ルルリアはかの凶悪なフィアラルスーツを着用、わずかな布地から乳肉をはみ出させ自信たっぷりに荊琴直伝の前かがみポーズ。
公序良俗的には良くないがとても良い。どっちだよ。
彼女は腕と脚装備にアスールシリーズを持ち出してきた。
常時着用しているメランの色違い。
とはいえ、フレッシュホワイトとライトブルーのグラデーションが美しいフィアラルの輝く羽毛によく合う水色の布地に白いフンドシが眩しい。
股間に食い込むその細く白いねじり込まれた布は最早防具ではない。
誰が見ても、どっからみても、ただただスケベなグラビア装備。
普段のルルの3、いや5倍は行き過ぎた格好だ。
性的な意味で。
マリアはガルーダスーツだ。
それ自体はルルリアで見慣れているとはいえ、頭に幻の【キリンホーン】を装備している彼女はプラチナにきらめく。
しかも、腕と脚には【リアンシリーズ】
知る人ぞ知るマニアックなエッチ装備である。
手首とブーツに大振りのリボンがゆらめく少女らしい可愛さをアピールしつつ、そのパンツはかなりローレグなピンクの縞々おパンツ。
マリアのむちっとした臀部を覆う布面積の少ないそのコットンは両サイドが太ももにばっちり跡を付けぴっちりと貼り付いている。
その格好で皆に向かって投げキッス。
挑発もココに極まれり、だ。
性的な意味で。
二人のやや後ろで太ももをすり合わせ、もじもじと頬を染めるミオもまたガルーダの洗礼を受けている。
ぷるぷると揺れる胸も生唾モノだが、彼女の腕と脚もそれに負けない派手な装い。
【シュッツシリーズ】と名の付いたそれは工房の新作防具だ。
色味はディープパープルをベースに真紅の鋼板で彩られ、そのエッジはきらめくゴールドのラメで縁取られている。
サイケな色使いながらも流石に新作、魅力溢れる装備だ。
だが、最近の武器工房はやはりどこかネジが一本弾けている。
いまだ聴衆の目には晒されていないが、ミオの尻肉はほぼ全てが露わ。
シュッツの後姿はTバック、という言葉すら当てはまらないただのヒモだったりするのだ。
これは絶対に防具ではない。
性的な意味で。
ハレンチ隊の登場に『おおおおお…』と会場がどよめく。
今までメインステージにモノを投げていた連中の視線は一気にサイドステージに強奪された。
目立つ立場を奪われたナツメとエリーが何かをやいやいとがなっているが皆は見向きもしない。
あごに指をあて思案していたナツミがおもむろに胸元を肌蹴始めたのをアシュレーがげんなりしながら押しとどめた。
その歓声を受けてサイドステージ上の三人娘は更にヒートアップする。
それぞれが、普段マリアの後ろで引っ込み思案なミオまでもが顔を真っ赤にしながらルルとマーに続く。
彼女たちはセックスアピール満点のポーズで場を盛り上げ完全に流れを掴んでいた。
だが、ここから彼女たちの真のステージが始まったのだ。
三人は均等に立ち居地を定め、どこに隠し持っていたのかそれぞれが二本の【ジャンゴーネギ】を掲げていた。
青葉の部分を高く差し上げ、白い根本をしっかりと掴む。
その三人の姿を見た荊琴が、がたりッ……と立ち上がり驚愕の表情を浮かべた。
「ま、まさ……か。で、伝説の……」
荊琴の額から一筋の冷や汗がつぅ、と流れる。
次の瞬間、ルルリアの掛け声で楽士ネコたちがそれぞれの楽器を奏で始めた。
ポップビートを刻む斬新なメロディに合わせハレンチ隊がその肉感的なボディを激しく使って動き始める。
恥も外聞も無い、と言えるほど恥ずかしいパンツを惜しげもなく晒しながらルルリア達はガニマタでネギ踊りを続ける。
両手に持ったネギを突き出し、頭上でクロスさせ、しなやかに何度も、何度も打ち下ろす。
だがネギは決してヘタる事は無く彼女たちの滑らかな動きに追従する。
三人は満面の笑顔で楽曲に合わせ【ネギ踊り】を始めるのだった。
『ぐっだぐだにしてやんよ~♪』
と訳の分からない歌詞を口ずさみながらルルリアは【おねえちゃん】が笑ってくれているか、それだけを考え客席を見ていた。
さびしかった。
父母が死に、彼女は知らずと家族愛に飢えていた。
成長する過程で思い出すのは優しかった母の笑顔。
甘ったれな子供だったルルリアはハンターとして厳しかった父よりも、母ナァルの膝で頭を撫でられるのを好んだ。
ヴァンは男だ。
兄貴分とはいえどうやっても【ママ】にはなれないし、子供の求める温もりなど分かる年齢でもなかった。
今のルルは確かに、そのヴァリオンのおかげで順調(生意気)に育ち、一人前のモンスターハンターとして立ちつつあるが、それは多分に彼女の強がりも含んでいたのだ。
本音を吐露すれば、泣き言の一つや二つ出てきて当然の過去をルルリアは背負っている。
そこに来て、荊琴の害意の全く無いやわらかな抱擁。
あたたかい手のひらで頭を撫でられる気持ちよさを思い出してしまったルルリアの弱さを誰が責められようか。
意固地なルルはその【お姉ちゃん】に母性を感じていることを周囲には決して見せない。
ただ、荊琴の後ろをじゃれつく子犬のようについてまわっていただけ。
それはある種、意味のない不思議な光景。
だが、ルルリアの無意識の奥底では当然の行為。
暖かいところを見出し、そして求めてしまった、悲しい行為であった。
『狩りはまだ、ねぇ頑張るから♪』
歌いながら見渡す会場に、荊琴の姿は無い。
風牙の隣の席は空席。
その風牙も自分たちの出し物にあまり関心が無いように紫煙をくゆらせている。
「やっぱり、もう、お姉ちゃんって……思っちゃいけないのかな」と笑顔の端っこに涙が滲みそうになるのを必死に堪える。
楽しくやる!って決めた自分を裏切りたくない。
そう思いながら一生懸命にネギを振り回し、乳と愛想を振りまくルルの視線の中に、ステージによじ登る人影が飛び込む。
そのエメラルドグリーンの髪はスポットライトを浴びて美しく輝く。
やわらかい視線をくれるタレ目がちょっとだけ恥ずかしそうに揺れている。食材屋のおばちゃんから買ったジャンゴーネギを二本、大切そうに握り締めて荊琴がルルたちのステージに加わった。
彼女は腕と脚以外のフェルムを脱ぎ、なんとルルリアとおそろいのフィアラルスーツを着用している。
その爆乳こそまさしくラグナロク。
フィアラルの告げる神々の凶器。
加えて、よく見れば荊琴はフェルムの滑らかなラメパンツを脱ぎ、おそらく自前の黒いレースのショーツを着用している。
ギリギリまで透けた危ないソレは勝負下着というより既に勝利した下着。
エクスカリバーとしか例えようのない勝負服だ。
それがホワイト&ゴールドのフェルムで一段と引き立ちアダルティムード満点な大人のダンサーが誕生した。
思いがけないゲストの参加に皆はいやがおうにも更にヒートアップする。
ハレンチ隊は荊琴が加わったことで更に魅力を上げ、真・ハレンチ隊として熱狂の渦に包まれる。
荊琴はルルにあの優しい笑顔を向け、一緒に激しくネギを振る。
ルルリアはもう沈んでいない。
心底楽しそうにステージを楽しんでいた。
そのフィアラルペアの魔乳が暴れる度にどよめきが起こり、歓声と指笛の嵐が舞うのだ。
マリアとミオのガルーダペアも負けてはいない。
照れがちなミオをあけっぴろげなマリアが振り回しその対比が見ている者の萌え心をくすぐる。
この場に集った皆が真・ハレンチ隊の健康的なエロスに感化され、ちょっと湿っぽいはずの『お別れ会』は逆に大いに盛り上がって行った。
その熱狂のオン・ステージはいつまでも続くかのように思われ誰もがその夢の舞台を楽しんでいった。