遅れてしまい申し訳ございません
インターンなどが重なり移動時間くらいしかアイデア出しなどができなかった為おくれました
感想お気に入り登録お願いします
激闘の春のグランプリ、宝塚記念も終わり夏レースへと姿を変える。
ジュニア期のウマ娘はメイクデビューを飾り、オープンクラスのウマ娘はサマーシリーズへの挑戦や秋へのステップを刻む
メイクデビューを勝利した私も例外では無いのだが
(行ったか?)
(そういうの言っちゃだめだ!)
「み〜つっけた、リスクさんディナーさん」
「「きゃあぁぁぁぁぁぁ!!!!」」
暴走したヴィルシーナに追いかけられていた
【《・》】
「ごめんな、ココネ日直の仕事手伝ってもらっちゃって」
「いいよ、いいよでもどうしたんだろうね?ヴィブロスちゃん」
「うーん」
///
『ディナーこれ全部運ぶの〜?』
『課題のノートとファイルクラス分だな』
『私ファイルがいいなぁ〜』
『…まぁいいけど、ほらさっさと運んで食堂に行こうココネも待たせてるしな』
『わ、私は気にしないよ、何なら手伝おうか?』
『う〜んこれは日直の仕事だしだいじょうぶ』
『こっちも気にしないでくれ』
『そう?』
『よ〜しじゃあ行こ〈ピリリリリ!〉お?』
『ごめんね?もしもしシュヴァち?どうしたの?え?え?え〜!!お、お姉ちゃんが?うん…うん…』
『ごめんディナー、ココネお仕事お願いしていい?食堂いかなくちゃ』
『ヴィルシーナさんになんかあったんだろ?行きな?』
『お仕事任せてよ』
『うぅ、ありがとうディナー、ココネ今度はちみーとか何か奢るからね〜』
///
「ヴィルシーナさんが何か問題を起こすとも思えないからな、十中八九何かに巻き込まれたんじゃないか?…タキオンさんとかに」
「さ、流石に何でもタキオンさんの所為にするのは…」
「まぁさっさと課題渡して私達も食堂に行こう何があったかもわかるかもしれないし」
「うん」
職員室にて課題を担当教員に押し付け食堂へ向かう
今日のメニューについてココネと話していると奥から走ってくるウマ娘、先のレースで世間を賑わせたウマ娘の一人ゴゥリスクが必死な顔で走ってきた
「リスク先輩?息を切らしてどうしたんです?」
「ゼェいやな、ゼェ逃げてんだよ、ハァヴィルシーナ、ハァからな」
「はい?逃げる?ヴィルシーナさんから?リスク先輩が何かしたんですか?」
「ヒィちげぇよ、ヒィとりあえず二人が止めてるから、フゥ少しでも逃げな…うわぁ!」
顔を青くしたリスクの眺める先にはヴィブロスとシュヴァルグランに両手を引かれながらもジリジリとこちらに躙り寄るヴィルシーナの姿があった
「リスクさぁん逃げないでぇ」
「「うわぁぁぁあ!」」
「に、逃げて!リスクさん!ディナーさん!」
「私とシュヴァちがお姉ちゃん抑えてるあいだにぃ!」
「え?え?」
「こ、ココネも手伝ってぇ」
「と、とりあえず逃げるぞ!逃げてから二人に聞いたことを共有するから!」
「う、うん」
「待ってぇ…」
背後から聞こえる重く暗いヴィルシーナの声を振り切るように私達は逃げ出した
しばらくして空き教室に逃げ込んだ
「はぁ、はぁ、どういうことなんだよあれ!」
「ぜぇ、ぜぇ、シュヴァルから聞いたことを一言一句伝えるから理解してくれ」
『姉さんは昔から、僕やヴィブロスがとても頑張って何かに挑戦したりすると感極まって庇護欲というか甘やかしたい思いが暴走します』
『ヴィブロスが勝手に姉ルギーハザードと呼んでいたのですが、その標的は僕かヴィブロスにいつも向いていました』
『でもこの前のゴゥディナーさんとゴゥリスクさんのレースを観てから姉ルギーハザードの兆候が出ています』
『僕たちだけじゃなくお二人が標的になっているのかは不明ですが気をつけてください』
「あ、姉ルギーハザード?」
「まぁアレだまとめると私達のレースで感動してくれて、頑張った労いをしたい、甘やかしたい思いが止まらないわけだ」
「でもなんで私達まで標的になったんだ?」
少し考えてみる、リスクは高等部、私は中等部ではあるが学年は下である為直接的な関わりは無い
私とヴィブロスはクラスメイトと言うつながりしか無いはずだ
ましては私達は姉妹ではない…
「あ、」
そうだ、私達は"姉妹”ではない。姉妹よりも庇護欲を掻き立てるつながり
このウマ娘の世界では異なるが
元の世界、ウマソウルの繋がりで言えば、ヴィルシーナにとってリスクは腹を痛めて産んだ子供であるし、私は孫なのだ
「何か気づいたのか!」
「ちょ!こ、声大きい」
「リスクさーん…ディナーさーん…」
(シー!)
ヴィルシーナの声が遠のく
(行ったか?)
(そういうの言っちゃだめだ!)
「み〜つっけた、リスクさんディナーさん」
「「きゃあぁぁぁぁぁぁ!!!!」」
【《・》】
「ど、どうするよ!ヴィブロスとか振りほどかれてるくないか!?」
「どうするもこうするも無いですよ!ヴィルシーナさん巻いても巻いても追いかけてくるんですから!」
「う〜ん何か注意を引けるもの、私達より目に着くもの」
「好きな物?人?ヴィブロス達じゃ無理そうだしトレーナー殿とか?いっそのことゴルシでも巻き込んで注意を引くか?」
「あ!いるじゃん!ヴィルシーナが目を離せないライバル!」
「あ!ジェンティルドンナ!」
「あの貴婦人ならヴィルシーナの注意を引ける!」
「でもどこにいるのか目処は付いてるんです?」
「『3冠マ』だ!持ち回り的にそこにいるはず!とりあえず行くぞ!」
【《・》】
『3冠間』、正式名称・レース技術向上相談委員会部室
【真紅の翼】の二つ名を持つトリプルティアラウマ娘アパパネが『トリプルティアラ獲ってから、いろんな子にレースの質問もらうんだけどさ〜あーしだけじゃあっぷあっぷだし〜』
『カイチョーサンにも手伝ってほしいな〜って、なんなら他の3冠ウマ娘とか集めたほうがアガるくね?』と、シンボリルドルフに相談したことから始まった、レース技術向上相談委員会。
毎日、誰か一人は3冠、トリプルティアラを勝ち抜いたウマ娘が相談役として放課後に在中しているため3冠バの間を縮めて、『3冠間』(シンボリルドルフ命名)と呼ばれるようになった。
「いや~ドンちゃんありがとね〜課題手伝ってもらっちゃって」
「別に構いませんわ、私も相談者不在でしたもの」
放課後、3冠間では相談役のジェンティルドンナとアパパネは静かでゆっくりとした時間の中にいた
そんな静けさを切り裂くように二人のウマ娘が3冠間になだれ込んできた
「あらごきげんよう、そんなに慌ただしくどうしたのかしら?」
「い、いやな、カクカクウマウマで…」
「そう、ヴィルシーナさんから逃げてきたと」
「え!?ドンちゃんよくわかったね!」
「それで、ヴィルシーナさんの意識を逸らすために私に会いに来たと」
「あ、あぁそうだ、昼飯も食わずに逃げ回ってるからもうクタクタで、ディナーなんてバテて喋れてないし」
「そう、でもあまり効果は無いみたいよ、現に後ろのヴィルシーナさん私は視界に入っていないようだし」
「ぇ゙」
ガタガタとオイルの切れた機械のように後ろを見ると、ヴィルシーナが今まさに飛びかからんとするところだった
「リスクさぁぁぁぁあん!」
「関係ないとはいえ、好敵手に歯牙にもかけられないのは気分はよくないですわねッ!」
ヴィルシーナとゴゥリスクの間に割って入りヴィルシーナと組みあうジェンティルドンナ
パワーでの競り合いは高等部と中等部、ましてや剛毅なる貴婦人の二つ名で呼ばれるジェンティルドンナが圧倒すると思われたが、押し込んでいるのはヴィルシーナの方であった
「シーナちゃんすげぇ!あのムキムキドンちゃんと互角どころか逆に押し返してる!」
「中々やるわね…こんな力どこから出しているのかしら…!」
「ゴゥ…リスク…さん…あ、あなたは………」
組みあうヴィルシーナから声が漏れる、しかし小さくこぼれたその声を聞いたのはジェンティルドンナのみであった
「…なるほどヴィルシーナさん、それがあなたの暴走の理由ね、ならば私に出る幕は無くってよ!」
押し合うヴィルシーナの力を受け流しゴゥリスクへとヴィルシーナを投げ飛ばした
「え!?ちょ!?」
リスクは両の手でヴィルシーナを受け止め、ゆっく目を合わす、刹那のようにも永遠のようにも思う沈黙が流れたのもつかの間、リスクはヴィルシーナに捕食されるように頭を抱えられた
「も、モガ!」
リスクの頭をガッチリとホールドしながらヴィルシーナはおもむろにリスクの頭を撫でる
そして先程の雄叫びとは異なり落ち着いた声色で語り掛ける
「ゴゥリスクよく頑張ったわね、期待に応えようと、皆の思いを背負おうと走るあなたは立派よ」
「でも忘れないで、期待に応えられなくても、誰でもないあなたのために走る事が大切よ…ずっと…見守っているわ…」
しばらくするとスゥスゥと寝息が聞こえてきた、ヴィルシーナはゴゥリスクの頭を撫で回しながら寝てしまった
「な、なんとか落ち着いたようだな」
「リスクちゃん追い回して、ドンちゃんと力比べしたらそりゃ疲れちゃうよね」
「も、モガガ、モガンボ」
「リスク先輩はしばらくそのままだな」
「でもなんでリスクちゃんを標的にしたのかね〜?」
「さぁ?でも彼女が姉妹に向けるのと同等の思いがあったのでしょう」
「モガ!モガガガガ!」
【《・》】
「へぇそんなことがあったのですね」
しばらくしてヴィブロスとシュヴァルグラン、ココネを連れてゴゥライトが3冠間に来たので経緯を説明
目が覚めたヴィルシーナはなんとなく記憶があったらしくリスクを吹き飛ばし逃亡、ヴィブロス達はヴィルシーナを追いかけ、私達は照れて諦めた挙句投げ飛ばされ振られたリスクを慰めていた
「まぁそんなで大勢の前で甘やかされたリスク先輩はあんなふうにすねてるわけで」
「うるせぃ!ほっとけ!ライトも深堀りしなくていいやい!」
「…でも元気づけられたのでしょう?」
「…まぁ」
「だったら大人しく飲み込みなさいな、今年も行くんでしょ?フランス」
「なら頑張らなきゃ」
「私達も応援してるからさ」
「おう、今年こそ開いてやるさ凱旋門」
一悶着とともに決まった覚悟、夏を乗り越え戦場は秋へと移り変わる
人物紹介
《アパパネ(ウマ娘)》
真紅のロングヘヤーにサイドテールのパチパチギャルいウマ娘
真紅の翼の二つ名を持つトリプルティアラウマ娘でもある
彼女の声掛けにより3冠間ができたと言っても過言ではない
鶴の一声ならぬアパパネの一声である