僕は白い粉を払いつつ思い出していたが流石にこの状況は理解が出来ない、因みに制服は僕の意識が無かった1週間の間に仕立てていたようだ
現実逃避をそこまでにして目の前を見ると茶髪に何故か白衣を着た少女が土下座をしていた
「本当に本当にごめんなんじゃよ!決して嫌がらせしたかったわけじゃないんじゃよ」
「真穂、その語尾で本当に謝ってるつもりなのかしら?」
「う、そのすみません⋯⋯なんじゃよ」
「真穂!」
私より背が高いがそれでも幼さの残る腰まである長髪の少女が白衣の少女真穂を怒っている
僕としてはもう終わった事にしたい
「本当にごめんなさいね、真穂もわざとじゃ⋯いえその仕掛けたのは真穂だからわざとよね⋯真穂にはもうやらないように注意を⋯無駄ね⋯本当にごめんなさい」
「謝らなくて大丈夫だよ、この粉払えば簡単に制服から落ちるし、これ何の粉?」
本当にすんなり粉が落ちる、まるで最初から粉なんか付いていなかったかのように落ちていく
「フッフッフッこれこそ私が作った激落ち粉君3号じゃ!この粉は普通の粉より丸く滑らかになっておっての?繊維にくっ付く事すら無く落ちるんじゃ、繊維の隙間に詰まるんじゃないかって?それも心配ご無用勿論対策済みなのじゃよ!何と隙間に入っても直に取れるように」
「真穂〜いい加減にしなさい!そもそも貴女はね!」
「ごめんなんじゃよ」
ある程度は掃除し終わった後改めて挨拶をする、正直もう挨拶する必要性を感じていないのだが
「それじゃあ如月さん宜しくね〜」
「はい、えっと僕は如月 幸です宜しくお願いします」
「えっと〜他には何か無いですか?趣味とか将来の夢とか」
ふむ、趣味といえばゲーム或いはラノベつまりは読書だが初っ端からオタクだと宣言はしたくないつまり僕が言うべきことは一つだけ
「すみません、趣味は何も無いです将来の夢も今は考えられません」
「え・・・」
少し俯きがちになってしまったがきちんと言えた筈だ、静かになり顔を上げ見渡して見ると皆驚愕の表情をしていた、先生に至っては非常に申し訳なさそうな顔をしていた
「ごめんなさい、先生嫌な事を聞いてしまったわね、でも大丈夫よ!皆いい子達だから何かあったら力になるわ、ねえ皆」
「泣かせるなんて先生酷くないか?」「ああそうだな」「あんな辛そうな表情させるなんて最低ですねお仕置き確定ですね」「私も手伝うんじゃよ〜」「真穂は止めた方がいいわ」「何故じゃ!?」
成る程、これは僕が悪い僕の表情は常に憂いを帯びているらしい、そこに俯きながら僕はなんて言った?趣味も夢も考えられないだ、きっと皆の中には壮大な物語が生まれてしまったのだろう⋯まあいいや
「ええとええと、取り敢えず席に着いてもらいましょう、場所は高瀬君の隣になりますねあの茶髪の子です」
「逃げたな」「逃げたわね」「逃げたんじゃよ」「逃げたね〜」
「うるさいですのよ!」
「⋯はい」
騒がしいのを無視して言われた席を見ると茶髪でチャラチャラそうな男子生徒がいた
「あんな見た目ですけどこのクラスでは比較的善良な子ですから安心して下さいね〜」
「ひっでぇそれが教師の言う事かよ」
「確かにな、お前が善良な訳が無い」
「てっめ!言いやがったなお前だってそう変わらないだろうが」
「静かに〜し・ず・か・に!」
茶髪の男子生徒と黒髪の男子生徒が言い争いをして先生が静かにするように言うがまぁ無理だろう、この教室に入って来てまだ数十分しか経ってないがこのクラスがどういうクラスかは何となく分かってきた
「取り敢えず!ホームルームを終わりにします次の授業の準備をしておくように!後今日だけで良いから皆さん大人しくお願いしますね!」
「「「「はーい!!!」」」」
▲
そして時が流れお昼休みの時間になり弁当を取り出す、途中の授業は皆真面目?にやっていたが休憩時間は凄まじかった、教室の1角は爆発するは急に教卓の上で卓球は始まるわ教室の中央に大仏が誕生したり本当に凄まじかった⋯普通は転校生に群がり質問攻めにするのでは?もしかしてそれはフィクションの中だけなのか?⋯いやこのクラスで起きたことのほうが現実離れしている、そして大仏は何処に消えたのだろう
色々考えていると目の前に騒がしい筆頭の四人が現れた
「朝はごめんなさいね」
「別にもう気にしてないから大丈夫だよ」
「そう、ありがとうね⋯そう言えば自己紹介まだしてなかったわね私は朝日 美歌よろしくね」
「次は私の番じゃよね、私は清原 真穂宜しくじゃんね」
「次は俺だ高瀬 丞だ!この学校で分からない事があったら聞いてくれ」
「いやお前に聞いたらおかしな事になるだろ、聞くなら朝日に聞いたほうがいいぞ、ああ俺は只上 蓮だ」
成る程、黒髪長髪の子が朝日 美歌さん、茶髪白衣の変人が清原 真穂、そして男子が茶髪のほうが高瀬 丞で黒髪の方が只上 蓮と
「改めて僕は如月 幸です」
「おう!さてお互いの自己紹介が終わった所でやるぞバトミントン」「「やらないわ」ぞ」「何故!?」
「当たり前でしょ?まだお昼も食べてないのに、それより幸のお弁当美味しそうね」
「本当なんじゃよね、親が作ったの?」
「ああこれは僕と姉の2人で作ったんだよ」
「ほぇ~、両親は朝早いのか?弁当を自分で作るなんて偉いなさっちんは」
「そやね〜偉いんじゃよさっちんはは」
さっちんとは一体⋯距離を縮めるのが早すぎる、これが陽キャか
「えっとそこまでの事では姉と一緒だし、後親は今海外にいるから僕達で作ってるんだ」
「「⋯⋯」」
「やらかしたわね」
「ああいきなりやったなこいつら」
「すまんなじゃよ!」
ふむ何で謝られたのだろう、僕には完全に理解できないぞ
「それより食べない?結構時間押してきてるし」
「そうだな、それじゃ行くぞ丞」
「ああ行くか戦場へ」
男組は言うやいなやベランダに続く窓を開け放ちそこから飛び降りた
「ってここ3階ですよ!!、あの2人何やってるんですか!?」
「そうよね普通はそういう反応よね、私達は残念ながら慣れてしまったけど」
「まあ普通は飛び降りないんじゃよね、私達は食べるんじゃよ」
「いいのかな?」
まだ昼休みつまりこの学校に来てから半日しかたっていないにも関わらず付いていくのがやっと⋯いや既に置いていかれている、前の学校がいかに平穏だったか懐かしく思う
「そう言えば聞きたい事があるんだけどいいかしら?」
「何?僕に答えられることならいいんだけど」
「まあそこまで難しい事じゃないんだけど、この時期にしかも1年生の自転で転校って珍しいじゃない?一体何があったのかなって、もし言いにくいことなら別に言わなくて大丈夫だからね」
ふむ何で僕が転校してきた理由か、男から女になって僕の知らぬ間に兄姉が手続きを終えていたからだが、姉さんから言い含められていたのは確か
「前の学校で少し問題が起きてしまって、それを心配した姉さんが手続きをしてくれたんだよね」
「そう、何が起こったのかは詳しく聞くつもりは無いから安心してね」
「いや~まあ私も聞くつもりは無いじゃんよ、ただ何かあったら言って欲しいんじゃんね」
「ええ私も出来る限り手伝うわ」
「ありがとう二人共」
ただこの2人が何をどう想像したのかは分からないがまあ聞いてこないのなら有難い
姉さんの言われた通りに伝えたのだが絶対にこの容姿のせいで碌な過去が作られたのだろう、僕としてはもう少しこう雑に扱ってもらっても構わないのだが
「とゆう訳で私達はもう友達じゃんねさっちん!」
「さっちんは確定なんだね」
「フフ、まあ良いんじゃない?幸」
「うんまあ気にしないけどさ」
こうして昼休みは平穏に過ぎていった