帰ろうか。あー、ホントかわい」
「? 何か言いました?」
「なんでもないよ。さ、行こうか」
学校帰りに同級生と一緒にカフェに行く……普通の学生っぽくてイイですね……。
どこか無遠慮で、そのクセ妙に暖かい彼と並んで帰路につくここ最近の習慣がどうにも心地よくて……認めるのは癪ですが、初めての友人との放課後の寄り道に口角が上がってしまうのは仕方がないですよね……♡
◆
だから、そう。
派閥の勧誘合戦からは助けてくれましたし、『能力や精神性を勘定に入れた人の動かし方』ではない『普通の人との関わり方』を教えてくれたのには感謝していますが……!
人付き合いの練習の中で、こっちが寄りかかりたい時には傍に居てくれるクセに、必ず私が立ち上がれるって信じて見守っててくれるのでやらない訳にはいきませんし、それでいて触れようとすると的確に躱すんですよ!? 向こうは気軽に手とか握ってくるのに……!
ずっと一緒に居てくれたのは、ずっと初めての連続を教えてくれたのは、全部ぜんぶあの人なのに。勝手に『もう大丈夫』なんて言ってさっさとまた別の人を救護しに行って。……その翌日にはしれっとまた声を掛けてきて、それが嬉しいと感じてしまうことがどことなく面映ゆくて。
……頼んでも無いのに唐突に現れて、人の心の中に勝手に居座り出して……なんというか、こう、むかつきますよね。
「あはは、でもミカサ君のハナコちゃんを見る目って、なんというか……娘を見るお父さんみたいな顔をしているというか」
――ピタリ。
私の言い訳――いえ、説明を聞いていたヒフミちゃんが零した言葉に思わず私はフリーズしてしまう。
……は? あの人は私の事を娘だと思ってる???
へぇ、そうですか。そっちがそういうつもりなら――。
「うふふ……♡ ちょっと用事が出来たのでお先に失礼しますね」
手早く荷物をまとめて席を立つ。――向かう先は彼が居る救護騎士団の部室だ。
「あ、はい。……何か言ってはマズイ事を言ってしまったでしょうか……?」
「ヒフミは特におかしなことは言ってない、と思う」
「……幼気な独占欲。いや、これは同級生にバブ味を味わわせ過ぎたミカサ先輩が不利ね……。流石に無罪放免」*5
「コハルちゃん!?」
◆
救護騎士団、部室にて。
慌ただしく、というほどでもないが部員たちがパタパタと役割分担された作業をこなしているそこへ、スルリと入り込む。
最大限の威力を発揮させるため、誰にも気づかれないような足運びで静かに彼の背後に回り込み、周囲の部員すべてに通る絶妙な声量で囁く。
「あらあら、大変そうですね パ パ ♡*6」
しまった。思ってたよりにゃん付いた声が出てしまった。これでは先生と一緒に居る時の某放課後スイーツ部の某キャスパリーグと同じではないか。*7
「ん、浦和か。相変わらず甘えたがりだな。ほれ」
「え? きゃっ」
止める間もなく、幼児どころか赤子をあやすような縦抱っこをされてしまう。
顔に血液が急激に上ってくるのが自分でもはっきりとわかる。
ちょっとからかうつもりが、ここまでやり返されるとは。
ここはとにかくいったんおろしてもらって……
とん、とん、と穏やかなリズムで背中を叩かれながら優しく揺らされていると……なんだか、あんしんしてしまって。――すぅ。
「おや、浦和が寝てしまったみたいだ。……頑張り屋だから夜更かしでもしてたのかな?
ごめんね、ちょっと寮まで送っていくよ。すぐに戻ってくるからみんなは今の作業をそのままお願いね」
じゃ、と去っていくミカサ with おねんね状態のハナコ の背を見送った救護騎士団の部員たちは誰からともなく顔を見合わせ、
「……ハナコさんって、ぜっっっっっっっっったいにミカサ先輩のこと好きだよね」
「それはそう」
「一目瞭然過ぎる」
「というかミカサ先輩が鈍感過ぎるよ……」
「あれは鈍感っていうか、愛娘くらいにしか見てないっていうか……」
「そっちの方がひどくない???」
「でもハナコちゃんもそれに甘えてるフシがあるし」
「ほな両成敗か」
「まあ、でもなんというか」
「「「「「「団長が居ないタイミングで助かった~~~」」」」」」
ハナコの奇行が団長の不在時に行われたことに安堵するのだった。
result
翌日の目覚めがすっきりしてたので浦和ハナコの勝ち。尚、その目覚めは羞恥と引き換えに手に入れた物であるということは無視することとする。
主人公:クガミ ミカサ
キヴォトス生まれキヴォトス育ちの一般キヴォトス人。ヘイローありの男子生徒。
トリニティ総合学園2年生
救護騎士団所属、団長補佐
蜘蛛の神秘持ち生徒にしたいな(適当)→蜘蛛系の神話・噂話・迷信を漁る→土蜘蛛→陸耳御笠→くがみみのみかさ
→クガミ ミカサ(陸上 御笠)
(「みの」が余ったな…みの→蓑に読み替えて、更に蓑を現代風に変換してレインコート羽織らせておけばいいか)
主人公できた!!!
……はい。雑ですね。
■豆知識
・「クモは花を魅力的にする」
カニグモが居る花はより魅力的に見えるという話があるとナショナルジオグラフィックで見ました。(ソースの開示)
→友達の多寡がそのままその人の価値になるとは考えていませんが、この世界線のハナコは自分の思っていることをトリニティ仕草でそこまで隠すことなく表現できているお陰で、一般トリニティ生からは「何だ結構可愛いじゃないか」と補習授業部ができる前からそれなりに友達が出来てたりするかも。
・蜘蛛の中には交尾の際にメスを落ち着かせるためにマッサージする種もいるそうです。(ナショナルジオグラフィック)
→最後の背中とんとん。
・「陸上」とかいて「くがみ」と読む苗字は実在するそうです。鳥取の方にそういった地名があるんだとか。