魅力至上主義の教室   作:Mr.♟️

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告白と覗き見

 

明日から、凪くんは部活が始まる。

 

そうなれば、これまでみたいに放課後一緒に帰ったり、遊んだりできる機会は、確実に減ってしまう。

 

だからこそ、今日は放課後の時間をずっと、凪くんを独占したいと思っていた。

 

それなのに、『先約があるから』と、申し訳なさそうに微笑んで私を断ったのだ。

 

「ふんふふふ〜ん」

 

軽やかな鼻歌交じりに、私はこっそりと寮の廊下を歩く。

 

私は悪くない。私が勇気を出して誘ったのに、他の子を優先してしまう凪くんが悪いのだ。

 

 

なーんてねっ。

 

もちろん、彼が不在の部屋に勝手に忍び込む自分が、どうしようもなく悪いことをしているという自覚はある。

 

ポケットから取り出したのは、凪くんの部屋の鍵。

 

以前、凪くんに合鍵を回収される前に、こっそりと作っておいた『合鍵の合鍵』だ。

 

本当は、こんなコソコソした真似じゃなく、凪くんから直接『いつでも来ていいよ』って公認の合鍵を渡して欲しいんだけどにゃー。

 

今回、勝手に部屋に入ったことがバレたら、多分またこの合鍵は回収されてしまうだろう。

 

でも、大丈夫。私の手元には、まだ予備の合鍵がいくつかあるから。それに、凪くんは誰よりも優しい。

 

少し困ったような顔をして、呆れながらも、なんだかんだと最後には笑って私を許してくれるはずだ。

 

どうせなら、部屋に帰ってきた凪くんを思いきり驚かせたいなぁ。

 

 

 

私の靴が玄関にあったらすぐにバレちゃう。靴は手に持って、そのまま部屋の中に持ち込もう。

 

そして──凪くんの匂いが染み付いたクローゼットの中に隠れて待つのはどうだろうか。

 

彼が帰ってきて、着替えのためににクローゼットを開けた瞬間、ばぁっ!と飛び出して驚かせちゃおーっと......!

 

どんな反応をするか想像するだけで、心臓が高鳴る。

 

カチャリと鍵を回し、私は彼の部屋に再び足を踏み入れた。

 

玄関に自分の痕跡を残さないように靴を持ち上げ、抜き足差し足で部屋の奥へと進む。

 

静まり返った部屋は、凪くんと同じ甘くて爽やかな香りに満ちていた。

 

息を潜めるようにしてクローゼットの扉を開け、中に身を潜める。

 

暗闇の中、彼が普段着ている服に囲まれているだけで、まるで凪くん本人に抱きしめられているような錯覚に陥り、頬が熱く火照っていくのがわかった。

 

ここが天国かもしれない。

 

 

 

 

 

あとは、凪くんが帰ってくるのを待つだけ。

 

どんな顔をして驚いてくれるかな。少しだけ怒るかな。それとも、私の悪戯に笑って、優しく頭を撫でてくれるかな。

 

期待に胸を膨らませ、暗闇の中でひたすらに耳を澄ませていた。

 

 

 

 

 

──やがて、玄関の方から微かな物音が響いた。

 

ガチャリ、と鍵が開く音。

 

帰ってきた......!

 

私の心臓は、期待と興奮でドクン、ドクンと激しく脈打ち始める。足音が、ゆっくりと部屋の中へと近づいてくる。

 

 

じっと息を殺し、飛び出す瞬間を待ち構えていた、その時だった。

 

「......ここが、なーくんの部屋なんだ」

 

聞こえてきたのは、凪くんの足音だけではなかった。

 

凪くんの声でもない。透き通るような、少しだけ緊張を孕んだ、聞き覚えのある『女の子の声』だった。

 

えっ。

 

「そうだよ。散らかってないか心配だったけど、大丈夫そうだね。適当に座ってて」

 

続いて聞こえてきたのは、紛れもなく私が世界で一番大好きな、凪くんの優しくて甘い声。

 

え、なんで。どうして。

 

凪くんと......女の子。

 

先約って、そういうことだったの?男友達じゃなくて、他の女の子と放課後を過ごして、あまつさえ自分の部屋に招き入れたの?

 

私よりもその子を優先して.....?

 

暗闇に包まれたクローゼットの中で、私は自分の体温が一気に冷たく引いていくのを感じた。

 

飛び出すタイミングなんて、完全に失ってしまった。

 

どうしよう。私、今、どんな顔をしてる?

 

すぐ外の部屋から聞こえてくる、凪くんと女の子の親しげな会話。多分、女の子は長谷部さんだ。

 

私は震える両手で自分の口をきつく塞ぎ、息をすることすら忘れて、ただ暗闇の中でうずくまることしかできなかった。

 


 

部屋に入ると、微かに甘い香りが漂っていた。

 

僕の部屋の芳香剤とは違う。

 

クローゼットの扉が数ミリ開いてる。どうやら、僕が帰ってくる前に合鍵を使って忍び込んでいたらしい。

 

──帆波だ。ここまで大胆なこと、彼女くらいしかやらない。合鍵は没収したはずなのに、その前に予備の合鍵を作ってたのかな?

 

少し驚いたけど、好都合かもしれない。ここで波瑠加を堕とす過程を帆波に聞かせれば、彼女も今回みたいな行為は控えるはずだ。

 

僕はあえてクローゼットの気配に気づかないフリをして、波瑠加を部屋へと促した。

 

「適当に座ってて。何か飲み物でも淹れるよ」

 

「ううん、大丈夫......なーくん、こっちに来て」

 

波瑠加の声は、微かに震えていた。

 

振り返ると、彼女は部屋の真ん中で立ち尽くし、真っ直ぐに僕を見つめている。

 

 

「波瑠加?」

 

僕が優しく名前を呼ぶと、波瑠加はギュッと両手でスカートの裾を握りしめた。

 

「私ね、ずっと......なーくんのことが好きだった」

 

静かな部屋に、彼女の透き通るような声が響いた。いつもはクールな彼女が、今は1人の恋する少女として、すべてを投げ打つような瞳で僕を見上げている。

 

....少し雑談でもしてから告白されると思ってたけど、思ってた以上にテンポが早く直球だった。

 

「小学校の時、背が高くて胸が大きいことをからかわれて泣いていた私を、なーくんが庇ってくれた時から......私のコンプレックスを、誇っていいことだって肯定してくれた時から......私のヒーローは、ずっとなーくんだけだったの」

 

一言一言、絞り出すように紡がれる彼女の初恋の記憶。

 

それは何年もの間、彼女の胸の奥底で大切に温められてきた、純度100パーセントの愛情だった。

 

その愛情を僕が受け取ってもいいのかはともかく。いや、僕以外の男には無理だね。

 

「中学生になっても、高校生になっても、その気持ちは変わらなかった。でも......高校に入ってから、なーくんの周りには桔梗とか、堀北さんとか、可愛い女の子がたくさんいて.....」

 

「みんな、私よりもずっと積極的で、なーくんとの距離を縮めていって......私、すごく怖かった。このままじゃ、なーくんが誰かのものになっちゃうって」

 

波瑠加は一歩、僕に近づいた。

 

「だから、もう待つのはやめる......なーくん、私と付き合って。私だけを見て」

 

涙ぐんだ瞳で見つめてくる彼女の告白は、純粋で、ひたむきで、心を打つものだった。

 

普通の男子高校生なら、間違いなくここで頷いてハッピーエンドを迎えるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、僕が目指しているのはそんなありきたりな結末じゃない。

 

「波瑠加。君の気持ちはすごく嬉しいよ。僕も、波瑠加のことは昔からずっと大切に思ってる」

 

「本当......?」

 

「うん。でもね、君の『私だけを見て』という願いには、応えられない」

 

波瑠加の顔から、スッと血の気が引いていくのがわかった。彼女の大きな瞳が不安に揺れ、握りしめられた拳が白く変色している。

 

「それって......もう、桔梗か堀北さんと付き合ってるってこと......?」

 

「違うよ。誰とも付き合っていない。ただ......僕は、1人の女の子を選ぶつもりはないんだ。僕は、波瑠加のことも、桔梗のことも、鈴音のことも、みんなを同時に愛して、幸せにしたい......つまり、ハーレムを作りたいんだ」

 

「......は?」

 

波瑠加は完全にフリーズした。

 

無理もない。大好きな幼馴染からの返答が、常軌を逸した欲望の宣言だったのだから。彼女の頭の中で、必死に僕の言葉の意味を処理しようとしているのが手に取るようにわかる。

 

可哀想に。僕みたいな男に目をつけられて。初恋を奪われて。

 

「そんなの......おかしいよ。最低だよ!みんなを幸せにするなんて、ただの都合のいい言い訳だよ!なーくんは、女の子の気持ちをなんだと思ってるの......!」

 

最もな怒りをぶつけられる。ぐうの音も出ない。人生初めての告白の返答がこれなのだから、気持ちはわかる。

 

 

 

それでも、君は僕から離れようと思っていない。

 

「そうかもしれない。でも、これが僕の嘘偽りない本心なんだ。ちなみに、桔梗も鈴音も、僕のこの考えをすでに受け入れてくれているよ」

 

「嘘......あの2人も、知ってるの......?」

 

「うん。その上で、僕のそばにいることを選んでくれた。波瑠加はどうする?もし僕の考えが受け入れられないなら、ここで僕を軽蔑して離れてくれて構わない。僕は君を縛るつもりはないから」

 

残酷な二択。

 

ここで僕を拒絶すれば、彼女は自分のプライドを守ることができる。だが、それは同時に『僕を他の女の子たちに完全に明け渡す』ことを意味する。

 

 

 

波瑠加はギリッと唇を噛み締め、ポロポロと涙をこぼしながら僕を睨みつけた。

 

「......ずるい。なーくんは、私がなーくんを絶対に嫌いになれないって分かってて、そんな酷いこと言ってるんだ......」

 

「波瑠加......」

 

「......分かった。そのふざけたハーレムとやら、私も受け入れてあげる」

 

彼女は泣きながら、それでも強い意志を持ってそう宣言した。

 

桔梗や鈴音──他の女の子に負けたくないという執念と僕への愛の大きさが、彼女の倫理観すらも塗り替えてしまった瞬間だった。

 

 

これでハッピーエンド、かと思いきや──波瑠加の反撃はここからだった。

 

「でも、ただ大人しく都合のいい女になるつもりはないから......桔梗や堀北さんと同じ扱いなんて、嫌だから」

 

そう言うと、波瑠加は震える手で自分のブラウスのボタンに手をかけた。

 

「波瑠加?」

 

「なーくんが私を受け入れるなら......あの子たちにはまだしてないことを、私にして」

 

1つ、また1つとボタンが外され、白くて華奢な肩が露わになる。

 

やがてブラウスが床に落ち、彼女のコンプレックスであり、最大の武器でもある豊満な胸が、淡い水色のブラジャー越しに姿を現した。

 

細いウエストとの対比が、その圧倒的な存在感をさらに際立たせている。

 

「あの子たちとはキスくらいしてるんでしょ?......なら、私はその先がいい」

 

顔を真っ赤に染めながら、波瑠加は僕の手を取り、自分の胸元へと引き寄せた。

 

「私だけを、特別に扱って......私のここ、触って」

 

強がりと恥じらいが入り混じった、彼女なりの精一杯の誘惑。彼女の覚悟を無下にするのは男として失格だろう。

 

それに、クローゼットの中で息を潜めているであろう『彼女』への、最高のお仕置きにもなる。

 

「......後悔しない?」

 

「しない。なーくんに触られるなら......本望だから」

 

僕はゆっくりと波瑠加の腰を引き寄せ、彼女の柔らかい唇を塞いだ。

 

「んっ......ちゅ......ぁ......」

 

桔梗や鈴音にしたような激しいキスではなく、彼女の不安を溶かすような、深く甘いキス。

 

波瑠加の腕が僕の首に絡みつき、彼女の熱い吐息が僕の口内に流れ込んでくる。

 

「んんっ......はぁっ......なーくん......」

 

唇を離すと、彼女は潤んだ瞳で僕を見つめ、もっと求めてくるように身体を擦り寄せてきた。

 

その誘いに応えるように、僕は彼女の背中に手を回し、ブラジャーのホックを外した。

 

パチンと軽い音が鳴り、水色の布地が滑り落ちる。

 

同年代の規格を優に超えた、白く柔らかな双丘が、僕の目の前で露わになった。重力に逆らうように上を向いたその形は、美術品のように美しい。

 

「波瑠加、すごく綺麗だよ」

 

「......ん、恥ずかしいけど......なーくんに褒められると、嬉しい」

 

僕はゆっくりと手を伸ばし、その豊かな膨らみを手のひらで包み込んだ。

 

「ひゃっ!あ......んっ......」

 

波瑠加の身体がビクッと大きく跳ね、甘い声が部屋に響く。

 

僕の手の中で形を変える柔らかな感触。

 

彼女がずっと悩み、隠し続けてきたその場所は、今や僕を惹きつける極上の果実となっていた。

 

優しく揉みほぐすように指を動かすと、波瑠加は僕の肩に顔を埋め、熱い吐息を漏らし続けた。

 

「あぁっ......なーくん、そこ......だめっ......変な感じ、する......頭の中が、真っ白になっちゃう......」

 

「だめじゃないよ。波瑠加も気持ちいいんでしょ?」

 

先端の仄かに色づいた蕾を指の腹で優しく弾くと、波瑠加の膝から完全に力が抜け、僕にもたれかかってきた。

 

「んぁっ!はぁっ、はぁっ......うん、気持ちいい......もっと、触って......私だけを、見て......なーくん......」

 

僕は彼女の身体を支えながら、再び深く唇を重ねる。

 

AとB。キスと、胸への愛撫。

 

彼女が求めた『他の子にはしていない特別な行為』を、僕はたっぷりと時間をかけて堪能し、彼女に快楽を与え続けた。

 

波瑠加の甘い喘ぎ声と、唇が重なる水音が、静かな部屋にいやらしく響き渡る。

 

クローゼットの奥から、微かに衣擦れの音と、息を呑むような小さな気配が伝わってくる。

 

帆波は今、暗闇の中でどんな表情をして、この光景の音を聞いているのだろうか。

 

自分が愛する男が、別の女の子と未知の快楽に溺れている事実を、わずか数メートルの距離で突きつけられているこの状況を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕はゆっくりと踵を返し、部屋にあるクローゼットへと歩みを進めた。

 

逃げ場のない暗闇の中で、彼女は今の今まで、僕と波瑠加の生々しい音と声を、わずか数メートルの距離で聞き続けていたのだ。

 

ガチャリと扉を開け放つ。

 

室内の明かりが差し込んだ狭い空間にいたのは、制服を脱ぎ捨て、淡いピンクの下着姿でへたり込んでいる帆波だった。

 

「な、凪......くん」

 

上擦った、水気を帯びた声。

 

「な、凪....くん」

 

太ももをきつく擦り合わせ、肩で荒い息を繰り返しているその様子を見れば、彼女が暗闇の中で自分の身体を慰めていたのは明らかだった。

 

「話そうか、帆波」

 

僕はあえて冷淡な声で告げ、床に崩れ落ちている彼女を見下ろした。

 


 

「後で他に作っている合鍵も、全部持ってきてね」

 

「う、うん。持ってくるよ、全部」

 

ソファの端に座らせた帆波は、モジモジと忙しなく指を絡ませ、僕と視線を合わせようとしない。服くらい着ればいいのに、そこまで頭が回ってないのか下着姿のままだ。

 

明らかに異常な興奮状態にある。

 

今すぐ僕が手を伸ばせば、彼女は抗うことなく、むしろ喜んで身を委ねてくるだろう。

 

だが、それではいけない。

 

勝手に部屋に侵入されるのは、割と困る。他の女の子と2人で過ごしたい時に妨害されそうでさ。

 

「そっか。じゃあ、話はそれだけだから帰っていいよ」

 

「........え?」

 

帆波が弾かれたように顔を上げた。

 

その瞳には、色濃い驚きと動揺が浮かんでいる。

 

無理もない。彼女はてっきり、このまま僕に問い詰められ、波瑠加と話していた『ハーレム』について自分も語られると思っていたはずだ。

 

それをあっさりと突き放されたことで、彼女の中にあった期待は一瞬にして恐怖へと反転した。

 

「な、凪くん、ハーレム......をつくってるんだよね?」

 

僕が何も言わずに彼女を帰そうとしたからか、帆波は見るからに焦った様子で、すがりつくように話を切り出してきた。

 

「そうだよ」

 

「それって、もしかして......私も、メンバー候補だったりするのかな?」

 

「うん。候補だったよ」

 

あえて『過去形』で告げる。

 

その瞬間、帆波の身体がビクッと大きく震え、血の気が引いていくのがわかった。

 

もちろん、彼女は僕のハーレムに必要不可欠なヒロインの1人だ。でも、その前に彼女の暴走癖には、きちんとお灸をすえておかなければならない。

 

「今は......違うの?」

 

「違うよ」

 

「私が凪くんの部屋に勝手に入ったから?」

 

「違うよ」

 

「私が凪くんを怒らせちゃったから?」

 

「怒ってないよ」

 

「私が──他の子たちよりも可愛くないから......?」

 

涙声で問い詰めてくる帆波の頬を、僕はそっと指先で撫でた。

 

「帆波は可愛いよ。ただ、悪いことをしたら『ごめんなさい』を言えない子はいらない」

 

僕の言葉の意味を理解した瞬間、帆波の瞳から大粒の涙がポロポロとこぼれ落ちた。

 

「ごめ、ごめんなさい。ダメなことをしてごめんなさい。凪くんの都合も考えずに、部屋に侵入してごめんなさい。勝手に合鍵の合鍵を作ってごめんなさい......!」

 

「うん、よく出来ました。いい子だね、帆波」

 

縋る勢いで胸に飛びついてきた彼女の背中を、僕は優しく抱きしめ、そのサラサラとした髪を撫でた。

 

安堵したのか、帆波はしゃくり上げながらも、僕の胸元に顔を擦り付けてくる。

 

「私、もう絶対に凪くんの嫌がることはしない......だから、私を見捨てないで......!」

 

「わかってるよ。帆波が素直に謝れるいい子だってことは、僕が一番よく知ってるから。見捨てたりなんてしないさ」

 

涙で濡れた彼女の顔を両手で包み込み、優しく微笑みかける。

 

すると、帆波は潤んだ瞳で僕を見つめ返し、先ほどの反省から一転、今度はドロドロとした熱を帯びた視線を向けてきた。

 

──切り替え早すぎない?

 

「ねえ、凪くん......私、許してもらえたんだよね?」

 

「うん、許すよ」

 

「なら......波瑠加ちゃんと同じこと、私にもして......?」

 

その声は、甘く、ねっとりとした欲情に濡れていた。

 

クローゼットの中で聞いていた僕と波瑠加の行為。それが彼女の嫉妬心と情欲を極限まで煽り立てていたんだと思う。

 

私の方が凪くんを好きなのに。私の方が、凪くんに愛されているはずなのに。

 

そんな焦燥感が、彼女の理性を完全に吹き飛ばしていた。

 

「同じことって?」

 

わざと意地悪く聞き返すと、帆波は顔を真っ赤にしながらも、自分の身につけている淡いピンク色のブラジャーのホックへと手を伸ばした。

 

「波瑠加ちゃんよりも......私の方が、凪くんのことずっと好きだから......!」

 

カチャン、という小さな音とともに、下着が滑り落ちる。

 

解放された彼女の双丘は、波瑠加に勝るとも劣らない、豊満で柔らかなボリュームを持っていた。

 

息をするたびに大きく揺れるその白い肌は、すでに淡い桜色に染まっている。

 

「帆波......すごく綺麗だよ」

 

「凪くん......っ」

 

僕は彼女の腰を引き寄せ、その震える唇を深く塞いだ。

 

「んんっ......ふぁっ......ちゅ......」

 

波瑠加の時に聞いていた水音を、今度は自分が奏でているという背徳感。

 

帆波は僕の舌を貪るように絡め取り、息継ぎすら忘れたかのように激しくキスを求めてきた。

 

「んぁっ......はぁっ......凪くん......私だけの、凪くん......」

 

唇を離すと、彼女は甘い吐息を漏らしながら、僕の首に腕を回してくる。

 

僕は彼女の願いに応えるべく、その豊かな胸へと両手を這わせた。

 

「ひゃあっ!んんっ......あぁっ......!」

 

手のひらから溢れんばかりの柔らかな感触を揉みほぐすと、帆波は背中を大きく反らせて甘い声を上げた。

 

クローゼットの中で高められていた興奮が、この愛撫によって一気に爆発したのだろう。

 

先端の蕾を指先で優しく摘み、転がすように刺激する。

 

「あ、だめ......そこ、すごく......びりびりするの......っ」

 

「クローゼットの中でどんな想像をしてたの?......僕に、こうやって触られてるのを想像してた?」

 

「んぁっ!はぁっ、はぁっ......うん......波瑠加ちゃんじゃなくて、私が触られてるって......ずっと想像して......あっ、あぁっ!」

 

恥辱と快感で涙目になりながらも、帆波は僕の愛撫から逃げるどころか、もっと求めて胸を押し付けてくる。

 

 

 

「いい子だね、帆波。君が一番可愛いよ」

 

「んぁっ......嬉しい......もっと、凪くんの特別にして......私だけを、見て......っ」

 

静かな部屋に、再び淫靡な水音と甘い喘ぎ声が響き渡る。

 

僕は彼女の柔らかい唇を再び塞ぎながら、その豊かな果実をたっぷりと時間をかけて味わい尽くした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここまでしても、帆波は多分、機会があれば僕のハーレムメンバーを退学させようとするだろうなぁ。

 

 


 

「新入生の神代凪──あいつに興味がある」

 

「ふーん。そうなんだ」

 

「あいつは茶道部に入るらしい。なずな、お前も入部して近くで監視しろ」

 

「いいよ、別に」

 

「.....珍しいな。お前が俺の言うことを素直に聞くなんて」

 

「私も興味あるからさー、神代凪くんに」

 


 

一之瀬さん

 

 

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長谷部さん

 

 

 

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B(下の表現なし)はR-15で、ありだとR-18かなって認識で書いてます。

棚ぼた。

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