比較的家から近いところしかいかないので行ったことのある中央競馬場は京都と阪神、知り合いとノリで行った中京のみです、地方競馬なら園田も一度ならあります
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ジュウリョクピエロとの激闘から数日、伊馬村トレーナーの下でできた新しいチーム《チームプレアデス》に所属した私はメイクデビューへ向けてトレーニングの日々を送っていた
「そういえばココネはトレーナー決まったのか?」
私の逆スカウトを見て運命的な出会いに憧れており、目の前で学食の定食を頬張る友人のネココネコロガールに話を振る
競走馬【ネココネコロガール】はライバル馬ではあったがジョッキーが誰かまでは覚えていなかった
「あ!そう!担当してくれるトレーナーさん決まったよ!《チームスピカ》の沖野トレーナー!」
「え?まじ?ココネにスピカ入るのか?」
「うん、初めはゴールドシップさんたちに連れ去られたんだけどね。そこで沖野トレーナーとお話したのの!それでね……」
いつになくテンションが高く、マシンガントークが止まらないココネを横目に昼食を食べ進める
「お隣いいかしら?ディナー?」
「ん?ライト先輩か別に構わないけど」
「……それでね、って、え!!ご、ゴゥライトさん!?え?ふぁ、ファンです!」
「ふふっ、ありがとう別に緊張しなくていいのよ、いつも妹のディナーがお世話になっているわ」
「別にお世話はされてないが」
「でもこの前スターターもゴールも任せていたじゃない?」
「ぐぅ」
ぐぅの音が出た
「まぁいいんだよ、それでリスク先輩はどうしたんだ?」
「別に私とリスクは常に一緒にいるわけではないのですよ?」
「リスクは次のレースとして宝塚記念が近いので調整などがあるのでしょう。私もそうなのですが、ヴィクトリアマイルからの出走をもとより考えていたのでこの食事も調整のうちですの」
「普段はリスクの方からお誘いをいただくので誰とお昼を過ごすか考えていると貴女方が見えたので」
「…たまにはライト先輩の方から誘ってやったらどうだ?」
「そうですね、宝塚記念が終われば夏レースに入って私もリスクも落ち着くでしょうから」
「そういや、私のメイクデビューも来月にしようかトレーナーと話してたんだよな」
「け、結構早いねディナーちゃん」
「まぁ私は本格化が、早かったからな体を鍛えるのはトレーニングでどうにかなるが、レースの咄嗟の判断とかは実際に走って身につけになきゃどうにもならないと思うからな」
「いいとおもうわ、…私はそろそろミーティングがあるから行くわね。ココネさん引き続きディナーをよろしくね、無理しちゃう子だからね」
「余計なお世話だよ全く、ココネも真面目に受け止めなくていいからな、…ココネ?」
「わかりましたライトさん!ディナーちゃんの面倒見ます!ほら食器片付けますよディナーちゃん!」フンスフンス
「ちょ、いいって!いや持ってけるから!もー!」
【《・》】
午後の授業も終わり放課後、メイクデビューについて詰めて話し合うため、部室に向かっていると何人かのトレーナーが話し合っているところにかち合った
「今度の宝塚記念誰が勝つと思います?」
「いやー、流石にゴゥリスクの連覇でしょ、距離適性的に天皇賞・春は回避しましたが大阪杯を勝ち抜いたあの脚は本物でしょ」
「2着のジュウリョクピエロとも5バ身の差をつけての決着ですからね」
「ヴィクトリアマイルも圧倒的だったゴゥライトも出走ですよ?」
「いや~クラシックのエリザベス女王杯でゴール後の怪我から一年の休養、しかしそんな事を感じさせない走り彼女も優勝候補ですね」
「やはりゴゥ一門、3冠&トリプルティアラウマ娘のどちらかでしょうな」
「それでは、トレーニングがあるので」「私も」「それでは」
トレーナー達が散り散りになっていく、聞き流すつもりだったがつい身内の名前が聞こえ聞き耳を立てるためしゃがみ込んでしまった
姉貴分が褒められて嬉しくない訳では無いが、同じチームの先輩も出走するのにも関わらず話題に一度もでなかったことに文句の一つでも言ってやろうと意気揚々と立ち上がると、雑木の影に座り込むウマ娘がいた
「…聞いちゃったのか?ピエロ」
「…えぇ、ばっちりとね」
気まずい沈黙が私とピエロの間に流れる
なんて声をかければいいものか、私がゴゥ一門のウマ娘であり、先程話しに上がったライトとリスクの妹分である私が慰めの言葉をかけるのはなんだか変であるし、かと言って同じチームメンバーにノーコメントもおかしいため頭の中で掛ける言葉を捏ねて口から出せないまま永遠にも等しい時間が流れる
一分か十分かわからない時間が流れるとジュウリョクピエロは身体を跳ね上げ立ち上がった
「ディナーミーティングまでは少し時間があるけれどアンタ今暇かしら?」
「え?いや室内でできるトレーニングとかしてトレーナー待つつもりだったけど…え?」
「宣戦布告行くわよ」
「はい!?」
「アンタの従姉妹二人に宣戦布告しに行くって言ってんのよ!」
「ま、まてよなんで私が関係してくるんだよ」
「だってアタシ二人の居場所知らないものあと、一人じゃこわいし…」
「えぇ?」
「ん〜!!いいから行くわよ!」
「ちょっま!腕が!」
【《・》】
カフェテリアのパラソル席、ゴゥライトとゴゥリスクは少し遅めのティータイムを過ごしていた
「やっと見つけたぞ、ライト先輩、リスク先輩」
「あらディナー、お昼ぶりですね」
「ん?おぉディナー、お前もライトに誘われたのか?」
「誘われてはいないよ、というか昼間からの今って行動力高すぎだろライト先輩」
「ふふっ善は急げと言うもの、いえこの場合は思い立ったが吉日かしら」
「ふーん、じゃあどうしたんだ?随分と私達を探したっぽいけど」
「まぁ用があるのは、私では無いのだけれど」
横を見るとピエロの姿はなく、私の背面に隠れて二人の様子を窺って半分だけ顔を出す先輩の姿があった
『ほら!宣戦布告するんだろ?』コソコソ
『え!?そ、そうだけどこ、心の準備が』コソコソ
『心の準備くらい二人を探し回ってトレーナ室とかジムとか行脚したときに決めときなさいよ!』コソコソ
『う~~〜〜』
プルプルと脚を震わせながら背中からピエロが前に出る
深呼吸を繰り返し、意を決したように拳を握った
「いいか!ゴゥライト!ゴゥリスク!アンタ達が3冠ウマ娘だとか!トリプルティアラウマ娘だとか!前年覇者だろうが!無敗だろうが!関係ない!勝つのは私だ!【ジュウリョクピエロ】これがアンタ達よりも先にゴールを駆け抜けるウマ娘の名だ!」
ビリビリと空気が震えるような宣戦布告
和やかな放課後のティータイムを吹き飛ばし、しんと冷たい空気が張り詰める
「ハッ!ハハハハ!いいねぇ!その威勢!ライトも出走するし、威勢の良い奴がいる!凱旋門賞への景気づけかと思っていたが!中々楽しみなレースになるぞ!こうしちゃいられないな!ライト今日は誘ってくれてありがとうな!」
驚きからか、興奮からか目を見開き大笑いするリスクは、その勢いのままカフェテリアを飛び出していった
「もぅポットの紅茶も飲みきっていないのに、あの人は…ディナー飲んでいきますか?」
「い、いや私もトレーニングだからいらないかな」
「そう」
ピエロはじっとライトを見つめ、ライトは机を黙々と片付ける
ある程度片付けるとライトも立ち上がりこちらの方へ顔を向け、一時の時間が流れた
「ジュウリョクピエロ、ダートウマ娘としてメイクデビュー、ダートレースで2回の敗北を経て芝に転向」
「クラシック1 勝クラス、忘れな草賞を1着で駆け抜けG1のオークスにて初重賞制覇、それから秋華賞、エリザベス女王杯と勝ち抜け、有馬記念では5着、今年の大阪杯ではリスクについでの2着」
「あ、アタシの出走成績?」
「宣戦布告ありがとうございます、私は勇気が無いので面と向かって宣戦布告したことがなく心の中で『ぶっ倒してやる』って思うのが精一杯でしたですが宣戦布告のお礼として私からも一言」
「勝つのは私だ、ゴゥリスクもジュウリョクピエロでもなく春のグランプリの勝者はこの私【ゴゥライト】です」
それは強く、静かな、しかし叩きつけるような宣誓
私は今まで見たことのない気迫に少し気圧されてしまう
しかしピエロは耳を絞りながらも仁王立ちで睨みつける
「とても心に打ち付ける良い宣戦布告でした、リスクも楽しみだと言っていましたが私も楽しみにしていますよジュウリョクピエロさんそれでは」
ライトがコツコツと靴を鳴らしカフェテリアを後にした
そんな後ろ姿を睨み続けるピエロに声をかける
「だ、大丈夫か?あんなライト先輩初めてみたよ…ピエロ?」
ピエロの腕は力を入れすぎているのかプルプルと震え、目元には涙が浮かんでいた
「ぅ、うぅ、怖かった、でも勝ちたい、絶対に負けたくない」
静かであるが強い思いだった
ピエロを正面から抱きしめ、背中を擦る
「じゃあ勝とう、いっぱいトレーニングして二人に負けないように」
「うぅ…擦ってくれるのはトレーナーが良かった…ディナー筋肉質でちょっと硬い」
「な、なんだと!」
【《・》】
チームプレアデスの部室に帰るとすでにトレーナーが腕を組んで待っていた
「ちょっと!二人とも遅刻だよ!ってえ!?ピエちゃんどうしたの?」
「うぅぅトレーナー、アタシ絶対宝塚記念勝つから」ギュッ
「え!?うん!頑張ろうね!」ギュッ
「トレーナー柔らかい」
「固くて悪かったな」
「ディナーちゃんな、なにがあったの?」
「まぁ色々勇気をだしたんだよ、ゆっくり話を聞いてあげて」
「う、うん」
ピエロが落ち着くまで抱きつかれたままのトレーナーを横目にコーヒーを入れた
【《・》】
落ち着きを取り戻したピエロと、ピエロに抱えられたままのトレーナーとミーティングを始める
トレーニングのバランス調節などを話していると思い出したかのようにトレーナーが手を叩いた
「そうだ!ディナーちゃんのメイクデビューの日が決まったよ!6月の第3週の日曜日の6R 阪神2000m」
「第3日曜日…宝塚記念の当日じゃん」
「…アタシの晴れ舞台の前に負けないでよ」
「わかってる【ゴゥディナー】は負けないんだよ」
「そう?ならいいわ」
「よし!ちょっと遅れちゃったけどトレーニング始めようか」
新たな一歩と、勝利への思いが重なる春レースの終わりはもうすぐ
《戦績紹介》
《ゴゥリスク》
ジュニアクラス
・メイクデビュー
・もみじS2着
・京都ジュニアS2着
・朝日杯フューチュリティステークス
クラシッククラス
・弥生賞
・皐月賞
・日本ダービー
・神戸新聞杯
・菊花賞
・有馬記念2着
シニア一年
・大阪杯
・宝塚記念
・凱旋門賞4着
・天皇賞・秋
・ジャパンカップ
・有馬記念
シニア二年
・大阪杯
・宝塚記念←NEXT
《ゴゥライト》
ジュニアクラス
・メイクデビュー
・中京ジュニアS
・アルテミスS
・阪神JF
クラシッククラス
・チューリップ賞
・桜花賞
・オークス
・ローズS
・秋華賞
・エリザベス女王杯
シニア一年
エリザベス女王杯後の怪我により半年の休養とリハビリ
シニア二年
・京都記念
・中山ウマ娘S
・阪神ウマ娘S
・ヴィクトリアマイル
・宝塚記念←NEXT
遅くなって申し訳ございません