昭和十九年四月。
ラバウル。
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かつて航空基地だった場所は、今や前線後方基地に変わっていた。
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飛行機はほとんどない。
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燃料も少ない。
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空の戦いは終わりつつあった。
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だが戦争そのものは終わらない。
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◇
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ある朝。
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地下司令部に全員が集められた。
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神崎。
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佐伯。
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村田。
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鬼塚。
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そして残存部隊。
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◇
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司令官が地図を広げる。
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赤い印が増えていた。
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敵軍は内陸へ進出している。
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◇
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「正面決戦は避ける」
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司令官が言った。
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◇
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誰も驚かなかった。
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兵力差は圧倒的だった。
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まともに戦えば勝てない。
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◇
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「これより持久戦に移行する」
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「小規模部隊による襲撃」
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「補給線への攻撃」
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「偵察活動」
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◇
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神崎は地図を見る。
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ジャングル。
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山岳地帯。
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洞窟。
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そこが戦場になる。
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◇
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鬼塚が口を開く。
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「要するに」
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「敵に休ませるな」
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それだけだった。
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しかし全員理解した。
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◇
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数日後。
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神崎たちは小隊を率いて出発した。
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航空隊員だった男たちが。
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今は歩兵になっている。
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◇
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銃を持つ。
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背嚢を背負う。
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ジャングルを進む。
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◇
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「まさか零戦乗りがこんなことになるとはな」
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佐伯が苦笑する。
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◇
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「人生分からん」
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神崎も答える。
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◇
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湿気は凄まじかった。
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汗が止まらない。
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靴は泥まみれ。
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服も泥まみれ。
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だが敵も同じだった。
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◇
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最初の任務は偵察だった。
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敵補給路の確認。
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部隊規模の確認。
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車両の数。
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物資の量。
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三日後。
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敵補給部隊を発見する。
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◇
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トラック数台。
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護衛兵。
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弾薬。
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食料。
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◇
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神崎は双眼鏡を下ろした。
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「やるか」
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◇
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小隊員たちが頷く。
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◇
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夜。
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補給路脇に潜伏。
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息を潜める。
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誰も喋らない。
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やがて。
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車列が現れた。
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先頭車両が目標地点へ入る。
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神崎が手を上げる。
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合図。
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爆発。
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道路脇に仕掛けた爆薬が炸裂する。
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先頭車両停止。
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後続車両混乱。
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「撃て!」
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◇
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一斉射撃。
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敵部隊が伏せる。
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反撃してくる。
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◇
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数分間の戦闘。
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その後。
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神崎たちは離脱した。
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追撃される前に消える。
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長居しない。
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それが鉄則だった。
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翌日。
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別の場所。
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また襲撃。
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橋を破壊する。
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通信線を切断する。
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補給倉庫を襲撃する。
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大戦果ではない。
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だが確実に敵を消耗させる。
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◇
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数週間後。
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敵軍内部で噂が広がる。
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「ジャングルに日本兵がいる」
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「夜になると現れる」
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「補給車両が襲われる」
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神崎たちは正面から戦わない。
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見つかったら退く。
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有利な時だけ戦う。
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そして消える。
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ある意味で。
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航空戦とは正反対だった。
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空では逃げられない。
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だがジャングルなら消えられる。
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鬼塚も時折前線へ来る。
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まだ飛行服を持っていた。
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もう飛ぶ機会はほとんどないのに。
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◇
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「捨てられないんですか」
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神崎が聞く。
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鬼塚は笑う。
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「勲章みたいなもんだ」
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神崎も少し笑った。
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◇
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五月。
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畑ではサツマイモの収穫が始まった。
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量は多くない。
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しかし兵士たちは喜んだ。
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久しぶりに腹が満たされる。
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それだけで幸せだった。
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夜。
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焚火の前。
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神崎は空を見上げる。
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星空。
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昔と変わらない。
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あの空を零戦で飛んでいた。
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敵戦闘機と戦った。
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仲間たちと笑った。
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だが今はジャングルにいる。
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銃を抱えて。
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泥だらけになって。
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◇
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それでも。
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生きている。
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◇
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遠くでまた砲声が響く。
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ラバウルはまだ落ちていない。
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名ばかりの要塞になっても。
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傷だらけになっても。
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そこにはまだ抵抗する者たちがいた。
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◇
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そして数か月後。
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神崎たちはさらに大胆な作戦を実行する。
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敵飛行場への夜襲。
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かつて空を守った男たちが。
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今度は地上から敵機を狙うのだった。
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