ようこそAクラスの教室へ   作:yadooo

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36話:余興

 オレは気分が高揚しているのを感じながら、鈴音と軽井沢の居た部屋から出る。

 鈴音の性格上、軽井沢を脅すことはまずないと思っていた。彼女の手を取り、味方になるということも。

 

 それが口先だけではないか。安易な考えによるものではないか。その決意の程は。

 オレの脅しに鈴音がどういう対応を取るか、どういった答えをオレに提示するか。どんな答えが出ようとも、オレは鈴音からポイントを奪うつもりは最初からなかった。鈴音がどんな答えを出すのか、ただそれだけに興味があったから。

 しかし、彼女はオレの想像を超え、自力で『答え』に辿り着いた。軽井沢の『仲間』になって見せたのだ。

 鈴音の()()を聞けたことも含め、意義のある一時だった。

 

 

「綾小路くん」

 

 後ろから誰かが近付いて来ていると思ったら、その生徒はオレを呼び止めた。

 振り返ると、Dクラスの平田洋介がいた。つい先ほどまでオレが脅していた軽井沢の()彼氏である。

 お互いに面識はあるが、きちんと会話を交わしたことはない。中間テストの時に鈴音を教室から呼び出してもらった際の事務的な会話と、人狼ゲームでの会話(?)だけだ。

 

「君と話したいことがあるんだ。少しだけ時間を良いかな?」

 

 偽とはいえ、彼女を脅迫したことがバレたか? いやでも怒っているようでもなさそうだし、むしろ嬉しそう……?

 オレはやや戸惑いながらも平田の言葉に了承し2人でデッキに出る。

 

「それで、一体どうしたんだ?」

 

「軽井沢さんの件でお礼を言おうと思って」

 

「おう?」

 

 特にお礼を言われるようなことは本気で何もしていなんだが。

 

「綾小路くん()だよね? 軽井沢さんと僕との関係、そして過去にイジメられていたことを堀北さんに教えたのは」

 

「……なおさら分からないんだが、それでどうしてお礼を言われるんだ?」

 

 軽井沢の過去の内容は、彼女にとっては生命線に等しく、絶対に誰にもバレたくなかった秘密のはずだ。それを勝手に暴き、鈴音に伝わったことはむしろ怒るべきところだと思うのだが。

 

「言いたいことは分かるよ。それでも本当に感謝の気持ちがあるんだ。このままじゃダメだって頭では分かっていたのに、手をこまねいてた僕の代わりに状況を動かしてくれた。堀北さんが軽井沢さんの味方になったことで、彼女には新しい選択肢が増えたんだ」

 

 ああ、なるほど。

 

「安心するにはまだ早いんじゃないか? 彼女がこれから先、平田が望む通りに進むとは限らないぞ?」

 

 イジメられない為に誰かの加害者になるのか。あるいは誰かの恨みを買ってイジメられる側に逆戻りするか。どちらも十分に可能性があるだろう。

 

「それについては大丈夫だって確信しているよ。僕だってもちろんフォローするけど、何よりも堀北さんと、そして君がいるからね」

 

「……平田。特別に教えるが、オレはAクラスの生徒だ。お前と鈴音はともかく、オレは関係ない」

 

「確かに軽井沢さんに関してはそうかもしれない。でも、堀北さんに関しては違うよね、綾小路くんは」

 

 平田はそう言って爽やかに笑ってくる。

 

「入学当初の頃とは比べ物にならないぐらい堀北さんは変わった。それは、綾小路くんのおかげだよ」

 

 確信を持った言い方だ。誤魔化すだけ無駄かもしれない。

 

「……オレが切っ掛けの一つであったことは認めるが、鈴音が変わったというなら、それは彼女自身が変わりたいという意思があったからだ。オレよりも鈴音を褒めてやってくれ」

 

 Aクラスを目指す為という『理由』があっても、鈴音本人が考えを改めなければ孤高を気取った孤独者のままだった。鈴音が変わったというなら、それは彼女が己の殻を打ち破れたからだろう。

 

 オレの言葉に平田は「そうだね」と再び笑う。

 女子から凄い人気という話だが、納得の出来る嫌味のない穏やかな微笑みだった。

 

「ついでにオレからも聞いておきたいんだが、どうして軽井沢と偽者のカップルになることを了承したんだ? 軽井沢のメリットは分かるが、平田のメリットが分からない」

 

 平田は女子にモテる。それなのに軽井沢と付き合っているフリをすれば、本当の恋愛も出来ないだろう。

 

「メリットは軽井沢さんがイジメられずに学校に来られることだよ」

 

 平田は迷わずそう言い切った。それが嘘にも見えなかった。

 オレは平田とは違うクラスだし「良い奴」という外から見た情報しか知らない。だからこれ以上の追求は出来なかったし、それを行う為の情報も足りていなかった。

 けれども、その良い奴()()()というのにも何かの理由があり、平田洋介がDクラスに選ばれている要因の一つなのかもしれないと、そんなことを勝手に思った。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 第4回グループディスカッション。

 第2回人狼ゲーム。

 

 オレは背信者となった。

 妖狐陣営で、妖狐を守る為の役職だ。初心者向きの役職ではないと思うが、選ばれた以上は精一杯に頑張ろう。

 さてオレの相方、守るべき妖狐は一体だ…………龍園だった。

 

 オレは敗北を悟った。

   

 

 <結果>

 ー勝利ー

◇村人陣営:A坂柳有栖、A葛城康平、B一之瀬帆波、B神崎隆二、C鈴木英俊、C園田正志、D櫛田桔梗、D平田洋介。

敗北陣営の人数×2万の報酬により、村人陣営は各プラス12万ポイント。

 

 ー敗北ー

◇人狼陣営:A西川亮子、B津辺仁美、C小田拓海、D堀北鈴音。

◇妖狐陣営:C龍園翔、A綾小路清隆

勝利陣営の人数×2万の支払いにより、人狼・妖狐陣営は、各マイナス16万ポイント。

 

 

 

 

 *

 

 グループディスカッションが終わってから2時間と少し

 0時が近付いた時間帯にオレは船外のデッキに足を運ぶ。

 

 今日も天気が良く、視界には満天の星空。

 つい先日にひよりと有栖の3人で足を運んだが、変わらず圧倒される光景だ。2週間のクルージング旅行もそろそろ終わりを告げる。前回は3人だけで行けと、意地でも来なかった真澄も連れて最後にもう一度だけじっくり見たいものだ。

 

 

 夜遅い時間ということもあり、周囲にカップルなどの姿は見当たらない。

 ただ一人の少女がデッキで星空を見上げていた。

 

「すまない、待たせたか?」

 

「ううん。私も今来たところだよ」

 

 にぱーっと表の顔で笑顔を浮かべて櫛田が答える。

 

「それで何かあったのか?」

 

「何かないと連絡しちゃダメなの?」

 

「ダメじゃないが、連絡なんて部屋に来る時以外は滅多にしてこないだろ? 何かあるから呼んだんじゃないのか?」

 

「まあ、そうだね……」

 

 オレは櫛田の隣に立って彼女の言葉を待つが、なかなか口を開かない。

 別に急かす理由もないで星空を見上げていると、櫛田が動く素振りを見せた。

 

「お、おぉ?」

 

 何の脈絡もなく、櫛田が胸元に飛び込んできた。

 寒空の下、衣類越しとはいえ人肌のぬくもりが伝わって来る。

 

「ど、どうしたっ」

 

 予想もしていなかった不測の事態。流石にビックリである。

 

「…………」

 

 櫛田はすぐには答えなかった。しかし程なくして、こう小さく漏らす。

 

「綾小路くんは、私の友達だよね?」

 

 表の声音ではなく裏のーー本性(いつもの)の櫛田の声だった。

 少しだけ浮ついた気持ちを払拭しながらオレも答える。

 

「オレはそのつもりでいるが」

 

「そう……」

 

 そこから更に数十秒、櫛田は無言でオレの胸元に顔を埋め続けた。

 意識しないようにはしているが、何事にも限界がある。柔らかくて温かい感触と良い匂いに脳がクラクラしてきた。

 

 素数でも数えようかと思っていると、櫛田がゆっくりとオレの体から離れた。

 感情を面に出さないように意識した顔で、オレを見る。

 

「綾小路くん。このクルージング旅行が終わってから、夏休みが終わる前に綾小路くんに話したいことがあるの」

 

「……大事な話みたいだな」

 

「うん、私にとってはとても大事なこと」

 

 櫛田は更に一歩オレから離れる。どうやら用件は終わったようだ。

 これぐらいならチャットで済むはずなのに、わざわざこうして対面した意味。「友達」かどうか改めて確認を取って来た理由。

 恐らくだが、オレにも関係する内容。オレと櫛田の今後にも関わる、本当に大事な話なのだろう。

 

「おやすみ、綾小路くん」

 

 

「ああ、また明日な。()()

 

 

 オレに背を向けて歩いていた桔梗が盛大にずっこけた。 

 

「お、おい、大丈夫か?」

 

 凄い音がしたぞ。

 

「~~~~ッ!!」

 

 オレが手を差し出すより先に桔梗がバッと立ち上がり、顔を赤くしながら凄い形相で睨んでくる。そしてそのまま、拳を握ってオレの肝臓(レバー)に打ち付けて来た。かなりの威力。ははーん、さては手加減していないな? 

 

「普通にーーいたっ、痛いから止めてくれ、桔梗」

 

「~~ッ!!」

  

 ラッシュが強まった。止めてくれる気配がないので距離を取って対処する。

 はーっ、はーっと呼吸を乱しながらオレを睨むのを止めない桔梗。

 

「あー……、友達だから名前で呼んだんだが、マズかったか?」

 

「っ、マズくはない……! だけどいきなり呼ばないで。ちゃんと確認を取るのが普通でしょ、ふざけてるの?」

 

「す、すみません……」

 

 ま、真澄先生、自然に名前を呼んだら相手が凄く怒って来たんですが……。有栖の時といい、やっぱり相手にきちんと確認を取るのが正解なのではないでしょうか?

 

「それと、周りに人が居る前でも呼ばないで。綾小路くんは良くも悪くも有名人なせいで、私まで変に悪目立ちしちゃうから」

 

 良くも悪くもと言っておきながら、変に()()()ちとはこれいったい……。

 生徒会に入ったし期末テストで満点も取ったし、自分が目立つ立場にいることは流石に自覚しているが、問題も起こさず模範的にしているし、悪目立ちはしていないんじゃないかと思う。

 …………してないよな?

 

 

自覚していないのがヤバイ。これだから変人は

 

 

 

 

 

 

 第5回グループディスカッション。

 第3回人狼ゲーム。

 

 まだ数回しかやったことない初心者が語るのもあれだが、人狼ゲームというのは対面(オフライン)とオンラインではまた勝手が違うようだ。

 

 龍園のように周囲の信用がなければ真っ先に占われるし、吊られる対象にも上がりやすい。

 有栖のように理路整然と相手を追い詰められて強くても、それはそれで脅威となって様々な役職から狙われやすい。

 一之瀬は意外と理屈派であり、相手の表情から嘘を見破ろうとする仕草が何度も見られた。桔梗は一之瀬とは逆で感情派だが、相手の表情や声音から嘘を見破ろうとしてくるのは同じ。

 オレと同じく初心者である鈴音は完全な理屈派であり、強いには強いが、感情派には滅法弱い。桔梗に感情勝負で負けて吊られていた時は静かに青筋を立てていた。

 

 まあ、何が言いたいのかというと、対面だからこそ役職関係なしに、実力や知名度がそのまま相手の警戒度に分かりやすく直結するということ。

 「お前が怪しい」と村人陣営でバチバチやっている間に、勝利を搔っ攫われることがあるのだ。

 

 

  <結果>

 ー勝利ー

◇妖狐陣営:A西川亮子、C園田正志。

 敗北陣営の人数×2万の報酬により、妖狐陣営は各プラス24万ポイント。

 

 ー敗北ー

◇村人陣営:A綾小路清隆、A葛城康平、B一之瀬帆波、B神崎隆二、B津辺仁美、C龍園翔、、D平田洋介、D堀北鈴音。

◇人狼陣営:A坂柳有栖、C小田拓海、D櫛田桔梗、C鈴木英俊。

勝利陣営の人数×2万の支払いにより、村人・人狼陣営は各マイナス4万ポイント。

 

 

 

 

 

 ◆

 

 

 第6回グループディスカッション。

 第4回人狼ゲーム。

 

「皆さん、これで最後ですので、賭けるポイントを2万から4万に引き上げたいと思うんですが、どうですか?」

 

「クク、刺激的なのはオレも歓迎だぜ」

 

 3回の人狼ゲームで一度たりとも勝てていない龍園が真っ先に受け入れる。とはいえ、受け入れているのは龍園だけで他は難色を示している。まあ村人陣営が勝てば、負けた陣営はマイナス32万ポイントだからな。リスクに目が行くのは当然か。

 

「1人でも賛同してくれた人が居ましたので4万でいきます。それが納得出来ない人は別にリタイアしてもらっても構いませんよ?」

 

 その瞬間にペナルティが発生して有栖に10万ポイントを支払うことになる。リスクはあるがリターンもある以上、誰もリタイアする者は居らず、最後の人狼ゲームが始まりを告げた。

 

 *

 

 オレにも内緒で始まったこの人狼ゲーム。

 有栖曰く「皆さんと一緒に遊びたいから」とのことだが、6割ぐらいそれが本音だとしても、それだけが理由でないのはオレだけでなく他の者だって薄々と気付いている。

 

 なら有栖は一体何を狙っているのか……いや、何を『余興』にしているのか。

 それは当然、ポイントだろう。

 

 

 勝敗による賭けポイント。

 個人の戦歴で見ればオレも龍園も負け越しておりマイナス分だが、クラス単位で見ればA、C、Dクラスはプラス分のポイントを得ている。

 

 第3回目までの合計は。

 Aクラスは+38万ポイント

 Bクラスは-18万ポイント

 Cクラスは+2万ポイント

 Dクラスは+10万ポイント

 

 

 このポイントが賭かった人狼ゲームでキモなのが、いかにして自クラスの多い陣営を勝たせるか。そして、どうすれば自クラスの陣営を把握し、票を操作させるかが勝敗の鍵を握っている。

 

 

 オレの役職は人狼。相方は龍園と平田だ。さて、狂人は誰か。

 

 霊媒師は桔梗。

 初日で占い師として名乗りを上げたのは、鈴木と神崎の2名。

 鈴木は有栖を白と言い、神崎は龍園を『白』と言った。

 

 運が良い。初日からこれで人狼陣営が全員判明した。龍園と一瞬目が合う。考えていることはきっと同じだろう。

 

 

 オレは机の下で、隣にいる有栖にハンドサインを送る。

 オレと龍園と平田、神崎が人狼陣営であること。同じく、議論の途中で有栖からのハンドサインが返って来る。有栖と西川は村人陣営。葛城は狩人のようだ。

 Aクラスに村人陣営が3人。人狼陣営は各クラスに均等配置されている。なら問題は、誰が妖狐陣営なのか。

 

 今の時点で判明しているのは。

 村人陣営:A有栖、A葛城(狩人)A西川、C鈴木(占い師)、D櫛田(霊媒師)残り3名は不明

 人狼陣営:Aオレ、C龍園、D平田、B神崎(狂人)

 妖狐陣営:不明、不明。

 

 村人陣営が勝てば、Aクラス3人×24万で72万ポイント。オレの敗北分を引かれても40万ポイントを得られる。

 この時点でAクラスが目指すのは村人陣営の勝利のみだ。

 

 

 

 初日はBクラスの津辺が吊られた。一之瀬がさりげなく抵抗していたが数の暴力である。

 

 夜が来る。

 平田と龍園とチャットでのやり取り。

 狙うはやはり『少数』だ。平田が抵抗するも利害の一致しているオレと龍園には勝てない2対1で、鈴音を襲撃する。

 

 朝を迎えると、誰も死亡者が出ていなかった。

 役職を名乗り出ていない鈴音を狩人である葛城が守る理由がない。これで妖狐陣営もあっさりと判明した。それをハンドサインで有栖に伝える。

 霊媒師である桔梗、占い師の鈴木と狂人の神崎が各々報告をするが、既に終わった勝負だ。

 

「人狼CO。鈴音が妖狐だった」

 

 オレのカミングアウトに一部を除いた数名が動揺し、龍園がニヤリと笑う。

 

「同じく人狼COだ。鈴音を吊るのは俺も賛成するぜ」

 

 どうやら妖狐陣営。背信者にCクラスの生徒はいないようだ。Cクラスに妖狐陣営がいたら面倒臭い展開になっていたが、これも運が良かった。ある意味で龍園の勝負運の強さか。

 

 

 Dクラスの陣営は全員判明している。

 妖狐である鈴音が勝てれば、負けた陣営12人×4万で48万。平田と桔梗のマイナスで16万差し引かれても32万のポイントを得られる。

 Dクラスが目指すのは妖狐陣営だが、それの結果を選べる『()』はDクラスにはない。

 

 Cクラスで判明しているのは龍園と、占い師の鈴木のみ。

 もしCクラスに妖狐陣営が居れば、Dクラスのように12人×4万で48万。敗北した3人×8万でマイナス24万。合計で24万ポイントの獲得出来る妖狐陣営を狙ってきたはずだが、龍園がカミングアウトした時点で、Cクラスに妖狐陣営の背信者がいないと判明。

 消去法で背信者はBクラス。

 龍園を除くCクラスの3人は全員村人陣営のようだ。

 

 

 つまり、今の役職はこうだと判明したようなものだ。

 村人陣営:A有栖、A葛城(狩人)A西川、C小田拓海、C鈴木英俊(占い師)、C園田正志、D櫛田(霊媒師) 残り1名はBクラスの一之瀬か津辺のどちらか。

 人狼陣営:Aオレ、C龍園、D平田、B神崎(狂人)

 妖狐陣営:D鈴音、Bクラスの一之瀬か津辺のどちらか。

 

 後はAクラスとCクラスで協力して『多数決』という力を以て村人陣営を勝たせるだけ。

 BとDが組もうが人数的に負けるわけがない。

 

 そのまま龍園の口で人狼が平田であることを暴露し、AとCの8人で票を集めて平田を吊る。

 夜は狂人である神崎を襲い、占いによって妖狐である鈴音が成仏。ついでにも退場した。

 後はそのまま票を操作してオレと龍園が交互に吊られて村人陣営の勝利を飾った。

 

 話し合いなんてろくに行われていない、悲しい人狼ゲームだった。

 

 オレ達Aクラスがハンドサインを決めていたように、龍園も裏でCクラスのメンバーがどんな役職なのか把握していた。BとDも各々に何か決めていたのかもしれない。

 

 オンラインと違って対面。ズルはしやすいし仮にバレてペナルティが発生してもAクラス(有栖)に100万を支払うだけ。クラスの人数差だってあり、そもそも最初から公平じゃないのだ。

 イカサマ前提での人狼ゲーム。

 有栖の意地の悪さが滲み出ていた余興であった。

 

 

 

 <結果>

 ー勝利ー 

◇村人陣営:A葛城康平、A坂柳有栖、A西川亮子、B津辺仁美、C小田拓海、C鈴木秀吉、C園田正志、D櫛田桔梗

敗北陣営の人数×4万の報酬により、村人陣営は各プラス24万ポイント。

 

 ー敗北ー

◇人狼陣営:A綾小路清隆、C龍園翔、D平田洋介、B神崎隆二

妖狐陣営:D堀北鈴音、B一之瀬帆波

勝利陣営の人数×4万の支払いにより、人狼・妖狐陣営は各マイナス32万ポイント。

 

 

 『辰(竜)』人狼ゲーム。

<各クラスの獲得ポイント、および支払い合計>

 Aクラス:+70万ポイント

 Bクラス:-58万ポイント

 Cクラス:+42万ポイント

 Dクラス:-30万ポイント

 

 

 <第2回特別試験・結果>

 『12グループの結果』

 

『子(鼠)』──試験終了後グループ全員の正解により『結果1』とする。

『丑(牛)』──試験終了後グループ全員の正解により『結果1』とする。

『寅(虎)』──試験終了後グループ全員の正解により『結果1』とする。

『卯(兎)』──試験終了後グループ全員の正解により『結果1』とする。

『辰(竜)』──試験終了後グループ全員の正解により『結果1』とする。

『巳(蛇)』──試験終了後グループ全員の正解により『結果1』とする。

『午(馬)』──試験終了後グループ全員の正解により『結果1』とする。

『未(羊)』──試験終了後グループ全員の正解により『結果1』とする。

『申(猿)』──試験終了後グループ全員の正解により『結果1』とする。

『酉(鳥)』──試験終了後グループ全員の正解により『結果1』とする。

『戌(犬)』──試験終了後グループ全員の正解により『結果1』とする。

『亥(猪)』──試験終了後グループ全員の正解により『結果1』とする。

 

 

Aクラス:変動なし +2220万pr(人狼込み)

 

Bクラス:変動なし +1992万pr(人狼込み、および綾小路清隆と坂柳有栖に各々50万ポイント支払い分)

 

Cクラス:変動なし +2090万pr(人狼込み、および綾小路清隆と坂柳有栖に各々50万ポイント支払い分) 

 

Dクラス:変動なし +2020万pr(人狼込み、および綾小路清隆と坂柳有栖に各々50万ポイント支払い分) 

 

綾小路清隆:+150万pr

坂柳有栖: +150万pr

 




◇人狼ゲーム(チーム戦)
・人外の多い村だったが、イカサマ前提で仕組まれていたゲーム。

◇Aクラス
・坂柳がハンドサインというイカサマを堂々と葛城、西川に提案。ドン引きしていた2人だが、負けてポイントを失うよりはマシなのでそのまま抱き込まれた。
 ペナルティの胴元が坂柳なのでバレても問題ナシ!

◇Cクラス
・龍園も坂柳の狙いに気付いており、バレないようにイカサマして自クラスの陣営を把握、票を操作していた。

◇Bクラス、Dクラス。
・AクラスとCクラスに比べ人数が1名減と多数決では分が悪いことが分かっていたので、一応は結託していたが、陣営がランダムだったので結果が振るわなかった。運が悪かったと素直に諦めている。


◇坂柳有栖
・この世界線の坂柳は綾小路と友達なので、わざわざ()()()()()()で『遊ぶ』必要がない。
 『結果1』を狙うのが契約の本命であるなのは間違いないが、それにかこつけてイカサマ出来るように仕込んでおり、他クラスで『(もてあそ)んでいた』小悪魔。


◇綾小路清隆
・オフラインだとイカサマや相手によって判断されたりで公平とは言い辛いので、今度はオンラインで人狼ゲームをやってみようとかと興味を持つ。ノートPCの購入を決意。



<クラスポイント>
・変動なし。
◆Aクラス:1230
◆Bクラス:693
◆Cクラス:550
◆Dクラス:437



*感想欄で人狼ゲームに対する坂柳のペナルティに気付いている人が居た通り、坂柳は普通に遊んぶ気はありませんでした。だって『試験中』だからね!
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