東の海の八雲家   作:月詠朧

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久々にワンピースの作品見てたらぐーやのヤツの新話来てて嬉しくなって書いちゃった。
フェアリーテイルの方書かなきゃいけないのに何やってんだろ・・・

なお、一応の設定を教えてほしいという声が多ければ、設定の方もそのうち書くと思うです。




第1章 イーストブルーデイズ
一話 八雲家、始動する。


 ――ローグタウン 処刑台――

 

「俺の財宝か?欲しけりゃくれてやる。さがせぇ!この世のすべてをそこに置いてきた!!」

 

――――時は大海賊時代。かつて、この世のすべてを手に入れたと言われた海賊王『ゴールド・ロジャー』が処刑される間際に言い放った言葉は、全世界の人々を海へと飛び出させた。

 

 が、とある場所。

 面白そうな事に興味があれど財宝には微塵も興味などが無い、胡散臭い少女は逆に引きこもることにした・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 海賊王と呼ばれた、ゴールド・ロジャーが処刑されてから早いもので二十数年。

 

 

 

――ここは東の海(イーストブルー)にあるとある無人島。

 

 

 豊かな自然と、動物たちがいる以外には何もないこの島には、なぜか無人島にはある筈のない、立派な家が建っていた。

 どうやって作ったのか、あるいは持ってきたのか。そこの家には、3人の少女が住んでいた。

 

 ちなみに現在の季節は春の終わり。島に咲いていた桜が散り既に青々とした葉をつけている。

 しかしこの家の主であろう少女は、布団にくるまり動く気配はない。

 耳を澄ませばかすかに寝息が聞こえてくるので、眠っているのだろう。

 

「・・・り・・・ま、(ゆかり)様!」

 

 そんな彼女を起こそうと、声をかけながら体を揺する人影が一人。背中にはモフモフした金色の尻尾が9本、ゆらゆらと揺れている。

 

「いい加減起きてください。もう春ですよ?いい加減布団から出てください。春になったらこの世界を見て回る、っと言われたのは紫様じゃぁないですか。すでに春も終わり、もうすぐ初夏だというのにいつまで冬眠されているおつもりですか」

 

 彼女の名前は八雲(やくも) (らん)。主と同じ八雲(なまえ)を与えられた従者である。

 

「んんぅ・・・後1ヶ月ぅ・・・・・・」

 

 しかし主はまだ1ヶ月は寝かせろと言い始めた。

 余談だが、彼女が冬眠し始めてから既に5ヶ月半。まだ寝足りないというのかこのB「あ゙あ゙ん゙!?」げふんげふん。

 

「ふぁぁ~・・・今、何か聞こえた気がしたわ。まぁとりあえずオハヨウ、藍」

 

 どうしたものかと藍が考えこんでいると、聞き取れない声でブツブツと何かをつぶやいた後、ようやく寝ていた彼女が動き出した。

 

「おはようございます、紫様。とりあえず、居間の方に朝食を用意しております。」

「準備がいいわねぇ。さすがは私の従者、頼りになるわぁ」

「お褒めに預かり恐縮です」

「そういえば、ご飯のおかずは何かしら?」

「周りの海でとれた魚の塩焼き、ほうれん草のおひたしと大根の煮物、それに油揚げのお味噌汁です」

「あら、やっぱりお味噌汁はお揚げ入りなのねぇ」

「そりゃ私の好物ですし。せっかくのご飯が冷めてしまいますし、早く行きましょう紫様。話は朝食を頂きながらいたしましょう」

 

 えぇ、っと答えながら軽く伸びをして、枕元に置いてあった扇子を持つと彼女――八雲(やくも) (ゆかり)は扇子で目の前の何もない空間をなぞった。すると、その扇子の動きに合わせてなぞられた空間が文字通り『裂けた』。

 

「さぁ、早く行きましょう。お腹ペコペコだわ」

 

 そう言い放ち、さっさと紫は裂け目の中へ入っていく。

 裂け目の中からたくさんの目が見える、一般人から見たら気持ちの悪い見た目ではあるが、藍は気にすること無く頷き、主の後を追い裂け目の中へ入っていった。

 

 

 居間。

 テーブルの上には、日本でよく見るような和食の数々が並んでいる。

 そのテーブルの前には、特徴的な尻尾と猫耳を生やした小柄な少女が座っていた。

 

「藍さま達、まだかなぁ~。早くこないと冷めちゃいます」

 

 猫耳をピコピコと動かしながら、自分の主人たちの到着を待つ彼女の姿はカワイイの一言につきる。彼女の名前は(ちぇん)。八雲家の従者見習いである。

 そんな彼女の右隣の空間が、突如として裂けた。

 いきなり裂けたことにビクッとしたものの、直ぐに気を取り直し裂け目から出てくる主人たちを出迎えた。

 

「おはようございます。紫様、藍しゃま」

「おはよう橙、元気そうで何よりだわ」

「いきなりスキマが出来た時のちぇんのビクッとした顔かぁいいなぁ写真とったし部屋に飾っておこう」(おはよう橙。紫様もやっと起きたし、ようやくこの世界を見て回れるぞ)

「らーんー?思ってることと喋ってること反対になってるわよ?」

 

 しかし藍は花から愛を垂れ流しながら話を聞いていない。ダメだこれは。

 藍が自分の世界から戻ってくるまでの間に、橙が朝食の配膳を始める。藍が自分の世界から戻ってきた頃には、配膳は終わっていた。

 

 

「さて、配膳も終わったし、藍も戻ってきたし、いただきましょうか」

「「「いただきます」」」

 

 他愛のない話をしながら食事も滞り無く終わり、今は世界を見て回ることについての話をしている。

 

「それで紫様。なぜ今ごろになって、世界を見て回ることにされたのですか?私としては前々から、ちぇんにこの世界を見せてあげたいと思っていたので、ありがたいのですが」

 

 藍の疑問は至極まっとうな疑問であった。

 なにせ彼女達がこの島に住み始めてから既に二十年ほど。その間、島から出ることはせずにやることといえば、島や近場の島の町に近づく海賊共を彼女の能力を使って攫うこぐらいしかしていなかったのだ。冬になれば冬眠もするし、それ以外の時も1日12時間ほど眠っていたし。

 

「少し世界が面白くなりそうだからよ、藍。ロジャーやそのライバル達は面白い奴らが多かったけれど、最近はレベルの低い面白くなさそうな奴らしか居なかったから、動く理由がなかったのよ」

「なるほど。つまり世界を見て回ると言うよりは、面白そうな者達が起こす騒動を見物しようって訳ですか」

 

 つまり面白そうな事に首を突っ込みたいだけという事。随所野次馬である。

 

「それに毎日ココに帰ってきて眠りたいから、毎日ほとんど日帰りにするつもりよ」

「紫様の能力を使って、ですか。直接島に向かわれるのですね?・・・風情がない(ボソッ」

「らーんー?聞こえてるわよ―?まぁ、何日か泊まりにするし、もしかしたら空島とかにも行くかもしれないし、いいじゃない。それに、船旅がしたくなったら船旅もするわよ」

 

 この世界の基本的な移動手段は船である。が、彼女たちはプチ旅行的なノリで会話をしている理由は、八雲 紫の悪魔の実の力(のうりょく)にある。

 

 ヒトヒトの実 幻獣種 モデル『スキマ妖怪』

 

 ゾオン系の実は純粋な肉体強化が普通なのだが、幻獣種には特殊な能力が付いている。彼女の食べた実の能力は「境界を操る」能力である。

 ざっくり説明してしまえば、空間の境界を弄ることで裂け目を作り空間と空間を繋げることが出来たり、光と闇の境界を弄ることで完全な暗闇にしたり光で満たしたり、やろうと思えば他の悪魔の実の能力を封じ込めたり、果てには能力者であるはずの彼女は、弱点と長所の境界を弄ることで海で泳ぐことすらできるという常識はずれの能力者である。何それチート。

 

「それで、紫様ぁ。最初の目的地はどこにするんでしゅか?あぅ~噛んじゃった」

(噛んだ!ちぇんが噛んだ!かぁいいなぁ♡)

「最初の目的地は、ここ東の海(イーストブルー)にある海上レストラン『バラティエ』に行くわ。最初っから遠出して面白いところにいっても後々つまらなくなるだけだもの。それに、観光も兼ねているからね」(藍の教育間違えたかしら・・・?)

 

 

 かくしてこの日、彼女たち八雲家の面々は、一人は面白い事を見るため、二人は世界を見て回るために動き出した。

 




というわけで、プロローグですね。
本格的な野次馬開始は次回以降になります。

紫様の胡散臭さを出せるかこの先不安でしょうがない・・・

自分で書いていて思ったんですが耳をピコピコ動かしてる橙を思い浮かべて悶えたですよww
橙のかぁいいよ橙。
あと、藍しゃまの尻尾もふもふしたい。

あ、設定知りたいって人がいたらご連絡ください、書きますので。

誤字脱字等ありましたら、ご報告よろしくお願いいたします。
感想や意見もいただけると喜びます。
あとあと、こういう書き方してみてよ!とか言われると頑張るかもしれません。

―追記―
フェアリーテイルの方は、予定では今月15~20日あたりに更新できると思います。
何もなければですが。

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